華燭の城

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「お前は魔に身体を売り、穢れた、醜い、不浄の神の子だ」

「……やめろと言っている!
 …………今まで……今まで、お前の言う事は何でも聞いてきた……!
 これ以上、何がしたいんだ……!」

 シュリの声が震えていた。

「何でもだと? お前はまだ、ワシとの約束を守ってはおらんぞ?
 それで勝手な事を言うでない」

 ガルシアがシュリの目の前で自分の衣服を緩め始める。
 そこから引き出されたモノは、すでにいきり、大きく勃っていた。

「咥えろ。
 そう言いつけていたはずだ」

「陛下! お止め下さい!
 シュリ様はまだお身体が……!」

 隣に跪いたままのラウが叫んだ。

「ラウムよ、お前もだ。
 昨夜の勝手な行動……謝罪言葉だけで許されたと思うたか?
 それに、作れと命じたあの薬はどうした?
 あれもまだ受け取っておらん」

「……! 
 それは……まだ……出来ておりません……」

 ラウが見上げていた視線を伏せる。

「なるほど。そうか。
 結局、お前達はワシの言いつけを何一つ守っていないと言うことだ。
 それで『何でも言う事をきいた』とは……笑わせるな。
 そういう事は、ちゃんと芸ができてから言うんだな。
 ……シュリ、跪け」

 ガルシアは自分のモノを片手で擦りあげながら、それをシュリの目の前に突き出した。
 それはすでに先の穴から、ヌルヌルと粘液を滴らせている。

「……クッ……」
 シュリがグッと唇を噛む。

「どうした? まだ出来ぬというか?
 ならば今まで通りだ。ラウム、来い」

「……! やめろ、ガルシア……!
 私が……する……」

「シュリ……! それは……」

「うるさい、お前は黙って見ていろ!」

 止めるラウの声をガルシアが遮った。

「今『私がする』と……そう言ったか?
 自分で言ったのだからな。
 だが、もしも、ワシを満足させられない時は……わかっているな?」

 ニヤリと笑うガルシアはシュリの頭を鷲掴み、股間に跪かせると、自分のモノをグイと押し付けた。

「ンッ……!」

 目の前にガルシアのモノがあった。
 今までガルシアの手の中で弄ばれていたソレは、ヌルリと粘液をまとい、嫌な光沢を放ちながら黒い鎌首を持ち上げている。

 シュリはゆっくりとそれを手に取った。
 直視することはできなかった。
 ためらうように目を閉じると唇が震える。
 それでも小さく口をあけ、その形に沿ってそろそろと舌を這わせ始めた。

 だがガルシアは、仁王立ったままピクリともせず、じっとシュリの動きを見下ろすだけだ。

 シュリは何度となくソレに舌を這わせはしたが、それが精一杯だった。
 体が熱を発し、傷が痛み、貧血の体は跪いているとはいえ、自分を支える事さえ辛かった。
 天地なく回り続ける眩暈のせいで酷く気分が悪く、ソレを口に含む気には到底なれない。

「おい、いつまでそうしているつもりだ?」
 不意に頭上でガルシアの声がした。

 その声にシュリが動きを止めた。
 ラウもクッと唇を噛み締める。

「いつまでそうしているのかと聞いている」

 ジロリと冷たく見下ろすガルシアの声に、誰の返事もない。

「それでワシが満足すると思っているのか?」
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