メサイアの灯火

ハイパーキャノン

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神世への追憶編

衝突・終章

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 女王位達の“フルバーストモード”も超新星達の“ハイパーノヴァ”も基本は一緒で要は己の肉体を一時的に“超過活性”させる事により最大限の攻撃能力と高機動戦術能力とを付加させる事にその主眼に置いていた。

 殊に女性の場合は男性のそれに比べて関節の稼動領域が広い上に総神経数が少ない分痛みに対して鈍感であり、それがこうした身体に対して無理を掛ける際に、その反動に耐えうる生命力を顕現なさしめていたのである、もっとも。

 超新星達や他の女王位達とは違ってメリアリアやアウロラ、オリヴィアの3名のみはその負担を極限する事が出来ていた、いつの日にかこれある事を予測していた蒼太によって“気功”を修得させられていたからだ。

 外部から自然や宇宙の“気”を取り入れてはチャクラやナディ、スシュムナー管を通して体の隅々に行き渡らせて行く事により筋肉組織や駆動系、神経系節等へのダメージを軽減させて消耗を緩和させる効能を持っていた、この東洋の古技はメリアリア達をして多大なる恩恵をもたらせるに至っていたのだ。

 それだけではない。

「てぇいっ!!!」

「うぐぅ・・・っ!!?」

 メリアリアが出会い頭に気合い一閃、鞭を振るってルクレールの腿を浅く切るが気功を修めたメリアリア達は脳波と心拍数が安定して感覚がシャープになり、集中力が超新星達や他のどの女王位達よりも上回っていたから、彼女達よりも一瞬一瞬をより先鋭に、かつハッキリと体感する事が可能となっていたのである。

 その為。

「ぐうぅ・・・っ!!!」

(早いな、向こうの方が集中力が上なのか・・・?)

 メリアリアと真正面からやり合っているルクレールが内心で思わず驚愕するモノの、彼女はこの難敵を相手にしながらそれでも機先と間合いとを制する事が出来ており、そしてこの事がメリアリアをして“行ける!!!”と言う確信を己に与える事となった。

(自惚れて調子にさえ乗らなければ・・・。まず負ける相手じゃない!!!)

 そう判断したメリアリアはそれでも、自身の間合いと呼吸のリズムとをしっかりと保ちつつ鞭を縦横無尽に撓らせては連撃を繰り出し、ルクレール目掛けて叩き付けて行った、一方で。

「くうぅぅ・・・っ!!!」

 相手の方がアドバンテージを持っている事を理解した上でそれでも、ルクレールはそう簡単に心を折ったりはしなかった、彼女もまた自分の能力と戦法とに絶対の自信を有していたのだ。

 特に。

「はああぁぁぁっ!!!」

「うくぅ・・・っ!!?」

 鞭は一旦一旦、振り翳さなければならないのに対して刺突攻撃が出来るレイピアは直接的に相手を捉える事が出来、懐にさえ入り込めればその勝利を決める事が出来るとルクレールは踏んでいた。

「・・・・・っ!!?」

(袖が裂けた、ミスリル銀で出来ている筈のモノが・・・っ!!!)

 その切っ先は鋭く、また激しかった、現にメリアリアは何度かタイミングを合わされて内側に入り込まれ掛ける場面があったがしかし、その都度鞭を振るって応戦して一歩も退かなかった。

 引いたらその瞬間、相手の攻勢を誘う事になる、と言うのをメリアリアもルクレールも熟知していたし、そう感じてもいたのである。

「言い忘れていたわね?私の能力は“黄昏(たそがれ)”、即ち物事の終焉を意味する言葉よ。私に触れたモノは全てその瞬間に終わりを迎えるの、単に“レウルーラの加護”だけじゃ無くて“終焉を誘う波動”を身に纏って私は戦っている・・・。貴女あなたに万に一つも勝ち目は無いわ?メリアリア!!!」

