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勇者の妹
ドゥルガの盾
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右腕に十二使徒の剣、左腕にドゥルガの盾を構えて、ディアストを見上げた。
「盾はお前を選んだか? だがそれが何になる。」
彼は真っ赤に染まった頭身の鋒を僕に向ける。
「俺がなぜ盾の回収に来たか分かるか? 」
[気をつけろよボクちゃん、彼は勇者だ。]
分かっている。彼は勇者だ。
あと、僕は『ボクちゃん』じゃなくてアスィールだ。
[盾を構えて!! ]
言われるまでもなく、盾を構える。
「[ダーク・パニッシャー]」
ディアストは、刃の柄を両手で構え、大きく上段に振りかぶると、急降下しながら、一気に振り下ろす。
盾越しからでも分かる。
真っ赤な頭身が、毒々しい闇の闘気に染まり、こちらを捕食せんと、毒蛇のように伸びてくる。
刹那、ドゥルガがキラリと光り、毒蛇をディアストの方へと弾き返した。
「何っ? 」
毒蛇は、自身の身体をうねらせながら、彼自身の心臓へと伸びていく。
空中で無防備だった彼は、体幹で無理矢理、重力の慣性に逆らうと、
「[エアロ・ブースト]」
両足に竜巻を宿して、自らの蛇から必死に逃げる。
垂直に急上昇し、何度も旋回し、空中でホバリングしてから、八俣に分かれた頭を、ひとつづつ丁寧に交わして、勢いを落とし、重力に身を任せ、再び一つに集約した闇エネルギーを地面スレスレでやり過ごす。
遅れて、噴水で大爆発が起き、飛び散った噴水の中から、水を吹くディアストが現れる。
「なんだ!!今のは? 」
[君が知らないのも無理ないよ。前回の勇者が僕を握ったのは、数千年も前だからね。どこの文献にも載ってない。というか、僕の存在自体がロストテクノロジーなんだけどね。]
「[ウインド・エンチャント]」
直後、僕の前まで疾走したディアストが、ドゥルガの盾に斬撃を当てる。
僕が盾を構えたわけではない、彼が、意図的に盾へと攻撃を加えた。
「ほう、斬撃の方はちゃんと通じるわけだな。ということは…… 」
[もう僕の能力に気がつくとは。流石勇者様と言ったところだね。]
「右に避けろ少年。」
僕が振り返ると同時に、火薬臭い臭いが、鼻腔を刺激する。
「バババババ。」
銃声が僕の耳に響く。
「フォース!! 」
彼は両手に巨大な十字の棺を構え、マガジンをパージすると、腰から落とした新しいマガジンを足で蹴り上げ、棺に装填する。
「神父が、物騒なものをぶら下げやがって。」
「あいにくだが、こっちが本業でね。」
放出される薬莢と共に、フォースの棺が火を吹く。
ディアストは、風の力で強化した脚力を使い、なぞるような発砲を避ける。
「ならコレはどうだ!! 」
ディアストがフォースへ向けて地獄の雷を放つ。
「[ジゴ・エルダー]」
---疾風---
僕は身体強化で敏捷力を上げると、二人の間に割り込み、ドゥルガの盾で、雷を跳ね返す。
そのまま、彼へと疾走した。
[待て、おい、無闇に奴に近づくな!! ]
刹那、ディアストが歪んだ笑みを浮かべる。
刃を鞘に込め……居合か?
だが、こちらには盾がある。
中段の攻撃はほぼドゥルガで防ぐことができる。
ディアストの目が赫くオーラーを放つ。
世界がゆっくりと流れ始める。
心臓に恐怖を掴まれた証だ。
間違いない。
僕は間違いなくディアストに斬られる。
[幻夢・朧太刀]
「キンッ!! 」
目を開けると、棺を振り上げたフォースが息を切らしている。
遅れて、僕の頬に傷がついた。
「全く、世話のかかる弟子だ。」
「フォース!! 」
遅れて、フォースは身体に罰印を刻まれ、血を吹き出しながら地面に倒れた。
「守れなかった。」
僕は両手に持つ盾と剣を地に落とすと、両手両膝をついて項垂れた。
「そうだ。お前と僕では実力差が大きすぎる。たとえ君が盾に選ばれ、僕の必中の加護への対抗策を持っていたとしてもね。」
ディアストが冷静である理由が分かった。
そうだ。なぜ気づかなかったのだろう?
