浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

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1のいい奴

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・冬用の寝具配布します。

(本日午後より)KCJ浜薔薇出張所で貼り紙が出ていた。
「ええっと、これって」
問い合わせというか、気になる人が、貼り紙を指差して、KCJの職員の一人がいたので聞いてみた。
「今年の冬は寒くならなければいいなと」
「ああ、そうだね」
会話が終了しそうだったので。
「待って、待って、それじゃあ困るから!」
他の人が走ってきた。
「説明聞きますか?」
「お願いします」
「この冬は部品などが欠品の関係で、もしも冬の最中に破損した場合、すぐに代わりが手に入らないというおそれがありまして、本部や支部、出張所なのならば備えてはいるんですが、個々になると…こういった寝具などをもしもの場合に使ってくれますと、それだけで違いますから…」
「それはわかる…私、仕事で三月に、地震じゃないんだけども、ストーブ、ファンヒーター壊れて、三月だと電気屋さんにいって、商品あるだけになっちゃっててさ、こういうのって私もいただいていいの?」
「はい、かまいませんよ、さすがにお一人様一パック(敷きパットと毛布)となってますけども、これを今使っている寝具に合わせてお使いください」
「CMとかでこういうのを見るけども、どののぐらい暖かいんだろうね」
使ったことがない人の無垢な質問に。
「そうですね、はじめて使ったとき、もうちょっと風が強い地域だったんで、中にくるんで使う感じだったんですが…」
暑いな…で起きて。
「外が氷点下の雨でした」
「すごい…」
「これしかも、私が使い始めたときと違って、『あったか』『ぽかぽか』なんて今の時期ってキャッチコピー飛ぶんじゃないですか」
「定番と言えば定番だね」
「山に行っている職員達がこういうのが出始めた時に使いはじめて、今KCJで扱っているものは配っているものに関してはいつもの寝具と合わせて使うとちょうどいいですかねクラスですね」
「色々あるの?」
「ありますね、ただ三段階あるうちの1のいいやつですね」
「1のいい奴」
「体温が逃げないようにするのが1の標準、でもこれだと風が強いや低温だと、逃げる力が強すぎるんで、体温が逃げないようにして、熱をためるが1のいい奴ぐらいですかね」
「素材も進化してるもんだな」
「それは本当ですね、あと本日中に全国で買える防寒グッズの使えるもの一覧も更新しちゃう感じで」
「へぇ、でもアウトドアブランドとかだとすぐには揃えられないよね」
「100円ショップから揃えられるやつですね」
そしてそれを更新をそわそわして待っているのが蘆根である。
「100円ショップってすごい」
「ああ、すごいですね、靴下方面かな、男性のアイテムは種類はそこまでないんですが、レディースアイテムはスゴくて、試した職員が、自分のものを買いに行こうとしたら、なかったとか」
「安くていいものから、消えてくよね」
「それがあれば全然お金の残りかたが違いますからね、後はホームセンターの部ですね、今、履いている防寒ブーツは2000~3000円のラインですね、これもメーカーによって、靴底のヘリとか違うので、今話題のあそこよりもこのアイテムの方が履きやすく持ちがいいという、…あとは記事を読んでもらえると」
「KCJさんって、そういうのも本当に上手いよね」
「前向きな娯楽は大事ですから」


『で、浜薔薇出張所のお二人は…というと』

ゴボォ
水音が聞こえた。
「セイレーンでもいるんですかね」
二人にだけ聞こえてくるメロディがある。
「人を沈めるにしても、ここは海から遠いのですが」
一度遭遇すると立て続けに、こんにちは、お化けです!はお約束なのだろうか。
「まあ、でも…」
ヒュオ
何かの波が通りすぎた。
「これで人を浚っているって感じか」
「ただワンパターン」
Bメロ→サビに入るときに溜めがあるので、そのタイミングをもう二人はとってしまっているから。
回避するのは楽々。
曲が終わったかなと思ったら、また始まったので。
「付き合えませんね」
支部から借りてきたアイテムを東司は取り出す、錠前と鎖である。
「あそこです」
綻びから外に出て、東司はそこから何かが追いかけてきては困るからと、鎖をかけて、錠前をがちゃん。
「はい、今日のノルマ終了」
とか毎日やってから、出張所に来てるのである。
「今日は寝具の配布ですか」
「石油のニュースも出ているから、管理のタイミングはあってたな」
前の冬が終わる頃、管理部門の担当者が。
「吸湿集熱素材のもので、割引になっているなら、備蓄のために買うから」
「品質はこの冬一番寒いところで乗り切れるのわかったからさ」
当時は冬に地震で停電を想定していたのですが。
「それこそ、部品がないから品物がないというのは…予想外」
「本当だな」
そのために職員も動きやすい私服でと言われることになり。
「あれ聞いたとき、何人かが青ざめているのを見ましたからね、相当なんだなと」
信頼おける人たちが慌ててるので、これは自分達も備えなくてはいけないと思ったという。
「どんどんニュースがとんでもない話を伝えてきてはいますが…備えがあるから、そこは心配しなくてもいいっていう状態になっていると、ショックは受けてもノーダメージといいますか」
「精神衛生は気を付けなきゃいけないが、バタバタそのために走り回らなくていい分楽だな」
運転中の東司に伸びてくる、半透明の手。
ガス
波里はペットボトルの底でうちぬくと、霧散する。
「ちょっとでも削るって大事なんですけども、作業って本当面倒くさいですね」
「本当だな」
お化けは車内にでたが、浜薔薇までは時間通りに到着できそうだ。
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