「やってみなければ解るもんか!!!」

 エルフの世界で改良されたばかりの自身の戦闘装束がいとも簡単に切り裂かれた事実に内心で驚愕していたメリアリアの疑念を見て取ったようにルクレールが告げるが、それをメリアリアは即座に撥ね除けて見せた。

 負けず嫌いな性分だった事もあるが、何よりここで敵に飲まれてはいけない事をメリアリアはよくよく思い知っていたのである。

(“紅炎魔法”でもまだ足りないか。仕方が無いな・・・)

 “それなら!!!”とメリアリアはここに至って遂に自身も本気を見せる事にした、それまで身に纏っていた“紅炎魔法”から“絶対熱の極意”へと使用術式を変更する。

「てやあぁぁっ!!!」

「・・・・・っ!!?」

 “熱いっ!!!”と小さく呻いて一旦、ルクレールは後方に跳躍しつつも距離を取った、見るとメリアリアの鞭や全身からは白銀に輝く聖なる炎が薄らと立ち上っており、その背後には陽炎が立っている。

 それだけではない。

「・・・・・っ!!?」

(切られた?“レウルーラの加護”と“黄昏の波動”によって身を守られているこの私のプロテクターがっ!!!)

 自身の手甲部分が鋭く深く切り裂かれている事実にさしものルクレールも動揺を隠せなかったが、これがメリアリアの実力なのだ、と言う事は嫌という程思い知らされた。

「・・・“隠し球”を持っていたのは私だけでは無かったって言うわけね?もしよかったら教えてちょうだい、メリアリア。貴女あなたのその白金色の炎を」

「・・・私の能力は“絶対熱”。宇宙のありとあらゆる事象と次元とを産みだした始原の炎よ?ルクレール、貴女あなたが終焉を司るのならば私は原初の力で対抗するのみ!!!」

「面白いわね!!!」

 とルクレールは即座に理解したのだ、なるほどこれが“絶対熱”と言うモノであったのか、と。

(全ての事象と次元とを産みだした、と言う事は。あの炎もソウタ・アヤカベの攻撃魔法と同じような超時空特性を持っている、と推察出来るわ。即ち“レウルーラの加護”でも防ぎきれないかも知れない・・・)

「・・・・・」

 そのまま暫し無言で対峙していた二人は相手をキッと睨み付けながらもジリジリと再び距離を詰め出していった、自分と相手の能力が対極にあるのはお互いに理解していたが、それだけではない、先に攻撃を直撃させた方が勝つ、と言う事をメリアリアもルクレールも嫌でも認識せざるを得なかった。

 そんな彼女達の左側、やや後方では。

 蒼太が覚醒したエヴァリナと戦火を交え続けていた、エヴァリナの動きは前以上に俊敏であり、かつ力強さを増していたのだが、ただ単にそれだけでは無くて全身から濃い青色のオーラを放出しながら突進して来る彼女の攻撃は以前よりも数倍の鋭さを持ち合わせておりさしもの蒼太もそのまま対応する訳にはいかずに己が愛用の聖剣に高純度の次元波動を纏わせてエヴァリナのロッドと打ち合わせていたのである。

 二人が戦っている間の空間ではエーテル化したプラズマが濃密に渦を巻き、そこかしこでピリピリとする放電現象が発生しては直後に爆散していった。

 それに何より。

「・・・・・っ!!?」

(凄いな。これが“青天のエヴァリナ”の通し名の由来か・・・!!!)

 全身が青く輝いていた彼女はその髪の毛と瞳の色までもが光沢のある青に染め尽くされておりその有様はまるで“星震魔法”を用いる際のアウロラの如くに蒼太には映っていたのである。

 しかし。

「てやぁっ、はぁっ!!!」

「・・・・・」

 未だに戦いの主導権を握っていたのはエヴァリナでは無くて蒼太であった、この日本人の青年は至って冷静に持ち前の攻勢防御戦術を用いて彼女の高機動戦術に対抗しておりそれ以上、付け込む隙を与えなかったのだ。

「・・・・・」

(流石です、ソウタ・アヤカベ。こちら側が動きにくいように動きにくいように、一番良いポイントに刺突や斬撃を集中させて来る・・・!!!)