最初に彼が、アスピの防御壁を破ったところで、気づいておくべきだった。
[おい、立てよ。僕はまだ諦めちゃいない。なのに、なんでお前が倒れているんだよ。]
「楽しめたぜ。贋作。お前の蛮勇、それだけは認めてやる。」
僕にフォースを殺した刃が振り下ろされる。
後ろで目を覚ましたアスピが何やら叫んでいる。
もう良いよ僕の心配なんか。
<良いわけないだろ!! >
心の声に奮い立たせられ、再びドゥルガを手に取り、攻撃を受け流す。
左肩を斬り裂かれ、血が吹き出す。
「そうだ、僕のことなんてどうでも良いんだよ!! 」
「アスピ!! フォースの治療をお願い!! 」
攻撃は最小限受けきる。
そうでもしないと致命傷を負ってしまうからだ。
「チッ!! 」
ディアストが舌打ちをする。
足を大きく踏み込み、何度も彼へと近づく。
ドゥルガで攻撃を受け流し、剣で反撃する。
疾走するディアストを追い、追撃を加える。
僕たちは城の外壁に穴を開けると、堀を飛び越え、民家の屋根に飛び降りると、互いに互いを切り刻んだ。
ディアストが跳躍し、向かいの屋根に逃げる。
僕はそれを追いかけ、跳躍し、向かいの屋根に飛び乗る。
「ヒヒッ。」
体勢を低くしたディアストが、僕に足払いをかけた。
回避は不可能。慣性を殺そうとしたが、ドゥルガのせいで上手くバランスを取れない。
僕は無様に転倒する。
「幻夢ッ。」
[坊ッ!! ]
こっちにも奥の手はある。
盾で隠した右腕から十二使徒の短剣を取り出すと、ディアストの右手首めがけて投げつけた。
「裂海ぃ……… 」
彼は歯を食いしばりながら、その場に倒れ、屋根から滑り落ち、そのまま石レンガへと激突する。
体勢を崩した僕も、なんとか屋根を掴み、数回足をバタつかせてから、腕がしんどくなったので、地面に着地する。
ドゥルガが鉛のように重い。
盾を地面に置き、腰の短剣を引き抜くと、ディアストの元へと近づく
「おい待て、そのナイフで、私の伴侶をどうするつもりだ? 」
分からない。僕はこのナイフで、勇者をどうすれば良いのだろうか?
この刃で、彼の首を掻き切れば、沢山の人が救われるだろう。
それが僕の使命なのかもしれない。
だけど……
「友人の親族なんて殺せないよ。」
女は頭を抱えて笑い始めた。
「魔王を名乗り、世の配下を半殺しにした人間が……あの時とは全く違う。」
「まるで、子供の頃のコイツにそっくりじゃないか。」
間違いない。この人もドゥルガたちと同じだ。僕の『魂』を見ている。
「ここは痛み分けと行こう。」
彼女はドゥルガの盾に触ろうと試みる。そして、ディアストと同じように弾かれた。
「やはり無理か。この手の武具は破壊も不可能…… まぁ良い。欲しいならお前にくれてやる。このぐらいの代物、世ならいくらでも作ってやれるからな。」
全身がズキズキと痛み始める。
切傷のせいじゃない。
切傷から滲み出る黒い霧のせいだ。
「この刀の呪いは強力だ。早く教会に行かないと、死ぬぞ。」
「じゃあな勇者。世とコイツを殺しに来るのを待っているぞ。」
彼女と彼女に担ぎ上げられたディアストは闇の中に消えていった。
「グガァ。」
それと同時に、僕の身体に激しい苦痛がやって来る。
__アスピたちがこちらに走ってくる。
僕は思わず手を伸ばした。
もう何を言っているかわからない。
何も見えないし。
何も聞こえなかった。
「盾はお前を選んだか? だがそれが何になる。」
彼は真っ赤に染まった頭身の鋒を僕に向ける。
「俺がなぜ盾の回収に来たか分かるか? 」
[気をつけろよボクちゃん、彼は勇者だ。]
