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神世への追憶編
ハイパーノヴァ
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セイレーン本部にて宿敵であるレウルーラと相対した蒼太達は、その主力部隊である超新星達を相手に大立ち回りを演じていた、特に。
蒼太はエヴァリナとリエラの二人を相手にしつつも戦況を有利に展開していたのであり、その辺りは流石に“風の導き手”にして“女王位の夫”と言う事が出来た、もっとも。
そんなレウルーラと戦火を交えつつも、綾壁蒼太は考える。
誰かを何かを愛するが故に人と人とは闘わなければならない事がある、それは事実だ。
しかし。
(真に愛が最強かつ最高ならばいつの日にか彼女達とも分かり合える日も来るだろう、“祈る”事さえ出来ればだが・・・!!!)
蒼太は尚も思慮を巡らせていた、人は“限り身”の存在であり決して全てを知る者ではない、そして人の愛と言うのは己の認識が及ぶ範囲内に限定されてしまう為にどうしても局所的なそれになってしまうのであるが、その限定された愛同士が衝突する時、戦闘と呼ばれる現象が引き起こされて来るのである。
だけど人はそれを乗り越えて許し合い、やがては認め合って行く事が出来るし、相手を受け入れて行く事が出来る存在なのであるが、何故かと言えばそれは人が“無限なる愛”の化身であり、また“無限なる愛”を知っているからに他ならない。
(自然状態下に於いては誠意を尽くせば必ず思いは伝わり願いは叶う。もっともこの世は意思と意思とのぶつかり合いの場でもある、特に誰かと戦闘状態にある時には強烈な足の引っ張りが入るから自分の思いが必ずしもこの世界に顕現して来られるとは限らない・・・)
“だがしかし”と蒼太は尚も内心で叫んだ、“それでも決して絶望せずに諦める事無く祈りを捧げ尽くして行けば必ずやその思いは物事の、人の、そして宇宙の央芯にまで行き届いて響き渡り、本質の源たる魂を打ち振るわせる事が出来る筈なんだ!!!”と。
この事は彼が以前、自分の実体験として学び取った事であった、だから蒼太には知識ではなく心でそれが真実であると解るのである。
(もしこの話を聞いた時に“それが真実だ”と解る人は、感じる事が出来る人は多分これまでの人生の中で実際に祈りを捧げた事がある人達なのだろう。例え今世で無くても前世か何かで・・・)
キィンッ!!!とリエラの放ったスナイパーライフルの銃弾を切り裂きながら蒼太はそう確信していた、人は生まれ変わりを繰り返すモノであり、だとするならその中で祈りを捧げ、学んで来た人がいたとしても決しておかしい事では無かったからだ。
「はあはあっ、はあはあ・・・っ!!!」
「・・・・・」
(エヴァリナは大分息が上がって来ているな?やるなら今か・・・!!!)
愛についての思考を巡らせながらもエヴァリナを苦境へと追いやりまくっていた青年はそう思い立つと1度動きを止めてチラリとメリアリアの方を見やると彼女もまたルクレール相手にやや有利に戦闘を進めていた、途中でリエラと言う邪魔者のちょっかいが度々入っていたにも関わらず、である、流石としか言いようがない。
「てやあぁぁっ!!!」
「くうぅぅっ!!!」
二人の戦いは殆ど拮抗していた、彼女達は互いに高速でそこら中を動き回り、時折飛び跳ねたかと思うと相手に対する攻撃に移る、と言う事を何度となく繰り返していた、鋭い体捌きを活かした回転を加えた高機動戦術は見る者を圧倒して余人を誰も近付けなかった。
特に。
メリアリアは聖鞭の棘から、そしてルクレールはレイピアの切っ先からソニックブームを発生させては宿敵に向かって叩き付け合うがそれらは結局躱されるか、また或いはそれぞれが手にした武器で防がれてしまい、全く用を為さなかったのである。
「・・・・・」
(心配な事は心配だけれども・・・。それでもやっぱり今はメリーに近付いては行けないな、僕が行くと却って足手纏いになる・・・!!!)
そう思い立った青年はもう一方のオリヴィアに対して意識を向けるが此方はと言えばやはり、相当に高度な技術戦を展開していた、お互いの動作や考えを先読みしては未来位置に向かって剣を構え、攻撃を行うのである。
二人の間には無数の斬撃と火花が飛び交い、所々切り傷が見えてそこから出血もしていた、だと言うのに。
「・・・・・っ!!!」
(凄いな・・・っ!!!)
