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溺愛と結婚と
163:ソファーの上で
しおりを挟む唇が離れた時は、
俺は息も絶え絶えだったし、
恥ずかしさも吹っ飛ぶぐらい
疲れ切っていた。
さっきまで感じていた
求められている高揚感ですら
どうでもいい。
口づけだけでこんなになるなら
やはり、身体を重ねるなんて
無理だな、と俺は内心思っていた。
俺もヴィンセントに触れたいとか
肉欲的に求められたいとか、
そんなことも思ったが、あれだ。
経験がないから
そんなことを思ってしまったんだ。
ヴィンセントの熱に当てられたと言うか
初めての感情にうかれたというか。
やっぱり俺は子どもでした。
スミマセン!ってヴィンセントに
謝らないとな。
って呼吸を整えて気が付いた。
何故か俺はシャツがはだけた状態で
ヴィンセントに覆いかぶさられている。
え?
ちょ、行動が早くない?!
なんか、足もスース―するって
思ったら、いつのまにか
下着姿で俺の服は床に落ちているのが
目に入った。
しかもヴィンセントの指や舌が
俺の首や鎖骨に触れ、
時折、可愛い、アイシテル、
綺麗だ、なんてつぶやきが聞こえる。
やばい。
ヴィンセントに妙なスイッチが
入ってしまった気がする。
でも、でも。
鎖骨をちゅーっと吸われて、
俺は、息を漏らした。
ダメだと制する気力も
体力も今はない。
しかも、ヴィンセントに
触れられるのは嫌ではないし、
ヴィンセントが求めてくれるなら
どんなに疲れていても
やっぱり嬉しい。
だた、今の状態の俺は
自分から動けるほどの体力が
残っていない。
だからなすがままに
なってしまう。
それでもいいのだろうか。
いや、良くないな。
俺が自分からヴィンセントに
触れたい、欲しいと言ったのに、
それができないのなら
言うべきだよな。
「ヴィンス」
俺が声を出すと、
ヴィンセントが顔をあげた。
俺の股の間から
顔をあげている姿が
生々しくて顔が熱くなる。
「あのね、僕……」
ソファーから立ち上がる
体力さえも残ってない気がする。
と言いたいけれど、
こんな場面でそんなこと、
言っていいのだろうか。
「大丈夫、イクスはじっと
していてくれたらいい」
ヴィンセントは優しく言う。
「今は、まだ慣らすだけだ。
イクスの魔力が落ち着いて
もっと元気になったら
沢山、愛し合えるから」
優しく言われるが、
今、さらっと、性的な言葉が
混ざっていたよな?
「沢山触れるから。
イクスは俺に触れられること、
愛でられることに
慣れてくれればいい」
「う、うん?」
「イクスのペースで、
進んだらいい。
だが、イクスが俺に触れたいって
言ってくれたのは嬉しかった」
ヴィンセントは少し耳を赤くする。
「だからイクスが触れたくなったら
いつ触れてもいい。
俺たちは……あ、いしあう
パートナーなんだから」
ちょっと照れたのか、途中、
言葉を詰まらせるヴィンセントを
俺は少し可愛く思った。
だから、うん、って返事をしたら
軽くキスをされて
またヴィンセントは俺の肌に
唇を落としてくる。
俺はソファーに座ったままだが
ヴィンセントの両足は
床についたままだ。
むしろ、膝立ち状態で
俺の胸に顔をうずめている。
「ここ、摘まんだら痛いか?」
なんて胸の突起を摘ままれて
俺はどう返事をすればいいのだろうか。
前世にいた女性たちは
こんな時、どう返事をしていたのか。
「痛くは……ない」
って何とか答えたが、
もう片方の突起を急に
口に入れられた時は涙目になった。
痛いわけではない。
刺激を受けて、嫌でもないが
気持ちがいいわけでもない。
ただ、身体の奥がざわざわする。
「可愛い。
ずっと見てた小さい乳首が
こんなに甘い味がするなんてな」
変な意味ではないと思う。
俺は子どもの時から
ヴィンセントに世話してもらってたから。
「これからはイクスの
可愛い乳首も俺が育ててやるからな」
……変な……意味、
ではない、ハズだ。
ちゅーっと胸の突起を吸い、
ヴィンセントは俺の下半身に目を向けた。
「感じたのか?
少し……先走りで濡れてるな」
何のことかと思ったが、
どうやら俺の下着が濡れているらしい。
いや、そんなわけないし。
俺、そんな身体してないし。
俺がそう反論する前に
ヴィンセントは俺の男根に触れた。
下着越しでも、大きな手の
感触はダイレクトに伝わってくる。
「あぁ、少し固くなってる。
昨日練習したからな。
イクスの身体は修得が早いな」
いや、もう恥ずかしすぎる。
「脅えなくていい。
ゆっくり触れるから」
そういってヴィンセントの指は
確かにゆっくり触れて来た。
布地越しにそっと触れ、
俺の男根を包み込んだり、
布地の上から擦ったりする。
「ほら、少しづつ濡れて来たぞ。
気持ちいいか?」
と聞かれても、俺は何も言えなくて。
するとなんとヴィンセントは
下着上から、まるで俺に見せつけるように
舌を出して俺の男根を舐め始めた。
さすがに、待って!って声をだしたけれど
ヴィンセントが止める様子はない。
俺が見ている真ん前で
ヴィンセントの唾液で濡れた下着が
どんどん俺の男根の形を浮き彫りにしていく。
もともと薄い布地だったので、
少し濡れただけでも、
いやらしく主張しているのが
バレてしまうような下着だった。
「綺麗だな、イクス」
息絶え絶えに悶えていたら
ヴィンセントが俺を見下ろしていた。
「真っ白い肌が、赤く染まって……
俺が育てたココだけが、
いやらしく俺を強請っている」
つん、と男根をつつかれ
俺はさらに羞恥で体を熱くする。
「じかに触れても……いいか?」
怖くないか?
と聞かれたのだと思う。
俺が頷くと、ヴィンセントは
かろうじて残っていた最後の布を
俺の身体からはぎ取った。
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