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第何回か忘れた清掃修理大会~1ドアの部~
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「どうしたの?アレ?」
指をさされたサメのおっちゃん。
「ああ、コレ」
雑誌を見ると、『水族館のアイドル!サメメちゃん結婚します』とある。
「おっちゃん、この子好きなの?」
河川サメで顔出ししている子って少ないのよ。
「アイドルに本気になってもさ」
そこは人間とちゃうよ、昔はおっちゃんが住んでいた川にもぎょーさん仲間がいてたんだけども。
若き日の頃。
「あれです、飼育員さん!」
「よし」
スッ
そういうと飼育員は手で銃を作り。
「バン!」
効果音を口でつける。
するとだ。
バタ!
やられましたと河川サメが倒れたのである。
「今のうちに運ぶぞ」
そうやっておっちゃんの、水族館生活が始まったんよ。
「その話はいつ聞いても、おっちゃんらしくておかしい」
そして捕獲された秋にでっかい台風が来て、おっちゃんは水族館にいたから助かったんだけどもな、そこで仲間が流されてしまって、一匹も見つからんかったそうだ。
そのまま治水工事も始まって、おっちゃんこっち来てから、一回だけな勇気を出して見に行ってみたんよ。
もしかしたら、おるかもしれないってな、前に住んでいたところすごく綺麗になってたよ、でもおっちゃんは昔の小汚ない方が好きやったかな。
『第12回ドリーム大賞、浜薔薇の耳掃除は83位でした、応援ありがとうございました』
『映画 フィギュアスケート サメシングルは浜薔薇の耳掃除を応援しています』
浜薔薇のファンには色々と種類が多いが、一番多いのは王国の住人だろうか。
先日まで他よりも頭ひとつ多かったのだが、最近めちゃくちゃ増えたのである。
「理由は接種の際の食料支援を行うとKCJが発表したことですね」
我々KCJ浜薔薇出張所は、接種の際に必要となるであろう食料を支援し、配達もします。解熱剤に対しても医療従事者が来てくれることになりましたので、そちらも問い合わせください。
「…」
「…」
「俺は今日から住人になるわ」
「ああ、それがいいと思う」
一人暮らしや他の家族に頼れない人たちがここで一気にサポートを受けた。
「なんかさ、家族仲ってそこまで悪くはないと思っていたけども、苦しい中でもいつもと変わらなかったわけ、KCJに連絡して、食料品支援してもらった」
その際に聞かれること。
「冷蔵庫ありますか?」
「あります」
「ない場合は1ドアの冷蔵庫貸し出してました」
電気代が無理な方は、クーラーボックスと保冷剤で対応するよ。
「王子がいなかったら、この対応してもらえなかったと思ったら、住人になるしかない」
「だな!」
代わりにアンケートなどを元気になってから取ったりもしますが。
「家族という名前はあるけども、実際は…」
「うちの医療チームがキレるようなことが起きてますね」
「ここら辺も改善案をやっていかないと、良くなることはないだろうな」
浜薔薇出張所の近隣でさえそれである、国内のアンケートを取ったのならばもっと凄まじいのではないだろうか。
「それにしてもうちの方だけ、冷蔵庫を用意してもらっていいんだろうか」
「ああ、それは支部の方では人口の規模が違いますからね、それなら先に出張所の方で手厚くして、こちらで余裕を作っておく方がと、正直どうなるかは読めないですから」
「それはそうだ」
「冷蔵庫は整備部門の、第何回かは忘れた清掃修理大会冷蔵庫1ドアの部を先日やったので余裕があるんですよ」
第何回か忘れた清掃修理大会が正式名称です。
今回の競技に使われる冷蔵庫は、ホテルのリフォームのために買い換えになった客室用の冷蔵庫、こちらは六年ものとなっております。
「それをいかにして綺麗に、そして修理するかの種目になってますが」
「今回は面白いことになりそうですね」
当然のように実況と解説がいます。
「なかなか同じもので競い会うことがないじゃないですか、するとやはり己の腕が試されると思うんですよ」
「勝負の見所としてはどこですかね?」
「やっぱりハズレの冷蔵庫を引くことでしょうかね」
