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一章
やっぱり運は無いと思う
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後半、残酷表現多めです。自衛お願いします。
無理って方は次話までお待ちを。
-----------------------
ひたすら走って、やっと後少しってなった時シャートが止まった。
「あー、やっぱなんかいるー」
「何がいるかわかるか?」
俺スマートウォッチを見るわけにも行かず、二人の様子を伺う。
しかし疲れた。いくら付与魔法かかっていてもしんどいものはしんどい。
「そうだねー、大きさはキングオーガかサイクロプス、コングの上位種かなぁ?」
人型のやつはやめて欲しいなぁ。
「けっこう面倒だな」
「移動してるっぽい~」
ちなみにここはポルドスまであと乗っていた馬車の速度で一日前後だ。
「よし、俺とヴァロでここから魔物を追うからジェイルとクレイバーは予定していた場所付近側から俺たちに合流な」
危険察知した付近には何かあるんじゃ無いかってことらしい。
今俺が全く反応してないから、反応した原因?を確認して来いって。
いやぁ?スマートウォッチは「俺を見ろ?」的なランプ出してくれてるんだけどね?隠すよ。
「ジェイル、何かあったら狼煙を上げろ」
そう言って二手に別れた。狼煙の道具は持ってないぞ。魔法で打ち上げかな。
「ジェイルが言った場所には魔物反応はないけど近くになんか小さい反応はあるよー」
少し進んでからシャートがそう言った。
「小さい?」
「そうだねー。僕はその存在の魔素ってやつを感じて獲物を探すんだよ。で、人間も魔力ってやつがあるじゃん?魔力使えない人でも生きてる以上は大なり小なり魔力が身体に巡ってるんだよね」
あるじゃんって言われても、俺わからないじゃん?
「人間が外に魔法を使わないで魔力を放出してるとその魔力は魔素に変換されるじゃん?今感じる小さいのは人間の魔力だと思うんだー」
そうなんだー。シャート先生、勉強になったよ。
そう言うことなら人間の可能性がある方を先に確認しに行かなくてはってスピードアップだ。脇腹が・・・痛くない!?如何なってるんだろうな?これが若さと言うものか。
街道沿いを逸れて走って行くとなんとも言えない臭気が漂い始めた。
シャート先生!マスクが欲しいです!!
「魔物の臭いと血の匂いが混ざってるねー。ジェイルの探知能力は本物だったねー?なんで今は何も感じないんだろ?」
ふふふ、それはスマートウォッチもスマホも見れないからデース!
アームカバーの中から赤いランプがチカチカするたびにハラハラしてマース!!
しかし血臭って嫌な予感しかないんだけど。スプラッタ?スプラッタっすか?
ゲームでゾンビに散弾銃ぶっ飛ばしてもリアルはノーサンキューですよ?
森の中に進んでシャート頼りで臭いの強い方に進む。
「・・・・・」
「あー・・・」
獣道のような道の先にちょっと開けた場所があって、荷馬車の残骸や薄汚れたボロ布と砕けた防具、そして損壊した男の死骸が散らばっていた。
手入れの悪い破壊された武器や容貌から悪党たちと判断する。
相当凄惨な現場だと思うんだけど、自分でも驚くほど冷静だ。
これが〈精神耐性〉スキルが利いてるってことかなぁ。気持ち悪いけど、「あーあ、人間って、こんな状態になるんだ」って程度だ。でも臭いのは辛いぞ。
「シャート、生きてるのいそう?」
「うーん?ちょっと奥かなぁ?」
馬車の轍が残ってる方向を見れば同じような死骸が。どれくらいの距離を魔物に追われたんだろう。
地面は血で泥濘んでて、大きな足跡がいくつもあるし、木々も引き倒されたりしてる。
これ子供たちが一緒にいたなら絶望的じゃないか。来るの遅かったのか。
「ジェイルー、こっち行こう」
この現場このままなんかな。血の匂いで別のが来ないか?優先順位は生存者探しで良いのか。
シャートに付いて進むと子供サイズの靴や裂けた布が落ちてる。
「ジェイルってこー言うの初めて?見ない方がいいかもー、自分の身は守れるだろうから待ってる?」
さっきの現場が十分キツいやつだったから今更なんすけど。
「もう今更だよ」
「それもそっかー」
ようやく木株の影に数人の子供を見つけた。
「あー、結界の魔道具か」
何それ、そんなのあるんだ。
一番大きな男の子は泥や何かで汚れていたけど明らかに貴族の子だ。その男の子が抱いてる幼女は妹か?他の子も男の子より少し下の男女八歳前後でおそらく顔が整ってるタイプだ。
これは小児愛好家が後ろにいるのか。滅せよ。
「君たち大丈夫ー?」
シャートのテノールの優しげな声を聞いた子供たちが一斉に泣いた。
「え?今僕怖かったかなー!?」
安心したんだよ!
男の子はシャートの姿に安心したのか結界を解いて、そのまま倒れた。
魔道具が魔力を使うタイプだったらしい。一人でみんなを守ったんだ。すごいぞ。
「うえーん」
「えぇっく・・・お母さん」
「兄ちゃん・・・」
みんな怪我もしてるし、
さすがに五人の子供+幼児をここから抱えて動けないぞ。
「うーん、ドットたちは魔物の方に行ってるからランガたちを待つかなぁ」
一日ここで過ごすの!?
ポルドス側から応援呼んでも一日。
マジっすか。
___________________
現場直行、調査組
ドット シャート ヴァロ ジェイル
馬車組 御者二人
ランガ ヤン ドレイク クレイバー
無理って方は次話までお待ちを。
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ひたすら走って、やっと後少しってなった時シャートが止まった。
「あー、やっぱなんかいるー」
「何がいるかわかるか?」
俺スマートウォッチを見るわけにも行かず、二人の様子を伺う。
しかし疲れた。いくら付与魔法かかっていてもしんどいものはしんどい。
「そうだねー、大きさはキングオーガかサイクロプス、コングの上位種かなぁ?」
人型のやつはやめて欲しいなぁ。
「けっこう面倒だな」
「移動してるっぽい~」
ちなみにここはポルドスまであと乗っていた馬車の速度で一日前後だ。
「よし、俺とヴァロでここから魔物を追うからジェイルとクレイバーは予定していた場所付近側から俺たちに合流な」
危険察知した付近には何かあるんじゃ無いかってことらしい。
今俺が全く反応してないから、反応した原因?を確認して来いって。
いやぁ?スマートウォッチは「俺を見ろ?」的なランプ出してくれてるんだけどね?隠すよ。
「ジェイル、何かあったら狼煙を上げろ」
そう言って二手に別れた。狼煙の道具は持ってないぞ。魔法で打ち上げかな。
「ジェイルが言った場所には魔物反応はないけど近くになんか小さい反応はあるよー」
少し進んでからシャートがそう言った。
「小さい?」
「そうだねー。僕はその存在の魔素ってやつを感じて獲物を探すんだよ。で、人間も魔力ってやつがあるじゃん?魔力使えない人でも生きてる以上は大なり小なり魔力が身体に巡ってるんだよね」
あるじゃんって言われても、俺わからないじゃん?
「人間が外に魔法を使わないで魔力を放出してるとその魔力は魔素に変換されるじゃん?今感じる小さいのは人間の魔力だと思うんだー」
そうなんだー。シャート先生、勉強になったよ。
そう言うことなら人間の可能性がある方を先に確認しに行かなくてはってスピードアップだ。脇腹が・・・痛くない!?如何なってるんだろうな?これが若さと言うものか。
街道沿いを逸れて走って行くとなんとも言えない臭気が漂い始めた。
シャート先生!マスクが欲しいです!!
「魔物の臭いと血の匂いが混ざってるねー。ジェイルの探知能力は本物だったねー?なんで今は何も感じないんだろ?」
ふふふ、それはスマートウォッチもスマホも見れないからデース!
アームカバーの中から赤いランプがチカチカするたびにハラハラしてマース!!
しかし血臭って嫌な予感しかないんだけど。スプラッタ?スプラッタっすか?
ゲームでゾンビに散弾銃ぶっ飛ばしてもリアルはノーサンキューですよ?
森の中に進んでシャート頼りで臭いの強い方に進む。
「・・・・・」
「あー・・・」
獣道のような道の先にちょっと開けた場所があって、荷馬車の残骸や薄汚れたボロ布と砕けた防具、そして損壊した男の死骸が散らばっていた。
手入れの悪い破壊された武器や容貌から悪党たちと判断する。
相当凄惨な現場だと思うんだけど、自分でも驚くほど冷静だ。
これが〈精神耐性〉スキルが利いてるってことかなぁ。気持ち悪いけど、「あーあ、人間って、こんな状態になるんだ」って程度だ。でも臭いのは辛いぞ。
「シャート、生きてるのいそう?」
「うーん?ちょっと奥かなぁ?」
馬車の轍が残ってる方向を見れば同じような死骸が。どれくらいの距離を魔物に追われたんだろう。
地面は血で泥濘んでて、大きな足跡がいくつもあるし、木々も引き倒されたりしてる。
これ子供たちが一緒にいたなら絶望的じゃないか。来るの遅かったのか。
「ジェイルー、こっち行こう」
この現場このままなんかな。血の匂いで別のが来ないか?優先順位は生存者探しで良いのか。
シャートに付いて進むと子供サイズの靴や裂けた布が落ちてる。
「ジェイルってこー言うの初めて?見ない方がいいかもー、自分の身は守れるだろうから待ってる?」
さっきの現場が十分キツいやつだったから今更なんすけど。
「もう今更だよ」
「それもそっかー」
ようやく木株の影に数人の子供を見つけた。
「あー、結界の魔道具か」
何それ、そんなのあるんだ。
一番大きな男の子は泥や何かで汚れていたけど明らかに貴族の子だ。その男の子が抱いてる幼女は妹か?他の子も男の子より少し下の男女八歳前後でおそらく顔が整ってるタイプだ。
これは小児愛好家が後ろにいるのか。滅せよ。
「君たち大丈夫ー?」
シャートのテノールの優しげな声を聞いた子供たちが一斉に泣いた。
「え?今僕怖かったかなー!?」
安心したんだよ!
男の子はシャートの姿に安心したのか結界を解いて、そのまま倒れた。
魔道具が魔力を使うタイプだったらしい。一人でみんなを守ったんだ。すごいぞ。
「うえーん」
「えぇっく・・・お母さん」
「兄ちゃん・・・」
みんな怪我もしてるし、
さすがに五人の子供+幼児をここから抱えて動けないぞ。
「うーん、ドットたちは魔物の方に行ってるからランガたちを待つかなぁ」
一日ここで過ごすの!?
ポルドス側から応援呼んでも一日。
マジっすか。
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現場直行、調査組
ドット シャート ヴァロ ジェイル
馬車組 御者二人
ランガ ヤン ドレイク クレイバー
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