浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

文字の大きさ
171 / 1,093

趣味が一つ増えたという

しおりを挟む
「なんか調子が良さそうですね」
「マッサージの練習をしているからな」
蘆根は新しいクリームによってマッサージを練習しているが。
「庭にいる猫たちもなんか違うような」
「そっちもマッサージした、もちろんクリーム無しでな」
なんかよくわからないな、ちょっと違うなというのを抱えていたので、ソファーに座っていたら。
猫がニャニャンと窓のそばに来ていた。
「そしたらイツモが、どうする?って」
「ええ、イツモが中に入ってる!」
「じゃあ、お願いするっていったら」
猫が入ってきた。
イツモの縄張りの猫たちにとっては、蘆根のマッサージは気まぐれというか、受けれたらラッキーである。
あまりイツモが乗り気でない理由はというと。
「マッサージすることが大好きになって、ご飯と寝ることとマッサージされることしか考えなくなるんで」
「夢の生活!!!」
「なんだが、縄張りだからな、しっかりしないと外から狙われるんだよな」
カラスとかハクビシンとか、スライムとかゾンビとかの驚異にさらされています。
「そういえば行方不明者がまた出たとか」
「なんかポスターと回覧板で来てたな」
食事の支援などをしているので、浜薔薇には特にそういうのが来るが、ポスターなどの管理はKCJがやってくれるので楽。


『ここは浜薔薇の耳掃除です』

「日本ってね、ゾンビは死者扱いなんですよ、他のところでは魔物扱いになるから」
「いきなりどうした」
波里である。
「葵岡さんがおそらくいるから注意してねって」
「あ~」
交換所の葵岡はアパートの裏側の一軒家を借りて、猫たちのネズミの交換所を任されている。
「波里さんのように目はよくないんですけども、いるとかはわかるので」
全身でというか、鳥肌のようなものが立つらしい。
「僕は戦闘職ではないですけども」
それでもとっている魔法使いのクラス。
「それで自分で防壁を組み直してみると、やっぱり触っているんですよね、何かがいないと作動しっぱなしになるんですが、おそらくゾンビとか、吸血鬼ではないかな、ここら辺は僕のだとざっくりしてる」
そんな話をしている中で警報が鳴り、東司が戦闘体制に入ったということを知る。
「えっ、なんで?」
自分を取り巻くように魔法の言葉を出現させて、確認しようとしていると、波里から連絡も来て、一応備えるようにと。
一応、そんな言葉がついていると安心はしたが、魔法の展開は広げていく。
「ああ、これか」
敵対的な魔法使い、いや、魔法剣士とかそんなやつだ。
スッ
東司とのレベルの差はかなりある、ずいぶんと下だ。
だからこそ、先にどこを切るか見えてしまうし、腕が伸びきったところを手首を切られて対処される。
「!!!!!!」
「そのぐらいで動揺するな」
いや、するだろう。そんな感じで、相手が何かをしようとすると踊らされる、そのたびに切り替えさせる。
「!!!!!!」
言葉もこちらの言葉ではない。
「******」
東司はおそらくこれならばわかるだろう言葉で、返したが。
「はい、時間切れ」
波里がやってきて、葵岡が片付けの準備をする。
「完全に治してやれるか?」
「えっ?はい、出来ますけども」
「こいつ雑魚だし、一人で来れたとは思えないから」
「わかりました」
そういって葵岡はトタンで作られた箱をそばにおいた。
ついている取っ手を引くと扉が現れる。
「ようこそ、KCJへ、あなたを歓迎しますよ」

『ここは浜薔薇の耳掃除です』

「例えばお客さんの場合だと、さっぱりタイプを選ばないでほしいんです」
「えっ、暑くなるからさっぱりタイプばっかり選んでたよ」
「それだと、潤いが、このメーカーさんはさっぱりとしっとりがあるので、ええっとそのメーカーさんではないのですが、うちの奴でぷるんタイプのがありますから、それのサンプルを使ってみてください」
あまりにも蘆根がお願いします、試してみてくださいなんていうので。
「まあ、洗うだけだしな」
それにサンプルというのはもらうとワクワクするものでもあります。
お風呂に入って、いつものようにと手を伸ばしたところで、違う、違う、もらってきたものがあるじゃん、そして脱衣所のところに置いているのに忘れているじゃんと。
ビリ
袋を破いて、いい香りがする。
特に気にせず洗う。
「?」
いや、洗うだけでは変わったところはないなということで、いつも使っているコンディショナー、まんべんなく塗ったあとに洗い流す。
「!」
?????
「違う」
なんだ、これはいつもよりは確かにふんわり仕上がらないが、指通りが違うんですけども。
「洗い流してないわけでも、洗い流しが足りないわけでもない?」
いや、待て、落ち着け。
こんなに劇的にわかるものなのか?
これは夢じゃないかもしれないが、まあ、全然慣れない。実は洗っている最中に蘆根さんが忍び込んで、トリートメントを俺にわからないように素早く行った可能性もある。
「うん」
俺、疲れてますね。
風呂を上がり、寝るまでゆっくりすごした。
「蘆根さん」
「あっ、こんにちは、今日は何にしますか?」
「あのシャンプーくれます?」
「えっ?あのシャンプー、でも市販のものでもいいと思いますが」
「あれで!」
鬼気迫るものがあった。
このお客さんは初めて、美容にはまる人の気持ちがわかったという。
「変わるって楽しい」
他にどんな方法があるのか調べ始めた、趣味が一つ増えたという。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...