分かっている。彼は勇者だ。
あと、僕は『ボクちゃん』じゃなくてアスィールだ。
[盾を構えて!! ]
言われるまでもなく、盾を構える。
「[ダーク・パニッシャー]」
ディアストは、刃の柄を両手で構え、大きく上段に振りかぶると、急降下しながら、一気に振り下ろす。
盾越しからでも分かる。
真っ赤な頭身が、毒々しい闇の闘気に染まり、こちらを捕食せんと、毒蛇のように伸びてくる。
刹那、ドゥルガがキラリと光り、毒蛇をディアストの方へと弾き返した。
「何っ? 」
毒蛇は、自身の身体をうねらせながら、彼自身の心臓へと伸びていく。
空中で無防備だった彼は、体幹で無理矢理、重力の慣性に逆らうと、
「[エアロ・ブースト]」
両足に竜巻を宿して、自らの蛇から必死に逃げる。
垂直に急上昇し、何度も旋回し、空中でホバリングしてから、八俣に分かれた頭を、ひとつづつ丁寧に交わして、勢いを落とし、重力に身を任せ、再び一つに集約した闇エネルギーを地面スレスレでやり過ごす。
遅れて、噴水で大爆発が起き、飛び散った噴水の中から、水を吹くディアストが現れる。
「なんだ!!今のは? 」
[君が知らないのも無理ないよ。前回の勇者が僕を握ったのは、数千年も前だからね。どこの文献にも載ってない。というか、僕の存在自体がロストテクノロジーなんだけどね。]
「[ウインド・エンチャント]」
直後、僕の前まで疾走したディアストが、ドゥルガの盾に斬撃を当てる。
僕が盾を構えたわけではない、彼が、意図的に盾へと攻撃を加えた。
「ほう、斬撃の方はちゃんと通じるわけだな。ということは…… 」
[もう僕の能力に気がつくとは。流石勇者様と言ったところだね。]
「右に避けろ少年。」
僕が振り返ると同時に、火薬臭い臭いが、鼻腔を刺激する。
「バババババ。」
銃声が僕の耳に響く。
「フォース!! 」
彼は両手に巨大な十字の棺を構え、マガジンをパージすると、腰から落とした新しいマガジンを足で蹴り上げ、棺に装填する。
「神父が、物騒なものをぶら下げやがって。」
「あいにくだが、こっちが本業でね。」
放出される薬莢と共に、フォースの棺が火を吹く。
ディアストは、風の力で強化した脚力を使い、なぞるような発砲を避ける。
「ならコレはどうだ!! 」
ディアストがフォースへ向けて地獄の雷を放つ。
「[ジゴ・エルダー]」
---疾風---
僕は身体強化で敏捷力を上げると、二人の間に割り込み、ドゥルガの盾で、雷を跳ね返す。
そのまま、彼へと疾走した。
[待て、おい、無闇に奴に近づくな!! ]
刹那、ディアストが歪んだ笑みを浮かべる。
刃を鞘に込め……居合か?
だが、こちらには盾がある。
中段の攻撃はほぼドゥルガで防ぐことができる。
ディアストの目が赫くオーラーを放つ。
世界がゆっくりと流れ始める。
心臓に恐怖を掴まれた証だ。
間違いない。
僕は間違いなくディアストに斬られる。
[幻夢・朧太刀]
「キンッ!! 」
目を開けると、棺を振り上げたフォースが息を切らしている。
遅れて、僕の頬に傷がついた。
「全く、世話のかかる弟子だ。」
「フォース!! 」
遅れて、フォースは身体に罰印を刻まれ、血を吹き出しながら地面に倒れた。
「守れなかった。」
僕は両手に持つ盾と剣を地に落とすと、両手両膝をついて項垂れた。
「そうだ。お前と僕では実力差が大きすぎる。たとえ君が盾に選ばれ、僕の必中の加護への対抗策を持っていたとしてもね。」
ディアストが冷静である理由が分かった。
そうだ。なぜ気づかなかったのだろう?
