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第28話 〝喉裂き魔〟と老執事

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 エルカバラードの下水道は何度も増改築が行われており、下手な地下迷宮よりも複雑な構造だ。それに加えて、凶悪な魔物や何処にも所属しない無法者なども住み着いている。加えて、様々な組織も侵入者が来ることを警戒して、隠し通路や罠を無数に仕掛けていた。

 当然ながら、〝蟲の皇子ヴァーミン・プリンス〟イヴァも蟲に関連する罠を多数用意しており、今まで幾人もの侵入者を撃退している。しかし、盗賊ギルドの幹部〝喉裂き魔カットスロート〟が率いる強襲部隊は、内通者の手引きにより、複雑で危険に満ちた下水道をあっさりと抜けることができた。



 そして固く閉ざされた巨大な扉の前で、彼らをここまで案内していた内通者――イヴァに召使いとして雇われていた男は〝喉裂き魔〟に蠍の意匠が施された銀色の鍵を渡す。

 これこそが、黄金宮殿と下水道を繋ぐ大扉を開閉するのに必要な鍵だ。



「この先はもう黄金宮殿です」

「ようやくだな。宮殿の内部は?」



〝喉裂き魔〟の問いに、内通者はテキパキと答える。



「事前にお渡した地図の通りです。真っ直ぐな広い通路、東西には扉があり、東側が拷問部屋、西側が死体処理部屋になっています。一番奥には上と下に向かう階段がありまして、上に登れば黄金宮殿の青天馬の間、下に降りれば蟲部屋です。蟲部屋は、領主がいなければ意味が無いので、無視しても良いかもしれません」

「罠のたぐいは?」

「抜かりはありません。きちんと壊しておきましたよ」



〝喉裂き魔〟はその言葉を聞き、部下たちに指示を出す。



「よし、第1部隊は城門をこじ開けろ、第2部隊は動く異形の彫像リヴィング・スタチューの支配権の奪取、第3部隊は指揮官を押さえるんだ」



 外套と頭巾で顔を隠した配下たちは無言で首を縦に振る。

 彼が率いるのは人間、エルフ、ゴブリンなどの混成部隊だ。全員が曲刀ショーテルの扱いに熟達した精鋭であり、盗賊ギルドの人間にしては、統制も取れている。



「〝喉裂き魔〟様、約束は守っていただけますよね?」



 内通者の男は下卑た表情で裏切りの代価を要求する。彼は元々、盗賊ギルドの人間ではなかった。だが、黄金宮殿に勤めている時、ダークエルフの少年にかしずく寵姫の1人に一目惚れしたのだ。

 その自己の欲望を満たす為、彼は主人を裏切ったのである。実にエルカバラードに住む者らしい考え方であった。



「ああ」



 ここまで来た以上、この男はすでに用済みではある。だが〝喉裂き魔〟は無意味な殺人を良しとするほどの殺人中毒者でもなかった。



「〝蟲の皇子〟の寵姫だったな。好きにしろよ」



〝喉裂き魔〟は興味なさそうに返事をした。

 彼自身はまだ若い人間――イオルコス人の男性だが、女に興味はなかった。それはもちろん男に興味があるという意味ではない。単純に性欲だとか色恋などに興味が無いのだ。

 では〝美食家グルメ〟のような歪んだ趣味の持ち主であるかといえば、それも違う。それでは頭かしらのような〝ギルド・マスター〟に対する忠誠心があるのかと言えば、そちらも否である。



 彼の望みはもっと平凡なもので、権力の頂点に上り詰めることだ。



 目指す場所が同じという意味では、イヴァのライバルとも言えたかもしれない。もちろん、権力の頂点には1人しか席はないので、両者が並び立つことはできず、どのような形であれ両者の衝突は必然であったといえるだろう。

