10月2日、8時15分の遭遇(前編)

ライヒェル

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最後の一週間

忘れないときめきの瞬間

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アパートをチェックアウトする準備を終らせ、荷物をすべて玄関に出し鍵をかける。ヴィクターがスーツケースとボストンバッグを運んでくれたので、私はハンドバッグと紙袋だけを持って下りた。郵便ポストに、アパートの鍵を入れてチェックアウト完了。
表に出ると、Volkswagenのグレーメタリック、Golfが止まっていた。
「ヴィクター、車、持ってたの?」
びっくりして聞いたら、ヴィクターはトランクを開けながら笑う。
「違う。これ、カフェのオーナーの車」
「え、借りて来たの?」
「そう。さすがにこの荷物で市内縦断はきついし。夕方に返すってことで借りた」
トランクのほうへ紙袋を持って行くと、そこに、私のとは違うスーツケースも入ってた。
「これは?」
私の手から紙袋を受け取ってトランクの中を整理しながら、ヴィクターが答える。
「俺の。とりあえず入るだけ詰めて来たんだ。あっちには着替えもないし」
「ほんとに何も置いてないんだね」
「基本、家具だけ。そこで生活したことは一度もないから」
そう言うと、トランクを閉め、助手席のドアを開けてくれた。
「ありがとう」
車に乗り込むと、彼がドアを閉める。ふと後部座席を振り返ると、コーヒー豆の梱包されている段ボールや、カフェの備品らしいものが詰まった箱がいくつもあった。どうやら、トランクにあったものを後部座席へ移動して荷物を入れるスペースを確保したらしい。
「さ、行くか」
運転席に乗ってシートベルトを締めながら、バックミラーの調整をするヴィクター。
とても不思議な気持ちで彼を眺める。
昨日までは、たった10日ほど前に知り合った新しい友達だった人が、一晩にして婚約者になって、今は彼が運転準備をしている車の中。
どこか、非現実的すぎて、やっぱりこれは白昼夢なのかもなんて、本気で考えてしまう。
エンジンをかけて、ハンドルを軽く切り駐車スペースを出ると、ヴィクターは手慣れた様子でUターンして大通りのほうへ車を走らせる。
男の人が余裕のあるハンドルさばきで車の運転をする姿は、往々にしてかっこいいものだ。特に、普段そういうイメージがなかった人だったりすると、ギャップがある分、尚更素敵に見える。
私はがっちりハンドルを掴むけれど、彼は軽く両手を乗せた感じでリラックスしていて、カーブの時だけ少し力を籠めてハンドルをさばいている。
つい、まじまじと彼を見つめてその男らしさにドキドキしていると、ヴィクターがちらりと私を見て可笑しそうに笑った。
「なに見てるの。もしかして、俺の運転、信用してないとか?」
「違うよ、運転、上手だなーと思って」
「久しぶりだから、どうだか。君は運転するの」
「私もするよ。結構、好きだったりする」
「へぇ」
興味深そうに声をあげた彼が、交差点のカーブを切りながらフロントの携帯を手に取り、時間を確認するとまたフロントに置いた。
「30分くらいで着くな。とりあえず遅れずに済みそうだ」
「うん」
私は少し緊張で背筋を伸ばしながら答えた。
グレーのデニムの上に羽織った、黒のロングセーターの裾についているブランドタグをいじりながら、窓の外へ目をやる。
明るい日差しに照らされたベルリンの街並と、青空キャンパスの上を放射線状に広がる飛行機雲。
これから空港で起きることを想像すると、やはり不安や緊張で落ち着かない。
拓海を傷つけること、落胆させることへの罪悪感は否めない。
私はやっぱり、拓海のことは好きなんだと思う。
でも、それは愛ではなかった。
もしかすると、あのまま結婚していたら最終的にはそれが愛に変わっていたのかもしれない。
車が高速道路の入り口を通過すると、ヴィクターが思い切りアクセルを踏み込み、あっという間に凄まじい勢いで景色が後方へ消えて行く。
そう、まさにこれと同じだ。
私は知ってしまったのだ。
恋から一瞬にして愛に変化する出会いの存在を。
好きという気持ちから、時を経てその延長線上にあるという愛に辿り着くのではなく。
私の心で起きたその変化はあまりにも突然すぎて、自分でさえその事実を見過ごしてしまったほどに、私が落ちた恋は、刹那に愛へと変わった。
私はハンドバッグの中を少し開いて、ガラスの小瓶の中のコットンの上に転がる、千日紅の指輪を覗く。お試しサイズのラズベリージャムの小さいガラス瓶を洗って、指輪が傷まないように入れてきた。
これは後で日陰で乾燥させて、ドライフラワーにしてずっと飾っておくつもりだ。
彼が私の目の前でこの花の指輪を作り、結婚しようと言ってくれた時のことを思い出すだけで全身に鳥肌が立ち、鮮明な感動が蘇って来る。
車が一般道路から高速に入って、急激に速度を上げたように、私のヴィクターに対する気持ちはある時を境に一気に加速し、彼は、知り合ったばかりの友人から、生涯を共にしたい人へと変貌した。
車内に静かな電動音がして、吹き込んでいた強い風が弱まり、開いていた窓がすべてゆっくりと閉まって行く。
「リオ?」
私の強ばった様子に気がついたらしいヴィクターが、右手で私の膝の上にあった左手を握りしめた。温かく大きな手に包まれて、全身を固めていた緊張がすうっと緩んでいく。
「何も心配するなよ」
前方から目を離さずそう言う彼の横顔は、とても優しく、その表情は自信に満ちあふれていた。
「うん、大丈夫……一緒に来てくれて、有り難う」
心からそうお礼を言うと、ヴィクターはちらりと私を見てクスッと笑う。
「ところで、さっきの話。君が運転しているのはどこの車?」
「私、持ってないよ。東京都内で運転しても、駐車場探すの大変だし、地下鉄のほうが断然早いから。実家に帰った時だけ運転してる。父は、外資に勤めているけど愛国精神が強いから、絶対国産車。今は、トヨタのレクサスに乗ってる」
「トヨタか。確かに、品質や性能、燃費もよさそうだな」
「そうだね。私は車のことはよくわからないけど、日本車は長持ちって聞く」
「そっか。君は好きなメーカーとかないの」
「あまり、考えたことない。自分で買うとか考えた事ないし」
「ドイツのはどう?」
「ドイツ車?世界でも人気だよね。日本でも、高級車の部類で人気だよ」
「俺、ベンツとポルシェが好きなんだ。スポーツカーとかじゃなくて、割と、大型のほう」
「そうなの?日本は道路が狭いから大きな車は大変だけど、ベルリンは道路も広いしね」
「じゃ、君が戻るってくるまでにいいの探しとく」
「えっ?」
どういう意味だと思って聞き返すと、ヴィクターが楽しそうに笑いならが横目で私を見る。
「車、あったほうが便利だろ?こうやって荷物運んだり、近場に旅行に行く時も使えるし」
「そ、それは、そうだけど」
単なる車の話題だったと思っていたのが、車を買うという話だったのかと驚いて彼を見る。
「今までは生活に必要ないから車は持ってなかったんだ。もともと、運転は好きだし、君も運転好きなら、尚更いいタイミング」
まるで自転車を一台買うような感じであっさり言われると、さすがに度肝を抜かれる。
その時、フロントの携帯が鳴り出した。車内の轟くヘビメタ系の音楽の呼び出し音に、どうするのかと思っていたが、彼はそれに目をやって、ちらりと一瞥したまま電話には出ない。一度切れて、また鳴り始める。しばらくして切れたが、すぐにまた鳴り始めて、ヴィクターはハァと溜め息をして携帯を取り、電源を消した。
「……これ、クリスティアン」
「クリスティアン?」