「ハズレというのは、同じ年数使われながらも、汚い部分があったり、冷えが弱くなったり、本来ならばリサイクル料金を支払って買い換えるようなものなんですが、この整備部門の主催の競技に関しては、そういうのをいかにして甦らせるか、そこも大事なポイントになっています。各冷蔵庫は現状を写真で撮影しています、清掃修理が終わり次第、新しく写真を撮り、それを重ねて、驚きの体験を皆様にもしていただけたらと思っております、それでは現場のリポートの準備ができたようですね、それではお願いします」
といった具合である。
評価項目は清掃、修理、作業時間、消費電力などがあり。
「整備部終わると興味失いますからね」
そのままにするので。
「あっ、この数だと支部では足りないから、浜薔薇出張所の方で使ってもらえますか?」
はい、わかりましたと、トラックで何回か運ばれてきたという。
「電気代としては年5000円ぐらいかな」
これと飲み物、ペットボトルが四本。食べ物はゼリーやヨーグルトなど…
「とかだったんですが、先に接種したかたがが、山宮さんの豆腐を…と口にしたので」
前に作った雪冷豆腐を加工パックを変えて、二週間賞味期限がのびたものを追加した。
「甘いのが辛くて、だるさの中、豆腐すすって生き延びたよ」
こちらの仕様は現在のものです。
この山宮さんの雪冷豆腐はサメのおっちゃんもお気に入りになりました。
おっちゃん、住んでたところ綺麗なところじゃないから、水の味がそのまま出るようなものが好きなんよ。
「おっちゃんは、ああ見えてグルメだから、今は茄子ばっか食べとる」
茄子の水分がおっちゃんの食欲を刺激するんや。
「じゃあ、俺も」
ペチ
おっちゃんのひれで叩かれる。
「ケチ」
「あっ、それ、人間は生で食ったらあかんやつやぞ」
「ええ、そういうやつなん?」
モグモグモグ
大変やな、人間さんは、こんな美味しいもの食べれないなんて。
「くっそ、おっちゃんわざと見せつけて来てる」
「それ食べるなら、素揚げしてカレーにしろって」
「素揚げ面倒!!でもカレー食べたい」
そのまま夜も遅いが、カレーを宅配してもらったという。
モグモグモグ
「おっちゃん、まだ食べてるの」
「お腹出るよ」
大丈夫、おっちゃんはスリム、スリム!
指をさされたサメのおっちゃん。
「ああ、コレ」
雑誌を見ると、『水族館のアイドル!サメメちゃん結婚します』とある。
「おっちゃん、この子好きなの?」
河川サメで顔出ししている子って少ないのよ。
「アイドルに本気になってもさ」
そこは人間とちゃうよ、昔はおっちゃんが住んでいた川にもぎょーさん仲間がいてたんだけども。
若き日の頃。
「あれです、飼育員さん!」
「よし」
スッ
そういうと飼育員は手で銃を作り。
「バン!」
効果音を口でつける。
するとだ。
バタ!
やられましたと河川サメが倒れたのである。
「今のうちに運ぶぞ」
そうやっておっちゃんの、水族館生活が始まったんよ。
「その話はいつ聞いても、おっちゃんらしくておかしい」
そして捕獲された秋にでっかい台風が来て、おっちゃんは水族館にいたから助かったんだけどもな、そこで仲間が流されてしまって、一匹も見つからんかったそうだ。
そのまま治水工事も始まって、おっちゃんこっち来てから、一回だけな勇気を出して見に行ってみたんよ。
もしかしたら、おるかもしれないってな、前に住んでいたところすごく綺麗になってたよ、でもおっちゃんは昔の小汚ない方が好きやったかな。
『第12回ドリーム大賞、浜薔薇の耳掃除は83位でした、応援ありがとうございました』
『映画 フィギュアスケート サメシングルは浜薔薇の耳掃除を応援しています』
浜薔薇のファンには色々と種類が多いが、一番多いのは王国の住人だろうか。
先日まで他よりも頭ひとつ多かったのだが、最近めちゃくちゃ増えたのである。
「理由は接種の際の食料支援を行うとKCJが発表したことですね」
我々KCJ浜薔薇出張所は、接種の際に必要となるであろう食料を支援し、配達もします。解熱剤に対しても医療従事者が来てくれることになりましたので、そちらも問い合わせください。
「…」
「…」
「俺は今日から住人になるわ」
「ああ、それがいいと思う」
一人暮らしや他の家族に頼れない人たちがここで一気にサポートを受けた。
「なんかさ、家族仲ってそこまで悪くはないと思っていたけども、苦しい中でもいつもと変わらなかったわけ、KCJに連絡して、食料品支援してもらった」
その際に聞かれること。
「冷蔵庫ありますか?」
「あります」
「ない場合は1ドアの冷蔵庫貸し出してました」
電気代が無理な方は、クーラーボックスと保冷剤で対応するよ。
「王子がいなかったら、この対応してもらえなかったと思ったら、住人になるしかない」
「だな!」
代わりにアンケートなどを元気になってから取ったりもしますが。
「家族という名前はあるけども、実際は…」
「うちの医療チームがキレるようなことが起きてますね」
「ここら辺も改善案をやっていかないと、良くなることはないだろうな」
浜薔薇出張所の近隣でさえそれである、国内のアンケートを取ったのならばもっと凄まじいのではないだろうか。
「それにしてもうちの方だけ、冷蔵庫を用意してもらっていいんだろうか」
「ああ、それは支部の方では人口の規模が違いますからね、それなら先に出張所の方で手厚くして、こちらで余裕を作っておく方がと、正直どうなるかは読めないですから」
「それはそうだ」
「冷蔵庫は整備部門の、第何回かは忘れた清掃修理大会冷蔵庫1ドアの部を先日やったので余裕があるんですよ」
第何回か忘れた清掃修理大会が正式名称です。
今回の競技に使われる冷蔵庫は、ホテルのリフォームのために買い換えになった客室用の冷蔵庫、こちらは六年ものとなっております。
「それをいかにして綺麗に、そして修理するかの種目になってますが」
「今回は面白いことになりそうですね」
当然のように実況と解説がいます。
「なかなか同じもので競い会うことがないじゃないですか、するとやはり己の腕が試されると思うんですよ」
「勝負の見所としてはどこですかね?」
「やっぱりハズレの冷蔵庫を引くことでしょうかね」
「ハズレというのは、同じ年数使われながらも、汚い部分があったり、冷えが弱くなったり、本来ならばリサイクル料金を支払って買い換えるようなものなんですが、この整備部門の主催の競技に関しては、そういうのをいかにして甦らせるか、そこも大事なポイントになっています。各冷蔵庫は現状を写真で撮影しています、清掃修理が終わり次第、新しく写真を撮り、それを重ねて、驚きの体験を皆様にもしていただけたらと思っております、それでは現場のリポートの準備ができたようですね、それではお願いします」
といった具合である。
評価項目は清掃、修理、作業時間、消費電力などがあり。
「整備部終わると興味失いますからね」
そのままにするので。
「あっ、この数だと支部では足りないから、浜薔薇出張所の方で使ってもらえますか?」
はい、わかりましたと、トラックで何回か運ばれてきたという。
「電気代としては年5000円ぐらいかな」
これと飲み物、ペットボトルが四本。食べ物はゼリーやヨーグルトなど…
「とかだったんですが、先に接種したかたがが、山宮さんの豆腐を…と口にしたので」
前に作った雪冷豆腐を加工パックを変えて、二週間賞味期限がのびたものを追加した。
「甘いのが辛くて、だるさの中、豆腐すすって生き延びたよ」
こちらの仕様は現在のものです。
この山宮さんの雪冷豆腐はサメのおっちゃんもお気に入りになりました。
おっちゃん、住んでたところ綺麗なところじゃないから、水の味がそのまま出るようなものが好きなんよ。
「おっちゃんは、ああ見えてグルメだから、今は茄子ばっか食べとる」
茄子の水分がおっちゃんの食欲を刺激するんや。
「じゃあ、俺も」
ペチ
おっちゃんのひれで叩かれる。
「ケチ」
「あっ、それ、人間は生で食ったらあかんやつやぞ」
「ええ、そういうやつなん?」
モグモグモグ
大変やな、人間さんは、こんな美味しいもの食べれないなんて。
「くっそ、おっちゃんわざと見せつけて来てる」
「それ食べるなら、素揚げしてカレーにしろって」
「素揚げ面倒!!でもカレー食べたい」
そのまま夜も遅いが、カレーを宅配してもらったという。
モグモグモグ
「おっちゃん、まだ食べてるの」
「お腹出るよ」
大丈夫、おっちゃんはスリム、スリム!
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