 そしてこの手の大望を抱くものが、イヴァと同じような、ある種のカリスマ性を発することは否定できない。

 自らの夢――野心を語る時、それに惹かれる者は必ず一定数存在するのだ。



「いずれ俺の居城になるんだ。あんまり壊すなよ」



 彼の野心を知っている配下たちは薄く笑いながら首肯する。



「行くぞ」



 下水道の扉は開かれて、敵が黄金宮殿の内部に侵入する。だがもちろん、これは守り手であるザハド老の知るところであった。〝喉裂き魔〟の部隊が3つに別れるよりも早く、急遽組まれた守備隊が立ちはだかった。





  ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※





 イヴァが奴隷オークションにて、翡翠解放団の奴隷と交換したのは金銭ばかりではない。彼は獣使いの奴隷5人と50匹以上の愛玩動物を手に入れている。



 この獣使いというのは、イヴァが蟲を使うように、獣を扱う技術を持つ者だ。言葉通り、獣を扱うのだが、巨大鰐クロコダイルや密林蛇アナコンダなど、獣とは言い難いものも操ることができる。



 もっとも、この時代は獣や蟲の分類などは非常に曖昧で、例えば蛇などは虫であると主張する者もいれば、動物であると主張する者もいた。最近では爬虫類や軟体動物などの新しい分類を主張する者もいたが、浸透するまでにはまだまだ長い時間がかかりそうである。



 さて、そんな獣使いの一般的な評価はそれほど高くはない。



 例えば戦闘においては魔獣使いモンスター・マスターや竜使いドラゴン・マスターなどの上位互換が存在するし、諜報活動では蟲使いインセクト・マスターや植物使いプラント・マスターなどの方が有能とされている。監督などの特殊な任務においては奴隷使いスレイブ・マスターが安価で効率的といわれている。



 だが、盗賊ギルドの幹部であった〝鼠を統べる者ラット・ロード〟のような実力者が存在しているのも確かだ。彼の場合は、使役する鼠に魔法破りの刻印をつけるなどの創意工夫を凝らしているので、厳密に言えば獣使いとしての技量のみとはいえないが……。それでも獣使いとしての技術を噛み合わせていたのは間違いない。

 ようするに、どんな力も使い方次第ということだ。



 そして今回、老執事ザハドは下水道の守りに彼らを配置した。

 もちろん、彼らだけではない。



「気配からして、敵は100~200といったところですね」



 女蛮族のテタルナは女性らしい口調で、背後に控える獣使いたちに伝えた。



「安心しろ。お前たちは獣を壁にして、突破されないようにすれば良い」



 格闘用刀剣ジャマダハルで武装した女蛮族トルティは男のような言葉遣いで、わずかに動揺した獣使いたちに言う。



 泳がせていた内通者が動いた時点で、闘技場で手に入れた2人の女蛮族も、この下水道の守備に回されたのだ。



「戦いは、私たちにお任せ下さい」



 テタルナは穏やかな口調で言いながら、魔神の意匠が施された巨大な斧を片手で持ち上げる。



「……本当に大丈夫なのか?」



 獣使いの奴隷――その中でもリーダー格の男が不安そうに問う。

 彼らは奴隷に施された魔術的な契約の為、自らの意志で逃げ出すことはできない。それゆえ、生き残るにはこの場で敵を撃退するしか無い。

 だが、相手は2倍以上の数だ。

 そんな状況でテンションがあがるのは、戦闘狂か、単なる阿呆か、あるいは逆境に挑むことに陶酔する変質者のいずれかだろう。

 そういう意味で、獣使い達は極めて正常な反応――つまり恐怖と不安、緊張に心を震わせていた。



「お前たちは言われた通りに動けばいい。なに、一番危険な役目は私とテタルナが引き受けるんだ。死なないように身を守れ」



 トルティは相手の不安を断ち切るように告げた。

 事前の打ち合わせにて、彼らにはすでに作戦は与えられている。

 その内容を知っている獣使い達からすれば、作戦内容も信じられないものであるが、それを受け入れる女蛮族達も無茶苦茶であった。

 危険であると理解していながら、どうして平然としていられるのか? 獣使い達からすれば、それこそが一番理解できない。



(死ぬのが怖くないのか?)

