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ルーナの髪の色を、白から白銀にしました。
把握よろしくお願いします。

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「ウォーターボール」


 そう言うと俺の手のひらの上には、ボーリングより少し大きめに水の塊ができた。え、1発でできたよ。だって本当にただの水の塊だもんね。攻撃魔法じゃないし。人にぶつけても吹っ飛んだりはしない。生活魔法と一緒だな。これをあいつらにかぶせて、あら不思議。あっという間に攻撃魔法!俺もしかして天才かも…。(漫画のネタ盗んだだけ)
確か誘拐犯のやつらって男と女2人ずつだったよな。女の人に攻撃できるかなぁ。何となく抵抗がある…。男の方にしよ。


コンコン


 来た!!落ち着け。ウォーターボールの準備をしといて…女の人の声だ。やばい。人質とか普通に考えてたけど、出来るか心配になってきた。


ガチャ


「失礼します。お目覚めになりましたか?」


男!!今だ!!


「ウォーターボール!!!!!」


 そう言って、入ってきた男の頭にウォーターボールをかぶせた。男は何故かあまり焦っている様子はなくなんて言うか…目を見開いてびっくりしてる感じ。バタバタ暴れだしたりしなくてよかった。それでもやはり苦しいのか少しかおをしかめている。男が苦しそうにしてるの見て鼻の部分だけつい出してしまった。いやでも、話聞いてもらわなくちゃいけないし…


「…あの。俺の話を聞いてもらってもいいですか?他の仲間の人たちも一緒に。なにか変な行動をした場合はすぐに水面をあげます。」


 男は俺の目見て頷き、ドアの方を指さした。男に先に降りてもらい、俺も後に続いて出た。
 馬車を降りて周りを見渡すとそこは森だった。馬車も見てみたが馬がいない。やはり馬車ではなかったのだろうか。いや、そんなことよりもまず交渉だ。ここで上手くいかなかったら、帰れるか分からない。慎重に…。
 
 降りても仲間の姿が見当たらなかったのでどこかに案内されると思ったが、男が歩いて言った先は馬車の裏手。
 3人は大きさ紙みたいなものを広げて、それを真ん中に話し込んでいた。男が来たことに気づいてこちらを振り返った。他の3人もさっきのこの男のように驚いてる様子はあるが、俺を拘束しようとか、戦闘対戦をとるとかがない。俺が抵抗することは予想していたのか、それとも、大して脅威に感じていないのか…。


「えっと…どうして俺なんかを誘拐したのか分からないんですけど、とにかく家に帰してください。今帰してくれたらお父さんにも何も言いません。お願いします。」

 
 俺がそう言うと、女の人が手をあげて発言の許可
をくださいって言ってきた。なんか俺の事誘拐しといてあれだけど、俺に対して慎重って言うかなんて言うか…まぁ交渉だから許可?はしたけど…


「私たちからあなた様にお話ししなくてはいけないことがあります。家に帰るかはこの話を聞いてから、もう一度お考え下さい。お願い致します。それとその者も含め、私たちはあなた様に絶対に危害をくわえません。解放して貰えませんでしょうか。」


 そう言うから男の人は解放してあげた。もし攻撃しようとしてきたら全員に体ごとウォーターボールに入れちゃおうかなって思って。うん名案。
 っていうか話?何の話だよ…。そう言えば家に来た時も意味わかんないこと色々言ってたな。聞いてから決めてって言われてもなぁ。はぁ、帰るためにはしょうがないか。


「分かりました。話は聞きます。」


 そう言ったら、少しお待ちくださいって言われて、なんか色々準備しだした。
 え、なにあれ。4人が腰に着いた小さたポケットから沢山物を取り出し始めた。椅子とか机とか地面に敷く絨毯みたいなものまで。
 セッティングが終わったと思ったらさっき出した少し豪華な椅子に「どうぞ」って言われたけど…俺ここに座るの?誘拐したんだよね?お客さんみたいなんだけど、俺の扱い。4人は俺の前にひざまずき始めたから椅子に座ってって何度も言ったら、また椅子を取り出して座ってくれた。


「お気遣いありがとうございます。それと、私達に敬語は不要で構いませんよ。」









 話し始めてから何分たったか分からない。彼らが話したことは、俺にとって本当に信じ難い事だった。
 5歳の頃に誘拐されてた?実は公爵家の三男?…それに1番訳分からないのが「御使い様」ってやつ。確かステータスの称号にもあったんだよな。あのおじいちゃんたちのこと知ってるから?いるだけで幸せを運ぶって俺すごすぎない?…もしかしてこれもチートの1つなのかもな。この髪色にそんな秘密が隠されていたとは…

 あれ、なんか忘れてる気がする…なんだろう。ステータス、称号…



「あーーーー!!!!!」

「どうされましたか!?」

「……俺のステータスに『神の御使い』があるって言ったけど…まだあって…最後に書いてあるのが『攫われたもの』っていうやつ…。この称号があなた達が言ってることなら、俺は本当に誘拐されてたのか…?お父さんが…」



 嘘だろ、まじかよ。この人達が話してたことは本当のことだった?シルバさんが…?



「…おそらくその称号は誘拐されてからついたと思われます。1つお聞きしたいことがあるんですが、称号の中に『公爵家の三男』というのはありませんか?生まれた時点でついてるはずなんですが」

「ううん、その称号は無いよ。」

「普通貴族に生まれた場合はつくはずなんですが…全く記憶になくても称号はあるはずです。もしかしたらステータスを改ざんされている可能性もありますね。」

「…公爵家?の名前ってもしかして『グローリア』だったりする?俺の名前の最後にあるやつ…」

「そうです!!アルバ王国の四大公爵家の1つ、グローリア公爵家です!!」

「まじか…」





 なんかここまでぴったりだと信じざるを得ない。名前も称号も…シルバさんが誘拐犯なんて信じたくない。でも、街に行かしてもらえなかったのも、部屋から出してもらえなくなったのも、誘拐していたってことを考えると俺を隠すためだったのかと思ってしまう。
 この人達について行っていいのだろうか。話を聞く限り、俺の本当の家族とやらに依頼されて、7年間探し続けてくれたってことになる。7年も、俺だけのために。
 今帰っても、もう絶対に家から出して貰えなくなるかもしれない。どうしよう…。



 よし!一旦この人達について行って、本当の家族とやらに、会いに行こう。転生してから、全然この世界を見れてない。俺だって少しは冒険したいんだ。



 「あなた達のことを信じる。どうか俺のことを連れて行ってください。」

「……!はい!ありがとうございます!!絶対に危険な目にあわせません!長い道のりになると思います、これからよろしくお願い致します!」






 こうして、俺の冒険が始まった。



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