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第一章『この私、カーラ・プラフティーが処刑台のベルを鳴らせていただきますわ』
這いつくばり姫は報われて
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フィンの無茶苦茶なアドリブにも対応することができたのは全員が何度もこの子ども用の芝居に臨んでいたからだろう。
脚本は継母と義理の姉も幸せになるようなものへと変更された。
それは義理の姉、それに継母と這いつくばり姫が和解し、本当の家族となった後で王子と義理の姉とが結婚し、這いつくばり姫がドレスや馬車を用意してくれた使用人と結婚するという原点からはかけ離れたものになったのだ。
予想外の内容の劇に子どもたちは大いに困惑していたが、最終的には大きな拍手を持って締め括られた。それだけ今回の劇に好印象を抱いた子どもが多かったのであった。
一方でカーラの心境は複雑なものであった。劇が上手くいったからいいようなものを下手をすれば子どもたちに不安を持ったまま終えることになってしまうところであった。
衣装を着替え終わった後で呑気に後片付けを手伝うフィンに向かって説教を行うのであった。
「殿下、今日の舞台はどういうことでしたの?」
「オレが昔から望んでいた展開にしたくてな。今回の劇でそれを実現したかったんだ」
「……呆れましたわ。殿下の身勝手な行いで劇が無茶苦茶になろうとしていたところだったんですよ!……子どもたちが楽しみにしている劇ですのよ。おわかりでして?」
「すまなかった。次からはちゃんとするよ」
カーラからは言葉が返ってこない。代わりに返ってきたのは鉛のように重い溜息であった。
フィンが申し訳なさそうに頭を掻いていた時だ。衣装を脱いで元の服に戻ったルーカスとアメリアの二人が駆け寄ってきた。
二人からも怒られるのだろう、そう考えて腹を括っていた時だ。フィンの予想に反して二人からは感謝するような言葉を投げ掛けられたのであった。
なんでも今回の劇は気に入らなかった子どももいたが、気に入った子どもも居たので今後は通常の劇とフィンが考えた劇とを交互に上演したいのだそうだ。
二人が感謝の言葉を述べ終えた後でアメリアは思い出したように言った。
「……お嬢様もきっとこのような劇を気に入ってくれるはずです。だって、誰よりも優しいお方だというのは私が知っていますから」
アメリアの言葉にルーカスが首を縦に振る。それから二人で改めて頭を下げ直して他の場所を片付けに向かっていくのであった。
二人と入れ違う形で菓子屋の女性店主がその姿を見せた。
「本日は私どもの主催する慈善事業に関わっていただいた上に舞台にまでご参加いただき誠にありがとうございます」
「いえ、私の方こそ勝手に劇をめちゃくちゃにしてしまったようで……申し訳ない」
「いえ、先程の二人も褒めておられたようにむしろ今までの劇とは違って斬新な劇だと好評でした」
「そう言っていただけると光栄だな」
「先程、ルーカスか、アメリアのどちらかが言ったように思いますが、私の娘は優しい性格でしてね。私の娘が生きていた頃にも見せて差し上げたいものでした」
「……その娘を害したとされる人物が昨日父親と共に死んだと聞いたが、そのことについてはどう思う?」
「……重ね重ね言いますが、娘は優しい子です。復讐などは望まないでしょう。ですが、私とすれば娘の無念がようやく晴れたような気がします」
女性店主はその後で小さく頭を下げた後で後片付けへと向かう。
フィンはそれを見届けた後にカーラに向かって何気なしに問い掛けた。
「なぁ、カーラ。もしかすれば駆除人というのが制裁を下してくれたのかもしれないな」
「いやですわ、殿下ともあろうお方がそのような噂話を信じておられるのですか?」
「あぁ、そうだな」
この時にお互いが駆除人と駆除人の依頼人であるというのを知らなかったのはどちらが幸いというべきだったのだろうか。それはわからない。
