103 / 104
新しい家族編
変わりゆく世界の中で
しおりを挟む
ステラは工房を出ると、気まずい空気を少しでも解消しようとするかのように、無意識に足取りを速めてダイニングへ向かった。
ダイニングに足を踏み入れると、キャロラインが静かに昼食の準備をしているのが見える。キッチンの窓から差し込む柔らかな光が彼女の白い兎の耳を照らしていた。
「キャロ、お昼ご飯、できてる?」
声をかけると、キャロラインはその穏やかな笑顔で振り返り、にっこりと頷いた。
「もちろんです。今日はスープとアボカドのサンドイッチですよ」
その言葉にステラの心はほんの少しだけ和らいだ。こんがりと焼けた香ばしいパンと新鮮なアボカドの香りが鼻をくすぐり、テーブルに並べられた料理が温かさを伝えてきた。
けれど、ステラはその料理に向かって歩み寄ることができなかった。食べることを避けるわけではないが、どこか心の中に空虚さが広がっているような、まるで味がしないような感覚に包まれていた。
「キャロ……」
その声にキャロラインが気づき、心配そうにステラの方へ顔を向ける。
「どうしましたか?」
ステラは答える前に、少しだけ沈黙をおいた。その間、彼女の心の中で言葉を選んでいるようだった。
口の中が乾き、何かを言おうとしても言葉がうまく出てこない。だが、ついにその思いを絞り出すようにステラはぽつりと呟いた。
「お姉ちゃんになりたくない……」
「えっ」
その言葉にキャロラインは一瞬、驚きと戸惑いの色を見せた。ステラはテーブルにうつむき、頭を抱えるようにして、さらに言葉を続けた。
「だって、赤ちゃん、かわいくないし、妹を欲しかったのに、弟だし、お父さんもお母さんも、赤ちゃんばっかり見てるの……」
その言葉には、幼さと切なさが入り混じっていた。キャロラインは黙ってその言葉を受け止め、少し考え込む。
彼女はステラの気持ちを少しだけ理解しているようだった。姉として、何がステラをこんなにも不安にさせているのかがわかるような気がする。
「わかります。嫌ですよね。お姉ちゃんだから我慢しなきゃいけないって言われるの」
キャロラインは優しくステラの頭を撫でた。その手のひらがふわりと彼女の髪を撫でられ、やっと気持ちを理解できた人にあえてホッとする。
「でも……我慢していれば、いつか必ず弟もかわいいと思えるようになりますよ」
そしてキャロラインが少し困ったような顔をしながらも、ステラを励ますために続けた。
「えっと、喧嘩をすることはあるんですけどね。でも時間が解決してくれるので、ゆっくり仲良くなればいいんです」
キャロラインの言葉にはステラにはまだ理解できないような、人間関係の深さが込められているようだった。
大人になっていく過程でどんなに小さなことでも必ず意味を持つようになることを、キャロラインは知っているのだろう。
だけど、ステラにとってはそれが今はまだ遠い未来のことのように感じられた。
「よくわかんないけど……頑張る」
小さくつぶやきながら、ステラは一息ついてからキャロラインを見上げた。
◆
病院の静かな一室。白い壁と柔らかな照明の中でアステルは疲れた表情を浮かべながらも、無垢な寝顔を見守っていた。
小さな子供はすやすやと眠っていて、その穏やかな息遣いが部屋の静けさに溶け込んでいる。
その横にはシリウスが座り、しばらくの間、じっとその寝顔を見つめていたがふと視線を落ち着かせ、口を開いた。
「アステル、少し話をしていいか?」
シリウスの声は控えめで、どこか不安げな響きがあった。アステルはゆっくりと顔を上げ、その優しげな笑みを浮かべながら応じた。
「もちろん、どうしたの?」
シリウスは深く息を吸い、少し言葉を選ぶようにしてから、静かに口を開く。
「ステラが不安定なんだ」
その言葉を聞いたアステルの表情がわずかに険しくなる。シリウスは一度黙り込み、ケルヴィンやキャロラインから聞いたことを思い出しながら苦しげに話を続ける。
