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ー余話ー
★ありがとうございます★
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❋お気に入り登録が増えていて、嬉しい限りです。ありがとうございます。感謝の気持ちを込めまして、投稿しました。読んでいただければ幸いです(続編、続々編を読んだ人からだと、砂糖は少ないと思いますw)❋
٩(。˃ ᵕ ˂ )و♡
*エディオル視点*
ハル殿が、この世界に戻って来てくれて、本当に良かった。俺を選んでくれた──と思っても良い…よな?
二度も失いかけた。もう、あんな思いは懲り懲りだ。
ハル殿の世界に、魔法は無いと言っていた。
今回戻って来れたのも、ただただ運が良かったからだ。
これからは遠慮しないと決めた。ハル殿を、この手の中に入れるまでは───
そう思いながら、俺はいつもより早い時間に眠りに就いた。
『………?』
何となくお腹が……くすぐったい?……気持ちいい?
『………??』
ゆっくりと目を開けると
「あ、起きた!」
『─っ!?』
何故か、目の前にハル殿が居た。しかも、満面の笑みで。
ー可愛いか!!ー
叫びそうになるのを手で押さえて────
ーえ??ー
じーと、手を見て……瞬きしてもう一度手を見て……
「ん?手に何か付いてる?手、触って良いかなぁ?」
『バフっ(良いけど)────』
「ありがとう。じゃあ…触るね?」
ハル殿が更に嬉しそうな顔をして、俺の手をソッと握る───が、何故か……俺の手が……
「君ももふもふだね!わー、肉球がピンク!可愛いー!」
『ワッフ───!?』
“もふもふー”、“癒しー”と言われながら、ハル殿が俺をワシャワシャと撫で回す。
そう。本当に何故か分からないが……俺は今、犬になっているようだ。
当たり前だが、犬が俺─エディオル=カルザインだと言う事には全く気付いていないハル殿は、遠慮無しで俺を撫で回している。
普段からネージュ殿を撫で回して慣れているのか、ハル殿に撫でられる所、全てが気持ちいい。
しかも、その笑顔が……可愛すぎる………。
思わず、ハル殿に触れたくなって、俺を撫で回している手に、俺の手をタシッ─と乗せると
「あ……ごめんね?撫でられるの…嫌だった?」
『ゔ────……』
「あぁ…ごめんね!!」
コテン─と小首を傾げたハル殿があまりにも可愛過ぎて、感情を押さえようと唸れば、俺が怒っている─と勘違いしたハル殿は、慌てて俺から手を離した。
そうじゃない。もっと撫でて………って!
ー落ち着け!ー
取り敢えず、“怒ってない”と分かってもらえるように、俺からハル殿に擦り寄る。
「ん?嫌じゃなかった?」
コクコク─と頷く。
「あれ?言葉が…分かる?ひょっとして……犬じゃなくて、魔獣だったりする?」
うーん???と、これまた可愛い顔で何やら考え込んだ後、「おいで?」と両手を広げられ、抵抗する気持ちは皆無で、吸い寄せられるように両手の間に入り込めば、優しく抱き上げられた。
『─っ!!??』
「もし君が魔獣なら、ネージュに訊けば、何か分かるかも!ネージュの所に行こうね。」
どうやら俺は、子犬サイズのようだ。ハル殿の腕の中にスッポリ収まっている。
トクトク─と、ハル殿の心臓の音が俺の耳には心地良く響いて、微かに感じるハル殿の魔力は、とても温かい。
ーそう言えば、ネージュ殿がよく、“主の魔力は温かい”と言っていたなー
それがよく分かる─と言う事は、やっぱり今の俺は、犬ではなく魔獣なのかもしれない。否…本当は人間だが……。
しかし───ハル殿は……何と言うか……いい匂いがして……柔らかい……………。
ーお……落ち着かないー
俺がハル殿を抱き上げた時、恥ずかしい─と慌てていたハル殿は可愛いとしか思わなかったが……確かに、抱き上げられると、色々恥ずかしいな─と思いながらも、ハル殿の腕の中に身を任せた。
「ネージュ、この子は魔獣?何か……分かる?」
