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第1章 楽園は希望を駆逐する
第2話 無為に帰す(1日目) その1
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「……ん」
織田流水は目を覚ますと見慣れぬ天井があった。
彼は真っ白なベッドに横たわり、その周りを白いカーテンが覆っている。
清潔感のある寝具に安静に眠れる設備、もの静かな部屋。部屋に滞在する人間に対して、“休む”ことに重点を置いたようなこの部屋は、[医務室]である。
織田流水は気怠さと気疲れを感じ、心身共に疲弊していることを自覚した。
彼は身を起こすと眩暈を感じ、両目を抑える。その時、頭に包帯が巻かれていることがわかった。どうやら治療されて、ベッドに寝かされていたようだ。
彼は周囲の様子を探ると、同じ部屋で“二人”の小さい話し声が聞こえた。
「…………?」
織田流水は声がする方向が気になり、カーテンを開こうとして手を伸ばすと――、
「――おはよう」
――眠たそうな女がカーテンをサッと開けた。
「……あ……おはよう……」
部屋の明るさに目が暗んだ織田流水は、伸ばした手の動かし方を誤り、目の前に現れた女の胸元に手を当ててしまった。(!?)
「……ん? なにこの柔らかな感触……?」
「…………」
織田流水は何事かすぐには判断できなかったが、その手から伝わる柔らかな感触により意識を取り戻す。
「……あっ!? ごめんッ!? ごめんごめんごめんなさいッ! わ、わざとじゃないんだッ!」
本当にわざとじゃないからか、織田流水は手を離すだけでなくその場から飛びのく。
彼はオロオロと目線を動かす様子から、ひどく狼狽しているようだ。
「――っ!?」
織田流水は急に緊張が走り体を動かしたからか、眩暈を覚え傍の棚に身体を預ける。
「気にしないで。病み上がりなんだし」
女はまるで動揺をしていないように淡々と言って眠たそうに目を擦ると、コップに水を注いで織田流水に渡す。
「はい、どうぞ」
「あ、どうもありがとう」
織田流水は彼女の顔を見ずに受け取り、水を飲む。
冷水が彼の動揺した頭を冷やす。
すっかり落ち着きを取り戻した織田流水は改めて、彼女に向き直る。
「――ありがとう、助かったよ……それと、ごめんね?」
「ほんとーに気にしないでいいよ。頭を打っただけだから処置は済んでるし、安静にして経過観察して、問題なければ終わりだから」
その女――中川加奈子は何事もなかったかのように椅子に座る。
中川加奈子は<水墨画家>の<再現子>だ。
多数の英字がプリントされた白のブラウスにベージュ色のショートパンツ、それらの上に架かるサスペンダーがまた味わい深い。橙色のツナギの上下を、腰巻きや襷掛けで身に着けている。画家として作業するときに着る。太腿からの生足にヒールサンダルと、実に涼しそうな恰好である。
カエル顔の顔立ちで頬っぺたと口が大きく、彼女が笑顔を浮かべた時は歯がギラリと光る。ベージュ色に染められたミディアムウェーブヘアが軽快に舞い、額に載せたアイマスク(青空に浮かぶ虹と風船がプリントされている)がチャームポイントだ。
そして、彼女の〈再現子〉の名に恥じず、身に着けるウエストポーチには墨汁や筆などが詰め込まれていた。
中川加奈子の性格は好奇心旺盛な性格で、<水墨画家>でありながら興味を持った他分野には、当の<再現子>に師事して吸収する。琴、弓道、近接格闘術、解剖学、料理などと多岐に亘る。
何ができて何ができないのか、本人に聞かなければ断言できない。
今現在彼女が[医務室]にいるのもその賜物で、外科の知識や技能、経験が豊富なためだ。尚、それらの腕については、“本職”には及ばないと中川加奈子本人が評価を下している。
閑話休題。
「はい、この椅子に座って安静にね」
「あっ、すっごいフカフカ……っ」
中川加奈子に勧められた椅子型診察台(安静用チェア)に腰掛けた織田流水は堪らず破顔一笑する。
そんな、リラックスする織田流水を見たもう1人が声を掛けてきた。
「……すっかり元気になったみたいだな」
「あっ、うん。心配かけさせちゃったみたいで、ごめんね」
[医務室]にいたもう一人は、美ヶ島秋比呂だった。言葉とは裏腹に、その表情は晴れない。
「8,9時間ほど、眠っていたぜ。命に別状はないと聞いてはいたが、みんな不安そうだった。あとで、皆にも顔を見せてやれよ。きっと安心する……」
美ヶ島秋比呂は優しい声色で話してくれるが、それとは別の感情も含まれているのを織田流水は察した。
「……落ち込んでいるの?」
「…………そりゃぁな」
美ヶ島秋比呂はそう言って、顔を奥のベッドに向ける。
織田流水はそこで気が付いたが、自分以外のもう一人がベッドを使用していた。
「…………」
聞かずとも誰なのか、すぐに分かった。
黙り込む二人の男に、中川加奈子が説明をし始める。