「後で、連絡しないとあいつ、暴れるだろうな」
「なにかあったの?」
そう聞くと、ヴィクターは少しだけ怒ったように目元を赤く染めて、前方を睨む。
「なにかって言うか、そうだな……最終的には、あいつに、借りが出来たって感じ?」
「貴方がクリスティアンに?」
どういう事だと思って聞くと、ヴィクターはちょっぴり照れたように目を細めて私を見た。
「メキシコ料理の晩、君達が店を出た後、止めようと後を追って表に出たんだ。そしたら、タクシーで二人が去るのが見えて、一体どこに行ったのか気になって、俺は何度もあいつに電話したんだ」
「そうだったの!」
「でも、あいつ、携帯の電源を切ってて何度かけても繋がらなくてさ。俺、ジョーとバーに行って時間を潰してたんだけど、結局、夜中にあいつのアパートに行ったんだ」
「えっ」
「寝てたところを叩き起こしたから、ものすごくキレて、機嫌、最悪だった」
「……」
「あいつに、そんなにリオが気になるなら、自分でどうにかしてみせろと怒鳴られて、入り口で追い返された」
ヴィクターは、自嘲気味に笑う。
「帰宅したのが朝5時すぎだったから、昨日の朝、カフェに行こうと思ってたのに起きれなかったんだ」
「……まさか、あの後、そんなことがあったなんて」
私が眠っている間に起きていた出来事にびっくりする。
あれだけ眠そうだったクリスティアンが、夜中に叩き起こされたとなると、彼が激怒したのも当然だろう。
「でも、俺はそれでも、何をどうしたらいいのか分らなかったんだ。まだ、あの束縛が俺自身の思い込みだとは気がつかずに」
車は高速から、テーゲル空港の駐車場へ向かうレーンへ車線変更すると、速度を落として緩やかなカーブを行く。
「午後にカフェでメッセージの折り鶴を貰って、中の日本語がわからないから、出社してすぐに日本人スタッフのところへ行ったんだ」
「あ、そうか……社内に、日本人、居たんだったね」
「その子に見せようと出した折り鶴にひっかかっていたピアスを見た途端、俺は気がついたんだ。すぐに君のところへ行かないと、取り返しのつかないことになるって」
ヴィクターは駐車場の入り口で、駐車券の発券ボタンを押して券を受け取りながら、私の顔を見て小さく笑うと、アクセルを踏み車を再発進させる。
「一期一会、の説明を聞いてすぐ、アナマリーに頼んだんだ。俺のシフトをやれるやつ、今すぐ探してくれって。彼女がすごく驚いて、出社するなり早退とは何事かって聞くから」
そこまで言って、一旦言葉を切ると、空きスペースの横に停車し、軽くハンドルを切り、車をバックさせてぴたりと駐車した。
サイドブレーキをかけると、もう一度私を見て少し照れくさそうに微笑んだ。
「リオの婚約の話、白紙にさせるために行くんだって言ったんだ。そしたら、最初、天変地異でも起きたかのように大パニックになってたけど、すぐに、後は自分に任せて今すぐ行けって送り出してくれた」
「……それじゃぁ、クリスティアンも、アナマリーも巻き込んで?」
「そう。あの後、どっちにも連絡してないんだ。今日中に電話しないと、マズい」
アナマリーの手助けで、あんな時間に突然私のところへやってきたのだと知り、驚くと同時に、彼等への感謝で胸がいっぱいになった。私が今日、帰国する飛行機に乗る予定になっていたから、今頃、二人とも私達のことを気にしていることだろう。
シートベルトをはずして、ハンドバッグ片手に車を降りると、反対側から降りたヴィクターが、グレーのレザージャケットを羽織りながらこちらへ回って来た。腕を袖に通すと微笑みを浮かべて私に手を差し伸べた。
胸がドキンと弾むのを感じながらその手を取ると、彼がゆっくりと握りしめてくれる。
温かく大きな手が優しく包んでくれる感触に、自然と微笑みがこぼれる。
初めて、こうして手を繋ぐ瞬間。
一生、このときめきを忘れない。
