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腐女神、祝福と脅しを施す

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「結婚しよう」

「はい?」


あまりの急展開すぎて脳が麻痺した。俺、前世思い出してまだ5分たってないと思うよ?それなのになんなのこれ?なに?この黒くて大きい人、何言ってるの???


『あああああああ素敵っ!プロポーズ成立ねぇっ』


頭の中に響き渡る一花姉の歓喜の声。うん、違うんだよ一花姉。その『はい』は了承のはいじゃないんだ。聞いてないな…。黒い人も他の人もちょっとだけ辺りを見回した。あっ、これ一花姉の声が聞こえてる?


『良いでしょう、聞け、穢れし人の子の末よ』


一花姉の聞いたこともないような固い声。別人みたいな。この声だけなら『女神様』って納得するような。

ぱあっと辺りが眩しく光って ーーー 半透明のホログラフィーみたいな女性の背中が見えた。薄衣を纏って、とんでもない蠱惑のプロポーション。


はわたくしフロウラリアが愛する弟。婚姻を許そう。悲しませることも泣かせることも許さない。あ、ベッドで鳴かすのはOKよ?存分にアンアン言わせちゃって!……けふん。幸せにしろ。わたくしの、大切な、大切な、弟である。さっき足蹴にしたのはプロポーズ前だしノーカンにしてあげるわ!私、心広ぉい!』


うん、キャラと口調ブレブレだね、一花姉。


『二葉ちゃん』

「……うん?」

『幸せになるのよ?お姉ちゃん、たまに遊びに行くわ♡』

「えええええ~…」


嫌な予感しかしない。


『祝福を与えよう。わたくしの愛する弟の伴侶よ。お前が魔力を注げば弟の手足は戻る。励むが良い。……要するに手を握って抱きしめてキスして、なんならセックスしてイチャイチャしてたら手足生えるわよ!…ってことぉ!おーけー?』

「承った」


承っちゃうの!?




『不幸にしたら、祟るわよ?』




ゾッとするような声音で脅して、一花姉はそのまますうっと消えていった。







何がどうなってんの!?教えて!






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