蒼太が思わず感嘆するが彼女達の剣捌きは最早彼の目や感覚センサーでは捉えきれない程に鋭くて素早く、かつ激しいモノであった、“先程は危ない所だった”、“やはりマーガレットは本気を出していた訳では無かったのだ”と青年は改めて思い知り、あの状態で本格的な戦闘を開始しなくて本当に良かったと、人知れずホッと胸を撫で下ろしていた。
各戦線でセイレーンはやや優勢を保っている、“エヴァリナが片付いたなら急いでメリーの援護に回らなければ”と、そこまで計算して判断を下した蒼太は背後にいる青髪少女へと声を掛けた。
「アウロラ、アウロラ。聞こえるか?時間を稼がせる訳にはいかない、ここは一気に決めるよ!!?」
「・・・・・っ。は、はいっ!!!」
夫からの提案に、アウロラは一瞬で彼が何を考えているのかを理解した、以前やった事があったが彼の剣に自身の爆裂魔法の法力を伝達させて攻撃力を一際強化させる。
一方で。
蒼太はメリアリアに対しても目で合図を送り、自身の考えを瞬間的に理解させたがそれを見た愛妻淑女もまた、己が聖鞭に紅炎魔法を伝播させて纏わり付かせ、一気に決着を着けるべく攻撃態勢を取る。
「・・・!?!?!?」
「・・・・・っ!!!」
「く・・・っ!!!」
“拙いな・・・!!!”とマーガレットは感じていた、このまま行ったのでは自分達の敗北は決定的なモノとなってしまう、ガーター騎士団の手前もあってそれは絶対に避けなければならない事案であった。
「・・・ルクレール!!!」
「・・・・・?」
「エヴァリナ、ヴェルキナ。そしてリエラ!!!」
“ハイパーノヴァだ!!!”とマーガレットは事ここに至って決断した、正直余り使いたくは無かった、ハイパーノヴァは消耗が激しく下手をすれば20分と戦っていられない、いられないがしかし。
(このまま負けるよりは良い、何としてでもソウタ・アヤカベを抹殺して撤退する。ハイパーノヴァと化した5人全員で奴を狙い打つ、それしかない!!!)
“行くぞ!!?”と叫び様、マーガレットは一旦後方に大きく跳躍してリエラやヴェルキナのいる場所まで戻るが、それを見たルクレールもエヴァリナもまた、戦線を放棄して撤退する。
5人は一塊になると腹の底までを使う深い腹式呼吸を繰り返して呼吸を整え、意識をクリアにして全身にオーラを行き渡らせる。
それが徐々に濃厚なモノになったかと思うと、段々と彼女達の波動法力がプラズマを帯び始めて来て周囲にパリパリと言う放電現象が巻き起こって来た、それと同時に。
「・・・・・っ!!!」
「・・・・・っ!!?」
「そ、そんな・・・っ!!!」
「バカな・・・っ!!?」
蒼太達から驚愕の声が漏れるがマーガレット達の肉体が一回り程大きく膨らんで行き、内部から力が充実して全身に行き渡っていった。
オーラは分厚くなって周囲の空間を歪め始め、そこ彼処から気流までもが発生しては蒼太達の脇を擦り抜けていった。
「・・・メリー、アウロラ。オリヴィア!!!」
それを見た蒼太が叫んだ、“フルバーストモードを使うんだ”、“超過活性も重ね掛けしてな!!!”とそう述べて。
「このままじゃ奴等にやられてしまう、こっちも奥の手を出すよ?」
「ええっ!!!」
「解りました!!!」
「解ったよ、蒼太!!!」
3人がそう答えて自分達も精神を研ぎ澄ませては深い腹式呼吸を行って気と意識とを練り上げて行き、それを全身へと行き渡らせてゆく。
それを見た蒼太は基本的には“ハイパーノヴァ”も“フルバーストモード”も同種のモノであろう、と踏んでいたのであるモノの、それに加えてメリアリア達は既に彼によって“気功”と言う特殊技能を修得させられていたからそれを十全に使う事として呼吸と心拍を整えて体幹を伸ばし、大自然から“気”を取り入れてゆく。
それはやがて彼女達の霊力と混ざり合って芯から満たされて膨れ上がった波動法力が体内で漲り、全身を循環し始めて行った、程なくしてー。
「・・・待たせたな!!!」
潜在能力を発揮させてパワーアップを果たしたマーガレット達が蒼太達へと向き直るが、その目は今までに無い程の殺気と決意に満ち満ちていた。
「第2幕だ、ソウタ・アヤカベ。貴様には必ず死んでもらうぞ!!?」
そう言ったのも束の間、マーガレット達5人は蒼太目掛けて殺到していった。
ーーーーーーーーーーーーーー
この場をお借り致しまして前話での後書き部分の補足をさせていただきます。
前に私は“愛すると言う事は真心を尽くすと言う事だ”と書かせていただきましたが正直に申し上げさせていただきましてこれは今でも正しいと確信しております。
では一体、愛の何が解らなくなってしまったのか、と言えばその答えが今回のお話の蒼太君の言葉に出て来ます、即ち“人は全てを知る者ではない”と言う箇所です(申し訳ありません。実は“なんで愛の化身である筈の人同士は戦うのか?”と言う事で悩んでおりまして、それで前話であのような後書き文を書いたのです)。
基本的に人は自分の認識能力の及ぶ範囲で人を、物事を、そして宇宙を愛するのです(つまりその“愛”と言うのはどうしても、極めて限定的なモノになってしまうのですね)、そしてその愛同士が衝突する時、戦闘が巻き起こるのです(後は本文中で書かせていただいている通りです、“人はいつか必ずや分かり合える”モノであり、また“誠意を尽くせば必ずや思いは伝わり願いは叶う”モノなのです)。
またもう一つ、私はこれまでに自らの体験談や教わった事柄等を元にしつつも何度となく愛についての考察を書き連ねて参りましたが、もし皆様方の中で“確かにこれはアリだな”、“これは正しいな”と感じて理解する事が出来た方がいらっしゃいましたならその方はきっと前世か何かで同じような事を既に勉強して修められてこられたのだと思います(だから正しいと解るのでしょう。基本的に人と言うのは自分が味わった出来事や、また或いは答えを出した事柄しか解らない生き物だからです←要するに既に皆様方の中に答えがあった、と言う事です)。
そう言う事で御座います。
蒼太はエヴァリナとリエラの二人を相手にしつつも戦況を有利に展開していたのであり、その辺りは流石に“風の導き手”にして“女王位の夫”と言う事が出来た、もっとも。
そんなレウルーラと戦火を交えつつも、綾壁蒼太は考える。
誰かを何かを愛するが故に人と人とは闘わなければならない事がある、それは事実だ。
しかし。
(真に愛が最強かつ最高ならばいつの日にか彼女達とも分かり合える日も来るだろう、“祈る”事さえ出来ればだが・・・!!!)
蒼太は尚も思慮を巡らせていた、人は“限り身”の存在であり決して全てを知る者ではない、そして人の愛と言うのは己の認識が及ぶ範囲内に限定されてしまう為にどうしても局所的なそれになってしまうのであるが、その限定された愛同士が衝突する時、戦闘と呼ばれる現象が引き起こされて来るのである。
だけど人はそれを乗り越えて許し合い、やがては認め合って行く事が出来るし、相手を受け入れて行く事が出来る存在なのであるが、何故かと言えばそれは人が“無限なる愛”の化身であり、また“無限なる愛”を知っているからに他ならない。
(自然状態下に於いては誠意を尽くせば必ず思いは伝わり願いは叶う。もっともこの世は意思と意思とのぶつかり合いの場でもある、特に誰かと戦闘状態にある時には強烈な足の引っ張りが入るから自分の思いが必ずしもこの世界に顕現して来られるとは限らない・・・)
“だがしかし”と蒼太は尚も内心で叫んだ、“それでも決して絶望せずに諦める事無く祈りを捧げ尽くして行けば必ずやその思いは物事の、人の、そして宇宙の央芯にまで行き届いて響き渡り、本質の源たる魂を打ち振るわせる事が出来る筈なんだ!!!”と。
この事は彼が以前、自分の実体験として学び取った事であった、だから蒼太には知識ではなく心でそれが真実であると解るのである。
(もしこの話を聞いた時に“それが真実だ”と解る人は、感じる事が出来る人は多分これまでの人生の中で実際に祈りを捧げた事がある人達なのだろう。例え今世で無くても前世か何かで・・・)
キィンッ!!!とリエラの放ったスナイパーライフルの銃弾を切り裂きながら蒼太はそう確信していた、人は生まれ変わりを繰り返すモノであり、だとするならその中で祈りを捧げ、学んで来た人がいたとしても決しておかしい事では無かったからだ。
「はあはあっ、はあはあ・・・っ!!!」
「・・・・・」
(エヴァリナは大分息が上がって来ているな?やるなら今か・・・!!!)