「――防弾チョッキを着ていたおかげで、絶命はしなかったよ。ただ……織田は目の前で見ていたから分かると思うけど、あれほどハチの巣にされたらね……衝撃を殺しきれなかったのと、数発貫通していたのがダメージになっていた」
中川加奈子は淡々と続ける。
「体内に残っていた弾は全て摘出したから、あとは快方に向かうだけ。輸血も済ませているし、縫合も終えている。呼吸も落ち着いているし、織田が心配することは何も起きないよ」
どうやら中川加奈子なりの気遣いだったようだ。完璧な治療をしたから安心しろと、簡潔にそう言っていた。
「…………うん……そっか……うん……」
胸を撫で下ろす織田流水。
美ヶ島秋比呂は、おそらく何回も聞いているだろうはずなのに、顔を曇らせたままだ。
織田流水はそんな彼の心情を察して、中川加奈子に話しかける。
「やっぱり、中川さんと音羽ちゃんと深木さんが?」
「ご明察」
「さすがは、“メディカル三姉妹”だね」
「……その渾名、恥ずかしいよ」
「あはは、ごめんごめん」
助けてもらったことへの感謝から、思わずからかう織田流水に中川加奈子は目を細める。
織田流水の云う“メディカル三姉妹”とは、<水墨画家>の中川加奈子、<内科医>の白縫音羽、<慈善家>の深木絵梨を指している。実際の“本職”は白縫音羽だけという意外性や諧謔性から、知らず知らずのうちに呼ばれ出したものだ。
中川加奈子は、それに――、と続ける。
「――今回はこれまでのケガと比べて、その原因や経緯が異質だからか、皆もよく手伝ってくれたよ。医療現場に慣れないながらも、不器用なりに……ね?」
中川加奈子がそう言って、美ヶ島秋比呂を見遣る。
「…………ふん」
美ヶ島秋比呂は鼻を鳴らすだけだった。
織田流水は美ヶ島秋比呂の心情を察して、あまり深く突っ込まなかった。
美ヶ島秋比呂は自身の軽率な行動で、仲間が九死に一生を得るような状態に陥ったことを悔いているのだ。この[医務室]にいる間の口数の少なさからも、それが明解だった。その後悔や罪悪感は、織田流水が責めたり問い詰めたところで何も変わりはしない。
美ヶ島秋比呂を負の感情から救うのは、きっと“彼”だけだ。
「…………ねえ、大浜さんの様子って、見てもいい?」
「安静にした後ならね。今はアナタも病人なんだからダメ」
「…………」
中川加奈子に注意された織田流水はそれとなく、窓の外の景色を見た。
既に時刻は、19時過ぎ。
7月の暑い気候とはいえ日は落ち辺りは薄暗い。
そんな景色に、”無機質な物体”が動く。
「……あれ?」
織田流水は違和感に目を凝らす。
「――ああ、気づいた? ずっと眠っていたアナタにとっては、ついさっきの出来事だもんね。やっぱり夢じゃないよ……って、怪我をしたアナタに言うまでもないか」
織田流水は中川加奈子の声が聞こえていないようだった。
窓の外。薄暗い草原が拡がっているだけかと思いきや、集団がチラチラと動く。
再現施設の外に、鮮明に脳裡に焼き付いている武装した男たちがうろついていた。
――大浜新右衛門を撃った奴らだった。
彼らも銃器を装備している。
「――“見張り”だってさ。このC棟の周囲に十数人いる。おそらくC棟以外のA棟、B棟、D棟の周囲にもいるだろうってさ。狗神が言ってたよ。おそらく数十人にも及ぶ武装した手練れたちを相手に、正面突破は無理だろう、だってさ」
「……狗神さんが……」
<軍人>の彼女が言うならば、そうなのだろう。
素人でも暴力的な威圧感をヒシヒシと感じており、戦闘をする前から腰が引ける。
「――そんなにいるの?」と、織田流水が信じられないと言わんばかりの表情だ。
「ね。でも、A棟には職員が90名以上いるから、見張りのテロリストもそれなりにいるはず。その全員に銃器の装備を用意できているのなら、いちテロ組織にしては大規模だよね」と、中川加奈子がマイペースに彼の心境を代弁してくれた。
「尋常じゃねえ組織力だ。”後ろ盾”が間違いなくいるな」と、美ヶ島秋比呂が吐き捨てる。
織田流水は、外にいる武装集団をおそるおそる窓から観察していた。
怪我から目を覚まし、仲間と談笑して気を良くしていた織田流水は、一気に現実に引き戻された。
織田流水は目を覚ますと見慣れぬ天井があった。
彼は真っ白なベッドに横たわり、その周りを白いカーテンが覆っている。
清潔感のある寝具に安静に眠れる設備、もの静かな部屋。部屋に滞在する人間に対して、“休む”ことに重点を置いたようなこの部屋は、[医務室]である。
織田流水は気怠さと気疲れを感じ、心身共に疲弊していることを自覚した。
彼は身を起こすと眩暈を感じ、両目を抑える。その時、頭に包帯が巻かれていることがわかった。どうやら治療されて、ベッドに寝かされていたようだ。
彼は周囲の様子を探ると、同じ部屋で“二人”の小さい話し声が聞こえた。
「…………?」
織田流水は声がする方向が気になり、カーテンを開こうとして手を伸ばすと――、
「――おはよう」
――眠たそうな女がカーテンをサッと開けた。
「……あ……おはよう……」
部屋の明るさに目が暗んだ織田流水は、伸ばした手の動かし方を誤り、目の前に現れた女の胸元に手を当ててしまった。(!?)