「姉になるという責任感を感じてるみたいで、どうしても心の中で矛盾を抱えてる。ケルヴィンが言うには、弟が可愛いと思えないとか……」
アステルは無言でその言葉を聞いていた。心配そうなシリウスの手をゆっくりと握ってやりながら、静かな声で言った。
「この前と同じね」
その言葉はシリウスの心に深く響いた。
「この前……?」
シリウスが尋ねると、アステルは静かに頷きながら言葉を続ける。
「シリウスのこと、お父さんって呼んでくれなかったでしょ?」
その言葉に、シリウスはほんの少し驚いた表情を浮かべ、目を細めた。
「ああ、そうだ」
アステルは優しくシリウスの頬に触れる。その手のひらに込められた愛情はまるで子供を守るかのように温かかった。
「最初は、ステラが『お父さん』と呼んでくれなかったの、覚えてる?」
シリウスは思い出しながら、少し顔をしかめる。そして、遠くを見つめるようにしながら、その記憶を辿った。
「おじさんって呼んでいた」
「あの時のステラは父親という存在をどこかで怖がっていたんだと思う。それが急に自分の生活に入り込んできたことが、きっと不安だったんじゃないかしら」
シリウスは少し黙り込み、その思いを噛みしめるように静かに過去を思い返していた。自分の下の子供が生まれるということはステラにとっても大きな変化だった。それを受け入れることができるかどうかはきっと彼女にとって大きな試練だったのだろう。
「だがお父さんと呼んでくれるようになった」
「そうね。最初は違和感があったかもしれないけど、時間が経つにつれて、少しずつ心が変わってきたんだと思う。お父さんとしての役割を果たしていく中で、ステラも自然と受け入れてくれたのよ?」
その言葉を聞いて、シリウスは少し安心したような表情を浮かべた。ステラが彼を父親として認めてくれたことは何よりも嬉しい瞬間だった。
しかし、その過程がどれほどステラにとって辛く、時間がかかったことを思い返すと、胸が痛む。
ステラが『お父さん』と呼べるようになったことは彼にとって大きな一歩だった。しかし、今度はその立場を奪うような新たな存在が生まれたことが、ステラにとっては不安に感じるのかもしれない。弟が生まれることで、ステラは自分の位置がまた変わることが。
「ステラが弟をかわいいと思えるようになるには時間がかかるかもしれない。でも、その時間は必ず必要なものよ。無理に急がせないで、一緒にステラの気持ちに寄り添ってあげましょう?」
アステルは穏やかに微笑む、その優しい笑顔がシリウスの心に安心感をもたらす。しかし、心の中では自分の言葉がどれだけステラを安心させることができるのか、少し不安な気持ちが残っていた。
それでも、シリウスが一緒にいてくれるならきっと大丈夫だろうと思う。アステルはそう信じていた。
ダイニングに足を踏み入れると、キャロラインが静かに昼食の準備をしているのが見える。キッチンの窓から差し込む柔らかな光が彼女の白い兎の耳を照らしていた。
「キャロ、お昼ご飯、できてる?」
声をかけると、キャロラインはその穏やかな笑顔で振り返り、にっこりと頷いた。
「もちろんです。今日はスープとアボカドのサンドイッチですよ」
その言葉にステラの心はほんの少しだけ和らいだ。こんがりと焼けた香ばしいパンと新鮮なアボカドの香りが鼻をくすぐり、テーブルに並べられた料理が温かさを伝えてきた。
けれど、ステラはその料理に向かって歩み寄ることができなかった。食べることを避けるわけではないが、どこか心の中に空虚さが広がっているような、まるで味がしないような感覚に包まれていた。
「キャロ……」
その声にキャロラインが気づき、心配そうにステラの方へ顔を向ける。
「どうしましたか?」
ステラは答える前に、少しだけ沈黙をおいた。その間、彼女の心の中で言葉を選んでいるようだった。
口の中が乾き、何かを言おうとしても言葉がうまく出てこない。だが、ついにその思いを絞り出すようにステラはぽつりと呟いた。
