273 / 589
第11章 雷の国エレアースモ探訪編
第268話 エレアースモ国立博物館探訪 その1(“亜人”という呼称の成り立ち)
しおりを挟む
「リディア、朝ごはんの時間よ、早く起きて」
「ウ~ン……もうちょっと寝ル……」
イカなんだから海ではほとんど寝ないはずなんだけど……外敵がいない私の家に居候しているから安心し切っているのか、実は寝起きがかなり悪い。
高位種族って最早亜人のカテゴリに入れた方が正解な気がするわ。
「今日は博物館行くんだから早く起きなさいよ!」
布団を奪って転がす。
「あト、十分……」
その後何とか叩き起こして、朝食をいただいた後、エミリーさんと合流してチェックアウト。
◇
エレアースモ国立博物館に着き、どこぞの神殿のような外観の柱の脇を通って、受付にて入館チケットを購入。
今回は以前のリナさんにおんぶにだっこだった水族館とは違い、自腹で払うことができる! なにせ今の私には五千万エレノルがあるからね!
博物館に入った直後のリディアの一声が――
「おお~! これが博物館カ~」
興味無さそうに付いて来てはいたが、いざ入ってみると興味をそそられる物もあるらしい。
エントランスは広めに取られた空間。
入ってすぐの部屋には『亜人史』が展示されていた。
「え~となになに? 『“亜人”という呼称の成り立ちについて』? “亜人”と呼ぶようになったのは冥陰暦八千九百年から九千年頃に亡者によって伝えられてからという説が有力。それ以前は種族固有の名前で呼ばれていた、か」
と、魔界文字で書かれている。冥陰暦って何だろう?
(なお、漢字で書かれた部分はアルトラの想像や補完)
「カイベル、『冥陰暦』ってなに?」
「現在の冥球での西暦のようなものです。七つの大罪が天球から追放され冥球に堕ちて、闇の帳により太陽が無くなった時に、『次はいつ太陽が出るか』と日数を数え始めたのをきっかけに始まったものです。太陽が無くなる以前を便宜的には『冥陽暦』と呼称してはいますが、それ以前の歴史を記すものがほぼ皆無なため、あまり意味を成さない言葉となっています」
「じゃあ今は冥陰暦何年なの?」
「九千九百九十三年です」
「ってことは、『亜人』と呼び始めたのは千年くらい前ってわけか…………と言うか、一万年近くこの冥球には太陽が出てないのね……」
なっがい時間……気が遠くなるわ……
太陽無くなって最初の頃の人の苦労を考えると想像するに余りある。
本館説明によると現在亜人とされている種族は、
ゴブリン族 (ホブゴブリン、ゴブリンロード、ゴブリンエンペラー)
トロル族 (トロルリーダー、トロルキング)
オーク族 (デミオーク、オークキング)
オーガ族 (バーサオーガ、ブレイブオーガ)
タウロス族 (ケンタウロス、ミノタウロス、アルデバラン)
コボルト族 (ネコボルト)
獣人族 (ウェアラビット、ウェアウルフ、ウェアタイガーなどなど)
・
・
・
マーマン族 (マーメイド)
サハギン族 (サハギンチーフ、サハギンプリンス)
・
・
・
ヘルヘヴン族 (ホワイトヘルヘヴン)
デュラハン族
・
・
・
巨人族 (サイクロプス、タイタン、ヘカトンケイルなどなど)
小人族 (コロポックル、ブラウニーなどなど)
・
・
・
ドワーフ族 (ハーフドワーフ、ダークドワーフ)
エルフ族 (ハーフエルフ、ダークエルフ)
ドワルフ族
ニンゲン族 (モウジャ)
などと、多種多様な種族が羅列されたプレートがある。
()内は多分亜種の種族名、かな?
トロル族ってアルトレリアとは別にいるのね。じゃあアルトレリアの彼らは本来何族に当たるのかしら?
