71 / 92
第4章 苦悩
71 七月七日
しおりを挟む
七月七日。千尋がバイトを終えて帰宅すると、ドアの前に見慣れないものが鎮座していた。どっしりとした白い鉢に、わさわさとグリーンが生い茂っている。
「何、あれ?」
不思議に思って恐る恐る近付いてみると、どうやら家庭菜園の店で見たことのあるものだ。
(ローズマリー……?)
鉢の縁に小さなカードが載っている。
〈千尋へ 誕生日おめでとう 挿し木もできますだって。やり方わかる?〉
先月浅葉の部屋で、朝見付けたメモと同じ字。嬉しいやらおかしいやらで笑いが込み上げてくる。
宅配便なら不在時は持ち帰るだろうし、宛先住所もなく剥き出しのこの鉢植え。浅葉が今日自ら届けに来たということだ。会うだけの時間ができたならそういう電話があるはずだから、きっと仕事の合間を縫ってドタバタと……。
カードの奥に、手入れの仕方などが書かれたボール紙が付いていた。やっぱりローズマリーだ。花言葉は貞節、誠実、変わらぬ愛、思い出。今は咲いていないが、花は青、と書かれていた。
(そっか、きっと……)
ここに来た時、千尋がベランダのプランターでバジルと紫蘇を育てていることに気付いたのだろう。家庭菜園コレクションに追加してね、という意味に違いない。
千尋はドアを開け、お尻で押さえておいて、よっこらしょ、とその鉢を部屋に入れた。
そういえば……と、鉢を床に置いてバッグの中を探る。先日浅葉に渡すつもりだった一ヶ月遅れの誕生日プレゼント。
深緑の包装紙に包まれた細長いケースの中身は、カートリッジ式の万年筆だ。それも、左利き専用。文字を書く時にペン先が滑りにくいという左利き特有の問題を改善した作りになっているというのだが、渡すのをすっかり忘れていた。
プレゼントにはある程度実用的なものをと考えたが、浅葉は使い慣れたものを長年使い続けるタイプだという気がした。その点、万年筆なら複数あっても困らないだろうし、うまくいけば持ち歩いてもらえるかもしれない。
木目調のシックなデザインが気に入り、この一本を選んだ。またいつ急に会えるかわからない。千尋は万年筆の包みを再びバッグに戻した。
ベッドに座ってぼんやりと壁を眺める。今どこで何をしているのだろう。撃たれただの刺されただの、危険な目に遭っていないだろうか。それとも、また誰かの護衛でじっとパソコンに向かっているのだろうか。あるいは先日の長尾のように実地での情報収集に励んで……。
すぐに頭を振ってそのイメージを払いのける。すると、それに代わって千尋の脳内に侵入してきたのは、浅葉とホテルで過ごしたあの一夜だった。浅葉の肌の温度を思い出すと、即座に下半身が反応した。つい服の上から手を触れ、すぐに離した。
(まだ四日しか経ってないじゃない……)
千尋はもともと、どちらかというとその手の欲が薄い方だ。いや、自分ではそう思い込んでいたと言うべきか。肉体交渉とはあくまで男を満たすためのものと信じて疑わず、実際自ら楽しんだ経験もなかった。
大学一年の夏に初体験を迎え、同じ彼と最終的に三度経験したが、いわゆる「イク」というのがどういうことなのかわからなかった。
その彼と別れた後、好奇心から初めて自分ですることを覚えた。巷で言われるところの絶頂というものをついに味わった。しかし、習慣化するほどのことはなかった。
全く別の文脈で、千尋は欲がないね、と何人かの友達に言われたことがあるが、言われてみれば確かにあれが欲しい、これがしたいとあまり強く思う方ではないから、肉体的に旺盛でないのもそのせいかもしれない。
浅葉の前に付き合った男は二人。そのいずれにおいても、千尋の方は恋心や性欲よりも、友情や単純なドキドキ感が勝っていた。
浅葉はその二人の男とは全てにおいて異なる。が、一番違うのは、千尋自身の心と体の状態だ。自分が浅葉を求める気持ちは、付き合う前からいつになく激しいものだったと、今になって感じる。
そしてあの温泉宿で固く抱き合い、頂点へと導かれた晩、千尋の何かが壊れてしまったようだった。
浅葉という男を知ってしまってからというもの、自分の奥深くに眠っていた動物としての本能が呼び覚まされたような感覚に囚われていた。性欲というものを今さら身をもって理解した。
浅葉がもっと簡単に会える相手だったなら、今頃自分は中毒になっていたかもしれないとさえ思う。千尋はこの事実に少なからず戸惑い、手を焼いていた。
自分で処理する頻度は自ずと高まっていた。いや、頻度だけではない。毎度毎度深く浸るようにもなっていたし、一人でそれを楽しむことが妙にうまくなってしまっていた。
こうなってみると、浅葉が足に怪我をしていたあの日、このベッドで熱心に千尋を悦ばせたのは、実は手の使い方の手ほどきだったのではないかと思えてくる。千尋が肉欲に負けて他の男に走らぬようにという予防策だったとすれば、実に浅葉らしい発想という気もする。
しかし、千尋は体の欲を指で満たした後、決まって憂鬱な気分になり、時には涙を流した。こんなことがしたいんじゃない。あなたに今ここにいてほしいのに、と……。
千尋は自分に鞭を打つような気持ちで立ち上がり、その気をなくすためのシャワーを浴びに行った。
七月七日……。何度となくカレンダーに目をやりながら一日を終えた石山は、夜勤のメンバーとの進捗確認を済ませ、署を後にしようとしていた。出がけに、大部屋の角のデスクに再び目をやる。
「こんな日にまで……相変わらずだな」
デスクに資料を広げ、パソコンに向かったままろくに食事も取っていないその背中に、石山は声をかけた。
「今日ぐらい、そろそろ引き上げたらどうだ?」
浅葉は顔を上げ、左腕の時計に目をやる。その手で疲労の色を帯びた額をこすり、
「ええ」
と答え、手元のファイルを閉じた。石山はその肩にぽんと手を置いて部屋を後にした。
「何、あれ?」
不思議に思って恐る恐る近付いてみると、どうやら家庭菜園の店で見たことのあるものだ。
(ローズマリー……?)