 “しかも一発一発が早くて重い!!!”とエヴァリナは舌を巻いていたモノの何より彼女を驚かせたのがそのタフさだ、つい先程あれだけの次元攻撃呪文を撃ち放ったばかりだというのに彼は少しも息を切らしておらずに平然としていた。

「・・・・・」

「ぐうぅぅ・・・っ!!!」

(こうなってはウカウカと相手の誘いに乗ってここまで来たのが仇となりました、これではせっかく“ハイパーノヴァ”になったというのに思うように“キロノヴァ”も使えないではありませんか!!!)

 内心で珍しく憤慨しているエヴァリナの更に左後方ではオリヴィアとマーガレットがこちらも鋭い剣戟の応酬を行っていた、二人の力量は互いに互角であり、その技術も拮抗していたのである。

 彼女達の間には幾重にも剣閃が走って火花が飛び散り、その腕や顔には寸での所で相手の攻撃を防ぎ躱した際に出来た、無数の切り傷が痛々しく顔を覗かせていた。

「ていっ!!!」

「せりゃっ!!!」

 一体、もう何合打ち合っているのだろうかも定かでは無い程にまで二人は互いに相手の刺突を防いで斬撃を躱し、反撃しては押し留められる、と言う事を繰り返していた、しかも二人はただ単にそれぞれの得物同士を激突させていたのではない、オリヴィアは愛刀に超X線レーザービームを発現させる“パルサー呪文”を、そしてー。

 マーガレットはカウンターマジックの一つである“反転反射魔法”を護身用の剣“アロンダイト”に纏わせて戦闘を行っていたのだが、これはその名の通りに相手の魔法攻撃をそっくりそのまま相手に跳ね返す効能を持っていた、ただしー。

 本来は扱いが大層難しくてタイミングを合わせて発動させなくては十全な効果が得られない、等の弱点もあり、それに加えて反射出来るのは通常の魔法攻撃のみであると言う特性を持っていた、その為ー。

 蒼太のように、己が波動エネルギーを呪文にミックスさせて練り込み、発動させて来るような手合いには殆ど効果を期待できない代物であったが半面、カウンターが決まれば大半の呪術使いや魔法剣士を何もしなくとも仕留める事が出来る程度の威力は有しており、玉泉のマーガレット愛用の技能の一つとなっていたのである。

 しかもマーガレットはこと、このカウンター攻撃に於いてはオリヴィアを上回る程の“見切り眼”を修得しており、そしてそれはオリヴィア自身も戦いの中で感じ取る事が出来ていたから迂闊に攻め込む事が出来なくなってしまっていたのだ。

「ぐうぅぅ・・・っ!!!」

「ちいぃぃ・・・っ!!?」

 セイレーンとレウルーラの三者は三様に、それぞれの難敵と対峙していたモノの戦況は次第に手詰まりと言うよりも膠着状態に陥ってしまっていた、この様な状況下では本来、事態を打開するのは後方支援担当のアウロラの役目であったが彼女はとてもの事、それどころでは無かった、何故ならばこの時青髪少女はたった一人で同じくレウルーラ側の後方支援を行おうとしていた“ヒュドラのヴェルキナ”との間に呪術合戦を展開しつつ、更には長距離精密射撃を実施しようとするリエラの狙撃を爆雷魔法を駆使して逸らす役目を担っていた為に蒼太達に充分な援護をしてやる事が出来なかったのである。

 そんな最中。

「はあ、はあ・・・っ!!!」

「・・・・・っ!!!」

(拙いな、アウロラに負担が掛かり過ぎている。やっぱりいかな天才少女とは言えども覚醒した超新星二人掛かりは流石にキツいか・・・!!!)

 状況が動いたのは蒼太達の側からだった、正直に言って主義には反するモノのこのままでは埒が空かない、と見て取った彼はアウロラの身の上も心配になって来た事も手伝って高純度の次元波動を身に纏ったままエヴァリナに一気に吶喊して彼女を蹴り飛ばしたのだ。

「きゃあっ!!?」

「エヴァリナッ!!!」

「・・・・・っ!!!」

(もらった!!!)