意外なのはデュラハン族が亜人扱いされてるところ。デュラハンというのは私の知っている伝説では、自分の首を片手に持って首の無い馬に乗って現れるとされている。首が外れる種族って、どう考えてもアンデッドじゃないかと思うんだけど、デュラハンはアンデッドには当たらないらしい。
区別されている証拠にスケルトンやゾンビなど、百パーセントアンデッドと思われるものがここには書かれていない。
この亜人史の部屋には、亜人を絵で表したものがあるが、いくつかの種族は模して作られた人形が置いてあったりする。
中には石像として象られているものもあり、その説明には『古代の地層から出土した』と書いてある。
石像については、マーマン・マーメイド族、ヘルヘヴン族 (天使)、エルフ族など、一般的に端正な見た目と知られている種族の石像が多い。
ただ……残念ながら部位が欠損しているものが多いみたいだ。五体完璧なものはほとんど無い。
「アルトラアルトラ! 首が置いてあるゾ! 首チョンパ! 首チョンパ!」
「そ、そうだね……」
首チョンパって言葉が好きなのは人間だけではないらしい。
リディアが注目した石像は、端正なエルフと思われる男性の石像。身体の左側は砕けてしまったのか辛うじて左肩の始まりが残ってるくらいで、ほぼ右肩のみの胸像。
勇ましい表情と右肩の角度から考えて指導者のように何かを指さして命令しているかのようなポーズだったのではないかと想像できる。
そのまま置かれると左へ転がってしまうため、断面に合うように加工された台座の上に飾られている。
「あ、あっちには首無いのがあル! 体チョンパだナ! こっちにある首の身体かナァ~?」
いやぁ……違うでしょ多分。こっちは一応肩まであるけど、あっちは頭と片腕が無いし。
「くっ付けたら合体しないかナ?」
くっ付けたら肩が二つになっちゃうよ……と言うかこっちのエルフっぽい胸像は多分男性で、あっちの体チョンパは胸があるから女性だよ。
体チョンパの像は、翼があるところを見るとヘルヘヴン族か……あるいは天使を象ったものかもしれない。
胸の前で両手を組んで祈りのポーズのように見える。左腕は手首から先が肩まで欠損していて、右手に左手だけくっ付いて空中に浮いている状態。
腕さえ無ければどことなく『サモトラケのニケ』に似ている……気がする。
まあ、天使の像だから頭と腕が無ければみんなそう見えるか。
「あそこにあるドワーフみたいなのは身体に丸い穴開いてるけド……ああいうデザインなのかナ?」
リディアが別の方向を向いて指差した方向を見ると、左胸とお腹辺りにきれ~いな風穴が二つ開いたダンディーな髭のドワーフの銅像が……
磨いたように綺麗にまん丸な風穴。これって……多分空間魔法の痕跡ね……
下のプレートを見ると、この街の礎を築いた建築の祖らしい。身体に二つも穴が開いてしまって酷い有様だ……まだ修復が間に合ってないのだと思われる。
「ああ……あれは多分この前来た時の空間魔法災害で開いた穴ね……」
「銅像にこんな綺麗な穴が開くのカ? 移動ぐらいでしか使ったことないけド、空間魔法って恐ろしいんだナ……」
首チョンパも体チョンパもしてない立派な銅像なのに、人間や亜人なら内蔵ぶちまけてるような風穴が開いてしまって……気の毒……
よく見たら尖った片耳も途中から綺麗に球状に削り取られている。
◇
次の部屋に展示されているのは『魔人史』。魔王である七つの大罪もここに含まれるらしい。
『魔人』の始まりは、七つの大罪が天球から冥球へと堕とされた時に、一緒に堕とされてきた元・天使たちがその祖先となるらしい。
現在は天使の輪を持つ者は一人もおらず、姿もヘルヘヴン族に受け継がれた程度と伝承されている。
七つの大罪の能力についても知れるかも、と思い今後何があるかわからないから予習しておこうかと期待したのだが……能力について詳しいことは全く書かれていなかった。
そりゃそうか、ある意味各国の国家機密をこんなところに書くわけがない。弱点を晒すようなものだしね。
彼ら七つの大罪が現れて一万年の間に分かっていることもあるのだろうが、暗黙の了解というか、国同士の礼儀と言うか、能力については伏せられているのだろう。
「あ、アスモに似た像があるゾ!」
本当だ。
少し高い台座に乗せられた、アスモらしき銅像。
下のプレートを見ると魔界文字で、
第二百十二代エレアースモ女王:イクシア・ヘルヘヴン・オルバリー
冥陰暦九千九百二十三年即位
と書いてある。
「それは“似ている”ではなく、現アスモデウス様を象った銅像ですよ」
と、エミリーさん。
アスモって元々の名前はイクシア・オルバリーって言うのか。
「え~と現在冥陰暦九千九百九十三年だから、女王即位が二十三年ってことは………………七十年ま、えぇっ!?」
アスモって七十年女王やってるの!?
「現アスモデウス様は、私が生まれるよりずっと前から女王の座に就いていますので、私よりも随分年上ですよ」
「エミリーさんは何歳なの?」
「二十七です」
「ホント!? 私と同い年だ!」
「え!? そうなんですか!? 奇遇ですね! 私はてっきりまだ十代そこそこかと……随分おさな……お若く見えるのですね」
今、「幼く」って言いかけて言い直した!
