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34話 ~王家の秘宝~
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「きっ……き、金銀、財宝……!!」
まさに、宝の山。
キラキラと輝くあふれんばかりの財宝が、山と積まれてそこには存在していた。
ちょっと手を伸ばせば、宝石、アクセサリー、価値の高そうな装飾具が、簡単につかみ取れる。
「こ……これが、もしかして……王家の秘宝なの……!?」
「すげぇな……これ。どんだけ価値のあるもんなんだか」
エリアスがぽかんと大口を開けて見入っている横で、ヴィルクリフは財宝の山に手をつっこんで、いろいろ取り出して並べている。
よくよく見れば、武器を探しているらしい。
足場には、選別から外れたらしい剣やナイフが置かれている。
「でも、王家の秘宝をわざわざこんなところに……? って、あ、さっきのカエル!」
ぺたぺた、と背後から音がして、振り返ってみるとあの巨体の姿があった。
まさか、また戦いを?
サッ、と臨戦態勢をとると、向こうはシュン、と目を垂らしつつ、ゲコ、と哀れっぽく鳴いた。
「……戦うつもりは、ないってことかしら」
「ですかねぇ……?」
どうやら、すっかり敵意は消えているらしく、カエルはゲコゲコと鳴きながら、ペロン、と口からなにかを取り出した。
「え……これは……?」
黄色い舌の先には、忍者モノでよく見かける、緑色の巻物がくわえられていた。
「読め、ってことかしらね」
ヒョイ、とエリアスが受け取って、スルスルと開いた。
巻物らしく、ズラーッと横に長く広がっているそれには、つらつらと文字が書かれている。
ヴィルクリフも気になったようで、エリアスと私の後ろから、中の文字を覗き込んできた。
「ほおー……なるほどな。だから、あの王女の情報もあいまいだったのか」
「これは……盗品、ってことなんですね……」
巻物の内容を要約すると、こうだ。
”数百年前、この山を拠点とした山賊が集めた金品が、
この山ほどある財宝の正体である”ということ。
”カエルは山賊の元仲間であり、山賊たちが金品の管理を任せた相手である”ということ。
”自分たちは賊として捕まり、これから処刑される身であること。
これを見つけた者に金銀財宝は譲るから、唯一の生き残りの仲間であるカエルは見逃してやって欲しい”ということ。
そういった内容が、荒々しいタッチで書かれていた。
(このカエル……ずっとひとりで、百年も生きてきたんだ……)
ぎゅ、と握りこぶしを胸に押し当てた。
仲間たちはすべていなくなり、ひとり。
遺言のような『宝を守る』という使命を果たすためだけに、今まで生きてきたんだろうか。
「ごめんね。荒すつもりはなかったんだよ」
大きな体を見上げて、つよく頷いた。
「私たちには、必要なものがひとつだけあるの。それだけ借りたら、すぐに出ていくから」
元は盗品であっても、数百年も経てば時効だろう。
オマケに、犯人たちはとっくの昔に、処刑されてしまっているのだ。
これはもう、このカエルの宝だ。
それを奪い、荒らす気にはとてもなれなかった。
「はーあ。せっかく金銀財宝がたっぷりで、大金持ちになれると思ったんだがなぁ」
ヴィルクリフが、貴金属の山へポイポイと金色に光る剣やナイフを戻しつつボヤく。
「なーに言ってんの。さっきの巻物読んで、カエルの境遇に一番同情してたの、あんたじゃない」
クルクルッと巻物をもとに戻してカエルへ返却しつつ、エリアスはヴィルクリフの後ろ姿をニヤニヤと見つめた。