「……ん? なにこの柔らかな感触……?」
「…………」
織田流水は何事かすぐには判断できなかったが、その手から伝わる柔らかな感触により意識を取り戻す。
「……あっ!? ごめんッ!? ごめんごめんごめんなさいッ! わ、わざとじゃないんだッ!」
本当にわざとじゃないからか、織田流水は手を離すだけでなくその場から飛びのく。
彼はオロオロと目線を動かす様子から、ひどく狼狽しているようだ。
「――っ!?」
織田流水は急に緊張が走り体を動かしたからか、眩暈を覚え傍の棚に身体を預ける。
「気にしないで。病み上がりなんだし」
女はまるで動揺をしていないように淡々と言って眠たそうに目を擦ると、コップに水を注いで織田流水に渡す。
「はい、どうぞ」
「あ、どうもありがとう」
織田流水は彼女の顔を見ずに受け取り、水を飲む。
冷水が彼の動揺した頭を冷やす。
すっかり落ち着きを取り戻した織田流水は改めて、彼女に向き直る。
「――ありがとう、助かったよ……それと、ごめんね?」
「ほんとーに気にしないでいいよ。頭を打っただけだから処置は済んでるし、安静にして経過観察して、問題なければ終わりだから」
その女――中川加奈子は何事もなかったかのように椅子に座る。
中川加奈子は<水墨画家>の<再現子>だ。
多数の英字がプリントされた白のブラウスにベージュ色のショートパンツ、それらの上に架かるサスペンダーがまた味わい深い。橙色のツナギの上下を、腰巻きや襷掛けで身に着けている。画家として作業するときに着る。太腿からの生足にヒールサンダルと、実に涼しそうな恰好である。
カエル顔の顔立ちで頬っぺたと口が大きく、彼女が笑顔を浮かべた時は歯がギラリと光る。ベージュ色に染められたミディアムウェーブヘアが軽快に舞い、額に載せたアイマスク(青空に浮かぶ虹と風船がプリントされている)がチャームポイントだ。
そして、彼女の〈再現子〉の名に恥じず、身に着けるウエストポーチには墨汁や筆などが詰め込まれていた。
中川加奈子の性格は好奇心旺盛な性格で、<水墨画家>でありながら興味を持った他分野には、当の<再現子>に師事して吸収する。琴、弓道、近接格闘術、解剖学、料理などと多岐に亘る。
何ができて何ができないのか、本人に聞かなければ断言できない。
今現在彼女が[医務室]にいるのもその賜物で、外科の知識や技能、経験が豊富なためだ。尚、それらの腕については、“本職”には及ばないと中川加奈子本人が評価を下している。
閑話休題。
「はい、この椅子に座って安静にね」
「あっ、すっごいフカフカ……っ」
中川加奈子に勧められた椅子型診察台(安静用チェア)に腰掛けた織田流水は堪らず破顔一笑する。
そんな、リラックスする織田流水を見たもう1人が声を掛けてきた。
「……すっかり元気になったみたいだな」
「あっ、うん。心配かけさせちゃったみたいで、ごめんね」
[医務室]にいたもう一人は、美ヶ島秋比呂だった。言葉とは裏腹に、その表情は晴れない。
「8,9時間ほど、眠っていたぜ。命に別状はないと聞いてはいたが、みんな不安そうだった。あとで、皆にも顔を見せてやれよ。きっと安心する……」
美ヶ島秋比呂は優しい声色で話してくれるが、それとは別の感情も含まれているのを織田流水は察した。
「……落ち込んでいるの?」
「…………そりゃぁな」
美ヶ島秋比呂はそう言って、顔を奥のベッドに向ける。
織田流水はそこで気が付いたが、自分以外のもう一人がベッドを使用していた。
「…………」
聞かずとも誰なのか、すぐに分かった。
黙り込む二人の男に、中川加奈子が説明をし始める。
「――防弾チョッキを着ていたおかげで、絶命はしなかったよ。ただ……織田は目の前で見ていたから分かると思うけど、あれほどハチの巣にされたらね……衝撃を殺しきれなかったのと、数発貫通していたのがダメージになっていた」
中川加奈子は淡々と続ける。