しかしアスモの女王在位期間が七十年だとすると年齢はいくつなのかしら? そして転生する前の私は一体いくつで亡くなったのか……
このコーナーに展示されていたのは、魔人とされるものたちの種族名くらい。
代表的なものでは、ソロモンの七十二の悪魔の名前が羅列されたプレートがあった。
しかし秘密が多いのか、かなり小さめのコーナーに収まっていた。残念……
◇
次の部屋はかなり視界が広まり、古代の遺物展、魔道具展、死体展、生物展、植物展、精霊展などが目に入った。行った方向によって展示物が変わるらしい。
ここからどこへ行こうかという話に。
「リディア、どこへ行きたい?」
「ウ~ン……もうちょっと寝ル……」
イカなんだから海ではほとんど寝ないはずなんだけど……外敵がいない私の家に居候しているから安心し切っているのか、実は寝起きがかなり悪い。
高位種族って最早亜人のカテゴリに入れた方が正解な気がするわ。
「今日は博物館行くんだから早く起きなさいよ!」
布団を奪って転がす。
「あト、十分……」
その後何とか叩き起こして、朝食をいただいた後、エミリーさんと合流してチェックアウト。
◇
エレアースモ国立博物館に着き、どこぞの神殿のような外観の柱の脇を通って、受付にて入館チケットを購入。
今回は以前のリナさんにおんぶにだっこだった水族館とは違い、自腹で払うことができる! なにせ今の私には五千万エレノルがあるからね!
博物館に入った直後のリディアの一声が――
「おお~! これが博物館カ~」
興味無さそうに付いて来てはいたが、いざ入ってみると興味をそそられる物もあるらしい。
エントランスは広めに取られた空間。
入ってすぐの部屋には『亜人史』が展示されていた。
「え~となになに? 『“亜人”という呼称の成り立ちについて』? “亜人”と呼ぶようになったのは冥陰暦八千九百年から九千年頃に亡者によって伝えられてからという説が有力。それ以前は種族固有の名前で呼ばれていた、か」
と、魔界文字で書かれている。冥陰暦って何だろう?
(なお、漢字で書かれた部分はアルトラの想像や補完)
「カイベル、『冥陰暦』ってなに?」
「現在の冥球での西暦のようなものです。七つの大罪が天球から追放され冥球に堕ちて、闇の帳により太陽が無くなった時に、『次はいつ太陽が出るか』と日数を数え始めたのをきっかけに始まったものです。太陽が無くなる以前を便宜的には『冥陽暦』と呼称してはいますが、それ以前の歴史を記すものがほぼ皆無なため、あまり意味を成さない言葉となっています」
「じゃあ今は冥陰暦何年なの?」
「九千九百九十三年です」
「ってことは、『亜人』と呼び始めたのは千年くらい前ってわけか…………と言うか、一万年近くこの冥球には太陽が出てないのね……」
なっがい時間……気が遠くなるわ……
太陽無くなって最初の頃の人の苦労を考えると想像するに余りある。
本館説明によると現在亜人とされている種族は、
ゴブリン族 (ホブゴブリン、ゴブリンロード、ゴブリンエンペラー)
トロル族 (トロルリーダー、トロルキング)
オーク族 (デミオーク、オークキング)
オーガ族 (バーサオーガ、ブレイブオーガ)
タウロス族 (ケンタウロス、ミノタウロス、アルデバラン)
コボルト族 (ネコボルト)
獣人族 (ウェアラビット、ウェアウルフ、ウェアタイガーなどなど)
・
・
・
マーマン族 (マーメイド)
サハギン族 (サハギンチーフ、サハギンプリンス)
・
・
・
ヘルヘヴン族 (ホワイトヘルヘヴン)
デュラハン族
・
・
・
巨人族 (サイクロプス、タイタン、ヘカトンケイルなどなど)
小人族 (コロポックル、ブラウニーなどなど)
・
・
・
ドワーフ族 (ハーフドワーフ、ダークドワーフ)
エルフ族 (ハーフエルフ、ダークエルフ)
ドワルフ族
ニンゲン族 (モウジャ)
などと、多種多様な種族が羅列されたプレートがある。
()内は多分亜種の種族名、かな?
トロル族ってアルトレリアとは別にいるのね。じゃあアルトレリアの彼らは本来何族に当たるのかしら?
