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人魚との遭遇
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「綺麗な女性ですね」
浜辺にいたエルクは一人たたずむ女性を見た。可憐な女性だ。美しい女性。だが、穢れのない白いハンカチーフのような、そんな純朴さも兼ね揃えていた。
「せ、先生! 私にポロリまでさせておいて早速浮気ですか!」
「誰が浮気ですか。それに勝手に脱いだんでしょう。あなたは」
「そ、それを言われると凄い変態っぽくなりますぅ!」
「っていうかただの変態じゃない?」
「だよねー」
イシスとリーシアは突っ込む。
「私の言葉を遮らないでください。何となく、こんな人気のない浜辺で一人でいるのはおかしいのです」
「えー。ただの観光客じゃないですか?」
「世界が混乱に陥ている最近、ただの観光客がそんなにいるはずがありません」
「もし。あなた達は旅のお方でしょうか」
「はい……そうですが。あなたは一体?」
「私はアクアと申します。かつて海底帝国で暮らす人魚でした」
「「「人魚!?」」」
「はい。元です」
「なんで元なんですか! 足はどうしちゃったんですか!?」
「私は随分と昔に人間に恋をしました。そして魔女との取引で、魚の足を失う代わりに、人の足を得たのです。しかし、元には戻れませぬ」
「はぁ……そうなんですか。人間に恋!? もしかしてその人間って王子様ですか!?」
「はい」
「それでどうなったんですか?」
寂しそうにアクアは告げる。
「海に浮かぶ泡のように。膨らんで、それから無に還りました」
「ああ……要するに恋は実らなかったんですね」
「いえ。恋は実りました。ただ。王子はすぐに戦争に向かわれ、そこで」
「き、聞かない方が良かったです」
「私は足を失いましたが、それでも人魚は人間に比べて長命なのです。ですからいずれはそうなりました。気にしないでください」
「……そうかの。人間相手に恋をするなどろくなことはないの」
「はい。ですが後悔はしておりません。しかし、私は何とか元いた海底帝国に戻りたいのです。生まれ故郷が恋しくなる事があります。ですが、今の人間の体では到底海底帝国には至れそうもないのです
「そうですか」
「お願いです! 皆さま! 私を海底帝国まで連れて行ってください!」
「それをしてわしらに何のメリットがあるのじゃ?」
「それはその……私にできる事ならなんなりとお申し付けください」
顔を赤くしてもじもじとする。
「だ、だめですっ! 先生を誘惑しないでください! 先生が褒美にえっちな要求をしちゃうかもしれないじゃないですかっ!」
「誰がしますか! 誰が!」
エルクは叫んだ。
「私はかつて海底帝国で姫をしておりました。ですから、きっと皆さまのお役に立てると思うのです」
「まあ、どうせ私達も海底帝国に行くつもりでしたし。着いていくくらい問題ないでしょう」
「ありがとうございます」
アクアは深く頭を下げてくる。
「それより、海底帝国に行く方法を考えてください」
「先生! 考えてください!」
リーネは言う。
「相変わらず私頼みですか……うーむ。とりあえずはこの近くの国に行きますか。豊富な海洋資源に囲まれたリゾート地があるんです」
「リゾート地ですか」
「そこにヒントがある気がします」
エルクはそう語った。海洋都市エルブリンデ。
エルブリンデはリゾート地として有名だ。そして何よりも有名なのは海洋資源もそうではあるが。
古来より人を狂わせる魔性のもの。ギャンブルである。
カジノから競馬。スポーツギャンブルまで。
なんでもありな一大リゾート地であった。
浜辺にいたエルクは一人たたずむ女性を見た。可憐な女性だ。美しい女性。だが、穢れのない白いハンカチーフのような、そんな純朴さも兼ね揃えていた。
「せ、先生! 私にポロリまでさせておいて早速浮気ですか!」
「誰が浮気ですか。それに勝手に脱いだんでしょう。あなたは」
「そ、それを言われると凄い変態っぽくなりますぅ!」
「っていうかただの変態じゃない?」
「だよねー」
イシスとリーシアは突っ込む。
「私の言葉を遮らないでください。何となく、こんな人気のない浜辺で一人でいるのはおかしいのです」
「えー。ただの観光客じゃないですか?」
「世界が混乱に陥ている最近、ただの観光客がそんなにいるはずがありません」
「もし。あなた達は旅のお方でしょうか」
「はい……そうですが。あなたは一体?」
「私はアクアと申します。かつて海底帝国で暮らす人魚でした」
「「「人魚!?」」」
「はい。元です」
「なんで元なんですか! 足はどうしちゃったんですか!?」
「私は随分と昔に人間に恋をしました。そして魔女との取引で、魚の足を失う代わりに、人の足を得たのです。しかし、元には戻れませぬ」
「はぁ……そうなんですか。人間に恋!? もしかしてその人間って王子様ですか!?」
「はい」
「それでどうなったんですか?」
寂しそうにアクアは告げる。
「海に浮かぶ泡のように。膨らんで、それから無に還りました」
「ああ……要するに恋は実らなかったんですね」
「いえ。恋は実りました。ただ。王子はすぐに戦争に向かわれ、そこで」
「き、聞かない方が良かったです」
「私は足を失いましたが、それでも人魚は人間に比べて長命なのです。ですからいずれはそうなりました。気にしないでください」
「……そうかの。人間相手に恋をするなどろくなことはないの」
「はい。ですが後悔はしておりません。しかし、私は何とか元いた海底帝国に戻りたいのです。生まれ故郷が恋しくなる事があります。ですが、今の人間の体では到底海底帝国には至れそうもないのです
「そうですか」
「お願いです! 皆さま! 私を海底帝国まで連れて行ってください!」
「それをしてわしらに何のメリットがあるのじゃ?」
「それはその……私にできる事ならなんなりとお申し付けください」
顔を赤くしてもじもじとする。
「だ、だめですっ! 先生を誘惑しないでください! 先生が褒美にえっちな要求をしちゃうかもしれないじゃないですかっ!」
「誰がしますか! 誰が!」
エルクは叫んだ。
「私はかつて海底帝国で姫をしておりました。ですから、きっと皆さまのお役に立てると思うのです」
「まあ、どうせ私達も海底帝国に行くつもりでしたし。着いていくくらい問題ないでしょう」
「ありがとうございます」
アクアは深く頭を下げてくる。
「それより、海底帝国に行く方法を考えてください」
「先生! 考えてください!」
リーネは言う。
「相変わらず私頼みですか……うーむ。とりあえずはこの近くの国に行きますか。豊富な海洋資源に囲まれたリゾート地があるんです」
「リゾート地ですか」
「そこにヒントがある気がします」
エルクはそう語った。海洋都市エルブリンデ。
エルブリンデはリゾート地として有名だ。そして何よりも有名なのは海洋資源もそうではあるが。
古来より人を狂わせる魔性のもの。ギャンブルである。
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なんでもありな一大リゾート地であった。
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