 盟友の叫び声につい、余所見よそみをして一瞬の隙を生じさせたルクレールの動作をメリアリアは見逃さなかった、絶対熱を纏わせた鞭を振り翳し、それを彼女目掛けて叩き付けようとした、その時だ。

「危ないっ!!!」

 刹那の合間に蒼太がすかさずメリアリアの横に跳躍したかと思うとナレク・アレスフィアを構えてキィンッ、キィンッと彼女目掛けて撃ち込まれて来た銃弾数発を切り刻んで行ったのである。

 咄嗟の事にメリアリアの動きが止まり、今度はルクレールの攻撃が始まる、かに思えたがー。

 そう簡単には追撃はならなかった、蒼太はそんなに容易い存在では無くて彼女が身構えた時にはもう、メリアリアを脇に抱えて再びとなる跳躍を行いアウロラの正面へと帰還を果たしていたのであった。

「・・・蒼太っ!!?」

「メリー、大丈夫かっ。怪我は無いかっ!!?」

 周囲を警戒しつつも自身の様子、容態を気に掛けてくれている夫の気遣いに感謝しつつもメリアリアは“平気よ!!!”と答えていた、彼女も状況は察していた、どうやら不意を突かれ掛けたらしかったがそれに気付いた青年が素早い立ち回りで相手の攻撃を防いでくれたのである、頭が下がる思いだった。

「・・・・・」

「・・・・・っ!!?」

 愛妻が無事な事を確認した蒼太がメリアリア共々に銃弾が飛んで来た方向を視認するとー。

 なんとそこには先程まで後方にいた筈のリエラがいつの間にかに回り込んで来ておりスコープ越しに此方(こちら)を見ていた。

「・・・・・っ!!?」

(アイツ・・・。“瞬間移動”も出来るのか?今まで使わなかったのは万が一に備えての奥の手だからか?それとも・・・っ!!!)

 蒼太が思考を巡らせ始めるモノの、その時間は十全には与えられ無かった、エヴァリナとルクレールとが息を合わせて逆撃に転じ、蒼太とメリアリアに吶喊して来た為である。

「メリーッ!!!」

「はいっ!!!」

 メリアリアは咄嗟にそう答えていた、二人の間には言葉はいらなかった、阿吽の呼吸で繋がっていた夫婦はレウルーラの最高戦力を相手に自身も突撃をし返す。

 これは攻勢防御の一環であったが相手側が吶喊を掛けて来た場合は自分達も突っ込み返せば機先を制して躱す事が出来るのを、蒼太もメリアリアも感じて熟知していた。

 忽ちの内に蒼太とエヴァリナ、そしてメリアリアとルクレールの間で壮絶な打ち合いが展開されていった、エヴァリナはこれまでの剣戟に加えて蒼太が体術も使って来る事が解った為に一層の警戒を露わにしており容易に誘いに乗ってこなくなっていった。

 だがしかし。

「てりゃああぁぁぁっ!!!」

「うぐううぅぅぅ・・・っ!!!」

 裏を返せばそれは攻撃や動作の手が鈍った事を意味していた、彼女は防御戦術を優先する余り、先程までのような鋭い打ち込みは数える程しか無くなって来ていたのである、一方で。

 メリアリアとルクレールは再び一進一退の攻防を繰り広げていた、絶対熱と黄昏の力が激しくぶつかり合って弾け飛び、そこかしこで火花とプラズマ放電の嵐が巻き起こっていったモノの、しかし時間が行けば行くほどルクレールの動きにはアラが目立つようになっていった、息も上がって来ていて動作も徐々に鈍くなって来ている。