意外なのはデュラハン族が亜人扱いされてるところ。デュラハンというのは私の知っている伝説では、自分の首を片手に持って首の無い馬に乗って現れるとされている。首が外れる種族って、どう考えてもアンデッドじゃないかと思うんだけど、デュラハンはアンデッドには当たらないらしい。
区別されている証拠にスケルトンやゾンビなど、百パーセントアンデッドと思われるものがここには書かれていない。
この亜人史の部屋には、亜人を絵で表したものがあるが、いくつかの種族は模して作られた人形が置いてあったりする。
中には石像として象られているものもあり、その説明には『古代の地層から出土した』と書いてある。
石像については、マーマン・マーメイド族、ヘルヘヴン族 (天使)、エルフ族など、一般的に端正な見た目と知られている種族の石像が多い。
ただ……残念ながら部位が欠損しているものが多いみたいだ。五体完璧なものはほとんど無い。
「アルトラアルトラ! 首が置いてあるゾ! 首チョンパ! 首チョンパ!」
「そ、そうだね……」
首チョンパって言葉が好きなのは人間だけではないらしい。
リディアが注目した石像は、端正なエルフと思われる男性の石像。身体の左側は砕けてしまったのか辛うじて左肩の始まりが残ってるくらいで、ほぼ右肩のみの胸像。
勇ましい表情と右肩の角度から考えて指導者のように何かを指さして命令しているかのようなポーズだったのではないかと想像できる。
そのまま置かれると左へ転がってしまうため、断面に合うように加工された台座の上に飾られている。
「あ、あっちには首無いのがあル! 体チョンパだナ! こっちにある首の身体かナァ~?」
いやぁ……違うでしょ多分。こっちは一応肩まであるけど、あっちは頭と片腕が無いし。
「くっ付けたら合体しないかナ?」
くっ付けたら肩が二つになっちゃうよ……と言うかこっちのエルフっぽい胸像は多分男性で、あっちの体チョンパは胸があるから女性だよ。
体チョンパの像は、翼があるところを見るとヘルヘヴン族か……あるいは天使を象ったものかもしれない。
胸の前で両手を組んで祈りのポーズのように見える。左腕は手首から先が肩まで欠損していて、右手に左手だけくっ付いて空中に浮いている状態。
腕さえ無ければどことなく『サモトラケのニケ』に似ている……気がする。
まあ、天使の像だから頭と腕が無ければみんなそう見えるか。
「あそこにあるドワーフみたいなのは身体に丸い穴開いてるけド……ああいうデザインなのかナ?」
リディアが別の方向を向いて指差した方向を見ると、左胸とお腹辺りにきれ~いな風穴が二つ開いたダンディーな髭のドワーフの銅像が……
磨いたように綺麗にまん丸な風穴。これって……多分空間魔法の痕跡ね……
下のプレートを見ると、この街の礎を築いた建築の祖らしい。身体に二つも穴が開いてしまって酷い有様だ……まだ修復が間に合ってないのだと思われる。
「ああ……あれは多分この前来た時の空間魔法災害で開いた穴ね……」
「銅像にこんな綺麗な穴が開くのカ? 移動ぐらいでしか使ったことないけド、空間魔法って恐ろしいんだナ……」
首チョンパも体チョンパもしてない立派な銅像なのに、人間や亜人なら内蔵ぶちまけてるような風穴が開いてしまって……気の毒……
よく見たら尖った片耳も途中から綺麗に球状に削り取られている。
◇
次の部屋に展示されているのは『魔人史』。魔王である七つの大罪もここに含まれるらしい。
『魔人』の始まりは、七つの大罪が天球から冥球へと堕とされた時に、一緒に堕とされてきた元・天使たちがその祖先となるらしい。
現在は天使の輪を持つ者は一人もおらず、姿もヘルヘヴン族に受け継がれた程度と伝承されている。
七つの大罪の能力についても知れるかも、と思い今後何があるかわからないから予習しておこうかと期待したのだが……能力について詳しいことは全く書かれていなかった。
そりゃそうか、ある意味各国の国家機密をこんなところに書くわけがない。弱点を晒すようなものだしね。
彼ら七つの大罪が現れて一万年の間に分かっていることもあるのだろうが、暗黙の了解というか、国同士の礼儀と言うか、能力については伏せられているのだろう。
「あ、アスモに似た像があるゾ!」
本当だ。
少し高い台座に乗せられた、アスモらしき銅像。
下のプレートを見ると魔界文字で、
第二百十二代エレアースモ女王:イクシア・ヘルヘヴン・オルバリー
冥陰暦九千九百二十三年即位
と書いてある。
「それは“似ている”ではなく、現アスモデウス様を象った銅像ですよ」
と、エミリーさん。
アスモって元々の名前はイクシア・オルバリーって言うのか。
「え~と現在冥陰暦九千九百九十三年だから、女王即位が二十三年ってことは………………七十年ま、えぇっ!?」
アスモって七十年女王やってるの!?