「お姉ちゃんになりたくない……」
「えっ」
その言葉にキャロラインは一瞬、驚きと戸惑いの色を見せた。ステラはテーブルにうつむき、頭を抱えるようにして、さらに言葉を続けた。
「だって、赤ちゃん、かわいくないし、妹を欲しかったのに、弟だし、お父さんもお母さんも、赤ちゃんばっかり見てるの……」
その言葉には、幼さと切なさが入り混じっていた。キャロラインは黙ってその言葉を受け止め、少し考え込む。
彼女はステラの気持ちを少しだけ理解しているようだった。姉として、何がステラをこんなにも不安にさせているのかがわかるような気がする。
「わかります。嫌ですよね。お姉ちゃんだから我慢しなきゃいけないって言われるの」
キャロラインは優しくステラの頭を撫でた。その手のひらがふわりと彼女の髪を撫でられ、やっと気持ちを理解できた人にあえてホッとする。
「でも……我慢していれば、いつか必ず弟もかわいいと思えるようになりますよ」
そしてキャロラインが少し困ったような顔をしながらも、ステラを励ますために続けた。
「えっと、喧嘩をすることはあるんですけどね。でも時間が解決してくれるので、ゆっくり仲良くなればいいんです」
キャロラインの言葉にはステラにはまだ理解できないような、人間関係の深さが込められているようだった。
大人になっていく過程でどんなに小さなことでも必ず意味を持つようになることを、キャロラインは知っているのだろう。
だけど、ステラにとってはそれが今はまだ遠い未来のことのように感じられた。
「よくわかんないけど……頑張る」
小さくつぶやきながら、ステラは一息ついてからキャロラインを見上げた。
◆
病院の静かな一室。白い壁と柔らかな照明の中でアステルは疲れた表情を浮かべながらも、無垢な寝顔を見守っていた。
小さな子供はすやすやと眠っていて、その穏やかな息遣いが部屋の静けさに溶け込んでいる。
その横にはシリウスが座り、しばらくの間、じっとその寝顔を見つめていたがふと視線を落ち着かせ、口を開いた。
「アステル、少し話をしていいか?」
シリウスの声は控えめで、どこか不安げな響きがあった。アステルはゆっくりと顔を上げ、その優しげな笑みを浮かべながら応じた。
「もちろん、どうしたの?」
シリウスは深く息を吸い、少し言葉を選ぶようにしてから、静かに口を開く。
「ステラが不安定なんだ」
その言葉を聞いたアステルの表情がわずかに険しくなる。シリウスは一度黙り込み、ケルヴィンやキャロラインから聞いたことを思い出しながら苦しげに話を続ける。
「姉になるという責任感を感じてるみたいで、どうしても心の中で矛盾を抱えてる。ケルヴィンが言うには、弟が可愛いと思えないとか……」
アステルは無言でその言葉を聞いていた。心配そうなシリウスの手をゆっくりと握ってやりながら、静かな声で言った。
「この前と同じね」
その言葉はシリウスの心に深く響いた。
「この前……?」
シリウスが尋ねると、アステルは静かに頷きながら言葉を続ける。
「シリウスのこと、お父さんって呼んでくれなかったでしょ?」
その言葉に、シリウスはほんの少し驚いた表情を浮かべ、目を細めた。
「ああ、そうだ」
アステルは優しくシリウスの頬に触れる。その手のひらに込められた愛情はまるで子供を守るかのように温かかった。
「最初は、ステラが『お父さん』と呼んでくれなかったの、覚えてる?」
シリウスは思い出しながら、少し顔をしかめる。そして、遠くを見つめるようにしながら、その記憶を辿った。
「おじさんって呼んでいた」
「あの時のステラは父親という存在をどこかで怖がっていたんだと思う。それが急に自分の生活に入り込んできたことが、きっと不安だったんじゃないかしら」
シリウスは少し黙り込み、その思いを噛みしめるように静かに過去を思い返していた。自分の下の子供が生まれるということはステラにとっても大きな変化だった。それを受け入れることができるかどうかはきっと彼女にとって大きな試練だったのだろう。