最初に彼が、アスピの防御壁を破ったところで、気づいておくべきだった。
[おい、立てよ。僕はまだ諦めちゃいない。なのに、なんでお前が倒れているんだよ。]
「楽しめたぜ。贋作。お前の蛮勇、それだけは認めてやる。」
僕にフォースを殺した刃が振り下ろされる。
後ろで目を覚ましたアスピが何やら叫んでいる。
もう良いよ僕の心配なんか。
<良いわけないだろ!! >
心の声に奮い立たせられ、再びドゥルガを手に取り、攻撃を受け流す。
左肩を斬り裂かれ、血が吹き出す。
「そうだ、僕のことなんてどうでも良いんだよ!! 」
「アスピ!! フォースの治療をお願い!! 」
攻撃は最小限受けきる。
そうでもしないと致命傷を負ってしまうからだ。
「チッ!! 」
ディアストが舌打ちをする。
足を大きく踏み込み、何度も彼へと近づく。
ドゥルガで攻撃を受け流し、剣で反撃する。
疾走するディアストを追い、追撃を加える。
僕たちは城の外壁に穴を開けると、堀を飛び越え、民家の屋根に飛び降りると、互いに互いを切り刻んだ。
ディアストが跳躍し、向かいの屋根に逃げる。
僕はそれを追いかけ、跳躍し、向かいの屋根に飛び乗る。
「ヒヒッ。」
体勢を低くしたディアストが、僕に足払いをかけた。
回避は不可能。慣性を殺そうとしたが、ドゥルガのせいで上手くバランスを取れない。
僕は無様に転倒する。
「幻夢ッ。」
[坊ッ!! ]
こっちにも奥の手はある。
盾で隠した右腕から十二使徒の短剣を取り出すと、ディアストの右手首めがけて投げつけた。
「裂海ぃ……… 」
彼は歯を食いしばりながら、その場に倒れ、屋根から滑り落ち、そのまま石レンガへと激突する。
体勢を崩した僕も、なんとか屋根を掴み、数回足をバタつかせてから、腕がしんどくなったので、地面に着地する。
ドゥルガが鉛のように重い。
盾を地面に置き、腰の短剣を引き抜くと、ディアストの元へと近づく
「おい待て、そのナイフで、私の伴侶をどうするつもりだ? 」
分からない。僕はこのナイフで、勇者をどうすれば良いのだろうか?
この刃で、彼の首を掻き切れば、沢山の人が救われるだろう。
それが僕の使命なのかもしれない。
だけど……
「友人の親族なんて殺せないよ。」
女は頭を抱えて笑い始めた。
「魔王を名乗り、世の配下を半殺しにした人間が……あの時とは全く違う。」
「まるで、子供の頃のコイツにそっくりじゃないか。」
間違いない。この人もドゥルガたちと同じだ。僕の『魂』を見ている。
「ここは痛み分けと行こう。」
彼女はドゥルガの盾に触ろうと試みる。そして、ディアストと同じように弾かれた。
「やはり無理か。この手の武具は破壊も不可能…… まぁ良い。欲しいならお前にくれてやる。このぐらいの代物、世ならいくらでも作ってやれるからな。」
全身がズキズキと痛み始める。
切傷のせいじゃない。
切傷から滲み出る黒い霧のせいだ。
「この刀の呪いは強力だ。早く教会に行かないと、死ぬぞ。」
「じゃあな勇者。世とコイツを殺しに来るのを待っているぞ。」
彼女と彼女に担ぎ上げられたディアストは闇の中に消えていった。
「グガァ。」
それと同時に、僕の身体に激しい苦痛がやって来る。
__アスピたちがこちらに走ってくる。
僕は思わず手を伸ばした。
もう何を言っているかわからない。
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