ただ、お互いに後ろめたさを感じたためにこれ以上の裏稼業にまつわる話は自然と立ち消えとなった。
慈善事業を終えてフィンは与えられた騎士団の司令官室へと戻った。このまま部屋の中で今日孤児院を訪れた際に自分が感じたことや王国における孤児たちへの在り方などを報告するために筆を取ろうとした時だ。
フィンの前に若い兵士が現れて、フィンに向かって来客を告げたのであった。
来客を通すように命令を下すと、現れたのは弟にして第一王子のベクターとその婚約者である今やプラフティー公爵家の令嬢となったマルグリッタであった。
カーラを思うフィンにとってはこの二人の顔を見るだけで吐き気のようなものがこみ上げてくるが、それを堪えて冷静な顔で応じたのであった。
「何の用だ?」
「何の用?わかっているだろう?カーラだ。元公爵家令嬢のな」
「カーラ?彼女に何か用があるんですか?」
「はい、私……お姉様が不憫になりまして……」
マルグリッタがわざとらしく両肩を震わせながら言った。
よく言う。本当は不憫だなどと思ってもいないくせに。フィンは不快感を露わにして両眉を顰めてみせたが、マルグリッタは気にする素振りも見せずに話を続けていく。
「……確かに脅迫状を私に送ったのはお姉様です。ずっと酷い嫌がらせをしてきたのもお姉様です……ですが、貴族の身からいきなり一般の人に落とされるのはあまりにも不憫に思えてなりませんでした。まるで、私と入れ違うようにお気の毒で……」
身分剥奪に差し向けたのは誰だ。そもそもマルグリッタのいう嫌がらせなど全てでっち上げだ。フィンは歯を軋ませながらも自己憐憫に酔いながら演説を語るかのように話を続けるマルグリッタの話に耳を傾けていた。
「ですので、私はお姉様に再びチャンスを差し上げようと思いますの。お姉様を屋敷のメイドとして雇用し、働くことの大切さを学んでもらった後で私の侍女として仕えていただくのです。平民と貴族の令嬢という差こそあれども、お姉様とはまた同じ屋根の下で暮らすことができますわ」
マルグリッタは表向きは身分を剥奪された貴族の令嬢に対しての同情というものであったが、裏を返せばずっとカーラをこの手でこき使いたいという自己優越感から出たものだ。
フィンはマルグリッタが怪しげな笑みを浮かべて語るのを見逃さなかった。
だが、弟はマルグリッタの思惑にも気が付かずに強くマルグリッタを抱き締めて褒めそやしていた。言葉の裏にも気が付かずにマルグリッタを無条件に褒めそやす弟の姿は笑うより他になかった。
そんな風に劇の主人公のような願望に酔う二人の男女を軽蔑の念を持って見つめ続けた後でフィンは嗜めるように言った。
「……失礼だが、マルグリッタ嬢。あなたはカーラが市井に放り出されて困っているように思えるのか?」
「はっ?」
低く返された返答には本性を取り繕う気もないものであった。この低い声こそが彼女の本性だろう。
フィンはマルグリッタの本性を聞いて勝ち誇ったような笑みを浮かべながら話を続けていく。
「残念だが、カーラはあなたが思うよりもずっと強い女性だ。街でも評判の医者の助手として困っている人を助け、素晴らしい衣服を縫って、多くの女性に夢と希望を与えている。そればかりではない。今日などは慈善事業という形で無料で恵まれない子どもたちに衣服を縫ったのだ。そんなことがあなたに真似できるのか?」
それを聞いてマルグリッタの腕がプルプルと震えている。怒りの感情に囚われているのだろう。いい気味だ。
マルグリッタはしばらくの間は無言で一人震えていたが、すぐに無邪気を取り繕った笑みを浮かべて言った。
「ならば、お姉様を公爵家としてのお針子としてお迎えしましょう!私もお針子として活躍していらっしゃるお姉様のお服を着てみたいんですもの」
「それはいい考えだな!よしッ!そうと決まればすぐにでもカーラをお前の家のお針子にさせよう!」
「待てッ!勝手に話を決めて……カーラの都合というものもあるだろう!?」
フィンは至極最もなものであったが、頭の沸いた王子と婚約者は兄の言葉を無視して二人で笑い合いながら城へと戻っていくのであった。
事態が事態であるのでフィンとしても放置するわけにはいかない。慌てて弟とその婚約者を追い掛けていくのであった。
結果として父王に直訴し、カーラの召し上げ自体は阻止できたものの、これによって弟とその婚約者並びにその家族を敵に回すことになってしまったのであった。
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それは義理の姉、それに継母と這いつくばり姫が和解し、本当の家族となった後で王子と義理の姉とが結婚し、這いつくばり姫がドレスや馬車を用意してくれた使用人と結婚するという原点からはかけ離れたものになったのだ。
予想外の内容の劇に子どもたちは大いに困惑していたが、最終的には大きな拍手を持って締め括られた。それだけ今回の劇に好印象を抱いた子どもが多かったのであった。
一方でカーラの心境は複雑なものであった。劇が上手くいったからいいようなものを下手をすれば子どもたちに不安を持ったまま終えることになってしまうところであった。
衣装を着替え終わった後で呑気に後片付けを手伝うフィンに向かって説教を行うのであった。
「殿下、今日の舞台はどういうことでしたの?」
「オレが昔から望んでいた展開にしたくてな。今回の劇でそれを実現したかったんだ」
「……呆れましたわ。殿下の身勝手な行いで劇が無茶苦茶になろうとしていたところだったんですよ!……子どもたちが楽しみにしている劇ですのよ。おわかりでして?」
「すまなかった。次からはちゃんとするよ」
カーラからは言葉が返ってこない。代わりに返ってきたのは鉛のように重い溜息であった。
フィンが申し訳なさそうに頭を掻いていた時だ。衣装を脱いで元の服に戻ったルーカスとアメリアの二人が駆け寄ってきた。
二人からも怒られるのだろう、そう考えて腹を括っていた時だ。フィンの予想に反して二人からは感謝するような言葉を投げ掛けられたのであった。
なんでも今回の劇は気に入らなかった子どももいたが、気に入った子どもも居たので今後は通常の劇とフィンが考えた劇とを交互に上演したいのだそうだ。
二人が感謝の言葉を述べ終えた後でアメリアは思い出したように言った。
「……お嬢様もきっとこのような劇を気に入ってくれるはずです。だって、誰よりも優しいお方だというのは私が知っていますから」
アメリアの言葉にルーカスが首を縦に振る。それから二人で改めて頭を下げ直して他の場所を片付けに向かっていくのであった。
二人と入れ違う形で菓子屋の女性店主がその姿を見せた。
「本日は私どもの主催する慈善事業に関わっていただいた上に舞台にまでご参加いただき誠にありがとうございます」
「いえ、私の方こそ勝手に劇をめちゃくちゃにしてしまったようで……申し訳ない」
「いえ、先程の二人も褒めておられたようにむしろ今までの劇とは違って斬新な劇だと好評でした」
「そう言っていただけると光栄だな」
「先程、ルーカスか、アメリアのどちらかが言ったように思いますが、私の娘は優しい性格でしてね。私の娘が生きていた頃にも見せて差し上げたいものでした」
「……その娘を害したとされる人物が昨日父親と共に死んだと聞いたが、そのことについてはどう思う?」
「……重ね重ね言いますが、娘は優しい子です。復讐などは望まないでしょう。ですが、私とすれば娘の無念がようやく晴れたような気がします」
女性店主はその後で小さく頭を下げた後で後片付けへと向かう。
フィンはそれを見届けた後にカーラに向かって何気なしに問い掛けた。
「なぁ、カーラ。もしかすれば駆除人というのが制裁を下してくれたのかもしれないな」
「いやですわ、殿下ともあろうお方がそのような噂話を信じておられるのですか?」
「あぁ、そうだな」
この時にお互いが駆除人と駆除人の依頼人であるというのを知らなかったのはどちらが幸いというべきだったのだろうか。それはわからない。
ただ、お互いに後ろめたさを感じたためにこれ以上の裏稼業にまつわる話は自然と立ち消えとなった。
慈善事業を終えてフィンは与えられた騎士団の司令官室へと戻った。このまま部屋の中で今日孤児院を訪れた際に自分が感じたことや王国における孤児たちへの在り方などを報告するために筆を取ろうとした時だ。
フィンの前に若い兵士が現れて、フィンに向かって来客を告げたのであった。
来客を通すように命令を下すと、現れたのは弟にして第一王子のベクターとその婚約者である今やプラフティー公爵家の令嬢となったマルグリッタであった。
カーラを思うフィンにとってはこの二人の顔を見るだけで吐き気のようなものがこみ上げてくるが、それを堪えて冷静な顔で応じたのであった。
「何の用だ?」
「何の用?わかっているだろう?カーラだ。元公爵家令嬢のな」
「カーラ?彼女に何か用があるんですか?」
「はい、私……お姉様が不憫になりまして……」
マルグリッタがわざとらしく両肩を震わせながら言った。
よく言う。本当は不憫だなどと思ってもいないくせに。フィンは不快感を露わにして両眉を顰めてみせたが、マルグリッタは気にする素振りも見せずに話を続けていく。
「……確かに脅迫状を私に送ったのはお姉様です。ずっと酷い嫌がらせをしてきたのもお姉様です……ですが、貴族の身からいきなり一般の人に落とされるのはあまりにも不憫に思えてなりませんでした。まるで、私と入れ違うようにお気の毒で……」
身分剥奪に差し向けたのは誰だ。そもそもマルグリッタのいう嫌がらせなど全てでっち上げだ。フィンは歯を軋ませながらも自己憐憫に酔いながら演説を語るかのように話を続けるマルグリッタの話に耳を傾けていた。
「ですので、私はお姉様に再びチャンスを差し上げようと思いますの。お姉様を屋敷のメイドとして雇用し、働くことの大切さを学んでもらった後で私の侍女として仕えていただくのです。平民と貴族の令嬢という差こそあれども、お姉様とはまた同じ屋根の下で暮らすことができますわ」
マルグリッタは表向きは身分を剥奪された貴族の令嬢に対しての同情というものであったが、裏を返せばずっとカーラをこの手でこき使いたいという自己優越感から出たものだ。
フィンはマルグリッタが怪しげな笑みを浮かべて語るのを見逃さなかった。
だが、弟はマルグリッタの思惑にも気が付かずに強くマルグリッタを抱き締めて褒めそやしていた。言葉の裏にも気が付かずにマルグリッタを無条件に褒めそやす弟の姿は笑うより他になかった。
そんな風に劇の主人公のような願望に酔う二人の男女を軽蔑の念を持って見つめ続けた後でフィンは嗜めるように言った。
「……失礼だが、マルグリッタ嬢。あなたはカーラが市井に放り出されて困っているように思えるのか?」
「はっ?」
低く返された返答には本性を取り繕う気もないものであった。この低い声こそが彼女の本性だろう。
フィンはマルグリッタの本性を聞いて勝ち誇ったような笑みを浮かべながら話を続けていく。
「残念だが、カーラはあなたが思うよりもずっと強い女性だ。街でも評判の医者の助手として困っている人を助け、素晴らしい衣服を縫って、多くの女性に夢と希望を与えている。そればかりではない。今日などは慈善事業という形で無料で恵まれない子どもたちに衣服を縫ったのだ。そんなことがあなたに真似できるのか?」
それを聞いてマルグリッタの腕がプルプルと震えている。怒りの感情に囚われているのだろう。いい気味だ。
マルグリッタはしばらくの間は無言で一人震えていたが、すぐに無邪気を取り繕った笑みを浮かべて言った。
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「待てッ!勝手に話を決めて……カーラの都合というものもあるだろう!?」
フィンは至極最もなものであったが、頭の沸いた王子と婚約者は兄の言葉を無視して二人で笑い合いながら城へと戻っていくのであった。
事態が事態であるのでフィンとしても放置するわけにはいかない。慌てて弟とその婚約者を追い掛けていくのであった。
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