大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ

鮭とば

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本編

まとめと目標

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あれから数日経った。
流石『強さ、品位、美しさ』をモットーにしてる学校で、決闘の約束を破るのは美しくもないし品位に欠けるのか知らんが、まぁ平穏。
ついでに、学校長に『ゴメン、俺はどっちの派閥にもつかねぇから』って事を伝えといた。
学校長としてはどっちについても良かったんだろうが…まぁ、一応俺がまた学長室に出向いて言っといた。
結構…というか俺なんかより圧倒的に頭の回る学校長だ。確実にその意味が分かるだろ。
あぁ、そうそう。
いつもの流れで、もちろんドアはぶっ壊しといた。
《雷光》の怪我についてだが、あの女、変な落ち方したらしく、最初は白剣が刺さっていただけだったはずなのに、柄と地面がモロ衝突したらしく、貫通してた。痛そ。
それでも静かで、見苦しくなかったのは《雷光》としてのプライドの問題……とかでは全くなく、めちゃくちゃ痛かったけど剣のせいで転げ回ることも出来ず、歯ァ食いしばって堪えてただけらしい。
ちなみにこの話はアーネから聞いた。
この件に関して、俺はアーネに一時間程説教を貰った。
なんでも、《雷光》に入っていたダメージは中二級の回復魔法で治せる範囲を超えていたらしく、下手したら反則負けもあったらしい。
決闘のルールでは、中二級で治せないような傷は反則。まぁ、鍵戦争の時に《不動荒野》が言ってたみたいな複数人が中二級程度の回復魔法を使って重傷を治すって言う小技があるから、大分形骸化してるけど。
え?いや、回復魔法は剣での刺傷ぐらいは中二級で余裕なんだが。
落下ダメージで肋とか折れてたり、内臓痛めてたりしていたらしい。
アーネが中二級の回復魔法を『圧縮』してなんとかなったレベルって聞いたから、実は何気にかなり重症だったかもしれない。
いや、受身とか取れないんだったらそんな所行くなよ。マジで。
以上が派閥云々の話の終わりって所かな。
さてさて、ここから先の話だ。
とりあえず、俺が真っ先にしなきゃなんない事は、自分の内側の事。
つまりは勇者達の遺産記憶だ。
莫大で膨大な戦闘データを引っ張り出すだけなら支障はないっぽい。
ただ、そこから先をしようとすると、どうやらこの間のような亡霊がでるらしい。
基本的に彼達(彼女達)は危害を加えないらしいのだが、俺が勇者達を抱え込みすぎると、前のようにようだ。
ちなみに、強い勇者…もしくは古い勇者ほど深部にいる。
勿論、何人も勇者をつけていた方がバックアップは完璧に近くなるが、その分、過去の勇者達との境界線が曖昧になる。
端的に言うと、自我が曖昧になるとでもいうのだろうか。
んで、行き着くところまで行くと、自我が崩壊、廃人とか狂人とかになっちゃうっぽい。
あ、そんな勇者は勇者と認められず、記憶にも蓄積されないらしいので、ココにはいないそうです。
彼らに聞いてみると…『そのうち慣れるぞい』『あらぁ?気にしちゃ負けよぉ?』『死ぬ気でやれば何とかなるさ』
とのこと。
さて、課題は。
血界を練習する事、亡霊達をコントロールする事、そして。
魔族に情報を垂れ流してるヤツを探す事。
これが当面の課題かな。
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