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1-1 おはよう朝日!?目覚めればそこは王宮だ!
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「ほっほっほっ!よく来たな転移者よ」
声がする。まだ目は眩んだままで、目の前は真っ白だ。だが声がする。とても年老いている声だ。しかし、なかなか威厳のある声にも聞こえるな
「四季王、この度は我々をこのような素晴らしき世界にご招待下さっていただき誠に有難うございます。」
うん?隣から聞きなれた声が…それに、四季王?どこかの王様か?いや、でもここは日本……
「私は小日向紅葉と……」
「ってクレハ!?」
王宮に俺の声が響く、
「あ、こらレイ!今王様とお話ししてるんだから、静かにしないと!」
「へっ?」
「だから今は!王様と!お話ししてるの!」
「いや、だから……へっ?」
いや、その王様がよくわからないのだが……しかもなんで俺がここで寝てるのに普通に話してたんだよ……
「あぁ~もう物分かり悪いんだからぁ~。私達が学校に行く途中の事覚えてる?」
学校に行く時?えーっと確か、
「あ、魔法陣?って、まさか俺ら神隠しにっ」
大声で驚いていたらクレハからチョップが飛んできて頭に直撃
「だ・か・ら・し・ず・か・に」
「ゴメンナサイ」
俺たちを2人を見ている王様らしき人物を含め、大臣たちも笑っている。きっと漫才でも見てるような気分だろう。……嬉しくないな
「つまりどういう事?」
怒られないように小さな声で状況を聞く
「私達はあの王様が作った魔法陣によってこの世界に飛ばされてきちゃったの!それで、どうやらこの人、この世界で一番偉い人みたいなの!理解できた?分かったら静かにしてて!」
相変わらず要点をついた要約だ。俺でも理解ができた。最後の説明が飛んでいるが、そこは幼馴染パワー(慣れ)で大体理解できた。
しかし困った……どうしたら良いものか……
「お見苦しい所を申し訳ありません。」
「構わんよ、見てて楽しかったからな。ところで、青年よ、先まで気絶していたが調子は悪くないか?それと名前を聞きたいのだが」
いきなり俺に話を振られた。クレハは俺に「変な事言わないでね」とでも言わんような目で睨んできている。
とりあえず、普通にいつもの自己紹介を少し丁寧に……
「俺の名前は小林零。そこのクレハの幼馴染です。」
そう。まさに王道の自己紹介。あとは趣味とかを言えば完璧だが、心配してくれた事に何か返事しなければ
「体調は問題なさそうです。ご心配有難うございます。」
隣でクレハが安堵のため息をついている。
そんなに俺が変な事言うと思っていたのかクレハよ
「そうかそうか、良かった。私の事は四季王と呼んでくれ、この世界の国を制するものだ。」
「まず、そなた達を勝手に召喚してしまった事は謝ろう……しかし、こちらにも事情があってだな、少し話を聞いてもらいたいのだ。」
とても深刻な話になりそうだ。すこし、提案をしてみよう。
「その前に四季王様」
俺が口を開いた瞬間クレハがものすごいスピードでこっちを見てきた。よっぽど緊張しているんだろう。
「四季王、だけで良いぞ。様だとなんだかおかしな感じがするでの。ところでなんじゃ?」
「俺たちがここの世界に来て俺もクレハもまだ心の整理もできていません。なので、少しだけ休む時間を頂けないでしょうか。」
「なるほど…確かにその通りであるな。分かった。少し時間を作ろう。こっちへ来てくれ」
案内されるがままに四季王について行く。どうやらうまく提案が通ったようだ。これで失敗したらクレハに何をされるやら
問題のクレハは未だ緊張のせいかカチカチである。俺が目覚めるまではあんなに冷静だったのに、よく分からん
目の前にはとても豪華そうなドアがある。
「ここでなら多少ゆっくり出来るだろう。ある程度時間が経ったら呼びに来させるよ。分からないことがあったら部屋の外に1人王国兵を置いておくからそいつに聞いてくれ」
「お心遣い有難うございます。」
たまに入るこの超冷静モードのクレハは何なのだろうか
「それでは後でな」
そういうと四季王は来た道を戻っていく。俺たちが連れてこられた部屋は、客室のようだ。ふかふかのソファーに、豪華な机と椅子に…宙に浮く炎に?
「ほぇ?なぁクレハなんだこれ」
「さぁ?明かり用じゃない?」
いや、なぜ浮いているんだと聞きたいんだよ…
まぁ仕方がない。きっとそういうもんなんだ。きっとそういう世界なんだ。
「それで?何でレイはわざわざ時間をくれなんて言ったの?」
クレハが緊張でガチガチだったから、とか言ったら引っ叩かれそうだ。
「俺自身、何が起こっているのか理解できていない。まずクレハの分かっている事を聞こうかな、と」
「なるほどね~レイがいきなり喋り出すもんだからさっきすっごいびっくりしたんだよぉ~」
「ビビリ」
パッシーン
小声で言ったのにクレハには聞こえていたようだ。この地獄耳め!
「地獄耳で悪かったわね~」
「な、お前俺の心まで!」
「それくらいお見通しよ~何年一緒にいると思ってるの。っていうか、この流れこの十数年で何回やったと思ってるの」
「んまっそうだよな~」
幼馴染ってそういうもんだ。まぁ、それだけ俺はクレハにスッパーンされてる事にもなるわけだな
っとそうじゃない。情報を整理しておかなければ
「ん~じゃレイ話まとめるよ~」
あぁ、それ言いたかったのに……
まぁいいか
よし!情報整理開始!
