浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

文字の大きさ
上 下
344 / 891

白と赤

しおりを挟む
今のところファンクラブの外交というのは、シャンパーが中心となって行っている。
癖の強いS席やパック民の方が古くなら、浜薔薇につめているのだが。
「元々さ、こういうのが苦手なの、リーダーが見かねて、世話焼いてくれたことでホッとしていたりするんだよね」
ファンクラブ主要な四派、アルケーの会議にてこの議題が出され。
「耳掃除やパックを前面に広報に出しちゃうと、変な人の集まりみたいに思われるじゃない?」
十分今もですが、というのはここにいた誰もがつっこみまくなるが、飲み込もう!
「なので、無理させない、サポートはしっかりする形で、リーダーの塩梅で決めてほしいんだよね」
「わかりました」
そのまま了承したため、ファンクラブは特殊な趣味の会ではあるが、一般には炊き出しとかランチのファンの人たちなんだろうなと見られつつある。
「アッハッハッハッ」
壊れた笑い方をしているのがリーダー。
話し合いが先程まであったはずだが?
「リーダー、どうしました?」
S席の一人が、そのまま帰らせないで、話を聞くことにした。
「話した相手が、話が通じない」
「!?」
「私はおかしいこと言ってたのかな?」
「どういう話をしたのか、思い出せますか?」
「だいたい…」
言葉のチェックを開始します。
「…それはこちらに不備ないですね、むしろ…先方、なんで会話できないんですか?」
「虫の居所悪かったとか?」
「いえ、これはそういう問題では…リーダー、本題に入る前の雑談の段階で、お相手怒ってますし、ちょっとここは…KCJかな」
ファンクラブはKCJから情報の提供を受けている。
「その方、マネージャーとかつけずに、対話自分でやられてますよね」
「ですから、私がお話を持っていったのですが…」
「おそらくですが、その方は他でも会話でトラブル起こしているでしょうね、ちょっと失礼」
先にKCJの情報部へ連絡をする。
「何か食べましたか?」
「終わってから食べようと思って、じゃあ、ちょっと軽く口にしましょうか」
そういって暖かいものを頼む。
(これはリーダー、ライブで発散してもらうか、サメさん来てくんないかな)
ここでいうサメさんはおっちゃんのことである。
意外な事かもしれないが、ファンクラブと浄水センターの職員は交流はある、メインは今日のランチ炊き出しのメニューなどなのだが。
おっちゃんが他の職員が髪をやってもらっている間、リーダーがいた場合はリーダーと話している。
最初はたわいもない話から始まったのだが。
(サメと自分は話しているという驚きを浮かべん、やりおる)
(このぐらい会話が弾む相手ならば楽しいのにな)
キャッチボールが始まるのである。
「そういえば職員さんが、カツはええが胃が重いわ!って言ってましたね」
カツは旨いんやけども、もたれるわって話や、おっちゃんはそうでもないんやけども、美味しい、美味しい、脂身最高や!って。
「それなら山宮さんに話してみたらどうですか?」
山宮さんに?
「あの方のトンカツは、特別ソースがあるんですよ、私が知っているだけで、赤と白ですかね、蘆根さんに教えてもらったんですが」
それってどういうの?
「先生、タモツ先生にお肉を食べてもらおうとしたら、それは胃に来るから若いので食べろって言われたらしいんです、それで蘆根さんが山宮さんに相談したら」
じゃあ、ソースに工夫しますか。
「っていいましたね、胃がもたれないように工夫した薬味ソースっていうんですかね、白は大根おろしとネギなんですけども…隠しに自然薯とかかな、入っているんですよ」
自然薯!高いやつやん! 
「KCJが管理している山で取れたものを使っているそうです、それで赤はトマトですかね、こっちの隠しは陳皮と山椒ですかね、それで一度有料でオーダーして食べさせてもらったんですが」
それは知らん。
「そっちはファンクラブのSNSで公開しただけですかね」
おっちゃんもそれは見れる?
「申請していただけらば、今後独自のSNSに移行する予定ですが、話し合われたことなんかは『まとめ』や書記役がおりますから、そちらに質問していただければ、その時話したことは答えられるようになってますよ」
便利やな。
「ただ話が流れて消えていくのはもったいないから、この形になっているんですよ」
ファンクラブでは有益なことはまとめる方針にしているそうです。
「AIと人を配置して、わからないことカバーしていく形になってます」
今のところは一手間加えてる形になっているのだが。
「話し合いで教えてもらったあれさ、買ったら、一ヶ月もしないうちに、お金浮いたんだよな」
会員の生活互助にも繋がっているようです。
詳しくは会員登録した後に、各種マニュアルを見てね!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

お兄さんの子供を妊娠したの!旦那を寝取った妹からの反撃が怖い!血を分けた家族からの裏切りを解決したのは…

白崎アイド
大衆娯楽
「お兄さんの子供を妊娠したの」と妹がいきなり告白してきた。 恐ろしい告白に私はうろたえる。 だが、妹が本当に狙っているものを知って怒りが湧き上がり…

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

若妻の穴を堪能する夫の話

かめのこたろう
現代文学
内容は題名の通りです。

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

パパー!紳士服売り場にいた家族の男性は夫だった…子供を抱きかかえて幸せそう…なら、こちらも幸せになりましょう

白崎アイド
大衆娯楽
夫のシャツを買いに紳士服売り場で買い物をしていた私。 ネクタイも揃えてあげようと売り場へと向かえば、仲良く買い物をする男女の姿があった。 微笑ましく思うその姿を見ていると、振り向いた男性は夫だった…

お尻たたき収容所レポート

鞭尻
大衆娯楽
最低でも月に一度はお尻を叩かれないといけない「お尻たたき収容所」。 「お尻たたきのある生活」を望んで収容生となった紗良は、収容生活をレポートする記者としてお尻たたき願望と不安に揺れ動く日々を送る。 ぎりぎりあるかもしれない(?)日常系スパンキング小説です。

処理中です...