『『……………』』
お互い、無言で向き合う。
目の前には、俺よりも何倍も大きいネージュ殿が居る。
暫く沈黙が続いた後、ネージュ殿がニヤッと笑った。
ーあ、これは…分かっているなー
『コレは…魔獣だな……魔獣の子供だ。まだまだ若い……か弱い子供だ。』
ー“子供”やら“弱い”を強調し過ぎじゃないか?ー
『ゔー………』
『ふむ。可愛らしい……声だな?』
「だね!声も可愛いけど、毛並みも綺麗だよね!」
と、またハル殿は嬉しそうに俺を撫で回した。
「魔獣だと分かったのは良いけど……この子の親は…居るのかなぁ?」
俺は今、元の大きさに戻ったネージュ殿に、背を預けて座っているハル殿の膝の上に乗せられ、背中を優しく撫でられている。
もう、恥ずかしいを通り越し、気持ち良い─と言う思いしかない。
『親……は、居ないかもしれぬな。でも……そのうち、あるべき元へと戻ると思うぞ?』
「ん?“あるべき…元?”」
『そう。あるべき元──だ。』
耳だけがピクピクと反応し、ハル殿とネージュ殿の声を拾っているが、ハル殿の優しい手と魔力で、段々と……眠たくなって………
「…おやすみ………」
ハル殿の優しい声を耳にしたのを最後に、俺はそのまま眠りに落ちた。
そして、次に目を覚ました時は、カルザイン邸の俺の自室で、エディオル=カルザインの姿に戻っていた。
「………夢?」
夢にしてはリアルで、現実にしては有り得ないものだったが、ハル殿の温もりが、俺の体に微かに残っているような気がして────
ー魔獣姿で、ハル殿に抱かれて撫で回され……最後は膝上……ー
数日の間は、恥ずかしいやら後ろめたいやらで、ハル殿の顔を直視する事ができなかった。
❋お気に入り登録、本当にありがとうございます!❋
( >ω<)ヾ(・ω・^ヾ)ワシャワシャ
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*エディオル視点*
ハル殿が、この世界に戻って来てくれて、本当に良かった。俺を選んでくれた──と思っても良い…よな?
二度も失いかけた。もう、あんな思いは懲り懲りだ。
ハル殿の世界に、魔法は無いと言っていた。
今回戻って来れたのも、ただただ運が良かったからだ。
これからは遠慮しないと決めた。ハル殿を、この手の中に入れるまでは───
そう思いながら、俺はいつもより早い時間に眠りに就いた。
『………?』
何となくお腹が……くすぐったい?……気持ちいい?
『………??』
ゆっくりと目を開けると
「あ、起きた!」
『─っ!?』
何故か、目の前にハル殿が居た。しかも、満面の笑みで。
ー可愛いか!!ー
叫びそうになるのを手で押さえて────
ーえ??ー
じーと、手を見て……瞬きしてもう一度手を見て……
「ん?手に何か付いてる?手、触って良いかなぁ?」
『バフっ(良いけど)────』
「ありがとう。じゃあ…触るね?」
ハル殿が更に嬉しそうな顔をして、俺の手をソッと握る───が、何故か……俺の手が……
「君ももふもふだね!わー、肉球がピンク!可愛いー!」
『ワッフ───!?』
“もふもふー”、“癒しー”と言われながら、ハル殿が俺をワシャワシャと撫で回す。
そう。本当に何故か分からないが……俺は今、犬になっているようだ。
当たり前だが、犬が俺─エディオル=カルザインだと言う事には全く気付いていないハル殿は、遠慮無しで俺を撫で回している。
普段からネージュ殿を撫で回して慣れているのか、ハル殿に撫でられる所、全てが気持ちいい。
しかも、その笑顔が……可愛すぎる………。
思わず、ハル殿に触れたくなって、俺を撫で回している手に、俺の手をタシッ─と乗せると
「あ……ごめんね?撫でられるの…嫌だった?」
『ゔ────……』
「あぁ…ごめんね!!」
コテン─と小首を傾げたハル殿があまりにも可愛過ぎて、感情を押さえようと唸れば、俺が怒っている─と勘違いしたハル殿は、慌てて俺から手を離した。
そうじゃない。もっと撫でて………って!