愛についての思考を巡らせながらもエヴァリナを苦境へと追いやりまくっていた青年はそう思い立つと1度動きを止めてチラリとメリアリアの方を見やると彼女もまたルクレール相手にやや有利に戦闘を進めていた、途中でリエラと言う邪魔者のちょっかいが度々入っていたにも関わらず、である、流石としか言いようがない。
「てやあぁぁっ!!!」
「くうぅぅっ!!!」
二人の戦いは殆ど拮抗していた、彼女達は互いに高速でそこら中を動き回り、時折飛び跳ねたかと思うと相手に対する攻撃に移る、と言う事を何度となく繰り返していた、鋭い体捌きを活かした回転を加えた高機動戦術は見る者を圧倒して余人を誰も近付けなかった。
特に。
メリアリアは聖鞭の棘から、そしてルクレールはレイピアの切っ先からソニックブームを発生させては宿敵に向かって叩き付け合うがそれらは結局躱されるか、また或いはそれぞれが手にした武器で防がれてしまい、全く用を為さなかったのである。
「・・・・・」
(心配な事は心配だけれども・・・。それでもやっぱり今はメリーに近付いては行けないな、僕が行くと却って足手纏いになる・・・!!!)
そう思い立った青年はもう一方のオリヴィアに対して意識を向けるが此方はと言えばやはり、相当に高度な技術戦を展開していた、お互いの動作や考えを先読みしては未来位置に向かって剣を構え、攻撃を行うのである。
二人の間には無数の斬撃と火花が飛び交い、所々切り傷が見えてそこから出血もしていた、だと言うのに。
「・・・・・っ!!!」
(凄いな・・・っ!!!)
蒼太が思わず感嘆するが彼女達の剣捌きは最早彼の目や感覚センサーでは捉えきれない程に鋭くて素早く、かつ激しいモノであった、“先程は危ない所だった”、“やはりマーガレットは本気を出していた訳では無かったのだ”と青年は改めて思い知り、あの状態で本格的な戦闘を開始しなくて本当に良かったと、人知れずホッと胸を撫で下ろしていた。
各戦線でセイレーンはやや優勢を保っている、“エヴァリナが片付いたなら急いでメリーの援護に回らなければ”と、そこまで計算して判断を下した蒼太は背後にいる青髪少女へと声を掛けた。
「アウロラ、アウロラ。聞こえるか?時間を稼がせる訳にはいかない、ここは一気に決めるよ!!?」
「・・・・・っ。は、はいっ!!!」
夫からの提案に、アウロラは一瞬で彼が何を考えているのかを理解した、以前やった事があったが彼の剣に自身の爆裂魔法の法力を伝達させて攻撃力を一際強化させる。
一方で。
蒼太はメリアリアに対しても目で合図を送り、自身の考えを瞬間的に理解させたがそれを見た愛妻淑女もまた、己が聖鞭に紅炎魔法を伝播させて纏わり付かせ、一気に決着を着けるべく攻撃態勢を取る。
「・・・!?!?!?」
「・・・・・っ!!!」
「く・・・っ!!!」
“拙いな・・・!!!”とマーガレットは感じていた、このまま行ったのでは自分達の敗北は決定的なモノとなってしまう、ガーター騎士団の手前もあってそれは絶対に避けなければならない事案であった。
「・・・ルクレール!!!」
「・・・・・?」
「エヴァリナ、ヴェルキナ。そしてリエラ!!!」
“ハイパーノヴァだ!!!”とマーガレットは事ここに至って決断した、正直余り使いたくは無かった、ハイパーノヴァは消耗が激しく下手をすれば20分と戦っていられない、いられないがしかし。
(このまま負けるよりは良い、何としてでもソウタ・アヤカベを抹殺して撤退する。ハイパーノヴァと化した5人全員で奴を狙い打つ、それしかない!!!)
