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飼育
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「すいません...私は飼ったことが無いので...」
「ですよね~...」
アスカさんは恐縮したようにそう言うが、これは聞いた私が悪いんで気にしないでちょうだいな。一般人は馬を飼おうなんて思わないのが普通なんだからさ。
「あ、でも...今回、馬車をレンタルした業者のように馬を扱っている所なら、もしかしたらユニコーンを預かってくれるかも知れませんよ?」
「あぁ、なるほど...どの道、レンタル業者には馬車を返す時に馬を逃がしてしまった違約金を払わなけりゃいけないんで、その時にでも交渉してみましょうかね?」
レンタル契約を結ぶ際に、当然ながらちゃんと書類に明記されているからね。馬を逃がしたり馬車を傷付けたりしたら違約金を払うことって。
「えぇ、それがいいかも知れませんね。もっとも、自分で話を振っておいてなんですが...私が業者の立場だったらお断りするかも知れません...なにせ得体の知れない存在ですからね...とてもじゃないけど怖くて預かれませんって...」
「アスカさん、お気持ちは良く分かりますが...今からそんなネガティブなこと言わないでくださいよね...」
そんなこんな話してる内に、そろそろ昼休憩の時間になろうとしていた。
◇◇◇
「なるほど...預けるってのは良い手かも知れんな。預かってくれるかどうかはともかくとして」
私達の話を聞いたラウムさんは同意してくれた。
「私も預けられるならその方が良いと思います。やっぱりプロに任せるのが一番だと思いますし」
ステラさんも続いてくれた。
「私は反対です。この子きっと、カリナさんが側に居ないと寂しがりますよ?」
だがセリカさんだけは反対に回った。
「寂しがりますかねぇ...ちょっと目を離すと、一人で..いや一頭でフラフラと出歩くようなヤツですよ?」
「それでも最後にはちゃんと戻って来るじゃないですか? カリナさんの側が安心して居られる場所だって分かっている証拠ですよ?」
「そんなもんなんですかねぇ...」
私は胡乱げにユニコーンを見詰めた。今は飼い葉を食べ終わり、水をがぶ飲みしているところだ。
「百歩譲ってそうだったとしても、じゃあどうすれば良いの? って話なんですが...馬を飼えるような広い土地も無いし、飼育するノウハウも持ち合わせていないんですよ? セリカさん、なにか考えがお有りで?」
「カリナさんの亜空間の中で飼えば良いじゃないですか? 私が世話を担当しますよ? こう見えても経験者なんで。そりゃプロには敵わないでしょうが、足りない分は愛情でカバーすればなんとか」
「ですよね~...」
アスカさんは恐縮したようにそう言うが、これは聞いた私が悪いんで気にしないでちょうだいな。一般人は馬を飼おうなんて思わないのが普通なんだからさ。
「あ、でも...今回、馬車をレンタルした業者のように馬を扱っている所なら、もしかしたらユニコーンを預かってくれるかも知れませんよ?」
「あぁ、なるほど...どの道、レンタル業者には馬車を返す時に馬を逃がしてしまった違約金を払わなけりゃいけないんで、その時にでも交渉してみましょうかね?」
レンタル契約を結ぶ際に、当然ながらちゃんと書類に明記されているからね。馬を逃がしたり馬車を傷付けたりしたら違約金を払うことって。
「えぇ、それがいいかも知れませんね。もっとも、自分で話を振っておいてなんですが...私が業者の立場だったらお断りするかも知れません...なにせ得体の知れない存在ですからね...とてもじゃないけど怖くて預かれませんって...」
「アスカさん、お気持ちは良く分かりますが...今からそんなネガティブなこと言わないでくださいよね...」
そんなこんな話してる内に、そろそろ昼休憩の時間になろうとしていた。
◇◇◇
「なるほど...預けるってのは良い手かも知れんな。預かってくれるかどうかはともかくとして」
私達の話を聞いたラウムさんは同意してくれた。
「私も預けられるならその方が良いと思います。やっぱりプロに任せるのが一番だと思いますし」
ステラさんも続いてくれた。
「私は反対です。この子きっと、カリナさんが側に居ないと寂しがりますよ?」
だがセリカさんだけは反対に回った。
「寂しがりますかねぇ...ちょっと目を離すと、一人で..いや一頭でフラフラと出歩くようなヤツですよ?」
「それでも最後にはちゃんと戻って来るじゃないですか? カリナさんの側が安心して居られる場所だって分かっている証拠ですよ?」
「そんなもんなんですかねぇ...」
私は胡乱げにユニコーンを見詰めた。今は飼い葉を食べ終わり、水をがぶ飲みしているところだ。
「百歩譲ってそうだったとしても、じゃあどうすれば良いの? って話なんですが...馬を飼えるような広い土地も無いし、飼育するノウハウも持ち合わせていないんですよ? セリカさん、なにか考えがお有りで?」
「カリナさんの亜空間の中で飼えば良いじゃないですか? 私が世話を担当しますよ? こう見えても経験者なんで。そりゃプロには敵わないでしょうが、足りない分は愛情でカバーすればなんとか」
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