大東亜戦争を有利に

ゆみすけ

文字の大きさ
上 下
164 / 380
侮りがたし独逸帝国

独逸帝国ミサイル潜水艦の性能

しおりを挟む
 海軍工廠から、総理に連絡だ。 独逸帝国ミサイル潜水艦が修理されて、運用可となったらしい。 「うむ、時間を都合して検分には立ち会おう。」 「了解です、では基地でお持ちしています。」 電話が切れた。 本日の午後からの会議を先延ばしして時間を作った総理だ。(会議は野党からの軍事費の削減要求だ、先延ばしする案件だ。) 人間、年を取ると腹黒くなるもんだ。 米、英国に兵器を売って、かなり軍事費は減らしてきたのだ。 まだ、お代わりを要求する特亜みたいな、野党だ。 シナが軍備を増強するから、増える日本の軍事予算だ。 長期政権で駆け引きに慣れた総理だった。 さて、海底軍艦ドックから独逸潜水艦が試験航行に出た。 水没した電子機器は同じ性能で作りなおした。 さらにミサイルも深海で海水に浸ったので、固形燃料など入れ替えたのだ。 テストは無線操縦の月光を使った。 無人機だ。 まだ対ミサイル装備の無い旧型機体と対ミサイル装備つき新型機体で試した。 駆逐艦から検分の総理らと技術者達だ。 実験はとうぜん、非公開で極秘実験だ。 まわりは哨戒艇で警戒する。 ミサイル潜水艦に旧型月光が数キロに近づく。 すると追尾レーダーが廻りだした。 背中のコブが開く。 ミサイル発射だ。 ミサイルは対ミサイル装備ない旧型月光の胴体に命中した。 爆散する月光だ。 さて、次のミサイルをカタパルトに補充する。 これは、人力だ。 今度は対ミサイル装備の新型月光だ。 とうぜん、無線操縦だ。 今度もミサイルは自動で発射だ。 今度はチャフ(細かい金属箔で、追尾レーダーをだます。)と閃光弾(フレア、赤外線探知をだます。)で、ミサイルが翻弄されて爆発した。 月光はミサイルを回避できた。  実際、赤外線感知ミサイルは電波など出しているわけではない。 探知が不可能に近い。 で、攻撃されそうなら、事前にフレアを出しながら爆弾投下することが多い。 フレアは金属のマグネシュウムのカタマリで燃えやすい、赤外線を出しながら燃える。 1個ではなく数個、放出するのだ。 ダマしは多いほうが効果はあるのだ。 しかし、完全にミサイルを防げるものでも無い。 これは、現在の現実の戦闘でもそうだ。 あとは、潜航性能とかデーゼル機関の性能、艦の潜航限界の性能など検分した。 結果は、脅威なのはミサイルと、その電子装置であり、相手を特定するレーダーも優秀である。 また、艦の潜航限界深度も270メートルと侮りがたい。 速度は海中8ノットで連続90分と電池の性能も悪くない。3ノットでゆっくり使うと3日間もつのだ。 シナに渡したのがこの性能としたら、独逸帝国の最新型は十分に脅威となりうる、との技術者連中の意見であった。 このミサイル潜水艦が大量生産されれば油断できない相手だ。 海底軍艦は大量生産は無理だ。(3隻が、せいいっぱいだ。) 独逸帝国は通商破壊作戦で潜水艦を使うのが日本軍、軍令部の予想であった。 このミサイル潜水艦が大量に大西洋に繰り出せば英国や米国に脅威を十分与えられるだろう。 しかし、それは絶対に防がねばならない。 米国や英国に対ミサイル潜水艦の作戦や駆逐艦の運用方法、 物資を運ぶ輸送船を守る兵器を開発せねばなるまい。 独逸帝国に抑止力となる兵器が必要だ。
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

大東亜戦争を回避する方法

ゆみすけ
歴史・時代
 大東亜戦争よ有利にの2期創作のつもりです。 時代は昭和20年ころです。 開戦を回避してからのラノベです。

満州国馬賊討伐飛行隊

ゆみすけ
歴史・時代
 満州国は、日本が作った対ソ連の干渉となる国であった。 未開の不毛の地であった。 無法の馬賊どもが闊歩する草原が広がる地だ。 そこに、農業開発開墾団が入植してくる。 とうぜん、馬賊と激しい勢力争いとなる。 馬賊は機動性を武器に、なかなか殲滅できなかった。 それで、入植者保護のため満州政府が宗主国である日本国へ馬賊討伐を要請したのである。 それに答えたのが馬賊専門の討伐飛行隊である。 

