会長の親衛隊隊長になったので一生懸命猫を被ろうと思います。

7.

「あれ、要様と琉星様が追いかけっこしてる」


「本当だ早いですねお二人共」


和む会話してるとこ悪いけど、追いかけっこなんて可愛いもんじゃないからぁぁ！！

会長の目、見てみ！？怖いよ！？
あれは草食動物を狙う肉食動物の目だって絶対！！

和む会話をしていた2人を追い越し、ヒィヒィ言いながら走っていると会長の親衛隊の子達を見かけた。
そして１人の子と目が合う。

うぅ、助けてぇー！！翔ちゃん！！俺の肺がもう限界なんですー！！


「会長様～僕を捕まえてくださいー！！」


「あ、ずるい！！僕も僕も！！」


「僕が先だぞ！！」


「え、あ悪ぃ俺は急いで…」


俺の想いが通じたらしい翔ちゃん達が会長を引き止めてくれた。

ありがとう翔ちゃん、海ちゃん、理久ちゃん！！
俺の大事な隊員の子達です。
めちゃくちゃいい子、そして可愛い子、俺の癒しですわ！！

鬼ごっこ終わったら今日のお礼に3人に手作りお菓子プレゼントしよう。うん、そうしよう。

さて、どこに隠れようか…要に追いかけられる心配がない為歩きながら隠れスポットを探す。


「なぁ、お前好きなやついんの？」


「俺？う～ん、いないかな～」


……なんだか告白現場が見れそうな予感！！

声が聞こえる方向に歩いていくと、人影を確認した。
俺は壁越しから2人を観察する。

そこには見た目不良っぽい人と王子様みたいな人がいた。

あれだ、俺が理想としていた王道転校生の取り巻きになりそうな一匹狼君と爽やか王子君だ。