 “ハイパーノヴァ”の時間切れが近付いて来たのであるがこの時、気功を学んでいた分だけメリアリア達にはまだ余裕があった、本来であればセイレーンの女王位もレウルーラの超新星も西洋で発達して来た錬金術や魔法の要素を取り入れて成り立っていたのであるがメリアリア達は蒼太の手によってそこに更にもう一工夫技法を加える事が出来たのである。

「はあっ、はあ・・・っ!!!」

「はあはあっ、はあはあ・・・っ!!!」

「ふうふう、ふうふう・・・っ!!!」

 対してルクレール達にはそれが無かった、この事が決定的なまでの差となって両者の前に立ち塞がっていたのである。

 肩で息をするようになっていたルクレール達を目の前にして蒼太は決着を着ける時が来た事を悟った、彼女達は疲労の極致にあり対して自分達にはまだまだ余裕がある、勝ちを拾いに行かない手は無い、問題は。

「メリー、相手の長距離精密狙撃に気を付けろ。あのちびっこい奴はどうやら瞬間移動を行える能力を持っているみたいだからな!!!」

「解ったわ!!!」

 夫の言葉に頷きつつもメリアリアは尚も慎重にルクレールを追い込んでいった、否、メリアリアだけでは決して無くてアウロラもオリヴィアも油断しないようにしつつもそれぞれ相手をジリジリと圧迫して行くモノの、何故ならば一応、それでも向こうには一定以上の余力があって反撃能力を有していたからであり、それは使い果たさせないと危険であった為である。

 しかし。

「・・・・・」

(・・・解るわ、もうハッキリと解る!!!)

(超新星達にはそれまでのような力が無い、それがハッキリと伝わって来るぞ!!?)

 それから凡そ5分程が経つとー。

 最早戦いの趨勢は誰の目にもハッキリと解るようになっていた、ルクレール達の消耗が限界に達したのであり、この時を持ってメリアリア達は一気に攻勢に転じる事にした。

「解ってる!!!」

「了解してます!!!」

「心得ているぞ、蒼太!!!」

 青年の言葉に頷きつつもメリアリア達は一気呵成に突撃を敢行していった、距離は忽ちの内に詰められて行き、それでも尚も必死になって超新星達は応戦しようとするモノの、最早その動きにはかつての勢いは失われていた。

 こうなると戦闘は一方的なモノとなった、蒼太はエヴァリナのロッドを叩き落とし、メリアリアはルクレールのレイピアを、そしてオリヴィアはマーガレットのアロンダイトをそれぞれ弾き飛ばす。

 時折やって来る弾丸と支援の魔法攻撃には注意を払いながらも、それでも蒼太と愛妻達は宿敵相手に遂に決着を着けるに相応しい局面を迎えようとしていたのである。
ーーーーーーーーーーーーーー
 メリアリアちゃんが最初から決め手である筈の“絶対熱の極意”を使わなかったのには訳があります。

 一つは相手の底力や戦法を十全に見極める為と無用な体力、生命力の消耗を抑える為。

 そしてもう一つが蒼太を始めとしてアウロラちゃんやオリヴィアちゃん、その他の仲間達に悪影響を及ぼさせないようにする為です。

 “絶対熱の極意”や“星震魔法”、“パルサー呪文”は本格的に発動させると威力が絶大なのですが、効果範囲も広くて味方を傷付けてしまう恐れもあったのですね、それで自分自身に纏わせるように威力を極限させて用いたのです(それでもレウルーラには充分に効果はあった訳ですが)。

 そう言う事で御座います(アウロラちゃんが星震魔法を用いなかったのも、またオリヴィアちゃんがパルサー呪文を剣に纏わせて戦っていたのも攻撃力の底上げを図る以外にも同様の理由があったのです←もっともオリヴィアちゃんには相手が対魔法用のカウンターマジックを使用していたために迂闊に撃てなかった、と言うのもありますが)。

 またもう一つ、エヴァリナが使おうとしていた“キロノヴァ”とは宇宙空間に於いて中性子星同士が高速で回転しながらぶつかり合った際に発生する大爆発の事であり、此方こちらも星震魔法と似たような威力、効能を有しています。
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