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飼育
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朝食を終え、これから出発しようとしていた時だった。
「カリナさん、もう体調は万全に戻ったので、またいつものように前方を哨戒しますね?」
そう言いながらステラさんは、既に服を脱ぎ始めていた。
「それは助かりますが...本当に大丈夫ですか? 無理してませんか?」
「大丈夫です。私は今回、全く役に立っていませんので、せめてこのくらいはさせてください」
ステラさんは気に病んでるみたいだけと、これまでのステラさんの働きを鑑みたら、今回の件なんて些細なことに他ならないんだけどね。
でもまぁ、役に立ちたいって気持ちは良く伝わったから、
「分かりました。ではお願いします」
「はい、行って来ます」
元気良く羽ばたいて行ったステラさんを見送っていると、
「アスカさん、今日は私が御者を代わりますね?」
そう言いながらセリカさんは、既に御者席に座ろうとしていた。
「いいんですか? セリカさんだって病み上がりなのに?」
「いいんです。アスカさんだってお疲れじゃないですか? 今日はゆっくり休んでくださいな?」
「分かりました。ではお言葉に甘えて」
すると最後にラウムさんが、
「セリカ、私も一緒に御者をやる」
そう言って御者席に上がろうとしていた。
「ラウムさん、私一人で十分ですよ? 無理しないでまだ休んでてくださいな?」
「ずっと休んでばかりだと体が鈍る。少しは動いてるくらいがちょうど良いんだ」
「あぁ、なるほど。そういうもんですか」
こうしてなんだかんだあった結果、今日の陣形は空にステラさん、御者席にセリカさんとラウムさん、座席に私とアスカさんという形に収まった。
◇◇◇
「時にカリナさん、これからユニコーンをどう扱うおつもりですか?」
馬車が走り出してすぐ、アスカさんは馬車を力強く曳くユニコーンの姿を眺めながら問い掛けて来た。
「それなんですよ...」
実は私の中でもまだ結論には至っていなかった。このまま飼うにしても、馬を飼ったことのない私には、飼育に関するノウハウが全く無い。
恐らくそれは、我がパーティー全員がそうだと思う。ちゃんと聞いた訳じゃないけどね。だってこの世界じゃ、自分の馬を持ってるなんていうステータスの持ち主は、私が勘当される前の実家の伯爵家みたいな貴族に限られるんだから。
後はこの馬車をレンタルした業者のように、運送を生業としている人くらいしか思い浮かばない。あ、それと牧場を経営してる人もあるか。
何れにしても、みんなにとっては縁遠い立ち位置や職業ってことになるだろう。昔の私以外はね。
「馬ってどうやって飼えば良いんでしょうか...」
そもそも馬を飼えるような広い土地も持って無いし...こりゃ困ったよね...
「カリナさん、もう体調は万全に戻ったので、またいつものように前方を哨戒しますね?」
そう言いながらステラさんは、既に服を脱ぎ始めていた。
「それは助かりますが...本当に大丈夫ですか? 無理してませんか?」
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ステラさんは気に病んでるみたいだけと、これまでのステラさんの働きを鑑みたら、今回の件なんて些細なことに他ならないんだけどね。
でもまぁ、役に立ちたいって気持ちは良く伝わったから、
「分かりました。ではお願いします」
「はい、行って来ます」
元気良く羽ばたいて行ったステラさんを見送っていると、
「アスカさん、今日は私が御者を代わりますね?」
そう言いながらセリカさんは、既に御者席に座ろうとしていた。
「いいんですか? セリカさんだって病み上がりなのに?」
「いいんです。アスカさんだってお疲れじゃないですか? 今日はゆっくり休んでくださいな?」
「分かりました。ではお言葉に甘えて」
すると最後にラウムさんが、
「セリカ、私も一緒に御者をやる」
そう言って御者席に上がろうとしていた。
「ラウムさん、私一人で十分ですよ? 無理しないでまだ休んでてくださいな?」
「ずっと休んでばかりだと体が鈍る。少しは動いてるくらいがちょうど良いんだ」
「あぁ、なるほど。そういうもんですか」
こうしてなんだかんだあった結果、今日の陣形は空にステラさん、御者席にセリカさんとラウムさん、座席に私とアスカさんという形に収まった。
◇◇◇
「時にカリナさん、これからユニコーンをどう扱うおつもりですか?」
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「それなんですよ...」
実は私の中でもまだ結論には至っていなかった。このまま飼うにしても、馬を飼ったことのない私には、飼育に関するノウハウが全く無い。
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何れにしても、みんなにとっては縁遠い立ち位置や職業ってことになるだろう。昔の私以外はね。
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