49 / 53
メイソンとマリアンヌの結婚式と、美しい女騎士様(マリアンヌ視点)
しおりを挟む
朝早くから、バタバタと私は大忙しで用意をしている。お母様が、何度も私を起こしにきても私がギリギリまで眠っていたからだ。
だって、昨夜は嬉しくて全然眠れなかったのですもの。もう、ここ三日間ぐらいは、メイソンお兄様と結婚できるのが、夢みたいで興奮して夜通し起きていた。そして、いよいよ睡魔が襲ってきたのが結婚式の前日だった。
「全く、マリアンヌときたら、なんてタイミングの悪い子なのかしら?」
お母様が、呆れるけれど、あんまり嬉しくて眠れないことは誰にだってあるはずよ。ずっと、憧れていた男性の妻になれると想像してごらんなさい? もう、幸せすぎて眠ることなんて忘れちゃうんだから!
「マリアンヌは、そんなにメイソンが好きなのかい?」
お父様は、私をからかうけれど、私は真顔できっぱりと宣言した。
「えぇ、大好きです! この世で、異性として大好きと思うのはメイソンお兄様だけですし、ずっとこの気持ちは変わりませんわ」
お婆様は、目を細めて私を見ていた。私は、ウエストはキュッと絞られて、裾にいくほど広がる純白のドレスを纏った。長いベールは、お婆様が結婚式にしていたものを譲り受けた。
「マリアンヌはとても、綺麗だね」
そう、メイソンお兄様に言われて、心から嬉しかった。メイソンお兄様こそ素敵で、うっとりと見とれてしまいそうになるから、あわてて目を逸らす。
たくさんの貴族達が祝福するなかで、私達は誓いの言葉を交わしあった。王様や王妃様も、もちろん祝福してくださった。
午前中の式が終わって、夜からの晩餐会が始まるまでに、だいぶ時間があった。
私は、そっと抜けだし大聖堂の裏にあるトマス公爵家の墓の隣の簡素なお墓の前に来た。
「貴女は、すごくおバカさんだったと思うわ。でも、私は貴女に感謝しています。メイソンお兄様を産んで下さったこと。そして、あの時に、命を賭けて私とメイソンお兄様を救ってくださったこと。だから、貴女は私にとってもお母様ですよ。どうぞ、安らかに眠ってください」
そう、お花を捧げて呟くと、後ろからメイソンお兄様とクリストファーお兄様の声がした。
「ありがとう。母上も、喜んでいると思う」
二人のお兄様は、しみじみとおっしゃった。
クリストファーお兄様の後ろには、一人の騎士が立っていた。
その方の金髪は長く艶やかで、キリっとしたお顔立ちが綺麗すぎて女性のようにも見えた。
「マリアンヌ様。初めまして! 私は、女騎士のバーミュレと申します」
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
完結の予定でおりましたが、クリストファーの恋もというご要望にお応えして、もう少しだけ加筆します。
引き続き、ご愛読していただけれたら、嬉しいです。
このバーミュレさんは、イメージとしてはベル○ラのオス○ル様な感じでございます。
だって、昨夜は嬉しくて全然眠れなかったのですもの。もう、ここ三日間ぐらいは、メイソンお兄様と結婚できるのが、夢みたいで興奮して夜通し起きていた。そして、いよいよ睡魔が襲ってきたのが結婚式の前日だった。
「全く、マリアンヌときたら、なんてタイミングの悪い子なのかしら?」
お母様が、呆れるけれど、あんまり嬉しくて眠れないことは誰にだってあるはずよ。ずっと、憧れていた男性の妻になれると想像してごらんなさい? もう、幸せすぎて眠ることなんて忘れちゃうんだから!
「マリアンヌは、そんなにメイソンが好きなのかい?」
お父様は、私をからかうけれど、私は真顔できっぱりと宣言した。
「えぇ、大好きです! この世で、異性として大好きと思うのはメイソンお兄様だけですし、ずっとこの気持ちは変わりませんわ」
お婆様は、目を細めて私を見ていた。私は、ウエストはキュッと絞られて、裾にいくほど広がる純白のドレスを纏った。長いベールは、お婆様が結婚式にしていたものを譲り受けた。
「マリアンヌはとても、綺麗だね」
そう、メイソンお兄様に言われて、心から嬉しかった。メイソンお兄様こそ素敵で、うっとりと見とれてしまいそうになるから、あわてて目を逸らす。
たくさんの貴族達が祝福するなかで、私達は誓いの言葉を交わしあった。王様や王妃様も、もちろん祝福してくださった。
午前中の式が終わって、夜からの晩餐会が始まるまでに、だいぶ時間があった。
私は、そっと抜けだし大聖堂の裏にあるトマス公爵家の墓の隣の簡素なお墓の前に来た。
「貴女は、すごくおバカさんだったと思うわ。でも、私は貴女に感謝しています。メイソンお兄様を産んで下さったこと。そして、あの時に、命を賭けて私とメイソンお兄様を救ってくださったこと。だから、貴女は私にとってもお母様ですよ。どうぞ、安らかに眠ってください」
そう、お花を捧げて呟くと、後ろからメイソンお兄様とクリストファーお兄様の声がした。
「ありがとう。母上も、喜んでいると思う」
二人のお兄様は、しみじみとおっしゃった。
クリストファーお兄様の後ろには、一人の騎士が立っていた。
その方の金髪は長く艶やかで、キリっとしたお顔立ちが綺麗すぎて女性のようにも見えた。
「マリアンヌ様。初めまして! 私は、女騎士のバーミュレと申します」
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
完結の予定でおりましたが、クリストファーの恋もというご要望にお応えして、もう少しだけ加筆します。
引き続き、ご愛読していただけれたら、嬉しいです。
このバーミュレさんは、イメージとしてはベル○ラのオス○ル様な感じでございます。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
3,773
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる