婚約破棄された直後に隣の帝国王に番認定されてあっという間に囲い込まれてデロデロに愛されます!

ちゃこ

文字の大きさ
上 下
14 / 15

12.家庭教師レッスンが始まりました

しおりを挟む
心身ともに元気になった!よし!ここからミシェル成長へのステップを踏まないと!


今日の朝食も広いテーブルなのに膝の上に私を乗せているアラン様。
今日もかいがいしくあーんをしてくれている。
まだ恥ずかしさは残るけれど、見守る侍女たちの生暖かい視線も含めて以前よりは慣れてきた・・・気がする。

ん~~~っ 今日もとてもおいしい~!
前世では、病院生活で味気ない食事ばかりだったので、本当に全てが美味しく感じる。
『ミシェルが美味しそうに食べてくれるのを見ているだけで、私も満足にお腹いっぱいになる気がするよ。』
「んむ。だめですよ!アラン様も食べてくれないと私が心配になりますっ はい。あーん。」

少し慣れてきた今では、私からあーんもしちゃうこともある////
だって本当に放っておくとアラン様は私の世話だけで満足してしまうんだもの。
私と出会う前は前世のサプリメント的な総合栄養剤のような食材だけで済ましていたんだとか・・・
『ところでミシェル、私たちの婚姻だが、2か月後を予定しようと思う。』
「へ!?!2か月後ですか????は、早くないですか・・・・?」

前世でも読んでいた異世界転生ものは、早くて婚約から婚姻までだいたい1年というイメージだ。

『帝国での貴族の婚姻の承認者は私だからね。明日にも結びたいところなんだが、貴族院どもの調整に2カ月は必要でね。本当に煩わしい限りだ。いや・・・貴族院自体を始末してもいいな・・・』
言葉にはなかなか棘があるが、はぁっと色気たっぷりに憂いの表情を浮かべながら結構不穏なことを言っている。

「わー!婚約期間も貴重な時間ですし、特別な感じがして大事にしたいですっ」

『ミシェルがそう言うならば・・・・』

控えている侍女アンナのグッジョブというのがにじみでた視線と目が合った。

私の頬を撫でながら宝石のように美しいロイヤルブルーの瞳が私を見つめる。
耳上までの銀髪が動くたびサラリと揺れ、窓からの光を受けるたびにきらめいている。
今日もこの世のものとは思えない美しさだわ・・・アラン様の色気にあてられて真っ赤になっている私がその瞳にうつっている。

『書類上でも早く君を私のものにしたい。』
と頬にあてた手の親指で私の唇をなぞる。

はぁ・・・またいい匂いがする・・・・私も思考がぼんやりなってきて目もとろんとしてしまう・・・・
とアラン様ともっと近づきたい・・・と自然と二人の距離がより近くなり・・・・

「こほん」

アンナの咳払い。
ひゃ!我に返った私はぐいっと姿勢を正した。アンナ正気に戻してくれてありがとう。
アラン様と視線が合うと理性が薄れていく感覚がだんだんと強くなっている気がする・・・・気をつけなきゃ////

『ち。ミシェルに関わると皆主人が誰か分からなくなるようだね。』
アラン様時々口や態度が悪くなるのよね。男性とは思えないくらい芸術のように美しすぎる見た目なのに、なんかそのギャップもかっこいいと思ってしまう私は、もう重症なのかもしれない。



「アラン様、私そろそろ貴族としての必要な学びを始めたいです」
『・・・やはり諦めてなかったんだね。今のままのミシェルで完璧なのに。むしろ私がいなくては困るくらい依存して欲しいんだけどな。』
とアラン様の瞳の奥が少し怪しげに揺らいだ気がする。

「私が何と言われてもいいんです。ですが、そのせいでアラン様の評判まで落とすことになります。アラン様に少しでも相応しくありたい気持ちは変わりません。」
『私にふさわしい者など君以外いないんだが。ミシェルは意外と頑固だからね。ふふ。だが家庭教師は準備しているんだ。さっそくつけよう。』

「ありがとうございます!!」


---------------------------------------------------------------------------

さっそく翌日から家庭教師がつけられた。
学ぶ教科はマナー、ダンス・音楽、歴史、算術、魔法学である。

貴族男性はこれに剣術や政治・戦術など学ぶようだが貴族女性にはない。
体が自由になった今世はいろいろ体を動かす体験がしたいので、剣術は実はしたかったので残念・・・・
アラン様におねだりしたら『練習であってもミシェルに剣を向けたやつは許せないと思うから毎回使い捨てになるだろうね』という不穏な発言が出たので却下だ。

マナーはアンナから学べるが、他は家庭教師がつけられた。お察しの通り全員女性教師だ。

算術は前世の算数レベルなので、簡単すぎてむしろ違う公式を提案してみたりして教師を驚かせることもある。
歴史は前世でも読書が趣味(くらいしかすることがない)の私を舐めないでほしい。速読もお手の物なので、どんどん吸収しこれも問題なさそう。

マナー、ダンス・音楽は2カ月後の婚姻式のためにも急ピッチで仕上げないといけない。
剣術は無理だったが実は私は陰ながら筋トレ、ストレッチに励んでいる。だって前世のあこがれだったのだ!体を鍛えることが!
この世界では女性の運動はダンスと散歩くらいなものらしく、線が細い人が多いが、実は私の憧れは前世のアンジェ〇ーナジョリーなのである。

ミシェルはこの世界では色気のあるボディではあるようだが、憧れの姿には程遠く線が細い。
日々の鍛錬は1カ月くらいすると効果が見えてきて、ダンスや歩き方などアンナに褒められえるようにもなってきた。

音楽は楽器と声楽なのだが、楽器は貴族女性は一つでいいので何かできるようにならないといけないらしい。
前世ではキーボードで遊んでいたことがあるのでピアノは何とかそれっぽくはできた。前世の曲を披露してみたので、先生は驚いていたが、この世界の音楽を少しずつ覚えていけば大丈夫そうだ。

歌は前世から好きで、病室なので小声だったがよく歌っていた。ここでは目いっぱい感情を乗せて声を出して歌えるのがすごく気持ちいい。
自由に曲を歌えと言われたので、前世で大好きだったアニメソング「紅〇華」を大熱唱したらこれまた先生は驚き、侍女の双子が泣くという異常事態も発生した。アラン様が聞きつけお披露目したら、金輪際自分以外に聞かせるわけにはいかないと歌のレッスンは終了してしまった。残念だ。

私が一番楽しいのは魔法学だ。乙女ゲームの『PRINCE LOVER』ではミシェルは悪役令嬢として魔法も使って嫌がらせをしていたので、魔力はちゃんとあるはず・・・なのだが、何度やっても全く発現できない・・・魂の変化で何かおかしくなったのかしら・・アラン様に相談したところ、アラン様直々のレッスンをすることになったのだった。







---------------------------------------------------------------------------
※いつもご覧くださりありがとうございます!家庭教師目線パート作成予定ですので実は非凡なミシェルの様子をぜひお楽しみに♪

※もう一点宣伝させてください!並行してBLヤンデレストーリーも描き始めましたのでご興味ある方はぜひそちらも見守ってくださいm(_ _)m
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

×一夜の過ち→◎毎晩大正解!

名乃坂
恋愛
一夜の過ちを犯した相手が不幸にもたまたまヤンデレストーカー男だったヒロインのお話です。

軽い気持ちで超絶美少年(ヤンデレ)に告白したら

夕立悠理
恋愛
容姿平凡、頭脳平凡、なリノアにはひとつだけ、普通とちがうところがある。  それは極度の面食いということ。  そんなリノアは冷徹と名高い公爵子息(イケメン)に嫁ぐことに。 「初夜放置? ぜーんぜん、問題ないわ! だって旦那さまってば顔がいいもの!!!」  朝食をたまに一緒にとるだけで、満足だ。寝室別でも、他の女の香水の香りがしてもぜーんぜん平気。……なーんて、思っていたら、旦那さまの様子がおかしい? 「他の誰でもない君が! 僕がいいっていったんだ。……そうでしょ?」  あれ、旦那さまってば、どうして手錠をお持ちなのでしょうか?  それをわたしにつける??  じょ、冗談ですよね──!?!?

彼氏に別れを告げたらヤンデレ化した

Fio
恋愛
彼女が彼氏に別れを切り出すことでヤンデレ・メンヘラ化する短編ストーリー。様々な組み合わせで書いていく予定です。良ければ感想、お気に入り登録お願いします。

じゃない方の私が何故かヤンデレ騎士団長に囚われたのですが

カレイ
恋愛
 天使な妹。それに纏わりつく金魚のフンがこの私。  両親も妹にしか関心がなく兄からも無視される毎日だけれど、私は別に自分を慕ってくれる妹がいればそれで良かった。  でもある時、私に嫉妬する兄や婚約者に嵌められて、婚約破棄された上、実家を追い出されてしまう。しかしそのことを聞きつけた騎士団長が何故か私の前に現れた。 「ずっと好きでした、もう我慢しません!あぁ、貴方の匂いだけで私は……」  そうして、何故か最強騎士団長に囚われました。

ヤンデレ旦那さまに溺愛されてるけど思い出せない

斧名田マニマニ
恋愛
待って待って、どういうこと。 襲い掛かってきた超絶美形が、これから僕たち新婚初夜だよとかいうけれど、全く覚えてない……! この人本当に旦那さま? って疑ってたら、なんか病みはじめちゃった……!

逃げて、追われて、捕まって (元悪役令嬢編)

あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。 この世界で貴族令嬢として生きてきた記憶。 過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。 人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。 だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。 *****ご報告**** 「逃げて、追われて、捕まって」連載版については、2020年 1月28日 レジーナブックス 様より書籍化しております。 **************** サクサクと読める、5000字程度の短編を書いてみました! なろうでも同じ話を投稿しております。

恋心を封印したら、なぜか幼馴染みがヤンデレになりました?

夕立悠理
恋愛
 ずっと、幼馴染みのマカリのことが好きだったヴィオラ。  けれど、マカリはちっとも振り向いてくれない。  このまま勝手に好きで居続けるのも迷惑だろうと、ヴィオラは育った町をでる。  なんとか、王都での仕事も見つけ、新しい生活は順風満帆──かと思いきや。  なんと、王都だけは死んでもいかないといっていたマカリが、ヴィオラを追ってきて……。

ヤンデレお兄様から、逃げられません!

夕立悠理
恋愛
──あなたも、私を愛していなかったくせに。 エルシーは、10歳のとき、木から落ちて前世の記憶を思い出した。どうやら、今世のエルシーは家族に全く愛されていないらしい。 それならそれで、魔法も剣もあるのだし、好きに生きよう。それなのに、エルシーが記憶を取り戻してから、義兄のクロードの様子がおかしい……?  ヤンデレな兄×少しだけ活発な妹

処理中です...