ー落ち着け!ー
取り敢えず、“怒ってない”と分かってもらえるように、俺からハル殿に擦り寄る。
「ん?嫌じゃなかった?」
コクコク─と頷く。
「あれ?言葉が…分かる?ひょっとして……犬じゃなくて、魔獣だったりする?」
うーん???と、これまた可愛い顔で何やら考え込んだ後、「おいで?」と両手を広げられ、抵抗する気持ちは皆無で、吸い寄せられるように両手の間に入り込めば、優しく抱き上げられた。
『─っ!!??』
「もし君が魔獣なら、ネージュに訊けば、何か分かるかも!ネージュの所に行こうね。」
どうやら俺は、子犬サイズのようだ。ハル殿の腕の中にスッポリ収まっている。
トクトク─と、ハル殿の心臓の音が俺の耳には心地良く響いて、微かに感じるハル殿の魔力は、とても温かい。
ーそう言えば、ネージュ殿がよく、“主の魔力は温かい”と言っていたなー
それがよく分かる─と言う事は、やっぱり今の俺は、犬ではなく魔獣なのかもしれない。否…本当は人間だが……。
しかし───ハル殿は……何と言うか……いい匂いがして……柔らかい……………。
ーお……落ち着かないー
俺がハル殿を抱き上げた時、恥ずかしい─と慌てていたハル殿は可愛いとしか思わなかったが……確かに、抱き上げられると、色々恥ずかしいな─と思いながらも、ハル殿の腕の中に身を任せた。
「ネージュ、この子は魔獣?何か……分かる?」
『『……………』』
お互い、無言で向き合う。
目の前には、俺よりも何倍も大きいネージュ殿が居る。
暫く沈黙が続いた後、ネージュ殿がニヤッと笑った。
ーあ、これは…分かっているなー
『コレは…魔獣だな……魔獣の子供だ。まだまだ若い……か弱い子供だ。』
ー“子供”やら“弱い”を強調し過ぎじゃないか?ー
『ゔー………』
『ふむ。可愛らしい……声だな?』
「だね!声も可愛いけど、毛並みも綺麗だよね!」
と、またハル殿は嬉しそうに俺を撫で回した。
「魔獣だと分かったのは良いけど……この子の親は…居るのかなぁ?」
俺は今、元の大きさに戻ったネージュ殿に、背を預けて座っているハル殿の膝の上に乗せられ、背中を優しく撫でられている。
もう、恥ずかしいを通り越し、気持ち良い─と言う思いしかない。
『親……は、居ないかもしれぬな。でも……そのうち、あるべき元へと戻ると思うぞ?』
「ん?“あるべき…元?”」
『そう。あるべき元──だ。』
耳だけがピクピクと反応し、ハル殿とネージュ殿の声を拾っているが、ハル殿の優しい手と魔力で、段々と……眠たくなって………
「…おやすみ………」
ハル殿の優しい声を耳にしたのを最後に、俺はそのまま眠りに落ちた。
そして、次に目を覚ました時は、カルザイン邸の俺の自室で、エディオル=カルザインの姿に戻っていた。
「………夢?」
夢にしてはリアルで、現実にしては有り得ないものだったが、ハル殿の温もりが、俺の体に微かに残っているような気がして────
ー魔獣姿で、ハル殿に抱かれて撫で回され……最後は膝上……ー
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みんなの感想(152件)
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hiyo様
ありがとうございます。
名前に関しては、他の読者様からも名前か家名どちらかに…と感想を頂いた事がありまして、そうだよね…と。
ハルに、“名前呼びを許されていないのに、名前では呼べない!それが例え頭の中で思っていても!”と言う設定を作っていたので、名前やら家名やらバラバラに出ていたんです。修正しようか?とも思ったのですが、あまりにも長い話なので…諦めてそのままにしてます。すみません!
(。>﹏<。)💦
モブシリーズは、子達世代迄全て書き切っています。子世代の話などに抵抗がなければ、読んでいただければ幸いです。
(,,ᴗ ̫ᴗ,,)ꕤ*.゚
agi21様
ありがとうございます。
読んでいただき、ありがとうございます。
感謝Շ”ਭ ପ(꒪ˊ꒳ˋ꒪)ଓ。ෆ。
私自身、名前を覚えるのも考える人のも苦手なので、省けるところは省いています(笑)隣国は隣国、老害たぬきは老害たぬきのままで……
( *´艸`)フフフ
エディオルは……確かに、最初が最悪でしたから。
彼は彼なりに……頑張りましたけどね…
(;๑> <)⁾💦
エディオルとで…すみません(笑)
Σ(´□`;)
一気読みして気がつけば朝(笑)
休みで良かった…。
主人公以外の視点とかも
楽しく読ませて頂きました。
欲を言えば挿絵が欲しい(≧▽≦)
続編も楽しみに読ませて頂きます
ユエ様
ありがとうございます。
お疲れ様です!(*ᴗˬᴗ)_ 旦
書き手としては、一気に読んでいただいて嬉しい限りですが、今日はゆっくり寝て下さいね。
( ˃ ▵ ˂ )՞՞
挿絵……描けないことも無いことはありませんが、読み手様のイメージを壊さないように、色以外の描写はあり詳細には書いていないんです。
( ´・ω・` )꜄꜆꜄꜆