151 / 159
第4章 魔界編(仮)
第1話 魔界
しおりを挟む
大変お待たせしました?(疑問形)
第4章はじまります!
───────────
俺は遂にポチとの再会を果たした。
そして喜んだのも束の間、何も無い荒野で倒れていた。
天国から地獄とはまさにこの事。まあ、ここは地獄じゃなくて魔界との事だけど。
そう、魔界である。
遊戯の女神様が作った世界。俺とポチはそこに飛ばされた。そして何らかのゲームに参加させられているらしい。ルールも教えて貰えないゲームとか無理ゲーじゃないかな?
また、俺がどれほどの時間倒れていたのかは分からないけど、ポチは未だに目を覚さない。魔界と言っても太陽はあるみたいで、今はまだ昼間だ。だけど、このまま夜を迎えるのもどうかと思うので、先ずは拠点になる場所を探したいと思う。
そう思ったけど、ポチをどうしようかな? とりあえず抱っこした状態で途方に暮れる俺。置いていく訳にも行かない。かと言って、ずっと抱っこしている訳にもいかない。うーん、困った。
色々と試行錯誤した結果、俺の背中にはリュックから顔だけ出したポチが居た。気持ちよさそうにスヤスヤ眠っている。(背中だから見えないけど)
【万物創造】でリュックを作り、そこにポチを入れる。それを背負った格好だ。ポチが子犬形態? で良かったよ。子連れ何たらって時代劇が昔あったなぁとか、どうでも良い事を考えてしまった。俺は子連れじゃなくて、子犬連れだけど。
しかし、魔界に連れて来られて右も左も分からない状態なのに、あんまり落胆してないのは何でかな? やっぱりポチが居るからかな? ポチが居るだけで安心感があるな。
さて、直ぐには帰れない前提で、当面の目標としては拠点の確保と遊戯の女神様のゲームルールの調査だな。・・・と言っても後者は何もヒントがないからまずは拠点を探すしかないか。
改めて辺りを見渡しても、見渡す限り荒野が広がっている。遠くには山も見えているけど、近くには岩しかない。
仕方がないので他に選択肢もないし、消去法で遠くに見える山に向かう事にしよう。幸い、従魔達から経験値が入ってくるのでそこそこレベルも上がってきている。魔力も足りるから魔法で飛んで行けそうだ。
遠くに見える山に向かって飛ぶ。もちろん飛びながらも周囲への警戒は怠らない。ここは魔界だからいつどんな悪魔が出てくるかも分からないしね。ぶっちゃけ未だレベル50もないから、下級悪魔が出てきただけでも窮地に立たされそうなんだけど。
なーんて考えたのがフラグだったのか、索敵範囲ギリギリに何やら反応があった。岩陰になっていて目視は出来ない。
《【鑑定】は出来ませんでした。アチラは気付いていないようなので、このままスルーをお勧めします》
【鑑定】出来ないって事はきっと悪魔の類だよね。【サポーター】さんの助言通り、触らぬ神に祟りなし。この場合は触らぬ悪魔に祟りなしか? 三十六計逃げるに如かず。とにかく近付かずにスルーしよう。
《索敵範囲外に出ました。今のところ他の反応はありません》
【サポーター】さん、ありがとう。何とかなって良かった。さすがに俺の索敵範囲より外から俺を感知できるモノは居ないはずだ。
しかし、俺はこの時、気付いていなかった。あちらも俺の事を発見していた事に。
しばらく飛び続けたけど、一向に山に着かない。レベルも低く、全力で飛べないってのもあるけど、魔界ってどうなってるんだろう? 地平線とかそんな概念はないのだろうか?
とは言え、山はかなり大きく見えてきた。確実に近付いているみたいだ。もう数時間も飛んでたら着くんじゃないかな? でも、そろそろ太陽が沈みはじめている。
《夜の魔界は未知数なので、一旦休憩する事をお勧めします》
今日の【サポーター】さんは色々と勧めてくれるけど、1人で少し寂しいので助かる。あ、背中にはポチが居るけど、未だにスヤスヤと寝息を立てている。
俺は地面に降りると、今日の寝ぐら作りを始める。出来るだけ外敵に見つからないよう、【土魔法】で地面に穴を掘り土の中に部屋を作る。空気穴だけ残して天井はフタをした。
8畳ほどの部屋と隣にバスルーム。部屋にはベッドとテーブルを配置。これでとりあえず今日は快適に過ごせるだろう。
《快適過ぎだと思います》
ですよねー。そして後は夜の見張りだけど、さっき飛んでる時に思い出した。ダンジョンの10階に着いた時にコガルムをボールに戻して【収納】してたんだ。
俺はコガルムを出して状況を説明する。
「なるほど。困った事になったでありますね。
とりあえず夜番は自分に任せて欲しいであります。
何人たりともリョーマ殿には近付けません」
レベル150のコガルムはとても頼りになる。と言うか、他の参加者? はレベル1で魔界に放り出されたら、あっと言う間に全滅してるんじゃないだろうか? このまま待ってるだけでゲームの勝者になれたりして?
《さすがに神様がそんなミスは犯さないと思いますが・・・》
まあ、そうだよね。俺は特殊だとしても、他の参加者もそれぞれ何らかの方法で生き残れるようになってるんだろう。
「それじゃあコガルム。悪いけどよろしくね」
風呂に入り、適当に【収納】から出した食事を食べると俺はベッドに横になる。従魔は主人の魔力さえ有れば食事は取らなくても良いので、目が覚めないポチが飢えると言うことも無いだろう。
さて明日は山に辿り着けるかな? そんな事を考えている間に、色々あって疲れていたのか俺は直ぐに眠りについたのだった。
夢の中でポチと会い、色々と話をした・・・ような気がするけど、内容は思い出せない。まあ夢なんてそんなものか?
そんな感じで目覚めた。
「おはようコガルム。問題は無かったかな?」
「はい。特に襲撃などは無かったであります!」
「良かった。ありがとう」
そう言いながら、俺はポチを寝かせている小さめのベットを見つめる。相変わらずスヤスヤ眠ったままだ。さすがに、そろそろ起きるかな?
───ドゴーン!
何て思っていたら、天井に急に大きな穴が開いた。
第4章はじまります!
───────────
俺は遂にポチとの再会を果たした。
そして喜んだのも束の間、何も無い荒野で倒れていた。
天国から地獄とはまさにこの事。まあ、ここは地獄じゃなくて魔界との事だけど。
そう、魔界である。
遊戯の女神様が作った世界。俺とポチはそこに飛ばされた。そして何らかのゲームに参加させられているらしい。ルールも教えて貰えないゲームとか無理ゲーじゃないかな?
また、俺がどれほどの時間倒れていたのかは分からないけど、ポチは未だに目を覚さない。魔界と言っても太陽はあるみたいで、今はまだ昼間だ。だけど、このまま夜を迎えるのもどうかと思うので、先ずは拠点になる場所を探したいと思う。
そう思ったけど、ポチをどうしようかな? とりあえず抱っこした状態で途方に暮れる俺。置いていく訳にも行かない。かと言って、ずっと抱っこしている訳にもいかない。うーん、困った。
色々と試行錯誤した結果、俺の背中にはリュックから顔だけ出したポチが居た。気持ちよさそうにスヤスヤ眠っている。(背中だから見えないけど)
【万物創造】でリュックを作り、そこにポチを入れる。それを背負った格好だ。ポチが子犬形態? で良かったよ。子連れ何たらって時代劇が昔あったなぁとか、どうでも良い事を考えてしまった。俺は子連れじゃなくて、子犬連れだけど。
しかし、魔界に連れて来られて右も左も分からない状態なのに、あんまり落胆してないのは何でかな? やっぱりポチが居るからかな? ポチが居るだけで安心感があるな。
さて、直ぐには帰れない前提で、当面の目標としては拠点の確保と遊戯の女神様のゲームルールの調査だな。・・・と言っても後者は何もヒントがないからまずは拠点を探すしかないか。
改めて辺りを見渡しても、見渡す限り荒野が広がっている。遠くには山も見えているけど、近くには岩しかない。
仕方がないので他に選択肢もないし、消去法で遠くに見える山に向かう事にしよう。幸い、従魔達から経験値が入ってくるのでそこそこレベルも上がってきている。魔力も足りるから魔法で飛んで行けそうだ。
遠くに見える山に向かって飛ぶ。もちろん飛びながらも周囲への警戒は怠らない。ここは魔界だからいつどんな悪魔が出てくるかも分からないしね。ぶっちゃけ未だレベル50もないから、下級悪魔が出てきただけでも窮地に立たされそうなんだけど。
なーんて考えたのがフラグだったのか、索敵範囲ギリギリに何やら反応があった。岩陰になっていて目視は出来ない。
《【鑑定】は出来ませんでした。アチラは気付いていないようなので、このままスルーをお勧めします》
【鑑定】出来ないって事はきっと悪魔の類だよね。【サポーター】さんの助言通り、触らぬ神に祟りなし。この場合は触らぬ悪魔に祟りなしか? 三十六計逃げるに如かず。とにかく近付かずにスルーしよう。
《索敵範囲外に出ました。今のところ他の反応はありません》
【サポーター】さん、ありがとう。何とかなって良かった。さすがに俺の索敵範囲より外から俺を感知できるモノは居ないはずだ。
しかし、俺はこの時、気付いていなかった。あちらも俺の事を発見していた事に。
しばらく飛び続けたけど、一向に山に着かない。レベルも低く、全力で飛べないってのもあるけど、魔界ってどうなってるんだろう? 地平線とかそんな概念はないのだろうか?
とは言え、山はかなり大きく見えてきた。確実に近付いているみたいだ。もう数時間も飛んでたら着くんじゃないかな? でも、そろそろ太陽が沈みはじめている。
《夜の魔界は未知数なので、一旦休憩する事をお勧めします》
今日の【サポーター】さんは色々と勧めてくれるけど、1人で少し寂しいので助かる。あ、背中にはポチが居るけど、未だにスヤスヤと寝息を立てている。
俺は地面に降りると、今日の寝ぐら作りを始める。出来るだけ外敵に見つからないよう、【土魔法】で地面に穴を掘り土の中に部屋を作る。空気穴だけ残して天井はフタをした。
8畳ほどの部屋と隣にバスルーム。部屋にはベッドとテーブルを配置。これでとりあえず今日は快適に過ごせるだろう。
《快適過ぎだと思います》
ですよねー。そして後は夜の見張りだけど、さっき飛んでる時に思い出した。ダンジョンの10階に着いた時にコガルムをボールに戻して【収納】してたんだ。
俺はコガルムを出して状況を説明する。
「なるほど。困った事になったでありますね。
とりあえず夜番は自分に任せて欲しいであります。
何人たりともリョーマ殿には近付けません」
レベル150のコガルムはとても頼りになる。と言うか、他の参加者? はレベル1で魔界に放り出されたら、あっと言う間に全滅してるんじゃないだろうか? このまま待ってるだけでゲームの勝者になれたりして?
《さすがに神様がそんなミスは犯さないと思いますが・・・》
まあ、そうだよね。俺は特殊だとしても、他の参加者もそれぞれ何らかの方法で生き残れるようになってるんだろう。
「それじゃあコガルム。悪いけどよろしくね」
風呂に入り、適当に【収納】から出した食事を食べると俺はベッドに横になる。従魔は主人の魔力さえ有れば食事は取らなくても良いので、目が覚めないポチが飢えると言うことも無いだろう。
さて明日は山に辿り着けるかな? そんな事を考えている間に、色々あって疲れていたのか俺は直ぐに眠りについたのだった。
夢の中でポチと会い、色々と話をした・・・ような気がするけど、内容は思い出せない。まあ夢なんてそんなものか?
そんな感じで目覚めた。
「おはようコガルム。問題は無かったかな?」
「はい。特に襲撃などは無かったであります!」
「良かった。ありがとう」
そう言いながら、俺はポチを寝かせている小さめのベットを見つめる。相変わらずスヤスヤ眠ったままだ。さすがに、そろそろ起きるかな?
───ドゴーン!
何て思っていたら、天井に急に大きな穴が開いた。
0
お気に入りに追加
3,781
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました
紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。
国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です
更新は1週間に1度くらいのペースになります。
何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。
自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
今度生まれ変わることがあれば・・・全て忘れて幸せになりたい。・・・なんて思うか!!
れもんぴーる
ファンタジー
冤罪をかけられ、家族にも婚約者にも裏切られたリュカ。
父に送り込まれた刺客に殺されてしまうが、なんと自分を陥れた兄と裏切った婚約者の一人息子として生まれ変わってしまう。5歳になり、前世の記憶を取り戻し自暴自棄になるノエルだったが、一人一人に復讐していくことを決めた。
メイドしてはまだまだなメイドちゃんがそんな悲しみを背負ったノエルの心を支えてくれます。
復讐物を書きたかったのですが、生ぬるかったかもしれません。色々突っ込みどころはありますが、おおらかな気持ちで読んでくださると嬉しいです(*´▽`*)
*なろうにも投稿しています
お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)
いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。
---------
掲載は不定期になります。
追記
「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。
お知らせ
カクヨム様でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる