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長生猫
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「いきなり呪いだのなんだのって言葉出たけども、言葉が足りないと思うので、東司、説明よろ!」
という波里の言葉に、そうだな、世界が違えばやり方も違うし、いきなり目の前で行われたことにも説明はいるだろうなと思ったので。
「人を恨むと人というのは肉体も精神も変調する」
「実際に怒りの状態だと、色んなものが体内で分泌されるんだけども、あれってあんまり体に良くないんだよね」
「でもまあ、そういう仕組みが人間だしな、上手く付き合うしかないのだが、これが精神というか、魂にも影響が帯びてくることもある、それこそ平安時代の話とか読んだことはあるとは思うが、tail of Genjiとかな」
「源氏物語って言った方がわかりやすいかな」
「あまりにも恨みが酷すぎて、体から抜け出して、呪い始めるパターンが前回のパターンで、これの悪いところは、恨まれるようなことをした人以外にも影響がでるんだよ」
「そうなる前に止めたいんだけども、止めるのも命懸けなんだよね、ナンデジャマスルノ アイツノミカタナノって」
「俺としてはこれ以上被害というか、重ねてほしくないんだよな、実際に関係ない人への被害って毎年かなり出てます」
「そうですね、直接恨むようなことをした人だけを返すってまずないと思ってください、だからこそこういうのを対処できる人やなんかは大きくならないうちになんとかしていくのが基本です」
「届けみたいなのをちゃんと出すぞ、そういうのは行政も把握しているってことだ」
「まあ、たまにそこも素人な方いますけどもね」
「そういうこともある」
なんでかこの人が担当というパターンはろくなことはないというか。
「その人だけが担当であることはまずないなら、それこそ、同じような役回りの違う機関もあるので、本当にひどいことは…たまにあるが」
「ああ、あるね」
その場合の対処方法も知っておこう、急に巻き込まれても安心だね!
浜薔薇の店の前にトラックが止まっている。
コンビニに買い物に行って戻ってきた傑は、何か荷物なんかあったっけ?と思っていたが、トラックは配達のトラックで、『ケットシーの餌と砂なら』とキャッチフレーズがついていた。
傑が店に入る時には、トラックのエンジンがかかり、そのまま走り出した。
「今のはなんですか?」
「あれ?見たことないっけ?イツモのご飯とかあそこに頼んでいるだけども」
ケットシーはキャットフードや人間のご飯も食べれますが、ケットシーフードならば毎日健やかを維持できます。
「専門のお店があるのを知らなかった」
しかもちょっと見たら、連絡先がいくつか載ってて支店もあるらしい。
「イツモに寄贈されたものはそのままKCJに渡してリスト作ってもらっているだよな」
「それならば説明しますよ」
「波里さん!」
「先程来ましたケットシーの餌のお店は、創業は91年の老舗なのですが、最初はケットシーの和名「長生猫」やあて字の「結翔子」とかの表記で商売しておりました、全国のケットシーの約七割がこちらと取引しております」
「三割は?」
「ケットシーはキャットフードや人間の食べ物も体を壊さずに食べれるので、そちらですね、なおネズミで取るのは0.8%ぐらいです」
「ワイルド!」
「なお、猫又に関しては別種なのですが、長年混同されてきたので、ちょっと前まではケットシージャポニカが猫又って感じでしたね」
「説明ありがとうございました」
これでまた一つ、ケットシーのことがわかったね!
「でも漢字でケットシーって誰が考えたんでしょうね」
「ああ、それはこの国の人にも親しみをもってほしいと、KCの人が頭を捻ったらしいぞ」
結飛子がいいか、それとも和名の長生猫からとればいいのか。
「何年もかかってそこに決着したそうだ」
熱い戦いが繰り広げられ、採用されなかった字については、採用されなかった派がことあるごとにそういう話をしてくるそうです。
「決兎士でもいいんじゃないか」
ウサギのような駆け出しかたをするから。
「いやいや、それなら傑登志で」
当時は一部の熱くなった人たち以外からは早く終わらないかなという議論が、何年か続いたらしい。
「ケットシー用の食べ物のいいところは、分量だけの管理でちゃんと栄養が取れることなんだよな、ケットシーって模様も換毛、季節ごとに変わるときがあるから、栄養バランス大事なんだよ」
「えっ?そんなに変わるんですか?」
「イツモはほぼ変わらないけども、野生のケットシー、危険なところを生き抜くために、サバトラ、キジトラ、三毛とか変わっちゃうそうだ」
「カメレオンみたいですね」
「そうなんだが、たまに白とか、目立つ色に変わることもあるそうで」
そのケットシーはどうだ、変わったぞという顔をしているんだが、前よりも遠くからでもはっきりといる場所がわかってしまったりして。
「KCJの人たちが捕獲しやすかったらしいぞ」
「野生で白はそりゃあ目立ちますよ」
そのケットシーこそが、脱出王、グレートエスケープを得意とするために、毎回KCJの職員たちが総出で探しだす。
「見つからなくてどうしようと思ったときに、しれっと隣の家でご飯もらっているのを見たときに、さすがに怒りが込み上げもしました」
ケットシーはやんちゃな子が多いので。
「イツモはおとなしいんだと」
そういうと、外からかッカッカっとイツモの威嚇音が聞こえてきた。
「最近鳥も繁殖シーズン近いから、気が荒くなってるもんな」
「どのぐらい怖いんですか?」
「あっ?この辺でドローン飛ばすと、鳥が襲いかかるぐらいだな」
「それ事故とか起きますよ」
