浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

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イホ デ ニコラス

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「おはようございます、本日はよろしくお願いします」
『HYAKUMANGEN(ひゃくまんげん)』のvo言(げん)が現れた。
今日はカルボンの新曲のレコーディングである。
『カルボン先生には何度も作曲を頼んでおられますが』
「うん、そうだね、だってカルボン先生の作った曲ってさ、見せ場があるのね、だから歌いながら、俺って最高に格好いいじゃんって気分になるの」
映画など最近話題のカルボン、しかし言との付き合いは長い。
「曲が出来上がるまで、カルボン先生のフリーの曲あるじゃん、あれ歌って待っているぐらい先生の曲好きだよ、去年さ、カルボン先生、地元の学生さんのために吹奏楽の曲作ったじゃん、あのときも読んでほしかったな」
吹奏楽のための音楽も後日自分のチャンネルで言は歌っていた。
「先生、んじゃいつもの通りまずは歌だけね」
ブースの外にはカルボンがいる。
「うん、わかった」
合図を見てた。
言から、さっきまでのヤンチャな顔が消える、指先でリズムを取り、歌が始まる。
マイクに歌いかける姿を見て、海外のファンはガーディアンと口にした、人の魂を悪から守る天使という意味合いらしい。
そのガーディアンが現れることを一番喜ぶのはカルボンであろう、元々レコーディングはこの形ではなかったが。
「先生、聞いてくれる?」
言は感じたまま歌いたいというので、そのままをまず歌ってもらったら、カルボンはメモを取りながら聞いていた。
この時もまだまずは最初に歌だけという話はスタジオ内だけのもので。
カルボンがインタビューにおいて、言について、レコーディングではまず彼の歌から聞かせてもらっていて、それを聞くと自分だけでは思い付かないアレンジがどんどん出てくると。
その話から聞いてみたいというファンの声を広い、カメラを入れて撮影となる。
公開されると、大好評だったため、今では新曲が発売される前に公開され、曲によってはMVよりも再生されるものもあった。
ヘッドホンを抑える、サビ前だ。
今日は声がよく出ていた、高音には色気があり、かすれも味がある。
五分ほど、我々は天国にいた。
曲の終わりは静寂で、いつの間にかこの世に戻される、これがHYAKUMANGENの言の歌。
「先生!」
さっきまでの神聖さはがらりと消え、いつもの言が戻ってくる。
「どうだった?ああ、よかった、先生さ、次ってどういう曲作るの?サメ映画?えっ?サメ映画じゃないけども、サメの曲、何それ」

『ここは浜薔薇の耳掃除です』

カルボンからシャンプー練習曲が届いた。
『イホ デ ニコラス』
さっそく聞くと、ズンズンと響く悲哀、これは情熱的なシャンプーが出来るのではないか。
「しかしカルボン先生もなかなか粋な名前をつけるのぉ」
そういうのは半透明のてるやんである。
「?」
「春ちゃん、フラメンコっちゅうのは芸名がをつけて踊ったりするやけども、名前のつけ方って知っとるか?」
ブンブン
「地名とか、縁があるものでつけたりするんじゃ、このタイトルもちゃんと意味がある」
「?」
「イホは息子じゃ、○○の息子や娘という芸名の付け方もある」
「?」
ニコラス?ってなに?の顔。
「ニコラスっちゅうのは、こっちの言葉で勝利と、春ちゃんのオヤジさん、勝利って書いてカツトシやろ?だからな、これはカツトシの子、つまり春ちゃんって意味じゃ」
ブワ
それを聞いて春隣は泣いた、そして写真だてを手に取っているところで。
「こんにちは、はぁ?なんで春ちゃん泣いてるの、てるやん」
「確かに泣かせた理由は俺じゃが、誤解じゃぁぁぁぁ」
春隣は決めた。
忘年会などの機会があれば、フラメンコを踊ろうと。
「イホ デ ニコラス!!」
そう呼ばれてギターと共に舞台にあがろう!
ちょっと待ってくれ。
シャンプーの練習曲なのに、なんで春ちゃんフラメンコのダンサーデビューしようとしてるの!
そしてカルボンにフラメンコのダンサー、バイラオール、イホ デ ニコラスと化した春隣の動画が送られてくることになるが。
「あれ?これはやっぱりフラメンコだったの?シャンプーじゃないの」
困惑したという。

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