空間魔法って実は凄いんです

真理亜

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お金持ち

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 という訳で私達は今、依頼主の家に直接向かっているところだ。

「え~と...依頼書の住所によると...あぁ、この家ですね」

 その家は王都の中でも割と富裕層の住む界隈の一角にあった。大きな家だ。

「魔物をペットにしようとするだけあって、お金持ちの家みたいですねぇ」

「金持ちの好事家か。大体そういうのってロクでもないヤツが多いよな?」

「えぇ、それには激しく同意します」

 お二人が辛辣だ。過去になんかイヤな思いとかを味わったことでもあるのかな?

 私はその家というかお屋敷を眺めてしみじみとそう思った。二階建てのお洒落な感じのそのお屋敷には、広いお庭が付いていて大きな倉庫も立っていた。お庭の中には小さな池まである。

 ウチのパーティーホームにもお庭は付いてはいるが、ここと比べたら猫の額のようなもんだ。

 私達が訪問すると、執事服を着た男の人が出迎えてくれた。やっぱりこういったお屋敷では執事を雇ったりするもんなんだね。

「失礼します。私は冒険者のカリナと申します。本日はこちらの依頼を完遂したご報告に伺いました。ジョージさんというお方はご在宅でしょうか?」

 そう言って私は依頼書を差し出した。

「承知致しました。旦那様にお伺いを立てて参りますので少々お待ちください」

 執事が奥に下がって行った。私達はその間に家の中を見回す。

「うわぁ...中もエラい豪華ですねぇ...あの壺なんかめっちゃ高そう...」

「この絵画もかなり高そうだな...」

「あっちのアンティークな調度品も高そうです...」

 取り敢えず私達の感想は『高そう』で纏まった。

「やぁやぁやぁ、良くぞいらっしゃいました。私が依頼人のジョージです」

 すると奥の方からでっぷりと太った中年男が現れた。いかにも金持ちといった感じで、高そうな指輪を何個も指に嵌めている。

「冒険者のカリナと申します。こちらは我がパーティーメンバーのラウムとステラです」

 私達は軽く会釈した。

「依頼を完遂していただいたというお話でしたが、肝心の我がペットはどこに?」

 そう言ってジョージ氏は辺りを見渡す。

「私の亜空間の中におります」

「亜空間!?」

「はい、私は空間魔法使いですので」

 私はそう説明しながら亜空間の一部を可視化した。

「なんと!? そのような魔法が存在するのですね!? 私は初めて見ました!」

 ジョージ氏が興奮している。うん、気持ちは良く分かる。初めて私の魔法を見た人は大体同じような反応を見せるよね。

「それでですね、ジョージさん...非常に言い辛いんですが...」

「はい!?」

「この中にお宅のペットは居ますでしょうか?」

 そう言って私は亜空間に収納しているキラーラビットを全て可視化した。
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