微睡みの子どもたち

栗菓子

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幕間 密やかな会話

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まあ・・まあまあこれは・・ほほほほほ。

手を口にあてて、涼やかな声で高笑いをする女は貴人の装束を纏っていた。 

白い衣の上に真紅と黒の衣が重なって重厚な雰囲気を醸し出していた。

美しくはあるがどこか禍々しかった。

艶やかな髪は長く長く腰をも覆うほどであった。

面白やのお。あの少女が望んた通りわたくしの顔が表となるはずであったのに・・。

そなたの仕業かえ・・。アルスよ・・。

小癪なアポロ神も臆病ゆえに理性を尊んだ。愚かな。本能さえも生存のために必要であろうに・・。

ふっと端整な美しい男神が顕れた。

その通りだ。 ターリャよ。そなたは血生臭い・・女神であるのに・・我が表であったらあの娘も戦いを終えるかもしれない・・。そう思ってつい、銅貨を逆転させてしまった。

まあ・・ふふふふ。貴方は甘いわねえ。わたしくは戦いと死の女神であるのに・・。

あの者は優秀な戦士だわ。死ぬまで戦いからは免れないわ。彼女はそれだけの女よ。

わたくしの元にいるのが相応しいのに・・。

ターリャよ・・そなたは美しい・・。神々でも一際輝く美しさを持っているのに何故血を求めるのだ。

アルスよ・・あなたはやはりどうかしているわ。高みに立つ人間は必ず、犠牲になる者がいるのよ。・・
それは理で定められた事よ。

わたくしが戦うのは運命や、なにかと抗うために生まれたからよ。

生きるためには、敵の死が必要なものもいる。

わたくしはこういう女神として顕現したのよ。それは変えられないわ。


アルス・・光明の神よ・・貴方の事はやはり理解できないわ。

女神は首を振った。

女神と男神はあまりにも違いすぎて、硬貨の表と裏として存在することさえも不思議だった。

彼らは反発し、惹かれあいながらもやはり決定的に違ったのだ。

神々の密やかな遊戯で戦士ターニャの運命は定まったのだ。

アルスはどこかもの言いたげに女神を見た。






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