(死なない自信があるのか?)

(恐怖を感じないのか?)

(……いったい、何を考えているんだ?)

(お腹すいた)



 5人の獣使い達はそれぞれの考えを思い浮かべながら、支配下の獣たちに指示を出す。

 もう少し時間があれば、自分たちの考えを言葉にしたかもしれないが、それよりも早く大扉が勢い良く開き〝喉裂き魔〟の部隊が、黄金宮殿の領域に侵入してくる。



「来ましたよ」



 テタルナは警告を発する。



「العدو」

「قتل」

「الموتمنح」



〝喉裂き魔〟の配下達は自分たち前に立ちふさがる者の姿を見て、何やら聞き慣れない囁きを交わすと、音もなく曲刀を抜き放つ。そして気配を感じさせずに、足音もほとんど聞こえない独特の歩行で移動しながら、熟練兵でも捌ききれないような鋭い一撃を叩きつける。



「この程度か?」



 瞬く間に命を奪う死の斬撃を目にして、トルティはポツリと呟く。

 最初に襲いかかった者たちの一撃が届くよりも素早く、両手に装備した格闘用刀剣を突き刺す。



「طوق!!!」



 胸と喉が突き刺された敵の体を盾にして、女蛮族はそのまま敵陣に飛び込んでいく。一瞬虚を突かれた刺客たちであったが、すぐさま気を取り直して左右から挟み撃ちにしようとする。死体に武器が突き刺さったままでは、分が悪い……と相手は考えたようであるが、トルティは格闘用刀剣を握り込む。すると、刃の内側に収められた隠し刃が3方に飛び出す。

 この隠し刃は敵の攻撃を受ける、刺さった相手の内部を切り裂くなどが本来の用途であるが、女蛮族の使い方はもっと荒々しい。

 開いた刃が突き刺さった状態で無理やり引き抜き抜いたのだ。肉が引きちぎれる嫌な音に加えて、自由になった刃が左右から挟撃しようとしていた襲撃者達の喉や目を裂く。悲鳴をあげて転がる者達を無視して、彼女はそのまま踊るようにして敵陣に飛び込むと、暴風の如く暴れまわった。



「غبي!!!」

「بعيد الكذب」

「ولكن لماذا!?」



 トルティには理解不能な言葉であったが、それでも最初の囁きとは違い、怒りや恐怖、驚きの色が多分に含まれている。敵ももちろん、ただ突き刺されるだけの木偶ではない。必死になって反撃し、中には捨て身の一撃を放つものもいたが、それらの攻撃はすべて見切られて、虚しく空を切る。



「その女を無理に仕留める必要はない。第1部隊は回避に専念して足止めをしろ! 第2,第3部隊は黄金宮殿に迎え」



〝喉裂き魔〟は苦戦する部下たちに指示を出す。

 わざわざバラミア語で命令を下したのは、相手の動揺を誘うためである。



(化け物じみた強さだが、抑えられる数には限度がある。最初の主導権は握られたが、すぐに巻き返してやる)



 下水道とはいっても、相応の広さはある。トルティはその一部を押さえていたが、数は力だ。

 トルティに数を減らされた第1部隊は、指揮官の指示に従い足止めに専念する。その隙に、残りの者たちが先に進もうとするが……。



 ――ゴォっ!!



