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第一章
第五話
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アルクはこの辺りでは珍しい赤毛のツンツンヘアーで、無愛想な感じの子だった。
「どうしたの?」
私は相手の正体を探るかのように、望みと不安が混ざった心のまま質問した。
「お前、その、魔法? …使ったよな?」
「…うん」
やっぱり、不気味なものとして彼の目に映ったのだろうか。
だがわざわざ直接文句を言いに来るものなのか。
でも彼は狼に立ち向かうくらい勇敢で行動力がある。わからない。
私は静かに、次の言葉を待った。
「あれさ…」
彼は言った。
「すげーカッコよかったぜ!」
「え?」
私はぽかんとした。
「あれ、どうやってやるんだ? 手から火が出るとか、すげーよ!」
「ええと、それは、手に魔力を集中すると出来るんだよ」
「うん? マリョクってなんだ?」
「ああ、魔力はね、あらゆるものを流れているエネルギーでね…」
私達はしばらく会話を続けた。
「へーなるほどな! わかんね。でも面白かったぜ! じゃあな」
歯をむき出した向日葵のような笑顔を見せながら、彼は帰っていった。
「じゃあね」
私は小さく手を振って見送った。
お父さんがドアを閉めた。
「良かったな」
お父さんが言う。
「うん」
頷き、無意識に横を向いた時、お母さんの笑顔が目に入った。
「あれ、どうして笑っているの?」
「グレアがあんなに楽しそうに話すの、初めて見た」
私はそこで、やっと自分の上がりっぱなしの口角に気付いた。
ふと見たガラス窓に映る自分の笑顔は、多少戸惑いの表情に侵食されても尚、正直に言って眩しすぎた。
そうか、私、あの子と喋っていて、楽しかったんだ。
「やっぱりそうなのね!」
楽しそうにお母さんは笑った。
お父さんに頭を撫でられた。
「楽しかったか?」
「…うん」
「はは、良かったな!」
そうだ。良かった。
あの子と…アルクと話せて、良かった。
お父さんとお母さんを除けば、初めて他の誰かに好かれた。
人に好かれるって、こんなに楽しいんだ。
「どうしたの?」
私は相手の正体を探るかのように、望みと不安が混ざった心のまま質問した。
「お前、その、魔法? …使ったよな?」
「…うん」
やっぱり、不気味なものとして彼の目に映ったのだろうか。
だがわざわざ直接文句を言いに来るものなのか。
でも彼は狼に立ち向かうくらい勇敢で行動力がある。わからない。
私は静かに、次の言葉を待った。
「あれさ…」
彼は言った。
「すげーカッコよかったぜ!」
「え?」
私はぽかんとした。
「あれ、どうやってやるんだ? 手から火が出るとか、すげーよ!」
「ええと、それは、手に魔力を集中すると出来るんだよ」
「うん? マリョクってなんだ?」
「ああ、魔力はね、あらゆるものを流れているエネルギーでね…」
私達はしばらく会話を続けた。
「へーなるほどな! わかんね。でも面白かったぜ! じゃあな」
歯をむき出した向日葵のような笑顔を見せながら、彼は帰っていった。
「じゃあね」
私は小さく手を振って見送った。
お父さんがドアを閉めた。
「良かったな」
お父さんが言う。
「うん」
頷き、無意識に横を向いた時、お母さんの笑顔が目に入った。
「あれ、どうして笑っているの?」
「グレアがあんなに楽しそうに話すの、初めて見た」
私はそこで、やっと自分の上がりっぱなしの口角に気付いた。
ふと見たガラス窓に映る自分の笑顔は、多少戸惑いの表情に侵食されても尚、正直に言って眩しすぎた。
そうか、私、あの子と喋っていて、楽しかったんだ。
「やっぱりそうなのね!」
楽しそうにお母さんは笑った。
お父さんに頭を撫でられた。
「楽しかったか?」
「…うん」
「はは、良かったな!」
そうだ。良かった。
あの子と…アルクと話せて、良かった。
お父さんとお母さんを除けば、初めて他の誰かに好かれた。
人に好かれるって、こんなに楽しいんだ。
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