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ぐちゃぐちゃ
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ホラーが苦手な方はご遠慮ください。
「そういえばさ」
尾花と永島が出張所で食品を仕訳のバイト、まあ、ゆるぃ作業をしていると、高校生2人の話を、大人二人は気になった。
他愛のない怪談、怖い話みたいなのになった後に、オチもなく別の話題に移る。
大人は別にそういうのは気になってませんよと顔色を変えず、バイトの時間が終わるのを待ったという。
「お疲れ様でした、はい、これね、今日の分」
支払いはその日払いなのだが、代わりにきちんと何に使ったのか自分で記帳をするように言い渡され、今のところそれは破られてないようだ。
(そこで嘘をつかれると、波里は瞳孔開くからな)
それならば残酷な真実の方が彼にはいいようだ。
「…」
「…二人とも離れたぞ」
「ありがとう」
波里は自衛はできるが、自分から戦いに赴くタイプではない、そのためにそういう感覚には優れている東司がフォローをしてやる必要があった。
「こういうときにホラーは勘弁してほしいよね」
尾花と永島の話から、だいたいどういうことが起きているのかがわかったようだ。
「ここはそういう話をするところじゃないと思うんだよね」
おかしいよね、最初は耳かきの話なのに、ケットシー出てくるわ、グルメ出てくるわ、ファンタジーど真ん中になりつつあるじゃん。
「しょうがないな、何が来ても悔しいから笑いに変えてやるんだから!」
「それもどうなんだ」
浜薔薇の耳掃除は耳掃除の名前がついた、人生の箸休めポジション。
「まあ、そういう業界知らない人にとっては、コメディみたいなもんなんじゃないかなとは思う、目の前にそういうのがあったら、解決していくしかないんだけどもね」
「そうだな」
戦闘職だと特にそう。
ああ、そうそう東司の能力ね、矛とは言葉では出ていたけども、人間の目から見ると、棒を振り回しているしか見えないから。
「私のような能力持ちか、シャコぐらいじゃないとどういう刃を持っているか見えないというか、見辛いのだ!」
見えにくいというのは間合いを測るのが難しいというメリットがつく。
「具現化という言葉があるが、具幻化みたいなもんだな」
物質はあるが幻を纏う。
「アメノウズメブランドだけあるね」
「でもオーダーとかでもないしな」
既製品なので結構お買い得なお値段です。
「やっぱり既製品だと、買い換えるの楽なの?」
「楽だけども、同じように見えて、全部同じではないから、廃盤になるまではこれかな」
「戦闘職って戦うの好きな人ほど、買い換えるが早くなるよね」
「そりゃあな、何もないのがやはり一番いいのだが…」
意外と危険というのはあなたのそばにいるもんですよ。
ヒュ
闇の中を風を切る音がして、波里と東司な姿が見えた。
「学生時代なら、怪談にかかわる仕事に歓喜していたと思うが、大人になってからだと、夕時はちゃんと飯が食いたいんじゃってなるよね」
「そういうな、それでどっちだ?」
「人の気配なーし、だからお疲れ様でしたって感じ」
「まだ人の噂とか、悪意があっての方が良かったかもしれない」
「そうなんだけどもさ、これさ、なんか犯罪あったっぽいよ」
「そうか?」
「うん、お化けが見えるもの」
「ああ、それは」
「たぶん事を公にしたくないから、蓋をしたんだけども、そしたら恨みが漂っているとか言う奴だしな、警察と弁護士とカウンセラーが仕事すれば、今日こんなことしなくても良かったかなって言う奴だ」
「なるほど、それは躊躇うような仕事だな」
「う~ん、大丈夫だよ、東司なら」
浄玻璃の瞳は深い青色になり。
「とりあえず潰してから考えるか」
ボッ
東司の矛は燈火を宿した。
「怖ぇな」
「そうですね」
ニュースが流れた。
内容は長年教師の立場を利用して…というものであるが、蘆根と傑がよく知っている学校で起きたことなので、そう思った。
「俺の時にもな、それはちょっと教師としてはどうなのよっていうのはいたが、ここまでとは、よく今まで誰も動かなかったもんだな」
「こういうのって被害にあった方は弱い立場だったりするから」
「そうだよな、それなら言いづらいよな…」
そのせいなのか、何かあったら警察などにご相談をというポスターが出張所の窓に貼られていた。
「ってみんな思ってるんでしょうね」
違うようだ。
「怨嗟になると解決の手段が限られるからな高くつくんだよ」
「まあ、東司がぐちゃぐちゃに潰さないと消えないような怨恨なんてさ、普通の人に解決出来るわけないじゃない」
何人も、同じ手口で…
「これだけで素人がやらかしたことがよくわかるよ、同じことを繰り返したら、残滓もたまって、呪いの同情、いや同乗者が重なるわけだし、しかも同じ人にそれが向かうから、潰すのって大変なのよね」
「それこそ、下手に潰しても残るからな、やるなら根こそぎ、一番いいのはああいうことにならないことだな」
「んなこといっても止まらないじゃん」
「そうなんだがな」
「一回問題になって、魔が差したってことで、許されたのならば、そこで引けば良かったんだよ」
「それでも楽しい未来が待っているとは思わないがな」
「だよね」
二人は呪いだけは潰した、あそこにあるものだけはぐちゃぐちゃに、けどもそこ以外にももしかしてあるのではないか?おそらくはある、あるがそこまでは面倒見切れない。
「ここの教室ってさ、空気悪いよな」
「腐った臭いがたまにするんだね」
古いから?いいや、それは…
「そういえばさ」
尾花と永島が出張所で食品を仕訳のバイト、まあ、ゆるぃ作業をしていると、高校生2人の話を、大人二人は気になった。
他愛のない怪談、怖い話みたいなのになった後に、オチもなく別の話題に移る。
大人は別にそういうのは気になってませんよと顔色を変えず、バイトの時間が終わるのを待ったという。
「お疲れ様でした、はい、これね、今日の分」
支払いはその日払いなのだが、代わりにきちんと何に使ったのか自分で記帳をするように言い渡され、今のところそれは破られてないようだ。
(そこで嘘をつかれると、波里は瞳孔開くからな)
それならば残酷な真実の方が彼にはいいようだ。
「…」
「…二人とも離れたぞ」
「ありがとう」
波里は自衛はできるが、自分から戦いに赴くタイプではない、そのためにそういう感覚には優れている東司がフォローをしてやる必要があった。
「こういうときにホラーは勘弁してほしいよね」
尾花と永島の話から、だいたいどういうことが起きているのかがわかったようだ。
「ここはそういう話をするところじゃないと思うんだよね」
おかしいよね、最初は耳かきの話なのに、ケットシー出てくるわ、グルメ出てくるわ、ファンタジーど真ん中になりつつあるじゃん。
「しょうがないな、何が来ても悔しいから笑いに変えてやるんだから!」
「それもどうなんだ」
浜薔薇の耳掃除は耳掃除の名前がついた、人生の箸休めポジション。
「まあ、そういう業界知らない人にとっては、コメディみたいなもんなんじゃないかなとは思う、目の前にそういうのがあったら、解決していくしかないんだけどもね」
「そうだな」
戦闘職だと特にそう。
ああ、そうそう東司の能力ね、矛とは言葉では出ていたけども、人間の目から見ると、棒を振り回しているしか見えないから。
「私のような能力持ちか、シャコぐらいじゃないとどういう刃を持っているか見えないというか、見辛いのだ!」
見えにくいというのは間合いを測るのが難しいというメリットがつく。
「具現化という言葉があるが、具幻化みたいなもんだな」
物質はあるが幻を纏う。
「アメノウズメブランドだけあるね」
「でもオーダーとかでもないしな」
既製品なので結構お買い得なお値段です。
「やっぱり既製品だと、買い換えるの楽なの?」
「楽だけども、同じように見えて、全部同じではないから、廃盤になるまではこれかな」
「戦闘職って戦うの好きな人ほど、買い換えるが早くなるよね」
「そりゃあな、何もないのがやはり一番いいのだが…」
意外と危険というのはあなたのそばにいるもんですよ。
ヒュ
闇の中を風を切る音がして、波里と東司な姿が見えた。
「学生時代なら、怪談にかかわる仕事に歓喜していたと思うが、大人になってからだと、夕時はちゃんと飯が食いたいんじゃってなるよね」
「そういうな、それでどっちだ?」
「人の気配なーし、だからお疲れ様でしたって感じ」
「まだ人の噂とか、悪意があっての方が良かったかもしれない」
「そうなんだけどもさ、これさ、なんか犯罪あったっぽいよ」
「そうか?」
「うん、お化けが見えるもの」
「ああ、それは」
「たぶん事を公にしたくないから、蓋をしたんだけども、そしたら恨みが漂っているとか言う奴だしな、警察と弁護士とカウンセラーが仕事すれば、今日こんなことしなくても良かったかなって言う奴だ」
「なるほど、それは躊躇うような仕事だな」
「う~ん、大丈夫だよ、東司なら」
浄玻璃の瞳は深い青色になり。
「とりあえず潰してから考えるか」
ボッ
東司の矛は燈火を宿した。
「怖ぇな」
「そうですね」
ニュースが流れた。
内容は長年教師の立場を利用して…というものであるが、蘆根と傑がよく知っている学校で起きたことなので、そう思った。
「俺の時にもな、それはちょっと教師としてはどうなのよっていうのはいたが、ここまでとは、よく今まで誰も動かなかったもんだな」
「こういうのって被害にあった方は弱い立場だったりするから」
「そうだよな、それなら言いづらいよな…」
そのせいなのか、何かあったら警察などにご相談をというポスターが出張所の窓に貼られていた。
「ってみんな思ってるんでしょうね」
違うようだ。
「怨嗟になると解決の手段が限られるからな高くつくんだよ」
「まあ、東司がぐちゃぐちゃに潰さないと消えないような怨恨なんてさ、普通の人に解決出来るわけないじゃない」
何人も、同じ手口で…
「これだけで素人がやらかしたことがよくわかるよ、同じことを繰り返したら、残滓もたまって、呪いの同情、いや同乗者が重なるわけだし、しかも同じ人にそれが向かうから、潰すのって大変なのよね」
「それこそ、下手に潰しても残るからな、やるなら根こそぎ、一番いいのはああいうことにならないことだな」
「んなこといっても止まらないじゃん」
「そうなんだがな」
「一回問題になって、魔が差したってことで、許されたのならば、そこで引けば良かったんだよ」
「それでも楽しい未来が待っているとは思わないがな」
「だよね」
二人は呪いだけは潰した、あそこにあるものだけはぐちゃぐちゃに、けどもそこ以外にももしかしてあるのではないか?おそらくはある、あるがそこまでは面倒見切れない。
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古いから?いいや、それは…
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