<本編完結!AS開始>【R18】愛するがゆえの罪 ー溜息が出るほど美しくて淫らな叔父と姪の禁断愛ストーリーー

奏音 美都

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暴かれる過去

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※秀一の語りと現実の描写が混ざり合いますのでご注意ください。


 ふたりが亡くなる前日の深夜、私は部屋を抜け出して庭園を歩いていました。それが、門の外へは出ることが出来ない、私の唯一の逃げ場でしたから。

 すると、庭園を抜けた先にあるガレージの明かり取りの窓から光が漏れているのが見えました。

 あの人たちは明日の早朝から出張を兼ねた旅行なので、こんな真夜中に出かける筈がない。
 運転手が、明日の準備でもしているのだろうか。

 そう思いながらガレージを横切ろうとした私は、扉の奥から僅かに話し声が聞こえてきて、立ち止まりました。

 周囲を見回し、誰もいないのを確認し、音をたてないように耳を扉に当てて聞き耳を立てると……

 中からはふたりの男の声。ひとりは父の専属の運転手である、荒木さん。

 そして、もう一人の声は……

「そう、兄様。
 あなたでした」

 え。なぜ、兄様がここに?
 今は大学寮に住んでいて、ここに寄りつくことなどなくなったというのに。しかも、誰にも声をかけることなく、こんな真夜中に現れるなんて。

 驚き、動揺しながらも、何かに突き動かされるように私は全神経をガレージの扉の中の出来事に集中しました。

 扉の奥からは、荒木さんと兄様の切迫した声が聞こえてきました。

『荒木さん、やめるんだ。そんなこと、私にはさせられない』
『いえ、誠一郎坊っちゃま。
 私は、この時をずっと待っていたのです。来栖嘉一に、復讐する機会を』

 私は、息を呑みました。

 荒木さんは、父の元で20年以上も勤めているベテラン運転手。気性が荒く、すぐに使用人を解雇するあの人すら信用していた荒木さんに、そんな思いがあったと知り、私は心の奥底から驚きました。

 兄様は、荒木さんを宥め、気持ちを落ち着かせようとしていました。

『妹さんのことは……同情します。けれど、そんな復讐をしたところで、亡くなった妹さんは生き返らない。
 きっと妹さんも、そんなことを荒木さんには望んでいないはずだ』
『坊っちゃん……私には、妻も子供もいません。それというのも、何もかもこの日の為に自分の人生を全て諦めたからなんです。
 あの男と女を道連れに出来るなら、自分の命なんて惜しくないんですよ』
『いや、だめだ。考え直すんだ』

 秀一が、いったん間を置いた。

「これは、私が大人になってから調べたことですが……荒木さんには、両親の再婚によって出来た連れ子の妹さんがいました。結局この再婚は上手くいかず、5年後には離婚し、またそれぞれの親元に引き離されることになってしまいましたが。荒木さんと妹さんがその後連絡を取り続けていたかどうかについては、私は知る由もありませんが、その後の妹さんについての消息は掴んだようです。

 妹さんは母子家庭の中、奨学金をもらいながらバイトして大学まで卒業し、来栖財閥の関連会社に就職しました。不幸にもその間に育ててくれた母親が亡くなり、妹さんは身寄りをなくします。それから運悪くあの人に目をつけられ、無理やり愛人にさせられた挙句、子供まで妊娠させられ、そして捨てられたようです。彼女は失意のあまり、自宅のアパートで首を吊って自殺したようですね。

 荒木さんが妹さんの自殺した原因を彼女からの遺書によって知ったのか、それとも自らの足で調べたのかは分かりませんが、彼は来栖嘉一へ復讐することを心に決めました。
 その後、荒木さんは父の専属運転手となり、信頼を得るまで機会を密かに窺い、殺害を狙っていたのでしょう」
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