異世界親父騒動記

マサカド

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第五章 親父たちと砂漠

親父たち、小島に漂着する!

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前回までのあらすじ
ブドウの暴走により親父たちを乗せたピラミッドは海に落ちた。

 ここは元の世界で言う所の紅海の小島。
 この小島に親父たちはいた。
「村正!」
「何だ?ブドウ!」
「なぜ?わしらはこんな所にいるんだ?」
「さっきも言っただろ!乗っていたピラミッドが海に沈んで、脱出したら、運よくこの島に辿り着いたんだと!」
「それなら、なぜ?わしはミノムシみたいに縛られて、さかさまになっているんだ?」
「…………ブドウ!本当に何も覚えていないんだな!」
 親父たちが遭難した理由はブドウが暴走したのが原因なのだが、本人はその事を覚えていなかった。
 お仕置きの意味も込めて、ブドウを逆さまにしてミノムシのように吊るしていたのだが、それが意味のないことだと、村正は理解した。
 ちなみに村正とブドウ以外の親父たちは小島の探索に出かけて今はいない。
「とりあえず!みんなが戻ってくるまでその状態のままだ!」
 村正の一言と共にブドウはそれからしばらくの間、ミノムシになっていた。

 夕方。
 親父たち全員が合流したことにより、ブドウはミノムシの刑から解放された。
「き……気分が……悪い……」
 横になったブドウの言葉に誰も耳を重なった。
 それどころか円陣を組んでひそひそ話をし始めた。
「うむ!やはりブドウくんは記憶が……」
「ない!なぜミノムシになっていたのかさえ理解していない!」
「これは困ったことになったでござる!」
「肯定であります!」
 親父たちの相談は今後起きるであろうブドウの暴走についてだったが、本人に自覚がなれば、対処のしようがなかった。
「うむ、仕方がない!今我々のすべきことは……」
「「飯(でござる)!」」
「肯定であります!」
 そう言って親父たちは晩御飯の準備をし始めた。
 
 食後。
「うむ、軍曹の料理はいつもうまいね!」
「本当に美味しいでござる!」
「あれだけの材料と塩だけで作ったことがすごいな!」
「酒が欲しくなる味だ!」
 口々に軍曹を褒める親父たち。
 しかし、ここで教授は爆弾を落とした。
「うむ、今度は私の得意料理をみんなに……」
「「「それは遠慮する!!」」」
「速攻でござる!」
 親父たちは素早く危険を回避した。
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