 強烈な風切り音と共に、先に進もうとした者たちの体が横に両断される。

 女蛮族テタルナの手にした大斧が一振りされたのだ。刃の届いていない相手も、風圧押し返されたかのように思わず後退する。



「通しませんよ」



 そう言ってニコリと微笑むのと同時に、グチャッと嫌な音を立てて両断された体が倒れ伏す。

 その光景に、悪徳都市の闇で戦い続けた者達は、一瞬だが身を震わせる。それを狙っていたかのように、獣使い達も使役する獣たちに攻撃命令を出す。



 汚水に潜ませていた巨大鰐クロコダイル や排水管に潜ませていた密林蛇アナコンダが不意を討ち、その勢いに乗って剣歯虎サーベルタイガーと大猿エイプが突進する。



 咄嗟に、襲撃者達は互いに身を寄せ合った。



「やれ」



 その声は、この場にはいない老人の声だ。

 魔法あるいはどこかに仕掛けられた道具で様子を見ていた老執事は、今こそが好機であると考えて指示を出す。それを聞いた瞬間、獣使い達は事前の打ち合わせ通りに、猛り狂う獣達を後退させる。2人の女蛮族も、サッと下水道の端に作られた窪くぼみに身を隠す。



「逃げ……」



〝喉裂き魔〟は悲鳴にも似た命令を出そうとしたが、それが間に合うよりも素早く死が襲い掛かってきた。

 内通者が無力化していたと思いこんでいた罠は、元々裏切り者が存在することを知っていたザハドが用意したダミーである。本命とも言える罠は生きており、最大限の効果を発揮するその瞬間まで息を潜めていたのだ。



 天井や床から鋭い槍が勢い良く飛び出して、襲撃者達を一網打尽にする。



「死ぬかと思ったよ」

「ですわね」



 槍が元の場所に戻っていくのを見ながら、トルティとテタルナは苦笑する。

 この槍の罠だけでは、盗賊ギルドの精鋭を仕留めるのは難しい。だが、命がけの足止めにより、こうして最大の効果を発揮した。

 後方にいた者は生き残っていたが、その数は十数人程度。数でも、質でも、すでに十分に凌駕している。



「クソが」



〝喉裂き魔〟は独創性のない、チンピラのような言葉を吐き捨てた。

 彼も内通者の言葉を完全に信用していたわけではない。だが、〝蟲の皇子〟は女に甘いという噂も聞いていたので、この場に女蛮族たちが現れた時点で、罠があるという可能性を低めに考えてしまった。

 結果として味方の8割を失う事になったのだから、相手の悪辣さと、自分の愚かさに対して、悪態の1つも吐きたくなる。



「今回はテメェらの勝ちだよ。ほら、賞品だッ!」



〝喉裂き魔〟は放心状態の内通者の腕を捕まえて、彼が抵抗するよりも早く、女蛮族達の前に投げ捨てる。潰されたカエルのような声を出して、内通者は死体の上に叩きつけられた。



「あばよ」



 これ以上の戦闘は無意味だと判断すると〝喉裂き魔〟は生き残った配下を引き連れて、下水道の闇に消えていく。



「追う必要はない」



 ザハドは厳命する。

 相手が誘いをかけている可能性があったからだ。



「だが、アイツは厄介そうだ」

「仕留められる内に、仕留めたほうが良いのでは?」



 女蛮族達は好戦的な笑みを浮かべて〝喉裂き魔〟が逃げた先を見る。狩猟民族としての本能によるものなのか、彼女たちの戦闘欲求は満たされていないようだ。

 戦闘奴隷としては理想的かもしれないが、手綱を握る方としては困った性癖である。



「敵の頭を押さえるまで、黄金宮殿を守りきれば良い。それがイヴァ様のご意思でもある」

「わかった」

「了解しましたわ」



〝蟲の皇子〟の名を出した瞬間に、表情を戦闘奴隷から雌奴隷のものに変えて、ザハドの指示に従う。



「ああ、内通者は縛り上げておけ、自殺せぬように猿ぐつわも噛ませておくのだ。後で、イヴァ様が処遇をお決めになる」

「わかった。が、猿ぐつわなど、どこにある?」

「そこの拷問部屋にありますわよ」



 トルティの疑問に、テタルナが答える。

 何故知っているのかは言わぬが花というやつだろう。





  ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※





 そんな下水道でのやり取りから、ザハドは城門の方がどうなっているかを問う。すると、すぐに敵の攻勢が弱まっているとの報告が帰ってきた。



(やれやれ、まあ概ね順調ですが……)