「現アスモデウス様は、私が生まれるよりずっと前から女王の座に就いていますので、私よりも随分年上ですよ」
「エミリーさんは何歳なの?」
「二十七です」
「ホント!? 私と同い年だ!」
「え!? そうなんですか!? 奇遇ですね! 私はてっきりまだ十代そこそこかと……随分おさな……お若く見えるのですね」
今、「幼く」って言いかけて言い直した!
しかしアスモの女王在位期間が七十年だとすると年齢はいくつなのかしら? そして転生する前の私は一体いくつで亡くなったのか……
このコーナーに展示されていたのは、魔人とされるものたちの種族名くらい。
代表的なものでは、ソロモンの七十二の悪魔の名前が羅列されたプレートがあった。
しかし秘密が多いのか、かなり小さめのコーナーに収まっていた。残念……
◇
次の部屋はかなり視界が広まり、古代の遺物展、魔道具展、死体展、生物展、植物展、精霊展などが目に入った。行った方向によって展示物が変わるらしい。
ここからどこへ行こうかという話に。
「リディア、どこへ行きたい?」
1
あなたにおすすめの小説
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
どうやらお前、死んだらしいぞ? ~変わり者令嬢は父親に報復する~
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「ビクティー・シークランドは、どうやら死んでしまったらしいぞ?」
「はぁ? 殿下、アンタついに頭沸いた?」
私は思わずそう言った。
だって仕方がないじゃない、普通にビックリしたんだから。
***
私、ビクティー・シークランドは少し変わった令嬢だ。
お世辞にも淑女然としているとは言えず、男が好む政治事に興味を持ってる。
だから父からも煙たがられているのは自覚があった。
しかしある日、殺されそうになった事で彼女は決める。
「必ず仕返ししてやろう」って。
そんな令嬢の人望と理性に支えられた大勝負をご覧あれ。
【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
追放された聖女は旅をする
織人文
ファンタジー
聖女によって国の豊かさが守られる西方世界。
その中の一国、エーリカの聖女が「役立たず」として追放された。
国を出た聖女は、出身地である東方世界の国イーリスに向けて旅を始める――。
ひきこもり娘は前世の記憶を使って転生した世界で気ままな錬金術士として生きてきます!
966
ファンタジー
「錬金術士様だ!この村にも錬金術士様が来たぞ!」
最低ランク錬金術士エリセフィーナは錬金術士の学校、|王立錬金術学園《アカデミー》を卒業した次の日に最果ての村にある|工房《アトリエ》で一人生活することになる、Fランクという最低ランクで錬金術もまだまだ使えない、モンスター相手に戦闘もできないエリナは消えかけている前世の記憶を頼りに知り合いが一人もいない最果ての村で自分の夢『みんなを幸せにしたい』をかなえるために生活をはじめる。
この物語は、最果ての村『グリムホルン』に来てくれた若き錬金術士であるエリセフィーナを村人は一生懸命支えてサポートしていき、Fランクという最低ランクではあるものの、前世の記憶と|王立錬金術学園《アカデミー》で得た知識、離れて暮らす錬金術の師匠や村でできた新たな仲間たちと一緒に便利なアイテムを作ったり、モンスター盗伐の冒険などをしていく。
錬金術士エリセフィーナは日本からの転生者ではあるものの、記憶が消えかかっていることもあり錬金術や現代知識を使ってチート、無双するような物語ではなく、転生した世界で錬金術を使って1から成長し、仲間と冒険して成功したり、失敗したりしながらも楽しくスローライフをする話です。
わたしにしか懐かない龍神の子供(?)を拾いました~可愛いんで育てたいと思います
あきた
ファンタジー
明治大正風味のファンタジー恋愛もの。
化物みたいな能力を持ったせいでいじめられていたキイロは、強引に知らない家へ嫁入りすることに。
所が嫁入り先は火事だし、なんか子供を拾ってしまうしで、友人宅へ一旦避難。
親もいなさそうだし子供は私が育てようかな、どうせすぐに離縁されるだろうし。
そう呑気に考えていたキイロ、ところが嫁ぎ先の夫はキイロが行方不明で発狂寸前。
実は夫になる『薄氷の君』と呼ばれる銀髪の軍人、やんごとなき御家柄のしかも軍でも出世頭。
おまけに超美形。その彼はキイロに夢中。どうやら過去になにかあったようなのだが。
そしてその彼は、怒ったらとんでもない存在になってしまって。
※タイトルはそのうち変更するかもしれません※
※お気に入り登録お願いします!※
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる