<本編完結!AS開始>【R18】愛するがゆえの罪 ー溜息が出るほど美しくて淫らな叔父と姪の禁断愛ストーリーー

奏音 美都

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暴かれる過去

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「ッ……さすが、秀一だな。そこまで、調べていたとは。

 だが、お前には荒木さんの感情を代弁することなど、到底出来ない。あの人がどれだけ妹さんを大事に思っていたか、妹さんからの遺書を読んだ時、どれ程の怒りと憤りを感じたのか……20年という長い年月もの間、荒木さんがどんな思いで父様……いや、復讐相手である来栖嘉一の元で働いていたのか。

 ゥク......私にも、彼のことについて語る資格など、ない……」

 誠一郎の悲痛の声が漏れる。

 
「そうですね。私には、荒木さんの思いなど、推し量ることは出来ません。話が逸れてしまいましたので、元に戻しましょうか」

 秀一が、淡々と告げる。


 僅かな沈黙の後、荒木さんの声が聞こえてきました。


『坊ちゃん。本当は、あなたもあのふたりには死んで欲しいと思っているんじゃないですか?』
『な、何を言ってるんだ。実の両親に死んで欲しいなんて思う子供が、どこにいるんだ』

 そう言った兄様の声音には、明らかに動揺を含んでいました。

『実は……あの時は、何も聞いてないって言いましたけどね。本当は、聞いちまってたんですよ。
 坊ちゃんと秘書さんができてて、会長に結婚したいってお願いしてたのを』

 兄様が、驚きの声を上げるのが聞こえました。

『ック……』
『会長、坊ちゃんに言いましたよね。
「あの女はもう遊び飽きたからお前にくれてやるが、結婚相手としては認めん。お前は来栖財閥一族として、それに見合う女と結婚するのだ」、と。

 そしてあなたは会長に掴みかかり、私は慌てて中に入って止めた』

 荒木さんの言葉を聞き、私はその時初めて、兄様が父と対立していたこと、そして当時父の秘書であった姉様と恋仲にあることを知ったのでした。その姉様が、父の愛人であったことも。

 壁越しに聞こえる秀一の過去の話に耳を傾けていた美姫は、みぞおちをギュッと強く握られたかのようだった。

 な……何を、言ってるの!?
 お、母様が……お祖父様の愛人だったなんて……

 そ、んな……

 そんな話は信じられないし、信じたくなどないが、同時に美姫は、ウィーンで初めて母と同じ部屋で夜を過ごした時のことを思い出していた。

『お父様とお母様ってどうやって恋に落ちたんですか? 来栖財閥の次期社長と秘書の恋、だなんて、まるでシンデレラストーリーですよね、素敵!』

 父との馴れ初めを尋ねた美姫に対し、母は答えるのに僅かだが間が空いた。その時の違和感は、これだったのでは……と思うと、否定したくてもどうしても頭の中で繋げてしまう。

 お父様は、お母様がお祖父様の愛人であることを知った上で、お母様と恋に落ち、結婚しようとしていたの!? それをお祖父様に反対されて、殺意をもつほど憎いと思ったというの!?
 あんなに仲睦まじく、幸せに見えていたふたりに、そんな過去があったなんて……

 美姫は、次から次に聞かされる衝撃的な話に、頭が混乱していた。考えれば考えるほど、思考はまるで絡み合った糸が縺もつれ合うように、収拾がつかなくなっていく。

 だが、秀一の話はまだ終わっていないのだ。

 美姫は悲痛な思いを胸に抱えながら壁に凭れ、恐れを抱きながらも秀一の次の言葉を固唾を飲んで耳を澄ました。
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