「体内に残っていた弾は全て摘出したから、あとは快方に向かうだけ。輸血も済ませているし、縫合も終えている。呼吸も落ち着いているし、織田が心配することは何も起きないよ」
どうやら中川加奈子なりの気遣いだったようだ。完璧な治療をしたから安心しろと、簡潔にそう言っていた。
「…………うん……そっか……うん……」
胸を撫で下ろす織田流水。
美ヶ島秋比呂は、おそらく何回も聞いているだろうはずなのに、顔を曇らせたままだ。
織田流水はそんな彼の心情を察して、中川加奈子に話しかける。
「やっぱり、中川さんと音羽ちゃんと深木さんが?」
「ご明察」
「さすがは、“メディカル三姉妹”だね」
「……その渾名、恥ずかしいよ」
「あはは、ごめんごめん」
助けてもらったことへの感謝から、思わずからかう織田流水に中川加奈子は目を細める。
織田流水の云う“メディカル三姉妹”とは、<水墨画家>の中川加奈子、<内科医>の白縫音羽、<慈善家>の深木絵梨を指している。実際の“本職”は白縫音羽だけという意外性や諧謔性から、知らず知らずのうちに呼ばれ出したものだ。
中川加奈子は、それに――、と続ける。
「――今回はこれまでのケガと比べて、その原因や経緯が異質だからか、皆もよく手伝ってくれたよ。医療現場に慣れないながらも、不器用なりに……ね?」
中川加奈子がそう言って、美ヶ島秋比呂を見遣る。
「…………ふん」
美ヶ島秋比呂は鼻を鳴らすだけだった。
織田流水は美ヶ島秋比呂の心情を察して、あまり深く突っ込まなかった。
美ヶ島秋比呂は自身の軽率な行動で、仲間が九死に一生を得るような状態に陥ったことを悔いているのだ。この[医務室]にいる間の口数の少なさからも、それが明解だった。その後悔や罪悪感は、織田流水が責めたり問い詰めたところで何も変わりはしない。
美ヶ島秋比呂を負の感情から救うのは、きっと“彼”だけだ。
「…………ねえ、大浜さんの様子って、見てもいい?」
「安静にした後ならね。今はアナタも病人なんだからダメ」
「…………」
中川加奈子に注意された織田流水はそれとなく、窓の外の景色を見た。
既に時刻は、19時過ぎ。
7月の暑い気候とはいえ日は落ち辺りは薄暗い。
そんな景色に、”無機質な物体”が動く。
「……あれ?」
織田流水は違和感に目を凝らす。
「――ああ、気づいた? ずっと眠っていたアナタにとっては、ついさっきの出来事だもんね。やっぱり夢じゃないよ……って、怪我をしたアナタに言うまでもないか」
織田流水は中川加奈子の声が聞こえていないようだった。
窓の外。薄暗い草原が拡がっているだけかと思いきや、集団がチラチラと動く。
再現施設の外に、鮮明に脳裡に焼き付いている武装した男たちがうろついていた。
――大浜新右衛門を撃った奴らだった。
彼らも銃器を装備している。
「――“見張り”だってさ。このC棟の周囲に十数人いる。おそらくC棟以外のA棟、B棟、D棟の周囲にもいるだろうってさ。狗神が言ってたよ。おそらく数十人にも及ぶ武装した手練れたちを相手に、正面突破は無理だろう、だってさ」
「……狗神さんが……」
<軍人>の彼女が言うならば、そうなのだろう。
素人でも暴力的な威圧感をヒシヒシと感じており、戦闘をする前から腰が引ける。
「――そんなにいるの?」と、織田流水が信じられないと言わんばかりの表情だ。
「ね。でも、A棟には職員が90名以上いるから、見張りのテロリストもそれなりにいるはず。その全員に銃器の装備を用意できているのなら、いちテロ組織にしては大規模だよね」と、中川加奈子がマイペースに彼の心境を代弁してくれた。
「尋常じゃねえ組織力だ。”後ろ盾”が間違いなくいるな」と、美ヶ島秋比呂が吐き捨てる。
織田流水は、外にいる武装集団をおそるおそる窓から観察していた。
怪我から目を覚まし、仲間と談笑して気を良くしていた織田流水は、一気に現実に引き戻された。
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