「本当だよな、ただその辺もイツモの縄張りだと牽制するぐらいで終わるから」
イツモによって平穏は守られている部分があります。
という波里の言葉に、そうだな、世界が違えばやり方も違うし、いきなり目の前で行われたことにも説明はいるだろうなと思ったので。
「人を恨むと人というのは肉体も精神も変調する」
「実際に怒りの状態だと、色んなものが体内で分泌されるんだけども、あれってあんまり体に良くないんだよね」
「でもまあ、そういう仕組みが人間だしな、上手く付き合うしかないのだが、これが精神というか、魂にも影響が帯びてくることもある、それこそ平安時代の話とか読んだことはあるとは思うが、tail of Genjiとかな」
「源氏物語って言った方がわかりやすいかな」
「あまりにも恨みが酷すぎて、体から抜け出して、呪い始めるパターンが前回のパターンで、これの悪いところは、恨まれるようなことをした人以外にも影響がでるんだよ」
「そうなる前に止めたいんだけども、止めるのも命懸けなんだよね、ナンデジャマスルノ アイツノミカタナノって」
「俺としてはこれ以上被害というか、重ねてほしくないんだよな、実際に関係ない人への被害って毎年かなり出てます」
「そうですね、直接恨むようなことをした人だけを返すってまずないと思ってください、だからこそこういうのを対処できる人やなんかは大きくならないうちになんとかしていくのが基本です」
「届けみたいなのをちゃんと出すぞ、そういうのは行政も把握しているってことだ」
「まあ、たまにそこも素人な方いますけどもね」
「そういうこともある」
なんでかこの人が担当というパターンはろくなことはないというか。
「その人だけが担当であることはまずないなら、それこそ、同じような役回りの違う機関もあるので、本当にひどいことは…たまにあるが」
「ああ、あるね」
その場合の対処方法も知っておこう、急に巻き込まれても安心だね!
浜薔薇の店の前にトラックが止まっている。
コンビニに買い物に行って戻ってきた傑は、何か荷物なんかあったっけ?と思っていたが、トラックは配達のトラックで、『ケットシーの餌と砂なら』とキャッチフレーズがついていた。
傑が店に入る時には、トラックのエンジンがかかり、そのまま走り出した。
「今のはなんですか?」
「あれ?見たことないっけ?イツモのご飯とかあそこに頼んでいるだけども」
ケットシーはキャットフードや人間のご飯も食べれますが、ケットシーフードならば毎日健やかを維持できます。
「専門のお店があるのを知らなかった」
しかもちょっと見たら、連絡先がいくつか載ってて支店もあるらしい。
「イツモに寄贈されたものはそのままKCJに渡してリスト作ってもらっているだよな」
「それならば説明しますよ」
「波里さん!」
「先程来ましたケットシーの餌のお店は、創業は91年の老舗なのですが、最初はケットシーの和名「長生猫」やあて字の「結翔子」とかの表記で商売しておりました、全国のケットシーの約七割がこちらと取引しております」
「三割は?」
「ケットシーはキャットフードや人間の食べ物も体を壊さずに食べれるので、そちらですね、なおネズミで取るのは0.8%ぐらいです」
「ワイルド!」
「なお、猫又に関しては別種なのですが、長年混同されてきたので、ちょっと前まではケットシージャポニカが猫又って感じでしたね」
「説明ありがとうございました」
これでまた一つ、ケットシーのことがわかったね!
「でも漢字でケットシーって誰が考えたんでしょうね」
「ああ、それはこの国の人にも親しみをもってほしいと、KCの人が頭を捻ったらしいぞ」
結飛子がいいか、それとも和名の長生猫からとればいいのか。
「何年もかかってそこに決着したそうだ」
熱い戦いが繰り広げられ、採用されなかった字については、採用されなかった派がことあるごとにそういう話をしてくるそうです。
「決兎士でもいいんじゃないか」
ウサギのような駆け出しかたをするから。
「いやいや、それなら傑登志で」
当時は一部の熱くなった人たち以外からは早く終わらないかなという議論が、何年か続いたらしい。
「ケットシー用の食べ物のいいところは、分量だけの管理でちゃんと栄養が取れることなんだよな、ケットシーって模様も換毛、季節ごとに変わるときがあるから、栄養バランス大事なんだよ」
「えっ?そんなに変わるんですか?」
「イツモはほぼ変わらないけども、野生のケットシー、危険なところを生き抜くために、サバトラ、キジトラ、三毛とか変わっちゃうそうだ」
「カメレオンみたいですね」
「そうなんだが、たまに白とか、目立つ色に変わることもあるそうで」
そのケットシーはどうだ、変わったぞという顔をしているんだが、前よりも遠くからでもはっきりといる場所がわかってしまったりして。
「KCJの人たちが捕獲しやすかったらしいぞ」
「野生で白はそりゃあ目立ちますよ」
そのケットシーこそが、脱出王、グレートエスケープを得意とするために、毎回KCJの職員たちが総出で探しだす。
「見つからなくてどうしようと思ったときに、しれっと隣の家でご飯もらっているのを見たときに、さすがに怒りが込み上げもしました」
ケットシーはやんちゃな子が多いので。
「イツモはおとなしいんだと」
そういうと、外からかッカッカっとイツモの威嚇音が聞こえてきた。
「最近鳥も繁殖シーズン近いから、気が荒くなってるもんな」
「どのぐらい怖いんですか?」
「あっ?この辺でドローン飛ばすと、鳥が襲いかかるぐらいだな」
「それ事故とか起きますよ」
「本当だよな、ただその辺もイツモの縄張りだと牽制するぐらいで終わるから」
イツモによって平穏は守られている部分があります。
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