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腹減って辛いか?
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そこをサメの縄張りだと知らない熊なのか、キョロキョロ見渡しながら、歩いていると。
「メッ」
その声と共に、サメ達がたくさん出てきて、あっという間に、熊をどこかに連れ去ってしまった。
「サッ」
「あのサメさんは何と?」
「熊が出てきちゃったんで、その対処とはいえ、車をお止めして申し訳ありませんだって。いや、気にしないでいいよ、ありがとう」
「サッ」
覆木(おおうき)が運転し、螺殻(らがら)ミツが助手席にいる車は再び走り出した。
「でも前にこの辺は私が下山訓練したところなので、もしかしたらその時に私も、熊会っていたかもしれないんですね」
「かもね、でもそうなったら困るから、事前に確認はしてあるよ、ただあれから一年も経過してないのに、こんな感じで熊が出てくると」
「KCJの資格だと、熊用じゃないですからね」
「対人がメインだから、この試験は、ただここまで熊とか出てきてるんだったら、大幅な見直しが行われそうだな」
「車の免許証みたいに、ええっと大型とか普通って記載があるじゃないですか、それみたいに、熊とか、龍とかつけるとか?」
「そうなったら、確かに便利そうだ、今はそこまで分類されてないからな、ただまあ、一度そういうのが得意と見られるとずっとそういう仕事になったりもするの」
山の神関係ならば、山の神関係の仕事を遠方からでも発注が来たりします。
「うちの事務所は何がメインなんですか?」
「うちは特に決まってなかったから、それこそ駆け出しの頃は、転向組だったからね」
「瀨旭(せきょく)さんと初めてあったのが、射撃訓練場だったとかいうやつですね」
「そう、俺は競技、あっちは実家の関係で、本当にあれから早いよ、あいつと張り合いだしてから本当に早い」
どっちが先に倒すか勝負しようぜ!
「それでここまで来た感じ」
「それでここまで来れるんだ」
「運が良かったんじゃない」
「それはあるかもしれませんけども、運だけではないような気がしますね、お二人とも真面目にやってこられたから、その実力は確かにありますよ」
「そういってくれるととても嬉しい」
「私も頑張らなきゃなって思っちゃいますね!」
「頑張ってよ、ミツが成長するのが本当に楽しみでね」
「聞きたいことがあったんですが、あの吸血鬼用の弾丸ってあれはなんで高いんですか?材料が高いんですか?」
「吸血鬼退治するには吸血鬼を退治したものじゃないとダメなんだ」
「?」
「ええっとね、そういう風に言われている、だからどこからか吸血鬼を退治したものを探さなきゃいけないんだけども、元々は吸血鬼って人間から生まれたりするわけだから…」
そういうときにならないように、墓の埋葬に刃物をつかいます。
「トゲトゲ、チクチクした中に吸血鬼になりそうな人がお亡くなりになると安置される」
「それは痛そうですね」
「その方法は実際に効果的で、吸血鬼予防として絶大だった、そしてその時に使われた刃物は、吸血鬼退治の属性がつくんだよ、だからそれを材料にしてまた新しい刃物を作る、この割合が多いほど高いし、威力もある」
「おお」
「ただ銃の場合は、弾丸のサイズからほぼ使い捨てになっちゃうんだよね、吸血鬼に対しては効果が出る量に一発では収められなくて、それこそ蜂の巣にすればいいとはいうが」
「蜂の巣まで向こうは待ってくれないですもんね」
「そうなんだよね。でもそこまで使いにくいものだけども、急所に当てると相手を行動不能に出来るから」
「手足はそこまでではないんですよね」
「そう、そこは当たってもあんまり、神経が通っているところがいいとはされているね、吸血鬼も思考するわけだから、思考の阻害ができれば、再生はもちろん、体も動けなくなるし」
吸血鬼の皮膚で止まるとたまり効果はない、やはり体内に留まることが望ましい。
「しかし、最近吸血鬼増えてませんか?」
「吸血鬼は、世の中が荒れると増えるんだよ、ほら、人と同じご飯いらないからさ、空腹の人間の前に現れるんだ」
「よぉ、腹減って辛いか?そんなお前にいい話を持ってきたぜ」
「その時、断れる人は少ない」
「でしょうね」
「うちはさ、barもやってるでしょ」
「はい」
「いつでも買える値段にしているし、またお金なかったら、できる仕事を降るようにしているとね、そういう話とは縁も薄くなるんだよ」
その話をした日のbarで。
「助けてほしいんですが」
「どうしたのさ」
水芭(みずば)が話を聞くと。
「同級生が吸血鬼になってた」
「えっ?」
「か、勧誘されたんで、逃げてきた」
このお客さんは戦う力がない協力者。
「まずそこに座って」
「水です、どうぞ」
その場にいるお客さん達が聞き取り調査して。
「次に声かけられたら、すぐに連絡しな、たぶんそいつ他にもやってるから」
「はい、わかりました」
「あっ、これ身代わりの式紙、濡れると弱いからビニールケースに入れているけども、どこでタイミングで出せばいいかとかわかる?」
「わからないです」
「じゃあ、心拍数と同期させておくよ、この式紙と入れ替わったら、向こうは式紙を君と勘違いして話しかけるから」
「めっちゃシュールですね」
「その言い方、余裕出てきたね、その間にその場から急いで離れること、この街にいるなら、サメにも話しておいたほうがいいかもね」
「それじゃあ、そっちは俺がやっておこう」
「報酬とかどうしますか?」
「その吸血鬼退治した分をみんなで山分けするからいらないよ」
「吸血鬼になったやつってどうなるんですか?」
「今まで何やったか調べれる、そこから先は知らない方がいいよ」
「そうですか」
「親しかったの?」
「いや、そこまででは…でも、あいつの人生そこまで悪くなかったと思うのにな…」
「人からそう見えても、自分じゃそう思えないなら、道を踏み外してしまうものなんだよ、じゃ、今日は美味しいもの食べていってくれ」
「何、食べます?好きなもの作りますよ」
水芭がそういってくれた。
「なんか悪いな」
「天ぷら蕎麦とか今の時期おすすめ」
「まさか蕎麦まで手打ちとか?」
「いや、今日は手打ちじゃないよ」
手打ちの時もあるようですので、その日はお問い合わせください。
「メッ」
その声と共に、サメ達がたくさん出てきて、あっという間に、熊をどこかに連れ去ってしまった。
「サッ」
「あのサメさんは何と?」
「熊が出てきちゃったんで、その対処とはいえ、車をお止めして申し訳ありませんだって。いや、気にしないでいいよ、ありがとう」
「サッ」
覆木(おおうき)が運転し、螺殻(らがら)ミツが助手席にいる車は再び走り出した。
「でも前にこの辺は私が下山訓練したところなので、もしかしたらその時に私も、熊会っていたかもしれないんですね」
「かもね、でもそうなったら困るから、事前に確認はしてあるよ、ただあれから一年も経過してないのに、こんな感じで熊が出てくると」
「KCJの資格だと、熊用じゃないですからね」
「対人がメインだから、この試験は、ただここまで熊とか出てきてるんだったら、大幅な見直しが行われそうだな」
「車の免許証みたいに、ええっと大型とか普通って記載があるじゃないですか、それみたいに、熊とか、龍とかつけるとか?」
「そうなったら、確かに便利そうだ、今はそこまで分類されてないからな、ただまあ、一度そういうのが得意と見られるとずっとそういう仕事になったりもするの」
山の神関係ならば、山の神関係の仕事を遠方からでも発注が来たりします。
「うちの事務所は何がメインなんですか?」
「うちは特に決まってなかったから、それこそ駆け出しの頃は、転向組だったからね」
「瀨旭(せきょく)さんと初めてあったのが、射撃訓練場だったとかいうやつですね」
「そう、俺は競技、あっちは実家の関係で、本当にあれから早いよ、あいつと張り合いだしてから本当に早い」
どっちが先に倒すか勝負しようぜ!
