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第4章 魔界編(仮)
第2話 鬼人の子
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「食料ー! みーつーけーたーのーだー!」
天井に空いた穴からそんな声が聞こえてきた。「のだ」ってポチとキャラ被ってるよ!
穴から顔を覗かせていたのは褐色の肌の少年? のようだったけど、もちろん人間ではない。おでこには角が生えている。少年が疑問形なのは性別が不詳だからだ。多分男の子だとは思うけど、断言はできない。ボロボロの服を着ていて人間でいえば10歳前後くらいの見た目だろうか。
《この見た目、どうやら鬼人のようです。悪魔の一種ですね》
【サポーター】さんがそんな助言をしてくれる。なるほど? 見た目的に魔人との差は分からないけど、この子は鬼人という悪魔の一種らしい。
《魔人は古よりいる亜人の一種です。一方鬼人は魔界の住人と言われている悪魔です。きっと魔人に似せて自称神様が創ったのではないでしょうか?》
うーん。良く分からないけど、似た見た目だけど違うって事だね?
「昨日近くを通った時に、美味しそうな匂いがしたのだ! 匂いを追ってきて正解だったのだ!」
テンション高めの鬼人の子はそんな事を言う。もしかして昨日感知に引っかかったのはこの子なんだろうか? 匂いで追って来たとか、俺の感知範囲を超える嗅覚を持っているってことだろうか!?
「さあ、その食料を渡すのだ!」
天井から頭だけでなく腕も出し、ポチを指差す鬼人の子。ん? 食料? ポチ? はっ! まさかポチを食べるつもり!?
ポチが食料とかこの子は何を言ってるんだ。敵か? 敵なのか!? いや、天井を破壊して現れた時点で敵か! よし、敵は殲滅だ。完膚なきまでに叩き潰すしかない!
《マスター。落ち着いて下さい。子供の戯言です》
おおっと、危ない。ポチを食べるとか言われて危うくダークサイドに堕ちるところだった。
「えっと、ちょっと落ち着いてくれるかな? ポチは食料じゃないよ?」
自分の事を棚に上げて、俺は鬼人の子に落ち着くように促す。
「落ち着いていられないのだ! 虫以外の食料なんて何ヶ月振りなのだ! その食料を寄こすのだ!」
数ヵ月の間、虫しか食べてないのか・・・。ちょっと同情する。でも人の話は聞いて欲しいな。
「だから、食料じゃないって。ポチは僕の大事なパートナーだ。食べちゃダメだ!」
「むむ! 独り占めするのだ? だったら力ずくで奪うまでなのだ!」
ダメだこの子、全然話をきいてないや。どうしよう。【鑑定】ができなくて強さは分からないけど、勝てるのか!?
そんな事を考えている間に、鬼人の子は天井に開けた穴から飛び降りて来た。高さは数メートルあるけど、当然そのくらいの高さは物ともしないようで、軽く着地する。
「先手、必勝ー! なのだ!」
着地した瞬間、そう叫ぶと俺に向かって飛んできた。蹴られた地面は少し陥没している。
ただ、思ったより早いけど、目で追えない速さではない。でも、目で追えるのと反応できるのは話が別だ。目では追えたものの、回避はギリギリになってしまった。
避けたギリギリのところを鬼人の子が通り過ぎていく。服が少し切り裂かれてしまった。危ない危ない。寝てる間にもレベルが上がってなければ避けきれなかったかも知れない。
そう、寝ている間にも従魔のみんなは魔物退治してくれていたらしく、レベルがかなり上がっていた。お陰でステータスも向上している。少なくとも下級悪魔に後れを取る事はないくらいには。この子は会話が普通にできている時点で下級悪魔よりは知能があるんだろうけど。
「むむ、避けられたのだ? 中々やるのだ!」
しかし、まともに相手をするのは骨が折れそうだ。何とか止める事は出来ないものかな?
「自分がやりますか?」
コガルムが提案してくれるけど、任せるとこの子の上半身と下半身が泣き別れしそうな未来しか見えない。とりあえず俺が何とかしよう。
「待って!」
俺がとりあえず止めようとすると、問答無用で方向転換して突っ込んできた。とても猪突猛進な子だな。戦略も何もあったもんじゃない。
「ストップ! 止まって!」
またもや、ギリギリで避けながら何とか鬼人の子を止められないか話しかける。
「食料寄こすのだぁぁぁぁ!」
ダメだこの子。食べる事しか頭にないのか?
あ、だったら食べるモノを与えたらいいんじゃないか!?
そう考えた俺は【収納】から適当に食材を取り出す。俺の【収納】には到底食べきれない程の食料が保存してある。まあ、お菓子関係が多いけど。
「な! この美味しそうな匂いは何なのだ!?」
結果、予想以上の食いつきで鬼人の子の動きが止まった。
「これは好きなだけ食べてくれて良いから、ちょっと落ち着いてくれるかな?」
「も、も、もちろんなのだ! 落ち着いたのだ。いや、最初から落ち着いているのだ!」
そう言って目の前の食料に飛びついた。うん、どう見ても落ち着いてないよね。
「ぷっはー! 美味しかったのだ! こんなにお腹いっぱい食べたのはいつ以来か分からないのだ!」
結局、俺が出した食料を全て平らげて満足したのか、鬼人の子は大人しくなった。
「すまなかったのだ。腹が減りすぎて見境なくなっていてのだ」
「よかった。落ち着いてくれたみたいだね。
僕はリョーマ。見た目の通り人間だ。君は?」
落ち着いて話が出来そうな感じになったので自己紹介をする。
「ポルカなのだ。よろしくなのだ」
どうやらこの鬼人の子はポルカと言うらしく、色々と話を聞く事ができた。
第一に、ここは魔界でも辺境の地。それこそ追放された者などか追いやられる過酷な場所らしい。自称神様、何て所に飛ばしてくれたんだ。
しかし、そんなところに1人でいたポルカも追放されたってことかな?
天井に空いた穴からそんな声が聞こえてきた。「のだ」ってポチとキャラ被ってるよ!
穴から顔を覗かせていたのは褐色の肌の少年? のようだったけど、もちろん人間ではない。おでこには角が生えている。少年が疑問形なのは性別が不詳だからだ。多分男の子だとは思うけど、断言はできない。ボロボロの服を着ていて人間でいえば10歳前後くらいの見た目だろうか。
《この見た目、どうやら鬼人のようです。悪魔の一種ですね》
【サポーター】さんがそんな助言をしてくれる。なるほど? 見た目的に魔人との差は分からないけど、この子は鬼人という悪魔の一種らしい。
《魔人は古よりいる亜人の一種です。一方鬼人は魔界の住人と言われている悪魔です。きっと魔人に似せて自称神様が創ったのではないでしょうか?》
うーん。良く分からないけど、似た見た目だけど違うって事だね?
「昨日近くを通った時に、美味しそうな匂いがしたのだ! 匂いを追ってきて正解だったのだ!」
テンション高めの鬼人の子はそんな事を言う。もしかして昨日感知に引っかかったのはこの子なんだろうか? 匂いで追って来たとか、俺の感知範囲を超える嗅覚を持っているってことだろうか!?
「さあ、その食料を渡すのだ!」
天井から頭だけでなく腕も出し、ポチを指差す鬼人の子。ん? 食料? ポチ? はっ! まさかポチを食べるつもり!?
ポチが食料とかこの子は何を言ってるんだ。敵か? 敵なのか!? いや、天井を破壊して現れた時点で敵か! よし、敵は殲滅だ。完膚なきまでに叩き潰すしかない!
