大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ

鮭とば

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本編

昼食と不意打ち

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「ご飯食べてる時襲われないかって?多分大丈夫だよ?」
食堂にて、班のみんなで座り、班の中で最もこの学校に詳しいラウクムくんに聞くと、非常に嬉しい答えが返ってきた。
「よっしゃ…流石に疲れたぞ…」
「あ、その、えっと、お疲れ様です」
「いやいやクアイ?まだ終わってないからね?むしろ始まったばかりだからね?」
「はわわっ!そうでした…」
みんなと会ったのは何気に三日だったか四日ぶりだが、かわりの無いようで何より。
「ただ、あんまり長いことダラダラ食べてたら、痺れを切らして突っ込んできそうな人もいるかもだから、わざとダラけるのはあんまり良くないかもね」
「そんなの、アーネが候補でもない限りまず無いな」
「ちょっと!あまりに失礼ではありませんの!?」
「事実だろ?」
適当にそう言ってアーネの方を見ると…。
「うん?珍しいな」
「な、何がですの…」
「なんていうか…ガッツかないのな」
いつもなら、喋る暇もなく食うべし!みたいな感じなのにな。
「それは…その…見た目が悪いですから…」
驚いた。まさか誰かの視線を気にしてあの食い方を改めるとは。
誰か知らんがそいつにはちょっと感謝だな。流石にアレは仮にも女子として如何なものかと言った食べ方だったしな。
「「レィア・シィル!」」
「ぶっ!!」
「ちょっと!汚いでしょ!」
「うお、リーザすまん」
いきなり後ろから、急に大声で俺の名前を誰かに呼ばれた。
「あー、わりぃけど、今、飯食ってるから、挑戦ならまた…」
また後から出来ねぇ?って振り返りながら言いかけて、思考やら表示やらがフリーズした。
「《不動荒野》…」
「むーぅ…」「合ってるけどぉ…」「それ、気に食わない!」「私が《不動》で!」「私が《荒野》!「わかった!?」」
「わかった!わかったから!」
俺にゃどうしたって区別がつかねぇって事が。
「んで、その先輩方がまたどうして俺に声かけたんだ?訳もなく声をかける事は無いんだろ?」
そう言うと、二人はニヤリと唇の端を吊り上げ、応えてくれた。
「君、まだ二つ名を」「守ってるんだよね?」
「二つ名を守る?あぁ、まぁ確かにまだ候補者だが…」
「「ならさ!」」
「うぉっ」
みんなのいる食堂のど真ん中で大声を出すんじゃありません。
「派閥は?」「まだ決まってない?」
「派閥ぅ?何の話だ?」
そう言うと、双子は二人してぴょんぴょん跳ねながら喜び合う。
「やったやった!」「まだどこにも引き抜かれてないよ!」「あっ、でもまだ一日目…」「なら、三日目終っても残ってたら!「私たちのところへ来てね!」」
とりあえず、俺に誰か理解出来るように解説頼む。
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