鉢の縁に小さなカードが載っている。
〈千尋へ 誕生日おめでとう 挿し木もできますだって。やり方わかる?〉
先月浅葉の部屋で、朝見付けたメモと同じ字。嬉しいやらおかしいやらで笑いが込み上げてくる。
宅配便なら不在時は持ち帰るだろうし、宛先住所もなく剥き出しのこの鉢植え。浅葉が今日自ら届けに来たということだ。会うだけの時間ができたならそういう電話があるはずだから、きっと仕事の合間を縫ってドタバタと……。
カードの奥に、手入れの仕方などが書かれたボール紙が付いていた。やっぱりローズマリーだ。花言葉は貞節、誠実、変わらぬ愛、思い出。今は咲いていないが、花は青、と書かれていた。
(そっか、きっと……)
ここに来た時、千尋がベランダのプランターでバジルと紫蘇を育てていることに気付いたのだろう。家庭菜園コレクションに追加してね、という意味に違いない。
千尋はドアを開け、お尻で押さえておいて、よっこらしょ、とその鉢を部屋に入れた。
そういえば……と、鉢を床に置いてバッグの中を探る。先日浅葉に渡すつもりだった一ヶ月遅れの誕生日プレゼント。
深緑の包装紙に包まれた細長いケースの中身は、カートリッジ式の万年筆だ。それも、左利き専用。文字を書く時にペン先が滑りにくいという左利き特有の問題を改善した作りになっているというのだが、渡すのをすっかり忘れていた。
プレゼントにはある程度実用的なものをと考えたが、浅葉は使い慣れたものを長年使い続けるタイプだという気がした。その点、万年筆なら複数あっても困らないだろうし、うまくいけば持ち歩いてもらえるかもしれない。
木目調のシックなデザインが気に入り、この一本を選んだ。またいつ急に会えるかわからない。千尋は万年筆の包みを再びバッグに戻した。
ベッドに座ってぼんやりと壁を眺める。今どこで何をしているのだろう。撃たれただの刺されただの、危険な目に遭っていないだろうか。それとも、また誰かの護衛でじっとパソコンに向かっているのだろうか。あるいは先日の長尾のように実地での情報収集に励んで……。
すぐに頭を振ってそのイメージを払いのける。すると、それに代わって千尋の脳内に侵入してきたのは、浅葉とホテルで過ごしたあの一夜だった。浅葉の肌の温度を思い出すと、即座に下半身が反応した。つい服の上から手を触れ、すぐに離した。
(まだ四日しか経ってないじゃない……)
千尋はもともと、どちらかというとその手の欲が薄い方だ。いや、自分ではそう思い込んでいたと言うべきか。肉体交渉とはあくまで男を満たすためのものと信じて疑わず、実際自ら楽しんだ経験もなかった。
大学一年の夏に初体験を迎え、同じ彼と最終的に三度経験したが、いわゆる「イク」というのがどういうことなのかわからなかった。
その彼と別れた後、好奇心から初めて自分ですることを覚えた。巷で言われるところの絶頂というものをついに味わった。しかし、習慣化するほどのことはなかった。
全く別の文脈で、千尋は欲がないね、と何人かの友達に言われたことがあるが、言われてみれば確かにあれが欲しい、これがしたいとあまり強く思う方ではないから、肉体的に旺盛でないのもそのせいかもしれない。
浅葉の前に付き合った男は二人。そのいずれにおいても、千尋の方は恋心や性欲よりも、友情や単純なドキドキ感が勝っていた。
浅葉はその二人の男とは全てにおいて異なる。が、一番違うのは、千尋自身の心と体の状態だ。自分が浅葉を求める気持ちは、付き合う前からいつになく激しいものだったと、今になって感じる。
そしてあの温泉宿で固く抱き合い、頂点へと導かれた晩、千尋の何かが壊れてしまったようだった。
浅葉という男を知ってしまってからというもの、自分の奥深くに眠っていた動物としての本能が呼び覚まされたような感覚に囚われていた。性欲というものを今さら身をもって理解した。
浅葉がもっと簡単に会える相手だったなら、今頃自分は中毒になっていたかもしれないとさえ思う。千尋はこの事実に少なからず戸惑い、手を焼いていた。
自分で処理する頻度は自ずと高まっていた。いや、頻度だけではない。毎度毎度深く浸るようにもなっていたし、一人でそれを楽しむことが妙にうまくなってしまっていた。
こうなってみると、浅葉が足に怪我をしていたあの日、このベッドで熱心に千尋を悦ばせたのは、実は手の使い方の手ほどきだったのではないかと思えてくる。千尋が肉欲に負けて他の男に走らぬようにという予防策だったとすれば、実に浅葉らしい発想という気もする。
しかし、千尋は体の欲を指で満たした後、決まって憂鬱な気分になり、時には涙を流した。こんなことがしたいんじゃない。あなたに今ここにいてほしいのに、と……。
千尋は自分に鞭を打つような気持ちで立ち上がり、その気をなくすためのシャワーを浴びに行った。
七月七日……。何度となくカレンダーに目をやりながら一日を終えた石山は、夜勤のメンバーとの進捗確認を済ませ、署を後にしようとしていた。出がけに、大部屋の角のデスクに再び目をやる。
「こんな日にまで……相変わらずだな」
デスクに資料を広げ、パソコンに向かったままろくに食事も取っていないその背中に、石山は声をかけた。
「今日ぐらい、そろそろ引き上げたらどうだ?」
浅葉は顔を上げ、左腕の時計に目をやる。その手で疲労の色を帯びた額をこすり、
「ええ」
と答え、手元のファイルを閉じた。石山はその肩にぽんと手を置いて部屋を後にした。
0
お気に入りに追加
122
あなたにおすすめの小説
最後の恋って、なに?~Happy wedding?~
氷萌
恋愛
彼との未来を本気で考えていた―――
ブライダルプランナーとして日々仕事に追われていた“棗 瑠歌”は、2年という年月を共に過ごしてきた相手“鷹松 凪”から、ある日突然フラれてしまう。
それは同棲の話が出ていた矢先だった。
凪が傍にいて当たり前の生活になっていた結果、結婚の機を完全に逃してしまい更に彼は、同じ職場の年下と付き合った事を知りショックと動揺が大きくなった。
ヤケ酒に1人酔い潰れていたところ、偶然居合わせた上司で支配人“桐葉李月”に介抱されるのだが。
実は彼、厄介な事に大の女嫌いで――
元彼を忘れたいアラサー女と、女嫌いを克服したい35歳の拗らせ男が織りなす、恋か戦いの物語―――――――
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
隠れ御曹司の手加減なしの独占溺愛
冬野まゆ
恋愛
老舗ホテルのブライダル部門で、チーフとして働く二十七歳の香奈恵。ある日、仕事でピンチに陥った彼女は、一日だけ恋人のフリをするという条件で、有能な年上の部下・雅之に助けてもらう。ところが約束の日、香奈恵の前に現れたのは普段の冴えない彼とは似ても似つかない、甘く色気のある極上イケメン! 突如本性を露わにした彼は、なんと自分の両親の前で香奈恵にプロポーズした挙句、あれよあれよと結婚前提の恋人になってしまい――!? 「誰よりも大事にするから、俺と結婚してくれ」恋に不慣れな不器用OLと身分を隠したハイスペック御曹司の、問答無用な下克上ラブ!
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

包んで、重ねて ~歳の差夫婦の極甘新婚生活~
吉沢 月見
恋愛
ひたすら妻を溺愛する夫は50歳の仕事人間の服飾デザイナー、新妻は23歳元モデル。
結婚をして、毎日一緒にいるから、君を愛して君に愛されることが本当に嬉しい。
何もできない妻に料理を教え、君からは愛を教わる。
幸せの見つけ方〜幼馴染は御曹司〜
葉月 まい
恋愛
近すぎて遠い存在
一緒にいるのに 言えない言葉
すれ違い、通り過ぎる二人の想いは
いつか重なるのだろうか…
心に秘めた想いを
いつか伝えてもいいのだろうか…
遠回りする幼馴染二人の恋の行方は?
幼い頃からいつも一緒にいた
幼馴染の朱里と瑛。
瑛は自分の辛い境遇に巻き込むまいと、
朱里を遠ざけようとする。
そうとは知らず、朱里は寂しさを抱えて…
・*:.。. ♡ 登場人物 ♡.。.:*・
栗田 朱里(21歳)… 大学生
桐生 瑛(21歳)… 大学生
桐生ホールディングス 御曹司
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる