浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

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この世に他の猫がいなかったら

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「ケットシーのKCJとかって、先輩は行ったことはあるんですか?」
「あるよ、そんなに数は多くはないけどもな」
店が休めないのもあるが、一番の理由は、ケットシーの家族に他のケットシーがちょっかいをかけた場合、決闘したりするから。
「極力他のケットシーとは合わせないようにとか、でも確か一般の見学ツアーとか、バザーとかの日は食堂とかにも入れるんだよな、食堂結構旨かったな」
近所に会ったら通っている安くて旨い。
「これだ、これだ、その時の写真」
ケットシーパフェという名前のメニューを食べている蘆根、盛り付けられたアイスにケットシーの顔をつけたものですが。
「夏だったから、写真を撮影する間にも形が崩れたんだ」
あるあるだね。
「あと、これも」
そういって猫型の遊具にまたがっている蘆根の笑顔の写真。
「遊園地?」
「これはさ…」


「蘆根さん、10分ほどお待ちいただけますでしょうか」
「ああ、わかった」
そこで自販機が置いてある待合室で待つことにすると、そこに遊園地に置いてあるようなコイン式の猫型遊具があった、ぱっと見、コインを入れると動くのであろう。
子供とか用かな?なんて思っていると、注意書に。
『大人も乗れます、ぜひ乗っていってください!』
とある。
そしてなんとこれ、十円で動くらしく。
「じゃあ、行くだろ!」
蘆根は行った。
子供の頃は子供っぽいと思い、遠慮していた口だが、大人になって、体重制限などがあると、あの時乗っておけば…そんな気持ちが不思議と生まれる。
その気持ちを今日浄化できた。
「バザーとかでKCJ行ったら、お前も乗ってみるといいぞ」
「え~」
「大丈夫だ、他の人たちはみんな乗っているから、奇異な目で見られることもないぞ!」
あまりにも笑顔なので、お待たせしましたと戻ってきた職員さんが、写真をお撮りしますか?ぜひお願いしますと撮影してもらったのがこれである。
その話を波里や東司のいる前でもしたところ。
「あれって寄贈なんですよ」
「えっ?誰が?」
「うちの団体ってお金管理、利殖というか、エキスパートがいるんですけども、その人ですね、だから十円で動くとか、もういろんな人に乗ってもらいたいから置いている」
「それもすごい話ですね」
「あの人たちは使えるお金を増やした分、ええっと歩合でボーナス来るんですが、あそこまで行くとお金に困らないというか、使い方が趣味がメインかな」
そのせいで大人も乗れるケットシーの遊具、永久メンテナンス保証とかつけて置かせてもらったり。
「あちこちに、なんか浮いているなっていうのがあったら、そういうのがその人たちが関わっていると思ってくれればいいです」
さあ、みんなで探してみよう。
「例えば?」
「可愛い羊とか飾りましたで見に行く」
可愛い羊という名と極悪レッドシープとか飾ってあったりします。
「呪いの人形じゃないか?これ?って言われたぐらいの存在ですかね」
言葉を選んでいるっていうことは相当だよ。

時間があれば蘆根は傑に押さえたりするが、なんでか波里も混ざっている。
どうもマッサージの話のようだ。
「なるほど浮腫みというか、怖いですね」
「家でくつろぐわけじゃないから、体は強張っていたりするのを見るからな」
支援のためにKCJ所有の物件でお風呂を使い、そのまま散髪などに来た人たちの姿勢についてちょっと気になったらしい。
「体を動かすのが大事なんだが、見ている限りではそういうことを取り入れれてないからさ」
湧き水を使用させてもらっているからこそ、その次の課題である。
「とりあえず先に気を付けるポイントのマニュアルを作った方がいいかなとは思います」
「みんなで体操するとか」
「炊き出しの前にみんなで体操してから、いただきます?」
「それも悪くないんですよね」
「でもきっかけとしてはそこからかな、もちろん体操の後は水とか飲んで、その間に食事の準備してか」
「すいません」
そこに次の炊き出しのための調理の人がやってきた。
「炊き出しの予定のメニューを検食お願いします」
「はい」
そういって写真やカロリー、栄養バランスのチェックしてる。
「あっ、お二人はこちらをどうぞ」
渡されたのは漬け物である。
ポリポリ
「豆腐とか欲しくなるな」
味が濃いので、さっぱりした食材とお酒がほしくなる模様。
「でもこれ漬かり具合上手いですよ」
「野菜がたくさんありまして、いつもはそのまま調理するんですけども、何かもうワンポイントないかなと」
それで漬け物や乾物にしているようだ。
「冷蔵庫いっぱいなんで」
「冬はそこまで気を付けなくても良かったが、これからはそうですよね」
「そうだな、道路に猫がたくさんいるようになったら、気を付けないとな」
「えっ?」
この地域では、暑い時期や寒い時期は猫が外でごろんとすることはまずない。
そんな季節の変わり目、それを猫で知ることができるのだ。
「そこに気づいてしまいましたか」
「その様子だとKCJは掴んでいたようだな」
「普通は気にしませんよ」
春と秋は猫で知る。
ここ大事ですよ、またテーマとして登場します。
「でもさ、バカにしたもんじゃねえよ」
タモツが言うには、クロッカスが膨らんでくると猫たちは外にたくさん現れるそうだ。
「相手探してな」
その時イツモの鳴き声がしたが、それこそ何時もと違う。
意中の相手を見つけたのか鳴き方が変わっているが。
「ケットシーって、モテないんですよね」
「えっ?そうなんですか」
「イツモの奴、よくフラれてるぞ」
この世に他の猫がいなかったら、しょうがないから付き合うぐらいのモテなさ、それがケットシーである。
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