「だがお父さんと呼んでくれるようになった」
「そうね。最初は違和感があったかもしれないけど、時間が経つにつれて、少しずつ心が変わってきたんだと思う。お父さんとしての役割を果たしていく中で、ステラも自然と受け入れてくれたのよ?」
その言葉を聞いて、シリウスは少し安心したような表情を浮かべた。ステラが彼を父親として認めてくれたことは何よりも嬉しい瞬間だった。
しかし、その過程がどれほどステラにとって辛く、時間がかかったことを思い返すと、胸が痛む。
ステラが『お父さん』と呼べるようになったことは彼にとって大きな一歩だった。しかし、今度はその立場を奪うような新たな存在が生まれたことが、ステラにとっては不安に感じるのかもしれない。弟が生まれることで、ステラは自分の位置がまた変わることが。
「ステラが弟をかわいいと思えるようになるには時間がかかるかもしれない。でも、その時間は必ず必要なものよ。無理に急がせないで、一緒にステラの気持ちに寄り添ってあげましょう?」
アステルは穏やかに微笑む、その優しい笑顔がシリウスの心に安心感をもたらす。しかし、心の中では自分の言葉がどれだけステラを安心させることができるのか、少し不安な気持ちが残っていた。
それでも、シリウスが一緒にいてくれるならきっと大丈夫だろうと思う。アステルはそう信じていた。
46
お気に入りに追加
487
あなたにおすすめの小説
ずっと好きだった獣人のあなたに別れを告げて
木佐木りの
恋愛
女性騎士イヴリンは、騎士団団長で黒豹の獣人アーサーに密かに想いを寄せてきた。しかし獣人には番という運命の相手がいることを知る彼女は想いを伝えることなく、自身の除隊と実家から届いた縁談の話をきっかけに、アーサーとの別れを決意する。
前半は回想多めです。恋愛っぽい話が出てくるのは後半の方です。よくある話&書きたいことだけ詰まっているので設定も話もゆるゆるです(-人-)
執着系皇子に捕まってる場合じゃないんです!聖女はシークレットベビーをこっそり子育て中
鶴れり
恋愛
◆シークレットベビーを守りたい聖女×絶対に逃さない執着強めな皇子◆
ビアト帝国の九人目の聖女クララは、虐げられながらも懸命に聖女として務めを果たしていた。
濡れ衣を着せられ、罪人にさせられたクララの前に現れたのは、初恋の第二皇子ライオネル殿下。
執拗に求めてくる殿下に、憧れと恋心を抱いていたクララは体を繋げてしまう。執着心むき出しの包囲網から何とか逃げることに成功したけれど、赤ちゃんを身ごもっていることに気づく。
しかし聖女と皇族が結ばれることはないため、極秘出産をすることに……。
六年後。五歳になった愛息子とクララは、隣国へ逃亡することを決意する。しかしライオネルが追ってきて逃げられなくて──?!
何故か異様に執着してくるライオネルに、子どもの存在を隠しながら必死に攻防戦を繰り広げる聖女クララの物語──。
【第17回恋愛小説大賞 奨励賞に選んでいただきました。ありがとうございます!】
追放された悪役令嬢は辺境にて隠し子を養育する
3ツ月 葵(ミツヅキ アオイ)
恋愛
婚約者である王太子からの突然の断罪!
それは自分の婚約者を奪おうとする義妹に嫉妬してイジメをしていたエステルを糾弾するものだった。
しかしこれは義妹に仕組まれた罠であったのだ。
味方のいないエステルは理不尽にも王城の敷地の端にある粗末な離れへと幽閉される。
「あぁ……。私は一生涯ここから出ることは叶わず、この場所で独り朽ち果ててしまうのね」
エステルは絶望の中で高い塀からのぞく狭い空を見上げた。
そこでの生活も数ヵ月が経って落ち着いてきた頃に突然の来訪者が。
「お姉様。ここから出してさし上げましょうか? そのかわり……」
義妹はエステルに悪魔の様な契約を押し付けようとしてくるのであった。
巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる