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2話 異世界生活の基盤

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私本人の事情も有ってスマホを格安に切り替えたかったのだが、何とその前にぶっ壊れて引き継ぎ不可能と成リました。
つまり前の書いた物を連載出来ない有様です。
私の健康状態と経済的な事も有り、もしかしたら連載がどうかと書いたけど、先にスマホがおっちんだ次第です。
でなわけで違うアカウントにて新たに書き直してます。

有り難い事にお気に入りにして下さった方は、前の読者の方かもしれないと思ってます。

それでは恐縮ですが、趣味程度の拙い読み物にお付き合いませ。

 ――――――――――――――――

マロン亭に風呂は無い。
基本は皆生活魔法が使えるから、少しのクリーン魔法で済ませるらしい。
余程気になれば井戸の水を手桶に汲んで部屋で布を絞って拭く。
この時石鹸の代わりになる木の実を使う事も有る。(ちゃんと側の籠にそんな木の実が置いてあった)
日本にも古来からそんな実が有ったと記憶しているが、実際に使った事が無いので、どんな実かは知らない。(ムクロジとか聞いた事はある)

僕が行った時には部屋が空いていて直ぐに泊まれた。
部屋数は二階と三階合わせて8部屋しかない、小ぢんまりとした家族経営の宿で有る。
ご夫婦に女の子とその下の男の子。
とても気さくそうな宿だ。

食事は割りと旨い。
まあ日本の料理の質を望むのは無理だけど。

取り敢えず5日程部屋を取った。
銀貨10枚かかったので、この銀貨は1枚2500円くらいかも。
日本の宿でも五千円位だろうし。
金貨は10は倍するから(含有量で違うけど)2万5000円位かも。
まあ今はそのくらいで考えよう。
今度5日取って金貨出してみようかな。


翌朝宿の朝ご飯を食べて冒険者ギルドへ向かう。
朝ご飯はパンとスープ、そして何かの肉と野菜炒めだった。

ギルドまで近くて助かる。

おお!、朝から人が多い。
主に若い子が多いね。
てか僕もその一人だけど。

町の雑用は道とか分かんないので、薬草採取の類をしようと思う。
大きな張り紙が何枚か目に入った。
常設依頼、水割草に赤眼草それにカタリ草。
それぞれの絵が書いてあり、詳しい繁殖地や間違えやすいポイントが記載されている。
その他の紙には木の実や木の葉そして鉱石なんかもあった。
同じ様に有りそうな場所や詳しい形とか色が書かれてある。

それらの横には高価買取の薬草名が書かれていたが、森の奥にあるので立ち入らない様に注意と有る。
強い魔物がいるので命の保証は出来かねるとも。
子供だろうと大人だろうと自己責任でお願いしますとも書いて有る。
何とこの低ランクの常設依頼書掲示板と、中ランクの依頼掲示板の間には人さらい注意の張り紙があり、先月の行方不明者3人って書いてある。
こわっ!。

「最近ちょくちょくあるんだよ、子供をを拐かして売るってのが。気をつけなよ」
見上げると冒険者らしいおじさんが僕の頭を軽くポンっと叩いた。
「森に入った子供を主に狙っててな、行方不明に成っても魔物に食われた事になるだろ。
でもな最近隣でその子が見つかってな、貴族の小間使いとして生活してたらしい。
まあ飢饉とかで子供を売る親もいるから、裁けないんだよな。
そんでもって良い暮らししてたみたいでな。
帰りたくないって事らしかった。
売られた先が皆そうとは限らんから始末が悪い。
だから坊も気をつけろ」
「···はい」
そう言うとおじさんは去って行った。

そうかこの世界人身売買が普通にあるんだ。
今の話からすると違法ではあるけど、奉公とかって事で売られるんだろな。
女の子だともっとやばいかも。

本来自衛隊の飛行艇には武器は装備されていないので、僕のゆ~ちゃんは特別だ。
近代の戦争では飛行艇など絶好の標的でしか無い。
だからこその救難飛行艇なのだ。
だから海難救助や消火活動には向くが戦争には向かない。
この世界でならではの機銃装備だ。

因みに拳銃やサブマシンガンも有ったけど、僕には使えそうもないので持ってはいない。
おそらく撃っても当たらないと思う。

のんびり暮らしたいと思ったけど、そう簡単にはいかないね。
対人戦は勘弁してほしい。
あと僕を襲ったら結界で弾かれるので怪我をするらしいのだ。

そんな訳で僕は今若い子の集団の中で薬草採取をしている。
いや一人でしてたら周りの子達に止められたんだよ。
15歳以下は皆で行動しようって成ったみたいだね。
15歳の成人を迎えたら単独行動をしても良いらしい。
後は本当の自己責任って事で。

平敦盛か。
まあ僕は横笛は吹けないけど。
剣も使えないけど。
15で死にたくはないよ。
「聞こえしは これか 青葉の笛」
なんてね。

悲しいよね。


「フゴォォ~」
「なっ何だ!」
「オークだオークが出たぞ、みんな逃げろー!」
慌てて皆街道方面へ逃げ出した。
年長者組は剣を構えて殿を務めるつもりでいる。
僕もビクビクしながらいちおう剣を構える。
ていうか突然の事で逃げられなかった。

小さい子達が逃げる中森の奥から一体のオークが現れた。
しかしその手前で女の子が転んだ。
危ない!。
たまたま近かった僕が駆け寄るが、木の枝を持ったオークが殴りかかって来た。

しまったオークの脚が意外に速かったのだ。
剣をまともに使えない僕はただ単に剣を頭上にして、枝を防ごうとしただけだったが。
オークの枝が僕の結界で弾き飛ばされた。
「ブオッブオッ」
何かオークが痺れた様に止まっている。
本当に只単に僕の体が反射的に動いただけだった。


僕にはその剣先がオークの胸に深々と突き刺さったのが見える。


                        













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