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第一章

第五話 キャンプマスターズのはじまりの記録

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「こんにちは。冒険者ギルドに登録したいのですが」

しかし、ぼくがそう言うと、受付の女性はぼくを一瞥して鼻で笑った。

そんな装備で冒険者になりたい? ここはそんなに甘い世界ではないですよ」

 僕は少し戸惑いながらも、自分が十分な力を持っていることを説明した。だが、女性はさらに鼻で笑って、僕の登録申請を断った。

「そんな能力、この世界で通用するとは思えないわ。他の方法で生きていくことを考えたほうがいいわ」

 落胆しながらも、ぼくは諦めずに街を歩き回り、他の冒険者たちと話をしてみることにした。その過程で、僕はモンスター退治の仕事が困難さや、そもそも今のギルドに集まるような依頼は危険すぎて、冒険者たちの手に負えないようなものになりつつあることがわかった。

 そこで、ぼくは考えた。もしギルドに登録できないなら、自分でギルドを作ってしまえばいいのではないか。キャンプマスターの力を活かしながら、街の人々や冒険者たちに手助けをして、徐々に評判を上げていけば、誰もが僕たちの力を認めるだろう。

僕はフェンにその考えを話すと、賛同してくれた。

「それなら、イツキさんの力を十分に活かせると思います。自分たちでギルドを立ち上げましょう!」

 そうして、僕たちは自分たちのギルドを立ち上げるための準備を始めた。まずは場所を見つけ、資金を集め、仲間を募ることから始めようと決意した。

 しかし、いきなりギルドを立ち上げるのは難しいとも思った。そこで、ぼくはまず小さな仕事から始めることにした。街の人々の悩みや困りごとを解決することで、評判を少しずつ上げていくことができるだろう。そして、次第に大きな仕事にも挑戦できるようになり、いずれは本格的なギルドとして認められることを目指すのだ。

「フェン、まずは街の人々のお助けをすることから始めよう。そうすれば、ギルドを立ち上げるための信用を得られるはずだ」

「そうですね、イツキさん。一歩一歩進んでいけば、きっとギルド立ち上げも夢じゃないですね」

 ぼくたちは早速、街の広場で人々の困りごとや依頼を探し始めた。荷物運びを手伝ったり、迷子の子どもを見つけたり、簡単なモンスター退治を手伝ったりと、僕たちは次々と仕事をこなしていった。

 その過程で、ぼくたちの評判は徐々に広がり始めた。街の人々は僕たちの活動を評価し、冒険者たちも僕たちの力を認め始めた。そして、いつしか協力したいと言ってくれる仲間も増え始めた。

 資金も少しずつ貯まり始め、とうとう僕たちはギルドを立ち上げるための場所を見つけることができた。古びた建物をリノベーションして、ぼくたちのギルドの拠点にすることに決めた。

 建物を修繕し、新しいギルドの看板を立てた。僕たちのギルドは「キャンプマスターズ」と名付けられ、いよいよ本格的に活動を開始することになった。
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