追放からはじまる異世界終末キャンプライフ

ネオノート

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第一章

第六話 追放と新たなはじまりと

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 ぼくらのギルド「キャンプマスターズ」は順調に成長し、街のなかでも有名になっていった。
 また、商会も設立し、異世界の食材を扱うことにしたところ、キャンプマスターの力で得られる食材は珍しいものばかりで、次第に評判が広がり、商会も大きくなっていった。

 しかし、成功には必ず敵がつくもの。ライバルギルドや商会から妬まれ、陰湿な嫌がらせを受けることも少なくなかった。そして、ついに冒頭の国外追放処分に至る。

「国外追放処分とする!!」

 この一言とともに、ぼくは一文無しで街どころか、国さえも追われてしまった。どうやら、ぼくの成功をねたんだ他のギルドや商会と王城が結託して、ぼくを追放処分としたらしい。
 罪状は業務の独占により国内を混乱に陥れただとか、いろいろなスキャンダルが捏造されてそれらがとってつけたように理由に加えられていた。
 フェンも一緒にいたため、ともに追放されることになり、失意の中、ぼくたちは国境を越えて新たな土地へと足を踏み入れることになった。

「イツキさん、ここからまた一からやり直さないといけないんですね」

 フェンの言葉に、ぼくは苦笑いしながら頷いた。

「そうだね、でも、前にも戻れないから、前に進むしかないんだ」

 新たな土地で生活の基盤を築くため、まずは食料が必要だと考えたぼくたちは、周囲に生息するモンスターを倒し、食材を確保することにした。

「趣味の経験がこんなところで役立つとはなぁ」

 ぱちぱちと音をたてて爆ぜるたき火を見ながら、一人ごちる。
 キャンプマスターの力は、炎を操る「ファイアーコントロール」や、生き物とコミュニケーションができる「アニマルトーク」、そして瞬時にテントを張ることができる「インスタントシェルター」など、多種多様なスキルの獲得を可能にしてくれる。これらのスキルは、追放後の過酷な環境下でも、ぼくに生き抜く術を与えてくれた。
 最初はいきなりギルドと商会の経営で手一杯だったけど、なにもない状況で、スキルをひとつひとつ精査することができた。

 まず、「ファイアーコントロール」は、炎を自在に操り、料理からモンスター討伐まで、なんでもこなせる。
 次に、「アニマルトーク」は、動物たちとコミュニケーションを取ることができ、彼らから協力を得ることができる。さらに、彼らの知識を借りて、周囲の環境や生息するモンスターの情報を得ることもできた。

 そして、「インスタントシェルター」は、どんな状況でも安全な場所を確保できる能力で、ぼくたちにとって非常に重要なスキルだった。過酷な環境下でも、このスキルのおかげで休息を取ることができた。
 このスキルは、テントのような形状のものを瞬時に出現させることができるのだが、テント型のバリアのようなものらしく、あらゆる外からの攻撃を防ぐことができるのである。

 ぼくたちは、これらのスキルを使って、新たな土地でもモンスターを倒して食材を手に入れることに成功した。その中には、「ブレイズウルフ」という火を操る狼のようなモンスターや、「ヴァインスネーク」という巨大な蛇のようなモンスターが含まれていた。

 ブレイズウルフの肉は、炎を操るぼくの力で焼くと、香ばしい煙が立ち上り、柔らかくジューシーな味わいが口の中に広がる。一方、ヴァインスネークの肉は、独特の風味があり、薄切りにしてさっと炒めると、シャキシャキとした食感が楽しめる。

 意外とこの生活も悪くないとちょっと思いはじめた。
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