「うっ……うるせぇな!」
彼は照れをごまかすように肩をいからせつつ、荷物の中に詰めていたらしい財宝をザラザラとおおざっぱに山に戻している。
素直じゃないヴィルクリフを見てほっこりしつつ、さて、と積みあがった金ピカの山に向き直った。
「さーて……王家の秘宝を探さないと」
気合いを入れてエプロンのすそをしぼった後、はた、と顔を上げた。
「しまった……王家の秘宝って、どういう形状??」
「秘宝っていうからには、かなりぎょうぎょうしい形してんじゃねぇか」
カチャカチャカチャ
「王家の、いわゆる特殊アイテムですよね? 宝石とか装飾とか、コッテコテについてるんですかね」
カチャガチャガチャッ
「ちょっとハナ! もし壊したらおおごとよ! ていねいに、丁寧にね!!」
カチャカチャカチャ
「うっすみません……あ、ヴィルクリフさんもそっちの端、崩れ落ちそうですよ!」
「あっヤベッ……!!」
三人で手分けして、財宝の山チェックを始めて、しばらく。
【王家の秘宝】っぽいモノ、という、きわめて薄ぼんやりした情報。
それだけを頼りに、財宝を選別し始めて、約二時間が経った。
「お……終わりが見えねぇ……!!」
ヴィルクリフが、心底疲弊した声で両手を上につっぱった。
「どんだけ数があると思ってんだよ!! 丸三日かかっても終わらねぇわこんなん!!」
だあっ! と両手を床に叩きつけ、彼はわめいた。
確かに、言っていることはもっともだ。
例の盗賊たちはよほど好き勝手やっていたらしく、金銀財宝から武器防具、装飾品やら食器皿、ありとあらゆる金目になりそうな品々が、無尽蔵に山になっているのだから。
「せめて、どんな形のモノかってことくらい、わかればねぇ……」
エリアスも、憔悴の表情で天(土壁)をあおいた。
「終わりが見えないですもんねぇ……」
そうなのだ。
たとえ、これを数日かけて仕分けたとして、だ。
結局、どれが【王家の秘宝】なのか、確認する手段がない。
そもそも、どうやったらそのアイテムが転移させてくれるかすら、わかっていないのだ。
キメラのつばさ的なアイテムであれば、放り投げて発動はできる。
しかし、この世界の常識的にそれはアリなのか。
そもそも、一回で使い切り的なものなのか。
再利用できるものなのか?
もう、わからない三昧なのだ。
行き当たりばったりでここまできた弊害が、ついにここで噴出してしまった。
「困ったわねぇ……ここには、水も食料もないし。かといって、うかつに外へ出たら、兵士たちに見つかっちゃうかもしれないし」
「あぁぁぁ……万事休す……!!」
エリアスが整った眉をくにゃっと下げている横で、再びヴィルクリフは無言のままにカシャカシャと仕分けをし始めた。
このままじゃ、飢えと渇きで、先にまいってしまう。
なにか、なにかいい方法はないものだろうか。
まさに、宝の山。
キラキラと輝くあふれんばかりの財宝が、山と積まれてそこには存在していた。
ちょっと手を伸ばせば、宝石、アクセサリー、価値の高そうな装飾具が、簡単につかみ取れる。
「こ……これが、もしかして……王家の秘宝なの……!?」
「すげぇな……これ。どんだけ価値のあるもんなんだか」
エリアスがぽかんと大口を開けて見入っている横で、ヴィルクリフは財宝の山に手をつっこんで、いろいろ取り出して並べている。
よくよく見れば、武器を探しているらしい。
足場には、選別から外れたらしい剣やナイフが置かれている。
「でも、王家の秘宝をわざわざこんなところに……? って、あ、さっきのカエル!」
ぺたぺた、と背後から音がして、振り返ってみるとあの巨体の姿があった。
まさか、また戦いを?
