君の声を聴かせて~声フェチの人には聞かせたくないんですけどっ!~

如月 そら

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あなたを独占したい

あなたを独占したい④

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涼真の指が中を探って、結衣の感じるところを何度も何度も辿るから。

口元を手で抑えられない分、声を抑えられないから、ただただ、その声をもらすしかなない。

「気持ちいい? それとも、もう1本欲しいの?」
涼真の声の甘さの中にちょっと意地悪な気配が混じる。
「……っちがっ……」
今でも充分な快感なのに、指を増やされたりなんかしたら……おかしくなる。

「イッていいんですよ。中と外、一緒にたくさんしてあげますね。どっちも気持ちいいんでしょう?」
「っダメ……おかしく、なっちゃう」
「おかしくなって。すごい音聞こえます? 結衣さん、すごく溢れてる。ほら……」

下肢から濡れた水音が聞こえることで、そんな音を自分がさせているのかと思うと、恥ずかしくて、結衣はまた涙目になってしまう。

ぜッ……たい、わざとだ……。
うっとりして、この上なく楽しそうで幸せそうで、しかも悔しいことに艶めいているところには、きゅんとする。
とんでもなく色香が滲み出ていて、そのくせうっとりと幸せそうで、なおかつ妖艶。

「理性なんか、なくして? 結衣さん」
そう言って涼真が触れたところは、結衣に感じたことのない感覚をもたらした。

足が自分の意志とは関係なく、がくがくっと痙攣を起こす。
「っふっ……ぅあ、な、なに……?」
涼真が口角を上げる。

「イキそうですね」
「……ん、でも……あし、がくがくする……」
「大丈夫だから」
涼真は結衣の中を強く探りながら、もう片方の手で優しく結衣の額の髪を上げて撫でた。

下肢の容赦ない突き上げるような動きとは、全く別の優しい動きだ。
「大丈夫。全部、僕に委ねて?」

「やっ!やだあ、涼真さん……や、も……ダメ、もうしちゃ、や……」
「うん。もっとですよ、結衣さん。イって? ほら、もっと気持ち良くなって?」

「あぁぁ……んっ」
がくがくっと足が痙攣すると同時に、生暖かいものが大量に流れ出た気配。
結衣の身体がびくびくっと、何度も跳ねた。

「潮吹きましたね。結衣さん、可愛い」
涼真が頬にキスをしてくれる。
けれどそれが優しくて、結衣は余計に恥ずかしくなってしまった。

「っう……ふぇ……ん……」
「大丈夫、気持ち良かっただけ。泣かなくていいから」
 「だってだっ……て、いっぱい出ちゃったし」

ぐちゃぐちゃになっていいって言ったって……程があるでしょ……。
涼真がきょとん、とする。

「結衣さん、潮吹きもしかして初めて?」
「……っう、初めてですぅ」
「潮吹いたことないの⁉︎」
何度も言わないで!

「……ないです」
「うわ……ヤバ。嬉し過ぎるかも」

「涼真さん、手、外して」
「あ、ごめん。今、外してあげるね」
涼真はものすごく上機嫌で、結衣を拘束していたシャツを外す。

「うわ! 二の腕歯型付いてるじゃないですか! もー、痛いと思ったら……」
「歯型は?」

いそいそ聞いてくるのはやめてくれないかなぁ?
「初めてですよ」
涼真さん、ガッツポーズ、見えてるから。
「ちなみに拘束されたのも初めてですから!」

「結衣さん! どこまで、僕を喜ばせたら気が済むんですか?!」
当たってる!ぎゅうってしたら当たってるから!
なんか、下に硬いものが当たっているから!

「あ……の、当たって、ます」
「それは当たり前ですよね。ぐちゃぐちゃにイキまくった結衣さんを見てたら。しかも、初めて……とか。はぁ、可愛い……」

結衣自身は初めて尽くしで、すでにぐったりだ。

「結衣さん、これからですから。今度は僕ので気持ち良くなって?」

無理……しぬ……。

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