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第2章 社燕秋鴻
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しおりを挟む「遅いなと思って来てみれば、お前ら何してんだ」
「あ、静、やっぱり静が来た方がよかったよ。確かに走って逃げられたりはしなかったけど、静の方がよかったってすごい抵抗されたんだけど」
静先輩がこっちに向かってくる間もぽぉっとなってて意識がふわふわしていたのが、遠くに聞こえた朝夜先輩の言葉に一気に意識を呼び戻された。
「なっ!! 誰もそんなこと言ってないし!!」
「じゃあ何、どうして泣いてるの? 俺に会いたかったからかなって一瞬期待したのに」
「こ、れは・・・・・・」
僕たちの目の前に辿り着いた静先輩に、僕を引き渡すみたいにして掴んでいた腕を放して一歩下がった朝夜先輩なんかもう一切目に入っていなかった。
零れた涙を拭う静先輩の手を感じながら、不敵にほほ笑むその瞳に吸い込まれるように視線を逸らすことが出来ない。
「なんかどうしても静とは一緒にいられない理由があるから帰るって言ってきかなかったんだけど、肝心の理由は話してくれないしで、どうしたもんかと思ってたとこ」
「ああ、お昼の・・・・・・、それについても話そうと思ってたんだ。だから終わったらおいでって言ったんだよ」
朝夜先輩の言葉に一瞬静先輩の表情が暗くなったように見えたけど、気のせいだったのかすぐに優しい表情で頭を撫でてくれた。
「とりあえずここで突っ立っててもしょうがないし、カフェ行こうか。そこでちゃんと話そう」
こうやってすぐに静先輩に絆されてあれだけ朝夜先輩に意地になって抵抗していたのに、ふらふら~っと手を引かれるがままに足を進めてしまう。
「やっぱりちゃんと静が来ればよかったんだよ。俺なんか全然信用されてないみたいだし、あんなに抵抗してたのに静の前じゃ超素直じゃん」
カフェに向かう道すがらすれ違う人たちの視線は、やっぱり僕たちを遠目にして関わり合いたくないと物語っている。
隣で朝夜先輩がすごいぐちぐちと静先輩に向かって文句ばかり言ってるから、絶対それが目立ってるせいで注目を集めてるんだと思う。
やっぱり朝夜先輩のせいで静先輩がとばっちりを受けてるんだな、と再確認して朝夜先輩の評価の位置付けを決めたのだった。
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