サッ、と臨戦態勢をとると、向こうはシュン、と目を垂らしつつ、ゲコ、と哀れっぽく鳴いた。
「……戦うつもりは、ないってことかしら」
「ですかねぇ……?」
どうやら、すっかり敵意は消えているらしく、カエルはゲコゲコと鳴きながら、ペロン、と口からなにかを取り出した。
「え……これは……?」
黄色い舌の先には、忍者モノでよく見かける、緑色の巻物がくわえられていた。
「読め、ってことかしらね」
ヒョイ、とエリアスが受け取って、スルスルと開いた。
巻物らしく、ズラーッと横に長く広がっているそれには、つらつらと文字が書かれている。
ヴィルクリフも気になったようで、エリアスと私の後ろから、中の文字を覗き込んできた。
「ほおー……なるほどな。だから、あの王女の情報もあいまいだったのか」
「これは……盗品、ってことなんですね……」
巻物の内容を要約すると、こうだ。
”数百年前、この山を拠点とした山賊が集めた金品が、
この山ほどある財宝の正体である”ということ。
”カエルは山賊の元仲間であり、山賊たちが金品の管理を任せた相手である”ということ。
”自分たちは賊として捕まり、これから処刑される身であること。
これを見つけた者に金銀財宝は譲るから、唯一の生き残りの仲間であるカエルは見逃してやって欲しい”ということ。
そういった内容が、荒々しいタッチで書かれていた。
(このカエル……ずっとひとりで、百年も生きてきたんだ……)
ぎゅ、と握りこぶしを胸に押し当てた。
仲間たちはすべていなくなり、ひとり。
遺言のような『宝を守る』という使命を果たすためだけに、今まで生きてきたんだろうか。
「ごめんね。荒すつもりはなかったんだよ」
大きな体を見上げて、つよく頷いた。
「私たちには、必要なものがひとつだけあるの。それだけ借りたら、すぐに出ていくから」
元は盗品であっても、数百年も経てば時効だろう。
オマケに、犯人たちはとっくの昔に、処刑されてしまっているのだ。
これはもう、このカエルの宝だ。
それを奪い、荒らす気にはとてもなれなかった。
「はーあ。せっかく金銀財宝がたっぷりで、大金持ちになれると思ったんだがなぁ」
ヴィルクリフが、貴金属の山へポイポイと金色に光る剣やナイフを戻しつつボヤく。
「なーに言ってんの。さっきの巻物読んで、カエルの境遇に一番同情してたの、あんたじゃない」
クルクルッと巻物をもとに戻してカエルへ返却しつつ、エリアスはヴィルクリフの後ろ姿をニヤニヤと見つめた。
「うっ……うるせぇな!」
彼は照れをごまかすように肩をいからせつつ、荷物の中に詰めていたらしい財宝をザラザラとおおざっぱに山に戻している。
素直じゃないヴィルクリフを見てほっこりしつつ、さて、と積みあがった金ピカの山に向き直った。
「さーて……王家の秘宝を探さないと」
気合いを入れてエプロンのすそをしぼった後、はた、と顔を上げた。
「しまった……王家の秘宝って、どういう形状??」
「秘宝っていうからには、かなりぎょうぎょうしい形してんじゃねぇか」
カチャカチャカチャ
「王家の、いわゆる特殊アイテムですよね? 宝石とか装飾とか、コッテコテについてるんですかね」
カチャガチャガチャッ
「ちょっとハナ! もし壊したらおおごとよ! ていねいに、丁寧にね!!」
カチャカチャカチャ
「うっすみません……あ、ヴィルクリフさんもそっちの端、崩れ落ちそうですよ!」
「あっヤベッ……!!」
三人で手分けして、財宝の山チェックを始めて、しばらく。
【王家の秘宝】っぽいモノ、という、きわめて薄ぼんやりした情報。
それだけを頼りに、財宝を選別し始めて、約二時間が経った。
「お……終わりが見えねぇ……!!」
ヴィルクリフが、心底疲弊した声で両手を上につっぱった。
「どんだけ数があると思ってんだよ!! 丸三日かかっても終わらねぇわこんなん!!」
だあっ! と両手を床に叩きつけ、彼はわめいた。
確かに、言っていることはもっともだ。
例の盗賊たちはよほど好き勝手やっていたらしく、金銀財宝から武器防具、装飾品やら食器皿、ありとあらゆる金目になりそうな品々が、無尽蔵に山になっているのだから。
「せめて、どんな形のモノかってことくらい、わかればねぇ……」
エリアスも、憔悴の表情で天(土壁)をあおいた。
「終わりが見えないですもんねぇ……」
そうなのだ。
たとえ、これを数日かけて仕分けたとして、だ。
結局、どれが【王家の秘宝】なのか、確認する手段がない。
そもそも、どうやったらそのアイテムが転移させてくれるかすら、わかっていないのだ。
キメラのつばさ的なアイテムであれば、放り投げて発動はできる。
しかし、この世界の常識的にそれはアリなのか。
そもそも、一回で使い切り的なものなのか。
再利用できるものなのか?
もう、わからない三昧なのだ。
行き当たりばったりでここまできた弊害が、ついにここで噴出してしまった。
「困ったわねぇ……ここには、水も食料もないし。かといって、うかつに外へ出たら、兵士たちに見つかっちゃうかもしれないし」
「あぁぁぁ……万事休す……!!」
エリアスが整った眉をくにゃっと下げている横で、再びヴィルクリフは無言のままにカシャカシャと仕分けをし始めた。
このままじゃ、飢えと渇きで、先にまいってしまう。
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