「それでここまで来た感じ」
「それでここまで来れるんだ」
「運が良かったんじゃない」
「それはあるかもしれませんけども、運だけではないような気がしますね、お二人とも真面目にやってこられたから、その実力は確かにありますよ」
「そういってくれるととても嬉しい」
「私も頑張らなきゃなって思っちゃいますね!」
「頑張ってよ、ミツが成長するのが本当に楽しみでね」
「聞きたいことがあったんですが、あの吸血鬼用の弾丸ってあれはなんで高いんですか?材料が高いんですか?」
「吸血鬼退治するには吸血鬼を退治したものじゃないとダメなんだ」
「?」
「ええっとね、そういう風に言われている、だからどこからか吸血鬼を退治したものを探さなきゃいけないんだけども、元々は吸血鬼って人間から生まれたりするわけだから…」
そういうときにならないように、墓の埋葬に刃物をつかいます。
「トゲトゲ、チクチクした中に吸血鬼になりそうな人がお亡くなりになると安置される」
「それは痛そうですね」
「その方法は実際に効果的で、吸血鬼予防として絶大だった、そしてその時に使われた刃物は、吸血鬼退治の属性がつくんだよ、だからそれを材料にしてまた新しい刃物を作る、この割合が多いほど高いし、威力もある」
「おお」
「ただ銃の場合は、弾丸のサイズからほぼ使い捨てになっちゃうんだよね、吸血鬼に対しては効果が出る量に一発では収められなくて、それこそ蜂の巣にすればいいとはいうが」
「蜂の巣まで向こうは待ってくれないですもんね」
「そうなんだよね。でもそこまで使いにくいものだけども、急所に当てると相手を行動不能に出来るから」
「手足はそこまでではないんですよね」
「そう、そこは当たってもあんまり、神経が通っているところがいいとはされているね、吸血鬼も思考するわけだから、思考の阻害ができれば、再生はもちろん、体も動けなくなるし」
吸血鬼の皮膚で止まるとたまり効果はない、やはり体内に留まることが望ましい。
「しかし、最近吸血鬼増えてませんか?」
「吸血鬼は、世の中が荒れると増えるんだよ、ほら、人と同じご飯いらないからさ、空腹の人間の前に現れるんだ」
「よぉ、腹減って辛いか?そんなお前にいい話を持ってきたぜ」
「その時、断れる人は少ない」
「でしょうね」
「うちはさ、barもやってるでしょ」
「はい」
「いつでも買える値段にしているし、またお金なかったら、できる仕事を降るようにしているとね、そういう話とは縁も薄くなるんだよ」
その話をした日のbarで。
「助けてほしいんですが」
「どうしたのさ」
水芭(みずば)が話を聞くと。
「同級生が吸血鬼になってた」
「えっ?」
「か、勧誘されたんで、逃げてきた」
このお客さんは戦う力がない協力者。
「まずそこに座って」
「水です、どうぞ」
その場にいるお客さん達が聞き取り調査して。
「次に声かけられたら、すぐに連絡しな、たぶんそいつ他にもやってるから」
「はい、わかりました」
「あっ、これ身代わりの式紙、濡れると弱いからビニールケースに入れているけども、どこでタイミングで出せばいいかとかわかる?」
「わからないです」
「じゃあ、心拍数と同期させておくよ、この式紙と入れ替わったら、向こうは式紙を君と勘違いして話しかけるから」
「めっちゃシュールですね」
「その言い方、余裕出てきたね、その間にその場から急いで離れること、この街にいるなら、サメにも話しておいたほうがいいかもね」
「それじゃあ、そっちは俺がやっておこう」
「報酬とかどうしますか?」
「その吸血鬼退治した分をみんなで山分けするからいらないよ」
「吸血鬼になったやつってどうなるんですか?」
「今まで何やったか調べれる、そこから先は知らない方がいいよ」
「そうですか」
「親しかったの?」
「いや、そこまででは…でも、あいつの人生そこまで悪くなかったと思うのにな…」
「人からそう見えても、自分じゃそう思えないなら、道を踏み外してしまうものなんだよ、じゃ、今日は美味しいもの食べていってくれ」
「何、食べます?好きなもの作りますよ」
水芭がそういってくれた。
「なんか悪いな」
「天ぷら蕎麦とか今の時期おすすめ」
「まさか蕎麦まで手打ちとか?」
「いや、今日は手打ちじゃないよ」
手打ちの時もあるようですので、その日はお問い合わせください。
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