 奇しくも、ザハドは盗賊ギルドの頭かしらと同じことを考えていた。

 すなわち、順調な時ほど「不幸」という名前の友だちを連れて、「不慮の事故」という奴はやってくる。



「ザハド様、そ、空に……!」



 別の伝令が入ってくると、喘ぐように空を指差す。

 城壁の騒ぎが大きくなり、敵味方は一時殺し合いを忘れて空を見上げる。



「なんと、なんということだ……」



 今回は事故ではなく「人災」であるが「絶望」という親友と一緒に、呼んでもいないのに遊びに来たようだ。



 この時、エルカバラードに住む者すべては夜空を見上げていた。

 月明かりが消え、星々の輝きも飲み込むようにして、それは突如として空に現れたのだ。



 天を隠すほどの巨大な翼を持つ三つ首の魔竜。

 遥かな昔、神話の時代において神々の軍勢と世界の覇権をかけて争った怪物――アジ・ダハーカ。

 雄々しくも禍々しい伝説の存在が、エルカバラードを見下ろしている。闇夜の中でも爛々と輝く真紅の目は――まるでそれ自体が夜の太陽であるかのようだ。城壁もあっさりと崩壊させてしまいそうな巨大な口にはずらりと鋭い牙が並んでおり、先程からしきりに蛇のような舌を出し入れしている。



 夜空に浮遊していた魔竜は、いきなり広げたままの翼を大きく羽ばたかせた。

 それだけで暴風が巻き起こり、家々が紙くずのように舞い散る。争っていた者も、祈っていた者も、何も知らずに寝ていた者も、等しくゴミクズのように吹き飛ばされて、ほとんどの者は何が起こったのかもわからずに死んでいった。



 あまりにも無慈悲な災厄を巻き起こした魔竜アジ・ダハーカは――赤い目を細め、口を歪めて、ソレは遠目でもわかるほどに、3つの顔が明確な表情を形作る。



 弱者への嘲笑。

 強者である愉悦。

 それらを存分に味わえる歓喜。



 魔竜はそれらすべてを混ぜ合わせたかのような、歓びの咆哮を上げた。




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竜の階位



番外  亜竜――飛竜などの竜に形が近い亜種。

 属性は竜に近いが、厳密には竜種ではない。

第1位 幼竜――卵から孵ったばかり赤ちゃん。

 良くも悪くも純粋で本能に忠実。言葉は話せない。

第2位 下位竜――生まれてから10年程度まで。

 本能に忠実で、縄張り意識が強い。言葉は話せない。

第3位 竜――生まれてから100年程度まで。

 本能を押さえ始めて、言葉が話せるようになる。個々の拘りが出てくる。

第4位 上位竜――生まれてから1000年程度まで。

 自分なりの得意分野を見つける。魔法を使い、吐息にも個性が現れる。

第5位 古竜――1000年以上生きた竜。

 自分なりの得意分野を極め始める。これ以降は特別な条件を満たす必要がある。

第6位 竜王――古竜の中でも特別な実力者。

 無数の竜を従えて、巨大な地下迷宮を創造する。

第7位 災厄竜――世界の一部となった竜。

 噴火や津波、地震などの自然災害と同化している。生ける災厄。

第8位 世界竜――世界の一部となった竜。

 自然災害から落ち着いた状態。存在感は無くなったが、一番安定した状態。

第9位 神竜――神となった竜。

 別世界の創造が行える。この世界よりも上位の存在。



※アジ・ダハーカは第7位に属する災厄竜。

 この世界に存在する「終わりのない邪悪」を象徴する存在にして、「無限に湧き続ける悪意」であり、「世界の終焉まで蠢き続ける害悪」と言われている。ヴリトラ、ザッハークと言う名前の兄弟竜が存在しており、同一視される事がある。

 神話の時代において、かって世界を支配していた聖神を殺す時に招集された軍勢の中にいたと言われている。



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