聖女の紋章 転生?少女は女神の加護と前世の知識で無双する わたしは聖女ではありません。公爵令嬢です!

幸之丞

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「そうなんですね。家族別々なのは寂しいですね?」
ファリカは古竜4柱をじぃっと見ています。

「ふふふ。私達は、家族と言っているけれども、産みの親は同じなのよ。
ただ生まれ変わった順番に、親とか子とかつけているのよ」
エアデは説明をはじめましたが、

(生まれ変わった順番?)と私は疑問が出ました。
けれども今は口を挟まず説明を聞きます。

「私達の親は創世竜なのよ。その子供達は古竜なの。
古竜は、火 水 風 土 光 闇 の6柱いるの。
創世竜はこの6柱をこの世に生を与えたの。
この6柱の古竜は、肉体が滅ぶことがあっても、それまでの記憶を持ったまま転生するの。
ですから、古竜は『死なない』とか『寿命が長い』と言われる所以なのよ」

「それでは、兄弟や姉妹になると思います」
ファリカは手をあげて発言しました。

「そうじゃ。その通りなのじゃ。最初は火水風土の4柱だけ創世竜が生んだのだ。
そのときは、火が長兄、水が長女、風が次女、土が末っ子の弟だったのじゃ。
その後に光と闇の古竜が生まれたのじゃ。
その光と闇の古竜は、火水風土を父と母と呼ぶようになったのじゃ。
そして一番最初に転生したのが火の古竜なのじゃが、転生したときに、水風土の古竜を祖父、祖母とよび光と闇の古竜を父と母と呼んだのじゃ。そしていつからか、我らは、古竜が生まれ変わる度に子から姉、姉から母、母から祖母と敬称が変わるようになったのじゃ」

「ああ。ですから生まれた順番なのですね」
私は、古竜達を見つめながら呟きました。

「あのね。でも光と闇の古竜はここに居ないですね?
何処かにいるの?」
ファリカはステーラを見つめました。

ステーラは頭を掻きながら
「もう。ファリカちゃんフライングなの。成人してから教えるって言ったばっかなの。
闇は、私やマチルダが言っていた『あいつ』『奴』です。
あいつは乱暴なのでつい最近まで、リンダ祖母様が押さえつけていたの」

「そうなのだ。でも騒ぎ過ぎて、帝国が勇者を2人同時に召喚して結界を張られて何処かにいるはずなのだ!」
マチルダは思い出すのも嫌だと言わんばかりに鳥肌です。竜だけど。

「そうよ。その場所を特定するために、我らは一度帝国のアルーペーン山脈の奥深くにある森林を拠点にしてさがしていたのよ」
エアデは腰に手をあてて、顔を紅くしています。

「しばらくしたら、マチルダが飽きて、評判のベルティンブルグに行きますって書き置きをして旅にでたの」

「姉さんごめんなさい。
でも私がベルティンブルグに旅立ったことで、今の生活ができるようになったのだ。母も怒るのをやめて欲しいのだ!」

古竜達はマチルダを小突いたり、お尻を叩いたりしてじゃらけています。

「それで、光の古竜は今どこにいるのですか?」

「「「「エルーシアには教えられない」」」」

(え。なぜ?どうして?そんなにきつく言うの)
私は悲しくて目から汗が出てしまいました。

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