“行くぞ!!?”と叫び様、マーガレットは一旦後方に大きく跳躍してリエラやヴェルキナのいる場所まで戻るが、それを見たルクレールもエヴァリナもまた、戦線を放棄して撤退する。
5人は一塊になると腹の底までを使う深い腹式呼吸を繰り返して呼吸を整え、意識をクリアにして全身にオーラを行き渡らせる。
それが徐々に濃厚なモノになったかと思うと、段々と彼女達の波動法力がプラズマを帯び始めて来て周囲にパリパリと言う放電現象が巻き起こって来た、それと同時に。
「・・・・・っ!!!」
「・・・・・っ!!?」
「そ、そんな・・・っ!!!」
「バカな・・・っ!!?」
蒼太達から驚愕の声が漏れるがマーガレット達の肉体が一回り程大きく膨らんで行き、内部から力が充実して全身に行き渡っていった。
オーラは分厚くなって周囲の空間を歪め始め、そこ彼処から気流までもが発生しては蒼太達の脇を擦り抜けていった。
「・・・メリー、アウロラ。オリヴィア!!!」
それを見た蒼太が叫んだ、“フルバーストモードを使うんだ”、“超過活性も重ね掛けしてな!!!”とそう述べて。
「このままじゃ奴等にやられてしまう、こっちも奥の手を出すよ?」
「ええっ!!!」
「解りました!!!」
「解ったよ、蒼太!!!」
3人がそう答えて自分達も精神を研ぎ澄ませては深い腹式呼吸を行って気と意識とを練り上げて行き、それを全身へと行き渡らせてゆく。
それを見た蒼太は基本的には“ハイパーノヴァ”も“フルバーストモード”も同種のモノであろう、と踏んでいたのであるモノの、それに加えてメリアリア達は既に彼によって“気功”と言う特殊技能を修得させられていたからそれを十全に使う事として呼吸と心拍を整えて体幹を伸ばし、大自然から“気”を取り入れてゆく。
それはやがて彼女達の霊力と混ざり合って芯から満たされて膨れ上がった波動法力が体内で漲り、全身を循環し始めて行った、程なくしてー。
「・・・待たせたな!!!」
潜在能力を発揮させてパワーアップを果たしたマーガレット達が蒼太達へと向き直るが、その目は今までに無い程の殺気と決意に満ち満ちていた。
「第2幕だ、ソウタ・アヤカベ。貴様には必ず死んでもらうぞ!!?」
そう言ったのも束の間、マーガレット達5人は蒼太目掛けて殺到していった。
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この場をお借り致しまして前話での後書き部分の補足をさせていただきます。
前に私は“愛すると言う事は真心を尽くすと言う事だ”と書かせていただきましたが正直に申し上げさせていただきましてこれは今でも正しいと確信しております。
では一体、愛の何が解らなくなってしまったのか、と言えばその答えが今回のお話の蒼太君の言葉に出て来ます、即ち“人は全てを知る者ではない”と言う箇所です(申し訳ありません。実は“なんで愛の化身である筈の人同士は戦うのか?”と言う事で悩んでおりまして、それで前話であのような後書き文を書いたのです)。
基本的に人は自分の認識能力の及ぶ範囲で人を、物事を、そして宇宙を愛するのです(つまりその“愛”と言うのはどうしても、極めて限定的なモノになってしまうのですね)、そしてその愛同士が衝突する時、戦闘が巻き起こるのです(後は本文中で書かせていただいている通りです、“人はいつか必ずや分かり合える”モノであり、また“誠意を尽くせば必ずや思いは伝わり願いは叶う”モノなのです)。
またもう一つ、私はこれまでに自らの体験談や教わった事柄等を元にしつつも何度となく愛についての考察を書き連ねて参りましたが、もし皆様方の中で“確かにこれはアリだな”、“これは正しいな”と感じて理解する事が出来た方がいらっしゃいましたならその方はきっと前世か何かで同じような事を既に勉強して修められてこられたのだと思います(だから正しいと解るのでしょう。基本的に人と言うのは自分が味わった出来事や、また或いは答えを出した事柄しか解らない生き物だからです←要するに既に皆様方の中に答えがあった、と言う事です)。
そう言う事で御座います。
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