手を繋ぎ、隣に立って顔を見合わせると、照れながらもお互い笑顔になる。
「行こう」
彼の優しい声に私は黙って頷いた。



テーゲル空港は、スーツケースを押している到着客、出発客で賑わっていた。
途中、カフェやレストラン、ショップのある楽しそうなエリアを通過したが、今はとても、コーヒーをカップ一杯飲む気にさえなれない。
心なしか胃がキリキリ痛むような気がする。
隣を歩く彼は、いつもと同じ、穏やかな表情で空港案内の標識を見上げて歩いている。
彼にとっても、あの激情家の拓海と対面するのは決して好ましいことではないはずだが、彼は特にそれをストレスに感じているようには見えない。どこかで見た様な落ち着いた目だなと思って、ふと、あの時会った、弁護士事務所のオーナーを思い出した。
イヴァンというヴィクターの長年の友人。
あの、冷酷ささえ感じる自信に満ちた表情と、相手の目を射る鋭い眼差し。
考えてみれば、彼等弁護士は、裁判所という戦場に身を置く職業だ。憎悪、恨み、怒り、嫉妬、絶望のうごめく場で、時には殺傷沙汰さえも関わるような恐ろしいケースにおいても、冷静沈着を持って取り組む。
多少のことで動揺したり取り乱すようでは務まらない仕事だろう。私情を挟むことだって許されないはずだ。
「チェックインカウンターはあっち」
その言葉にドキリとして、思わず足が止まる。
拓海はきっと、もう到着しているはずだ。
周りの利用客が楽しそうな声をあげながらスーツケースやカートを押して、私達の隣を通り過ぎて行く。今頃、拓海はどんな気持ちで私を待っているのだろう。
彼を傷つけることになる答えを伝えなくてはならない。
でも、きちんと確実に伝えないと、それはお互いのためにならない。
クリスティアンが、マーラにはっきりと別れを告げたように。
中途半端な態度は、相手の為にはならない。
拓海を7ヶ月も足止めしていた私に、これ以上、彼を束縛するなんて許されない。
それに、もう、心は決まっている。
「リオ、俺もいるから、大丈夫」
足がフロアに接着されたように動かない私を見下ろして、優しく励ましてくれるヴィクター。
私は彼の背に手を回し、勇気をもらおうと腕に力を込める。
「あいつなら、きっと解ってくれるさ」
彼はそう言ってぎゅっと抱きしめてくれた。
緊張と恐怖が解けていく温かさの中でしばらく心を落ち着け、私はようやく腕の力を緩め後方のチェックインカウンターを振り返った。
もう、これ以上誰の時間も無駄にしない。
「私、ここからひとりで行く。ヴィクター、そこで待っていて」
そう言って手を離すと、彼は少し心配そうな顔をしたが、やがて僅かに微笑み頷いた。
「わかった。ここで、見守ってる」
「ありがとう」
私が歩き出そうとすると、彼が腕を引いて私の背を抱き寄せキスをした。
無意識のままに彼の首に腕を回し目を閉じる。
触れた唇から全身へ広がる熱で、胸が焦げてしまいそうだ。
彼が腕の力を緩めた時、目を開けると間近に見下ろす彼の優しい青い目がそこにあった。
私は彼に微笑むと、黙って彼から離れ、ついに、拓海の待つカウンターの方へと歩き出した。
周りの騒音や人の話し声がどんどん小さくなって、私の耳に聞こえるのは、自分のブーツのヒールの足音だけ。まるで、時計の秒針が響くように、コツ、コツ、コツと頭に響く。
約束したルフトハンザのカウンターが見えて来ると、そこに、あの人の姿があった。
シルバーの大きなスーツケースを二つ乗せたカートに寄りかかるように立つ、拓海。
チョコレートブラウンのパンツに、グレーのシャツとネイビーブルーのジャケットを重ねた、一際目立つ彼を、私が見間違うことはない。
拓海が私に気がついてカートから手を離し、鋭い眼光をこちらへ向けた。
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