《マスター。落ち着いて下さい。子供の戯言です》
おおっと、危ない。ポチを食べるとか言われて危うくダークサイドに堕ちるところだった。
「えっと、ちょっと落ち着いてくれるかな? ポチは食料じゃないよ?」
自分の事を棚に上げて、俺は鬼人の子に落ち着くように促す。
「落ち着いていられないのだ! 虫以外の食料なんて何ヶ月振りなのだ! その食料を寄こすのだ!」
数ヵ月の間、虫しか食べてないのか・・・。ちょっと同情する。でも人の話は聞いて欲しいな。
「だから、食料じゃないって。ポチは僕の大事なパートナーだ。食べちゃダメだ!」
「むむ! 独り占めするのだ? だったら力ずくで奪うまでなのだ!」
ダメだこの子、全然話をきいてないや。どうしよう。【鑑定】ができなくて強さは分からないけど、勝てるのか!?
そんな事を考えている間に、鬼人の子は天井に開けた穴から飛び降りて来た。高さは数メートルあるけど、当然そのくらいの高さは物ともしないようで、軽く着地する。
「先手、必勝ー! なのだ!」
着地した瞬間、そう叫ぶと俺に向かって飛んできた。蹴られた地面は少し陥没している。
ただ、思ったより早いけど、目で追えない速さではない。でも、目で追えるのと反応できるのは話が別だ。目では追えたものの、回避はギリギリになってしまった。
避けたギリギリのところを鬼人の子が通り過ぎていく。服が少し切り裂かれてしまった。危ない危ない。寝てる間にもレベルが上がってなければ避けきれなかったかも知れない。
そう、寝ている間にも従魔のみんなは魔物退治してくれていたらしく、レベルがかなり上がっていた。お陰でステータスも向上している。少なくとも下級悪魔に後れを取る事はないくらいには。この子は会話が普通にできている時点で下級悪魔よりは知能があるんだろうけど。
「むむ、避けられたのだ? 中々やるのだ!」
しかし、まともに相手をするのは骨が折れそうだ。何とか止める事は出来ないものかな?
「自分がやりますか?」
コガルムが提案してくれるけど、任せるとこの子の上半身と下半身が泣き別れしそうな未来しか見えない。とりあえず俺が何とかしよう。
「待って!」
俺がとりあえず止めようとすると、問答無用で方向転換して突っ込んできた。とても猪突猛進な子だな。戦略も何もあったもんじゃない。
「ストップ! 止まって!」
またもや、ギリギリで避けながら何とか鬼人の子を止められないか話しかける。
「食料寄こすのだぁぁぁぁ!」
ダメだこの子。食べる事しか頭にないのか?
あ、だったら食べるモノを与えたらいいんじゃないか!?
そう考えた俺は【収納】から適当に食材を取り出す。俺の【収納】には到底食べきれない程の食料が保存してある。まあ、お菓子関係が多いけど。
「な! この美味しそうな匂いは何なのだ!?」
結果、予想以上の食いつきで鬼人の子の動きが止まった。
「これは好きなだけ食べてくれて良いから、ちょっと落ち着いてくれるかな?」
「も、も、もちろんなのだ! 落ち着いたのだ。いや、最初から落ち着いているのだ!」
そう言って目の前の食料に飛びついた。うん、どう見ても落ち着いてないよね。
「ぷっはー! 美味しかったのだ! こんなにお腹いっぱい食べたのはいつ以来か分からないのだ!」
結局、俺が出した食料を全て平らげて満足したのか、鬼人の子は大人しくなった。
「すまなかったのだ。腹が減りすぎて見境なくなっていてのだ」
「よかった。落ち着いてくれたみたいだね。
僕はリョーマ。見た目の通り人間だ。君は?」
落ち着いて話が出来そうな感じになったので自己紹介をする。
「ポルカなのだ。よろしくなのだ」
どうやらこの鬼人の子はポルカと言うらしく、色々と話を聞く事ができた。
第一に、ここは魔界でも辺境の地。それこそ追放された者などか追いやられる過酷な場所らしい。自称神様、何て所に飛ばしてくれたんだ。
しかし、そんなところに1人でいたポルカも追放されたってことかな?
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