声がする。まだ目は眩んだままで、目の前は真っ白だ。だが声がする。とても年老いている声だ。しかし、なかなか威厳のある声にも聞こえるな
「四季王、この度は我々をこのような素晴らしき世界にご招待下さっていただき誠に有難うございます。」
うん?隣から聞きなれた声が…それに、四季王?どこかの王様か?いや、でもここは日本……
「私は小日向紅葉と……」
「ってクレハ!?」
王宮に俺の声が響く、
「あ、こらレイ!今王様とお話ししてるんだから、静かにしないと!」
「へっ?」
「だから今は!王様と!お話ししてるの!」
「いや、だから……へっ?」
いや、その王様がよくわからないのだが……しかもなんで俺がここで寝てるのに普通に話してたんだよ……
「あぁ~もう物分かり悪いんだからぁ~。私達が学校に行く途中の事覚えてる?」
学校に行く時?えーっと確か、
「あ、魔法陣?って、まさか俺ら神隠しにっ」
大声で驚いていたらクレハからチョップが飛んできて頭に直撃
「だ・か・ら・し・ず・か・に」
「ゴメンナサイ」
俺たちを2人を見ている王様らしき人物を含め、大臣たちも笑っている。きっと漫才でも見てるような気分だろう。……嬉しくないな
「つまりどういう事?」
怒られないように小さな声で状況を聞く
「私達はあの王様が作った魔法陣によってこの世界に飛ばされてきちゃったの!それで、どうやらこの人、この世界で一番偉い人みたいなの!理解できた?分かったら静かにしてて!」
相変わらず要点をついた要約だ。俺でも理解ができた。最後の説明が飛んでいるが、そこは幼馴染パワー(慣れ)で大体理解できた。
しかし困った……どうしたら良いものか……
「お見苦しい所を申し訳ありません。」
「構わんよ、見てて楽しかったからな。ところで、青年よ、先まで気絶していたが調子は悪くないか?それと名前を聞きたいのだが」
いきなり俺に話を振られた。クレハは俺に「変な事言わないでね」とでも言わんような目で睨んできている。
とりあえず、普通にいつもの自己紹介を少し丁寧に……
「俺の名前は小林零。そこのクレハの幼馴染です。」
そう。まさに王道の自己紹介。あとは趣味とかを言えば完璧だが、心配してくれた事に何か返事しなければ
「体調は問題なさそうです。ご心配有難うございます。」
隣でクレハが安堵のため息をついている。
そんなに俺が変な事言うと思っていたのかクレハよ
「そうかそうか、良かった。私の事は四季王と呼んでくれ、この世界の国を制するものだ。」
「まず、そなた達を勝手に召喚してしまった事は謝ろう……しかし、こちらにも事情があってだな、少し話を聞いてもらいたいのだ。」
とても深刻な話になりそうだ。すこし、提案をしてみよう。
「その前に四季王様」
俺が口を開いた瞬間クレハがものすごいスピードでこっちを見てきた。よっぽど緊張しているんだろう。
「四季王、だけで良いぞ。様だとなんだかおかしな感じがするでの。ところでなんじゃ?」
「俺たちがここの世界に来て俺もクレハもまだ心の整理もできていません。なので、少しだけ休む時間を頂けないでしょうか。」
「なるほど…確かにその通りであるな。分かった。少し時間を作ろう。こっちへ来てくれ」
案内されるがままに四季王について行く。どうやらうまく提案が通ったようだ。これで失敗したらクレハに何をされるやら
問題のクレハは未だ緊張のせいかカチカチである。俺が目覚めるまではあんなに冷静だったのに、よく分からん
目の前にはとても豪華そうなドアがある。
「ここでなら多少ゆっくり出来るだろう。ある程度時間が経ったら呼びに来させるよ。分からないことがあったら部屋の外に1人王国兵を置いておくからそいつに聞いてくれ」
「お心遣い有難うございます。」
たまに入るこの超冷静モードのクレハは何なのだろうか
「それでは後でな」
そういうと四季王は来た道を戻っていく。俺たちが連れてこられた部屋は、客室のようだ。ふかふかのソファーに、豪華な机と椅子に…宙に浮く炎に?
「ほぇ?なぁクレハなんだこれ」
「さぁ?明かり用じゃない?」
いや、なぜ浮いているんだと聞きたいんだよ…
まぁ仕方がない。きっとそういうもんなんだ。きっとそういう世界なんだ。
「それで?何でレイはわざわざ時間をくれなんて言ったの?」
クレハが緊張でガチガチだったから、とか言ったら引っ叩かれそうだ。
「俺自身、何が起こっているのか理解できていない。まずクレハの分かっている事を聞こうかな、と」
「なるほどね~レイがいきなり喋り出すもんだからさっきすっごいびっくりしたんだよぉ~」
「ビビリ」
パッシーン
小声で言ったのにクレハには聞こえていたようだ。この地獄耳め!
「地獄耳で悪かったわね~」
「な、お前俺の心まで!」
「それくらいお見通しよ~何年一緒にいると思ってるの。っていうか、この流れこの十数年で何回やったと思ってるの」
「んまっそうだよな~」
幼馴染ってそういうもんだ。まぁ、それだけ俺はクレハにスッパーンされてる事にもなるわけだな
っとそうじゃない。情報を整理しておかなければ
「ん~じゃレイ話まとめるよ~」
あぁ、それ言いたかったのに……
まぁいいか
よし!情報整理開始!
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