B29を撃墜する方法。

ゆみすけ
歴史・時代
 いかに、空の要塞を撃ち落とすか、これは、帝都防空隊の血と汗の物語である。

零式輸送機、満州の空を飛ぶ。

ゆみすけ
歴史・時代
 ダクラスDC-3輸送機を米国からライセンスを買って製造した大日本帝国。 ソ連の侵攻を防ぐ防壁として建国した満州国。 しかし、南はシナの軍閥が・・・ソ連の脅威は深まるばかりだ。 開拓村も馬賊に襲われて・・・東北出身の開拓団は風前の灯だった・・・

出撃!特殊戦略潜水艦隊

ノデミチ
歴史・時代
海の狩人、潜水艦。 大国アメリカと短期決戦を挑む為に、連合艦隊司令山本五十六の肝入りで創設された秘匿潜水艦。 戦略潜水戦艦 伊号第500型潜水艦〜2隻。 潜水空母   伊号第400型潜水艦〜4隻。 広大な太平洋を舞台に大暴れする連合艦隊の秘密兵器。 一度書いてみたかったIF戦記物。 この機会に挑戦してみます。

西涼女侠伝

水城洋臣
歴史・時代
無敵の剣術を会得した男装の女剣士。立ち塞がるは三国志に名を刻む猛将馬超  舞台は三國志のハイライトとも言える時代、建安年間。曹操に敗れ関中を追われた馬超率いる反乱軍が涼州を襲う。正史に残る涼州動乱を、官位無き在野の侠客たちの視点で描く武侠譚。  役人の娘でありながら剣の道を選んだ男装の麗人・趙英。  家族の仇を追っている騎馬民族の少年・呼狐澹。  ふらりと現れた目的の分からぬ胡散臭い道士・緑風子。  荒野で出会った在野の流れ者たちの視点から描く、錦馬超の実態とは……。  主に正史を参考としていますが、随所で意図的に演義要素も残しており、また武侠小説としてのテイストも強く、一見重そうに見えて雰囲気は割とライトです。  三國志好きな人ならニヤニヤ出来る要素は散らしてますが、世界観説明のノリで注釈も多めなので、知らなくても楽しめるかと思います(多分)  涼州動乱と言えば馬超と王異ですが、ゲームやサブカル系でこの2人が好きな人はご注意。何せ基本正史ベースだもんで、2人とも現代人の感覚としちゃアレでして……。

土方歳三ら、西南戦争に参戦す

山家
歴史・時代
 榎本艦隊北上せず。  それによって、戊辰戦争の流れが変わり、五稜郭の戦いは起こらず、土方歳三は戊辰戦争の戦野を生き延びることになった。  生き延びた土方歳三は、北の大地に屯田兵として赴き、明治初期を生き抜く。  また、五稜郭の戦い等で散った他の多くの男達も、史実と違えた人生を送ることになった。  そして、台湾出兵に土方歳三は赴いた後、西南戦争が勃発する。  土方歳三は屯田兵として、そして幕府歩兵隊の末裔といえる海兵隊の一員として、西南戦争に赴く。  そして、北の大地で再生された誠の旗を掲げる土方歳三の周囲には、かつての新選組の仲間、永倉新八、斎藤一、島田魁らが集い、共に戦おうとしており、他にも男達が集っていた。 (「小説家になろう」に投稿している「新選組、西南戦争へ」の加筆修正版です) 

架空戦記 旭日旗の元に

葉山宗次郎
歴史・時代
 国力で遙かに勝るアメリカを相手にするべく日本は様々な手を打ってきた。各地で善戦してきたが、国力の差の前には敗退を重ねる。  そして決戦と挑んだマリアナ沖海戦に敗北。日本は終わりかと思われた。  だが、それでも起死回生のチャンスを、日本を存続させるために男達は奮闘する。 カクヨムでも投稿しています

処理中です...